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熟成32日目の横山さんの鰻の凄みのある味わい!
歯と舌にねっとりと絡みつく、まるで唐墨のような食感。しかし、味わいは驚くほど澄んだ味わい。
脂が口のなかでとどまったり、もたつく感じが全くない。濁りの全くない、鰻の旨みだけを凝縮して抽出したような味わいが広がり、そして、とんでもなく長い余韻が続いていく。地平線まで果てしなく続くような、長い余韻だ。
熟成の過程では、熟成の進行と熟成香による味や香りの広がりが華やかな時や、枯れた感じの時もあったのではないか、と思うのだが、凄みを感じるほど、鰻本来の魚としてのピュアな旨みだけを抽出したような、そんな綺麗な味わいが長ーーーーーく続いていく。
いやあ、本当に凄いものを食べさせてもらった。こんな鰻は初めてだし、今後も二度と食べられないかもしれない。
どんなに素晴らしい天然鰻でも、このような透明感があって、かつものすごく旨みが凝縮されたような味わいには決してならないだろう。
この夜は、当初予約をさせて頂いたあとで、一度、伺う日を後ろに変更しようと連絡をとった。ところが藏川さんは珍しく、この日までしか持たせる自信のない鰻があるので、できたら食べに来てほしい、と仰る。こんなことは初めてのことなので、それは是非食べたい、と調整して最初の予約日に伺うことができたのだが。
まずは、パワフルというよりは、綺麗な味わいを持ち味にしている横山さんの鰻のなかでも、飛びぬけて熟成に耐えられるパワーを持った個体があったということに感謝したい。そして更に、熟成と発酵の魔術師のような藏川さんが、これまでの横山さんの鰻を長いこと扱ってきて得てきた熟成経験に基づいて、そんな特別に長い熟成に耐えられる個体をドンピシャで32日間ものギリギリまで熟成させたからこその、唯一無二の凄みのある味わいだった。うーん、今思い出しても涎が出てきそうな旨さだった。今までに、ここくら川で食べた熟成鰻は、熟成期間が4日目から10日目くらいのものが多く、いっても14日目くらいだったと思うので、全く別物であった。
さて、この日のお任せコースを最初から振り返ってみる。
- 浸し豆
- 冷し茄子田楽
- とこぶしの酒煮、肝ソース添え
- 新烏賊
- 松茸の毛蟹と蟹味噌和え
- 筋子、おろした蕪添え
- 鱧と松茸の土瓶蒸し
- 熟成32日目の横山さんの鰻の炭火焼き
- 赤座海老
- 黒ムツと松茸の炊き込みご飯
- デザートのプルーン
- 浸し豆
ここ『食と燗 くら川』の定番であり、最高の一番バッター。豆が旨いし、赤酢が素晴らしいのでこの漬け込んだ汁が堪らなく旨い。
- 冷し茄子田楽
素揚げした旨い茄子に、なんとも絶妙に仕事された味噌を和えて。味噌が強過ぎず絶妙の加減。茄子好きには堪らない旨さで素晴らしい。これも燗酒とバッチリ。
- とこぶしの酒煮、肝ソース和え
低温でシンプルに酒煮にしたとこぶしが実に旨いし、香りもいい。なかなかとこぶしって食べる機会がないが、鮑よりも綺麗な味わい。また、肝ソースが旨くて思わず燗酒をおかわりしてしまう。
- 新烏賊
はじめて鮨屋以外で新烏賊を食べた。なんとも罪深い気持ちにさせてくれる、この時期だけのはかない食感が味わえる嬉しさったらない。タレも烏賊の出汁から煮詰めたタレで抜群に合う。
- 松茸の毛蟹と蟹味噌和え
鱧出汁で下味をつけた松茸に、毛ガニの身と蟹味噌と和えた一品。松茸と毛蟹ってあんまり想像できないが、素晴らしく合うな~。バケツで食べたい欲求にかられるほど旨い。もちろん、素材同士をつなぐ見事な仕事を藏川さんがしているから旨いのだが。
- 筋子におろした蕪和え
塩漬けして2週間寝かせたもの。凝縮した旨みだが、強過ぎず、旨過ぎない塩加減で絶妙な美味しさ。そして、このおろした蕪!蕪がまた素晴らしい風味である。香りも苦みもなんとも豊かな蕪である。初めて味わう組み合わせだが、本当に素晴らしい。お燗番のスーさんに間髪入れずに次のお燗を思わずお願いしてしまうほど酒が進む。
- 鱧と松茸の土瓶蒸し
昨年は5月から10月まで毎月、この料理を食べさせて頂き、季節と共に、鱧の味わいが変化していく様を味わうことができ、こちらの鱧料理の、特に出汁が素晴らしいからこその、鱧松の土瓶蒸しの大ファンになった。ところが今年は今回が今シーズン初となってしまったので、久しぶりに頂く。鱧も松茸も実に風味良く美味しいのだが、やはり主役は出汁である。改めて、鱧から出汁をとらせたら、藏川さんの右に出る人はいないのでは、と言いたくなるほど素晴らしい出汁だ。
こちらで鱧を頂くようになってからというもの、他店で鱧を食べてもどうにも満足感が少なくなってしまった。それほど旨い一品である。
- 熟成32日目の横山さんの鰻の炭火焼き
改めて、二度と出会えないかもしれない凄みのある味わいだった。
- 赤座海老
そして、長谷川さんから仕入れた赤座海老。赤座海老の味噌に、殻からとった出汁を煮詰めたものに醤油を加えて和えたとのこと。この仕事があってこそだが、なんとも華やかな多彩な旨みをもった海老だ。伊勢海老のような甘みに集中するような旨みではなく、多彩で、ある意味とてもクセになる複雑性がある美味しさだ。しかも、甲殻類にありがちな少し後味にエグみが残るようなところがもちろんまったくなく、よい香りの余韻があって非常に品がある。とてもエレガントな美味しさ。あー、これも記憶に残る美味しさだ。
- 黒ムツと松茸の炊き込みご飯
更に〆には、長谷川さんから仕入れた黒ムツと松茸の炊き込みご飯。ご飯によく染み込んだ黒ムツの軽い脂の美味しいこと!また黒ムツのしっかりした香りの余韻と、松茸の香りの相性が素晴らしい。実は、今までの記憶に残る美味しい食事に何度も黒ムツが登場するくらい黒ムツが大好きだ。松茸は黒毛和牛のような香りの良さと脂の旨みをもつ食材とも非常に相性がいいから、なるほどである。しかしこの黒ムツの香りの余韻の長さは本当に素晴らしい。ここが赤ムツと比べると大きな違いだなあと再認識する。
最後に教えてもらったのだが、なんとこの日は店主の藏川さんの誕生日であった!
いやあ、そんな記念すべき日だからなのか?(いやいや、いつも見事である)この日のくら川さんでの、この珠玉の素材たちに、やり過ぎず、しかし持ち味を引き出す絶妙な仕事が施された料理たちには、毎度ながら改めて感動した。
ずっと記憶に残るであろう、素晴らしい食事だった。
帆立の料理史上最高の一品、帆立フライ 塩漬けケッパーのパウダー添え‼️
この組み合わせは初めてだが、素晴らしい相性だと思った。更に、帆立の卵巣もゴマ油で食べるように用意してくれていて、非常に美味しかった。
そして、また本当に素晴らしかったのは、またしても、長谷川さんの処理した鮟鱇の蕃茄ソース。トマトベースで、更に色々と旨みが重なっていて、雑味はないけれど、旨みが頂点まで凝縮したソース。しかし、この旨み強めのソースをしっかりと受け止めて、バランスがとれていると感じさせる、長谷川さんの処理した鮟鱇は本当に凄いと思う。前回のどぶ汁もとてつもなく美味しかったが、今回のフランス料理のような足し算もできるこの鮟鱇の身は本当に驚きで、フランスのチュルボのような力強さだ。日本の魚に例えるなら身の力強さとしては河豚かな。こんな美味しさを感じさせる魚を手当てする長谷川大樹さんという人も変態だと思うし、こんな滅多にお目にかからないような処理がされた魚の持ち味を、ものの見事に引き出す料理をする藏川さんも、さすがの大変態というしかない。
毛蟹も期待通りの美味しさで、身の美味しさと、味噌もほぐした身に和えて食べさせてくれて、本当に嬉しい限り。〆はまだ走りの筍と厚揚げの炊き込みご飯で。これからどんどん筍が美味しくなるのが楽しみだ。今日も大満足だった。
長谷川さんの鮟鱇のどぶ汁は肝も旨いが身の旨さが人生最高!
静岡の長谷川さんからの鮟鱇のどぶ汁をようやく食べることができたけれど、これは今まで味わってきた肝の旨さの鮟鱇鍋やどぶ汁と全く違う。肝の美味しさは控えめに、身が主役だ。人生で初めて、鮟鱇の身をとんでもなく旨いと思った。恐るべき長谷川大樹さん。店主の仕事もこれまでもずっと大好きだったけど、長谷川さんから魚を仕入れるようになって、明らかに魚料理は一段階、上の美味しさに到達していると思う。
更にこの日は、横山さんの鰻の2番目の新仔も味わえて、更に素晴らしい松阪牛を炭火焼きと大好きな自家製ウスターソースを添えた牛カツでも食べさせてもらえて最高。〆のしらすご飯も綺麗な美味しさで大満足。
2か月ぶりのくら川はホームと思える寛ぎと美味しさに満ちていた。
1. 浸し豆
2. 鮟鱇肝、ポン酢添え
3. 京人参と苺
4. 熟成〆鯖と蕪漬け、胡麻添え
5. 熟成筋子
6. 長谷川さんからの雷烏賊お造り
7. 香箱蟹のお椀バージョン
8. 横山さんのヒネ仔鰻、頭近くの地焼き
9. 横山さんのヒネ仔鰻、尻尾近くの地焼き
10. 白レバー刺身、胡麻油と胡麻添え
11. 筍ご飯
12. オレンジ
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店名 |
移転
くら川(食と燗 くら川)
|
---|---|
ジャンル | 日本料理 |
住所 | |
交通手段 |
JR浦和駅より、徒歩約2分 浦和駅から113m |
営業時間 | |
予算 |
¥20,000~¥29,999 ¥20,000~¥29,999 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 |
席数 |
14席 (カウンター席、テーブル席) |
---|---|
個室 |
有 |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 店舗前に灰皿用意してあります |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | 落ち着いた空間 |
ドリンク | ワインあり、日本酒にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
公式アカウント | |
オープン日 |
2011年11月30日 |
備考 |
朝営業あり、コ-スのみ 前日予約 1組限定 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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今年から松茸の仕入れを専門の方にお願いするように変えたので、楽しみにして下さい、とお聞きしていたので、待ちに待った国産の松茸シーズンの幕開け。今日のものは岩手県産とのこと。さて、くら川劇場の開演だ。
- 真嶋農園のおおまさり(生落花生)の塩茹で
いきなり、ちょっとのけ反るような素晴らしい濃厚な香りの生落花生。
いきなり別格の素材と絶妙の塩梅の仕事にこれからのコースへの期待が広がる一皿。
- 鰯の丸煮
煮て冷ますときに出汁の味がしみ込んだ、鰯の美味しさと出汁の美味しさ、綺麗な酸味が楽しめる大好きな一皿だった。
- 鱧と松茸の土瓶蒸し
味と香りの濃厚な最高の松茸と最高の鱧が出会った、人生最高の土瓶蒸し。
香りの濃厚なハーモニーが繰り出す出汁はとんでもなく強い濃厚なアタックなのに、アフターはとても透き通っていて透明感があって、爽やかな余韻に溢れている。
ずっと飲んでい続けたいと思うような圧巻の素晴らしい出汁だった。
- 松茸の毛蟹和え
松茸自体の素材の持つ香りの強さや甘みがとんでもなく楽しめる素晴らしい皿。
- 和田さんの鰻の地焼き
7月18日から2か月間熟成させたという和田さんの鰻。初めて頂く機会がこんな長期熟成ということで楽しみにしていた。串打ちの仕事を見ているだけでも横山さんの鰻と比べて見た目からして明らかに肉厚で皮も厚い。また味わいも60日間の熟成によるネガティブな要素を全く感じさせない、脱水して濃厚で脂も全体に回って適度に乗っている。塩で食べるのがぴったりの、藏川さんの地焼きの仕事と素晴らしく合う、実に美味しい鰻だった。
- 横山さんの鰻の赤酢酢飯の手巻き
鰻の脂と旨み、海苔の香り、赤酢の酸味とご飯の旨みの素晴らしい調和のハーモニー。
仕事の大勝利の一皿。実は少し前に別の店でこの横山さんの裏ヒネ仔を食べたが、ヒネ仔らしい力強さが足りないなあと感じていた。正直、素材そのもののパワーは和田さんの鰻が圧倒していたと思う。そんな素材そのものが少し弱いときこそ、どう美味しく食べさせるかという料理人の仕事の見せ所だと思うが、藏川さんの真骨頂のような記憶に残る一皿だった。
- 松茸のフライ
過去に食べてきた松茸が栽培ものだったのではと感じるような、野生の強烈な香りとしっかりした歯ごたえで感じさせてくれる迫力満点の松茸。こんな感覚は人生初。
- 秋刀魚とクレソンの炒め、胡麻和え
秋刀魚の脂がクレソンの苦みや食感、胡麻の香りで甘みを強く感じる素晴らしいハーモニー。
- 酔っ払い牡丹エビ
酒の旨みも塩気も押し出したくなりがちだが、強過ぎると感じさせないギリギリの絶妙の加減で留まっていて、食べ疲れずにその香りや味わいを楽しめる。本当にいい塩梅だ。
- 松坂牛カイノミのソテー、真嶋農園の紐唐辛子の酢漬けとライプペッパー添え
3つの食材を一緒に食べることでの絶妙かつ圧巻のハーモニー。とんでもなく美味しい和牛料理になっていて、いくらでも食べ続けられると思わせるほど。特に香りの余韻が素晴らしい。
- 自家製いくらごはん、卵黄乗せ、レモンピール添え
レモンの酸味が濃厚な卵の甘みといくらの塩気をさっぱりとさせてくれ、更に香りがいい余韻を加えてくれる。途中で少ししか足していないが、いい仕事をしてくれてとても引き締まった。
今日のくら川劇場も途方もない美味しさだった。期待していた松茸はもちろん、もの凄い香りと食感のスーパー特級品で期待をはるかに超える素晴らしい素材だったのだけれど、それよりも、横山さんの鰻の手巻きや、松坂牛のカイノミの料理のような、食材の組み合わせと仕事の妙に唸らされた印象がより強烈な夜だった。
記憶に残る晩餐を用意してくれた店主くらちゃんとすーさんに感謝。