夜は初めて : 鳥ゴロー

この日は在宅勤務。業務中のWeb Mtg で同じ部の後輩が、同じく、この日は寮で在宅勤務をしていると知り、仕事を終えた後、電話を掛け、久し振りに食事をした。同じ寮なので一階の入口で待ち合わせ。程近いこの店で食事をした。事前に念の為に予約をしていた。

この店は、昼に三度程利用している。目立たぬ店で二階に狭隘な階段を上がるのだが、店の中は広くはないがウッディな空間で落ち着ける。煌々と照明が明るくないのが良い。夜の利用は初めてで「のんべえセット」(4,400円)を頼んだ。生ビールで乾杯である。「のんべえ」とあるので何やら酒が最初から組み合わせてあるのかと思いきや、そうではない。焼き鳥以外に酒肴となる様なものが組み合わせてあるということの様だ。間に挟んでくる小鉢の料理がそれを指す。
酒だが、この店、ハイボールの価格は高過ぎる。ウィスキーに「知多」を使用しているにしても。仕方がないので焼酎をボトルで入れて、二人で飲み干した。

焼き鳥は上質である。全体の構成も良く、品が良い。最初のお通しの玉子は高い。処々にバランスの悪いところが散見されるが、落ち着いて焼き鳥を楽しむにはなかなかである。女性同士でカウンター席で利用しても何ら違和感が無い雰囲気である。

同僚3人と連れ立って出向いた。いつもは1人なのでカウンター席だが、今回は４人なのでテーブル席。初めてである。従来は、親子丼、そぼろ丼、鶏のなめろう丼の３種だったが、今回、親子丼の範疇だが「白親子丼」なるものが追加されており、色々、悩んだが、其れを頼んだ。要するに白だしでの味付けということか。

此処の店の親子丼は好きである。故にこれまでに起居している場所より近いこともあるのだが、二度利用している。この「白親子丼」は初めてだが、意外と淡白なもので、食べ慣れているのは他の店も含めて、通常の親子丼の味に慣れており、其れもこの店のものは好みに合う。そうなるとその比較ということになるのだが、個人的には、やはりいつもの親子丼の方がしっくりとくる感じである。勿論、悪くない。だが、何故に白だしで味の微妙な変化を企てるものか、もう一つその理由が判らないという気がした。

でも、これはあくまでも個人の好みで、此方が良いという向きもあるし、どちらも好きという向きあるだろう。未だ、この店では「なめろう丼」を食べていないので、又、訪れよう。

家に程近い焼き鳥屋。長い間、夜だけしかやっていない店だとの誤認で利用していなかったが、昼に丼数種を提供していることを知り、一度出かけたところ期待以上に親子丼が美味かったので、あまり日を開けずに再訪。焼き鳥屋なので、数種ある丼もいずれも鶏に因んだものである。前回と同様にカウンター席、入口に一番近い側に座る。

前回は親子丼。今回は鶏そぼろ丼にした。親子丼は900円だが、鶏そぼろ丼は鶏肉の使用量が少ないからか800円である。いずれも良心的な価格である。その昔、そぼろ弁当と言えば家では3色で、鶏そぼろ、玉子のそぼろ、ピーマンを細かくしたものだった。勿論、家庭によりその組み合わせは変わるだろう。ここの其れは鶏そぼろは当然である。玉子はそぼろではない。通常の親子丼の様に溶いてたもの。親子丼の様に廻し掛けてはいないが、これに野菜（カイワレに三つ葉か？！）である。これに紅生姜が結構付いている。

そぼろの量がほんの少し足りない気はしたが、この丼も、上手く纏まっておりこの価格であれば充分な内容で満足した。鶏肉はそぼろなので箸を使うより断然れんげを使う方が食べやすいし、その旨さを損なうことなく味わえる。勿論そうした。ふむ、これも良い。

家の近所の焼き鳥屋である。間口の小さな一階の階段を上がり二階にある店だが、一階の階段口に看板が無いと見過ごす様な目立たぬ店である。千駄ヶ谷商店街と冠された通りは、数えきれない程歩いており、この店の前も然りだが、今迄に一度も訪れたことがなかった。何か免疫力が落ちて口唇ヘルペスが出来たりしたので、在宅勤務の折に、栄養の付くものを食べようと思い、ふと、思い出し始めて訪れた。親子丼を食べようと思ったのだ。一人で焼き鳥を食べに行ったことは一度も無いが親子丼は一人でも違和感がない。

開店と同時に二階に上がり戸を開けると、ウッディで落ち着いた雰囲気である。決して広くはないがカウンター席以外に上がり座敷のテーブルが３つある。一人なのでカウンター席に案内され、迷うことなく親子丼を頼む。900円と安い。注文をしたと同時にスタッフに代金を支払う仕組みである。

親子丼には、サラダ、味噌汁、沢庵の他に蜜柑をカットしたものが付く。充分である。親子丼は箸でも良いが、断然、れんげで食べる方が美味い。こうした丼ものはちまちま少しずつ食べるのは興が削がれる。れんげである程度の分量を一口で食べるのが良し。ぶつ切りの鶏肉がごろごろと入っている。だから、店名が「鳥ゴロー」としたのかは知らぬが・・・
鶏肉はほんの少し炙った焼き目も味わえる。玉子の火の入れ方も好みに合った。もっと早く行けば良かった。事実、その10日程後にもう一度出向いた。夜も誰か誘って一度行こうか・・・