4回
2017/05 訪問
薪焼きの魔力に魅せられる
半年ぶり、3回目のTACUBOさん。
今回もカウンターで。
前回・前々回は貸し切りでしたが、今回は4人なので他にもお客さんが。
とはいえ、田窪さんとの会話も楽しい和やかな雰囲気は変わらず。
肉2種の15000円のコース(超腹パンになった・・・)。
当日の内容は以下になります。
*アンチョビオリーブ
*稚アユのフリット タイムの花 根セロリ
*冷製カッペリーニ 焼茄子のピュレ あおりいか 唐墨
*ホワイトアスパラガスのベニエとそのソース 生ハム添え ふきのとうの泡
*鮑ととうもろこし・青とうがらしのリゾット
*山菜とモツのアラビアータ
*オーストラリア産仔羊の薪焼き 玉ねぎ
*たくぼ牛の薪焼き 人参
*ミルクジェラート コンポートしたチェリーのデザート
*焼きたてフィナンシェとカフェ
前回よりも、前菜やパスタは好みでした。
田窪さんの前菜やパスタは、秀逸なバランス感覚に基づく素材の組み合わせ、シンプルで綺麗な味が特徴なので、素材が重くない夏場の方が良い印象。冬場は、重ねるとどうしても重くなるというか。
まあ、あくまで個人的好みですが。
特に良かったのは、稚アユのフリット。
根セロリの爽やかさが、稚アユの苦みを綺麗な後口にし、そのほろ苦さと身の旨みの余韻がとても素敵。
冷製カッペリーニは、焼き茄子の甘みとあおりいかの甘み、カッペリーニの小麦の甘みに、唐墨の旨みが奥行きを与え、これも絶品。
ホワイトアスパラガスは、とても太い。名産地ロワールのアスパラ。アツアツです。
そのほろ苦さと甘みが同居した味は、春の風物詩。ベニエにしたことで、非常にジューシー。
噛むと、エキスがぴゅっとほとばしり出る。
ふきのとうの泡の苦みも、アスパラの苦みと重奏を奏で、春らしい苦みの心地よさを存分に楽しめる佳品。
リゾットは、とうもろこしの甘さに唸る。薪で焼いたとうもろこしだとか。
鮑も柔らかい。
アラビアータは、結構辛い。
ギアラやハチノス、センマイなどのモツ系に、コシアブラやウド・コゴミなどの山菜を合わせ、これは鉄板的な美味しさ。
薪焼きの素晴らしさは、相変わらず。
たくぼ牛は毎回頂いてますが、今回が一番良かったかも。
サーロインで脂が乗っていた分、薪焼きが合ってました。
薪焼きは、やっぱり脂が乗ってる肉が合う。
薪の香りが、脂のくどさを打ち消し、脂の甘さを際立たせる。
そういう意味では、仔羊も美味しかったな。
仔羊独特の香りが、薪で少しピュアな感じになる。
デザートはさっぱり系で、これも鉄板の美味しさ。
田窪さんとの会話は、相変わらず楽しく満足。
ご馳走様でしたー。
2017/06/19 更新
2016/12 訪問
薪焼きの魔力に魅せられる
前回とても良かったので、ほぼ同じメンバーで再訪。
今回はお誘い頂く形で、同じくカウンター貸し切り。
8人での訪問です。
コース15000円。
前回と一緒かな?(前回は14000円だったかも)。
当日の料理は以下になります。
*おつまみ アンチョビオリーブ
*前菜1 パプリカとブッラータチーズのカプレーゼ仕立て(通称:パプレーゼ)
*前菜2 天城豚レバーとハツの炙り 中華風ピリ辛ソース
*前菜3 真鱈白子のソテー 香草バターソース
*パスタ1 トンナレッリ 殻付き帆立 キノコ 唐墨掛け
*パスタ2 ジャガイモのニョッキ 奄美黒豚のコンソメ(ブロード) 羊のトリッパとサルシッチャ セリ
*肉1 たくぼ牛の薪焼き
*肉2 イノシシの薪焼き
*ドルチェ ラッテインピエーディ(牛乳プリン) アングレーズソース パッションフルーツ ローズマリー
*小菓子 焼きたてのフィナンシェ
今回も大満足でしたが、前回の方が少し好みだった印象。
力強い食材が多い冬ということでか、前菜・パスタともに味付けが前回より強めで、素材感が若干感じにくかったかも。
とはいえ、十分美味しいですし、力強い方が好みの方も多いと思うので、これはほんと前回と比べた場合の個人的な印象です。
今回も満足度は非常に高かった。
薪焼きに関しては、前回の豚が一番だけれども、イノシシも美味しい。
いずれにせよ、薪焼き素晴らしいですな。
パプレーゼは、フレッシュチーズでクリームを包んでいるので、モッツァレラよりリッチな味でクリーミー。
パプリカもトマトと違い酸味が無い分甘みが感じられるので、合わせることでカプレーゼよりよりコクと甘みを感じられる。
これは、かなり良い。
天城レバーの炙りは、その火入れが素晴らしい。
中華風のソースがやや強くて、合わせたイチゴとの相性もそれ程ツボではなかったかも。
イチゴの酸味とレバーの甘み、ソースの辛みが少し喧嘩してるというか。
レバー自体が美味しいので、十分満足ですけどね。
真鱈白子のソテーは、香草バターソースということで、王道的な調理。
火入れが良くて、トロッとした食感は官能的。
驚きはないものの、素直に美味しくて唸る。
パスタは、帆立がとても甘い。
唐墨がソース替わりなのも面白い。
ニョッキの皿は、冬らしい濃厚なしっかり系の味わい。少し郷土料理っぽさも宿すというか。
個人的にはもう少し洗練された感じが好きではあるものの、このしっかり感も印象に残る。
セリがその濃厚さを和らげているのがポイント。
薪焼きは前述のとおり。
あ、添えられた焼きニンジンの甘さには感動しました。
牛乳プリンは、優しい甘さで、ローズマリーの香りやパッションフルーツの酸味との相性も良い。
田窪さんらしいバランスが取れた皿。
力強かった料理達の余韻を穏やかに鎮めてくれる。
焼きたてフィナンシェの美味しさは言うまでもなく。
今回は薪窯前だったので、田窪さんとは色々と話も出来、大満足。
ほんと良いお店です。
幹事さんや同席してくれた方々に感謝。
ご馳走様でしたー。
2017/01/25 更新
2016/08 訪問
薪焼きの魔力に魅せられる
こちらの常連の方から、まだ行ってないの?と言われ、あたふたと訪問。
予約も、その常連の方が代わりに取ってくれました(大感謝)。
前身のアーリア・ディ・タクボ時代に一度伺っていますが、薪焼きをメインにしてからは初めて。
代官山と恵比寿の間くらい。
マンションの1階にあります。
大きな看板等は出ていないので、事前に本サイトの画像で外観を確認しておくことをお勧めします。
私は、目の前まで来ていながら、数分迷ってしまいました(汗)。
カウンターと個室があって、この日はカウンターを6名で貸し切り。
通常のコース(9800円と12000円)を、少しアレンジしてくれる形で注文済(少し料金プラスする形。)。
この辺りは、常連の方のおかげもあると思います。
当日の料理は以下になります。
前菜3品・パスタ系3品・薪焼き2品・デザート・小菓子・ドリンク。
*アミューズ アンチョビのグリッシーニ
*前菜1 薪焼きイチジク ブッラータチーズ 紅茶のアニスのジュレのカクテル仕立て
*前菜2 鮎のコンフィ 青トマトと加賀太きゅうりのソース
*前菜3 王様しいたけのフリット ジャガイモのピュレとゴルゴンゾーラのソース サマートリュフ掛け
*パスタ1 冷製パスタ ジェノベーゼソース モンサンミッシェルの活ムール貝 湯上り娘(枝豆)添え
*パスタ2 2種類の調理を施した鱧 ジロール茸のリゾット
*パスタ3 千葉県産いのししのサルシッチャ ピーチ
*薪焼き1 田くぼ牛
*薪焼き2 ヒロシ豚
*サラダ ルッコラのサラダ
*デセール 白桃の軽いコンポート 桃のジェラートとミント風味のかき氷添え
*小菓子 焼きたてフィナンシェ
*ドリンク 無農薬のハーブティー
薪焼きの威力にびっくり。
薪の香りをまとい香ばしく焼き上げられた肉は、程よく脂が落ちて、脂の旨み・薪の香ばしさ・肉の旨みが溶け合い、至福。
低温調理全盛な昨今ですが、ある程度以上の温度(具体的には155度)で焼く方が、メイラード反応が起きてさまざまな香り成分が出来、香りが豊かになる。
香りも味の一部ですから、より複雑みが生まれ、美味しくなるわけです。
ただ、それは肉汁の流出を伴う可能性があるので、焼く技術が超重要。
田窪シェフはそれが素晴らしいのと、薪焼きに適した肉を的確に選んでいるので、非常に美味しい。
特に豚は脂が美味しいので、薪焼きの方が脂が香ばしくなり、低温調理よりも断然おいしい。
牛も非常に美味しかったですが、豚はそれ以上に感動ものでした。
また、前菜もさすがの美味しさ。
薪焼きしたいちじくの甘みと香ばしさに感嘆し、鮎のコンフィの均一な柔らかさに感動し、椎茸のフリットの旨みとジューシーさに感服。
パスタもどれも上手くまとまっていて、とても美味しい。
また雰囲気も、田窪さんのトークが秀逸なことも含めたカウンターならではの楽しさと、火を見ながら食べることの本能的喜びなどの点で、非常に満足。
コストパフォーマンスもとても良い。
いやー、良い店です。
幸せ感に包まれながら、店を後に。
ご馳走様でしたー。
以下、料理の詳細です。
*アミューズ アンチョビのグリッシーニ
*前菜1 薪焼きイチジク ブッラータチーズ 紅茶のアニスのジュレのカクテル仕立て
薪で焼いたいちじくが香ばしい。
ブッラータチーズの甘みと旨みが、いちじくの甘みととても合う。
紅茶とアニスの香りをアクセントにして、その甘さをまとめ上げる。
そしてその香りは、薪の香りを邪魔しない程度なので、調和がとれてる。
*前菜2 鮎のコンフィ 青トマトと加賀太きゅうりのソース
5時間掛けてコンフィにしたという鮎は、骨も含めてとても柔らかい。
鮎の香りもちゃんと出てる。
塩焼きより秀逸かも。
ソース(つかマリネした野菜)は少し酸味が強かったですが、野菜そのままなので調節できるし、コンフィという調理法には合ってる。
*前菜3 王様しいたけのフリット ジャガイモのピュレとゴルゴンゾーラのソース サマートリュフ掛け
これは超贅沢。しいたけ、むちゃくちゃ大きい。
そして、アツアツでとてもジューシー。
椎茸の旨みとジャガイモの甘み、ゴルゴンゾーラの香り、サマートリュフの香り。
とてもバランスが良くて、立体感がある味。
*パスタ1 冷製パスタ ジェノベーゼソース モンサンミッシェルの活ムール貝 湯上り娘(枝豆)添え
ジェノベーゼ(バジル)の香りが良いですな。
モンサンミッシェルのムール貝は、驚いたことにフランスから活きたまま届くそうで、ムール貝でありがちな磯臭さが無い。
秋田の湯上り娘という枝豆は、旨みと甘みが素晴らしい。
*パスタ2 2種類の調理を施した鱧 ジロール茸のリゾット
鱧は湯引きと炙り。骨切りが上手。リゾットには鱧の子もまぶしてあり、品の良い旨みが嬉しい。
*パスタ3 千葉県産いのししのサルシッチャ ピーチ
イノシシらしい、肉肉しい旨み。
少し太めのパスタであるピーチに、イノシシの力強さが合ってる。
*薪焼き1 田くぼ牛
程よく脂が乗っていて、それを薪で焼きことで脂が適度に落ち、炭でその脂の香りがまた肉に着き、香ばしい。
肉と脂のバランスが良くて、噛みしめると、薪の香りがふわんとして、そのあとに脂の甘み、そして肉の旨みがじゅわっと。
ああ、至福・・・。
*薪焼き2 ヒロシ豚
これにはびっくり。
まず、肉(赤身部分)自体がとても味が濃い。
脂も甘く、薪の香りでその脂もしつこさを感じず香ばしく仕上がり、非常に美味しい。
豚さん、今まで牛より低く見ていて、ごめんなさい的な。
ともすれば脂が重く感じることもある豚ですが、薪焼きと豚は非常に合いますな。
*デセール 白桃の軽いコンポート 桃のジェラートとミント風味のかき氷添え
さっぱりと美味しい。
*小菓子 焼きたてフィナンシェ
フィナンシェ、焼きたては格別の味です。
バターリッチで、とても美味しい。
*ドリンク 無農薬のハーブティー
ハーブティーの美味しさにもびっくり。香りが豊か。
最後まで唸る。
以上です。
2016/09/25 更新
半年ちょっと振りのTACUBOさん。
食べ友さんとの新年会を兼ねて、カウンター貸し切りで訪問。
幹事さんが事前に、前菜3・パスタ2・肉2で調整してくれ、15000円のコースとなってます。
で、当日の料理は以下。
*オリーブ
*平目のカルパッチョ カラスミ 燻製リコッタチーズ
*菊芋のスープ 雲丹 菊芋のチップス
*王様椎茸のフリット アーモンドとゴルゴンゾーラと椎茸の軸のソース
*菜の花と帆立のオレキエッテ 帆立の肝とヒモ カラスミパウダー
*黒トリュフ風味のガリガネッリ 深谷葱 牛蒡 ホロホロ鳥
*たくぼ牛の薪焼き 薪焼き人参
*オーストラリア産仔羊の薪焼き
*スパゲティ ボロネーゼ
*パンナコッタ パッションフルーツのソース ゼラニウムのオイルの泡 デコポンなどの柑橘
*カフェ 焼きたてフィナンシェ
相変わらず、前菜から美味しい。
平目のカルパッチョは、旨みが素晴らしく繊細。
スモークを掛けたリコッタチーズの甘みと寒平目の甘み、からすみのコク、調和が取れてる。
菊芋のスープはその甘みが嬉しく、雲丹の甘みとグラデーション。
王様シイタケは、めちゃくちゃ肉厚。
原木しいたけではないこともあり、旨みはそれほどではないものの、とにかくジューシー。
パスタのオレキエッテは、帆立の旨みと菜の花の軽い苦みとの対比が良いな。
ガルガネッリは、トリュフの香りにうっとり。
ごぼうの土の香りはトリュフと親和性があるし、ほろほろ鳥はコクを与え、全体が調和してる。
そして、メインの薪焼き。
たくぼ牛はまあ、普通に美味しい感じ。
薪焼きは、もう少し脂が乗ってる肉のほうが美味しい気が。
仔羊は、さすがに美味しい。
薪の香ばしさが脂のくどさを和らげる。
ただ、今まででは豚が一番良かったかも。
その後には、〆的にボロネーゼ。
掃除した端肉を使っているそうで、これがとても美味しい。
コクが深いんですよ。
好きなg数を選べます。
パンナコッタは、鉄板的な美味しさ。
とろけ具合が良いのと、パンナコッタには珍しくカラメルソースを使っていて、それが複雑さを与え、美味しい。
焼きたてのフィナンシェとコーヒーの美味しさも相変わらず素晴らしいです。
ワインは、カベルネを使った赤がとても美味しかった。
程よく熟成していて、トリュフと土の香りがあり、でも果実味が豊かで。
良いお店だなぁと改めて思う。
ご馳走様でしたー。