きゅいそんさんのマイ★ベストレストラン 2014

フレンチと日本料理中心のレストランガイド

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きゅいそん (男性・千葉県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

今年は中華の当たり年で、3店もベスト10入りしました。
中華に行く頻度がそれ程多くないことを考えると、当たり確率がとっても大きいです。
特に千葉から都内に進出した勇の成功は嬉しい。
シェフが松戸時代より生き生きとしていて、味のレベルも高くなっているのが印象的でした。
食べログでの点数も非常に高いですし。
少し前に千葉から都内に進出したモンプチコションローズも成功していますので、続く店が来年も出るのを期待しているところです。
一方千葉のお店は当たりが少なく、リピートなので行ってもレビューしていなかったりで、1店しかベスト10入りしませんでした。もう少し頑張ってレビューしないとかな?と思っているところです。

ベスト3は昨年と変わりません。
この3店(エクアトゥール・傳・虎白)は、今年も何度もリピートさせて頂いています。(なので行った全部の回はレビューしてないです)。
色々なお店へ行くのももちろん楽しいですが、お気に入りのお店へリピートするのは幸せ感があります。来年はそういうお店をさらに見つけられると良いのですが、財布がもたないかな(汗)

それと投稿が間に合いませんでしたが、うを徳はベスト5に入ります。
来年も行くと思うので、来年のベストレストランに入れたいと思います。

マイ★ベストレストラン

1位

エクアトゥール (麻布十番、六本木、広尾 / イノベーティブ、フレンチ)

15回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥20,000~¥29,999

2024/03訪問 2024/03/11

日本最高の隠れ家レストラン

もう何十回伺ったか分からないくらいお世話になってるフレンチ。
客数を絞り、スタイリッシュな雰囲気の中、小野料理とも言われるフレンチベースながらジャンルに囚われない料理と古酒含む銘醸ワインを頂けるお店。
本サイトのフレンチ全国1位。
定期訪問です。

六本木ヒルズから7~8分歩いたマンションの2Fにあり、カウンター6席と6名用の個室が一つ。
コースは28000円(税・サ別)。
この日の内容は、以下になります。

*香住のズワイガニ カリフラワーのピュレ コンソメのジュレ 蟹味噌と蟹の卵 甲殻類のソース
*スミイカのフリット 唐墨掛け 蛤 ふきと雲丹をソース替わりに ジャガイモのピュレ
*鮑と海老芋のフラン 鮑の肝のソース
*真鯛と筍のミルフィーユ仕立て ビネグレットトリュフ
*オマール海老 ハンバーグ ブリオッシュ フォンドボーのソース ベアルネーズソース トマトのコンフィ
*フォアグラの炭火焼き 大根 コンソメ
*マナガツオのポワレ 春菊のソース タコ 山クラゲ
*ラカン産鳩のポワレ 赤ワインのソース
*オリーブオイルで和えた麺 数の子 キャビア
*イチゴ 黒糖のアイス パートフィロ 黒蜜 黒トリュフ
*カフェ カヌレ

いつもより、少しシンプルというか素材一つ一つの役割が明確で、まとまりがより高くなってる感。
味付けも優しい感じで、とても美味しかった。
重ねる要素を少し絞ったことで、後味が綺麗になった感もある。
もともと、色々な味を重ね合わせてもバランスが取れているのが小野シェフの才であり真骨頂ですが、少し要素を絞ったことでより研ぎ澄まされた感が出てるような。
白眉はフォアグラ大根ですかね。
初代料理の鉄人である石鍋裕氏が流行らせ、一時は色々なレストランで見ましたが、最近はあまり見ない料理。エクアでは、フォアグラを炭火で焼くことで脂感を和らげ、輪郭がしっかりとしたとても美味しいコンソメを合わせる。
結果、コンソメ・大根・フォアグラという3つの要素のバランスが非常に良くて、まとまりがあり美味しい。コンソメの旨みに大根の甘み、フォアグラの甘みと旨みの均衡が素晴らしい。
鮑と海老芋のフランも、鮑の旨みに海老芋の甘さが非常にマッチしてた。

ハマグリの皿は、ハマグリや雲丹の磯の香りにふきの香りが非常に合っていて、その組み合わせにも感銘を受ける。

真鯛と筍のミルフィーユ仕立ても、ヴィネグレットの酸味が出過ぎていず、筍の甘みや鯛の旨みを引きだしつつ酸が気にならない塩梅の良さ。

火入れも良くて、鳩は滑らかでシルキーな仕上がりになっており、妖艶という言葉がぴったり。

などなど、今回はいつにも増して素晴らしい仕上がりでした。

マダムのチョイスするワインは、好みを知って貰ってるというのもありますが、これまた素晴らしい。
1982年(40年近く前!)のブルゴーニュ(ポマール)を出してくれたり。
まだまだ果実味が残り、エレガントと十分な輪郭を持っているのに感銘を受ける。
こういうワインをグラスで出すレストランは、さすがに他にはない。

また、今回もとても嬉しいサプライズがあったり、心温まる佳店。
今後もずっと通い続けたいと心から思う。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の感想を少し追記。

*香住のズワイガニ カリフラワーのピュレ コンソメのジュレ 蟹味噌と蟹の卵 甲殻類のソース

ズワイガニは甘みが十分で、カリフラワーのピュレの甘みで奥行きが。
コンソメの旨みに蟹味噌の旨みも加わり、美味しくないわけがないという・・・。
とはいえ、ちゃんとバランスが取れてるのが良いところ。

*スミイカのフリット 唐墨掛け 蛤 ふきと雲丹をソース替わりに ジャガイモのピュレ

前述の通り。
スミイカは甘い。
ハマグリは少し貝の香りがあり、それがフキとすごく合ってる。雲丹も同様。

*鮑と海老芋のフラン 鮑の肝のソース

前述の通り。
鮑の肝の軽い苦みと鮑の旨みを楽しんでいると、海老芋の甘みが不意に顔を出す。
その各要素の対比が楽しい皿。

*真鯛と筍のミルフィーユ仕立て ビネグレットトリュフ

真鯛は新鮮ながら旨みが十分。
筍は少しだけ渋みがあるものの甘みも十分あって、それらをビネグレットの柔らかな酸味が上手く引き出してる。酸味が穏やかなのが、素晴らしいと思う。大抵は、酸の要素が強いので。

*オマール海老 ハンバーグ ブリオッシュ フォンドボーのソース ベアルネーズソース トマトのコンフィ

オマールとハンバーグが意外にも合ってる。
品の良さと良い意味でジャンクな感じが共存してる皿。

*フォアグラの炭火焼き 大根 コンソメ

前述の通り。

*マナガツオのポワレ 春菊のソース タコ 山クラゲ

マナガツオは、ちょっと西京焼きっぽい。
春菊のソースは柔らかな風味で、マナガツオの風味を邪魔しない。
タコと山クラゲの食感のレベルが合っていて、食べていて面白かった。

*ラカン産鳩のポワレ 赤ワインのソース?

仔羊・牛肉・蝦夷鹿・鳩からの選択。
前述の通り、火入れが素晴らしい。
妖艶としか言えない・・。
悶絶。

*オリーブオイルで和えた麺 数の子 キャビア

数の子とキャビアの塩気で麺を頂く。
結果、塩気は控えめながら小麦の甘さを十分味わえる。
これも引いた良さが出てると思う。

*イチゴ 黒糖のアイス パートフィロ 黒蜜 黒トリュフ

デザートは3種から選べるのですが、こちらをチョイス。
素直に美味しい。黒糖と黒トリュフが意外に相性良し。

*カフェ カヌレ

以上です。
フレンチ部門日本一の此方。
定期訪問です。
夜は2部制で早い回は18時スタート。

この日の内容は以下になります。

*雲丹 ムール貝 クリームソース コブミカンの香り
*穴子のフリット 牛蒡のピュレ カレーオイル 木の芽
*毛ガニ 蟹味噌 トラザメのフカヒレ ポン酢風味のコンソメ 穂紫蘇 とびっこ
*ノドグロのポワレ ナンコツのガレット ナス ポルチーニのソテー タプナードソース
*炙り戻りガツオ キャビア エシャロット スモークした卵黄とフォン・ド・ボーのソース
*タラバガニのヴァプール ゆり根のピュレ ブールブランソース トマト風味 
*とらふぐ白子 黒鮑 魚介出汁のリゾット イクラ あられ
*フランス産仔羊のロースト ジュのソース
*鶏ブイヨンスープ 麺 秋トリュフ
*マスカルポーネ ナタデココ フランボワーズのソルベ 文旦 ハチミツ 黒トリュフ
*カフェ カヌレ

やっぱり素晴らしいなと思う。
色々と重ね合わせているのだけれど、焦点がしっかりとしてる。
何より良いのは、和や中華の素材を使ってもベースのソースやフォンはフレンチで、そのレベルが高い。なので、外さないし、どの皿もとても美味しい。
今回は少し塩が強いかな?と思う皿もありましたが、素材の質が高くて力強い分、それでもバランスは崩れない。
ワインが素晴らしいので、それも合ってると言えるし。
それにしても、毎回よく色々と手を変え品を変え、工夫した皿を出してくるものだと思う。

ワインはもう、神掛かっているというか、これをグラスで出してよいのか?的な銘醸ワインや古酒のオンパレード。すごいですよ。好みも分かってくれてるのも嬉しい。

サービスは、いつものスマートなサービスに加え、今回とっても嬉しいサプライズがあり(詳述は控えます)。好きなレストランに通い続けることの意義を改めて感じる。

大満足です。幸せ。

ご馳走様でしたー。

*雲丹 ムール貝 クリームソース コブミカンの香り

雲丹の甘みとムール貝の旨みが素晴らしい。
クリームソースがそれらの磯の香りを包み込み、コブミカンの香りがそれらの輪郭を浮かび上がらせる。美味しい。

*穴子のフリット 牛蒡のピュレ カレーオイル 木の芽

穴子はサクッと揚がってます。
穴子のわずかに泥っぽさのある香りと牛蒡の土の香りが親和性。
カレーオイルや木の芽を用いることで、前述の土系の香りは穴子の旨みを引き立たせる役割に。
手堅く美味しい皿。
あ、フレンチでカレーの風味を加えることは割合あります。

*毛ガニ 蟹味噌 トラザメのフカヒレ ポン酢風味のコンソメ 穂紫蘇 とびっこ

誰が食べても美味しいでしょ♪的な皿。
カニの旨みとフカヒレの食感、とびっこのプチプチ感が良い具合にハーモニー。
小野シェフのコンソメはいつも素晴らしく、でも今回は風味を少し抑えて蟹とのバランスをちゃんと取ってる。

*ノドグロのポワレ ナンコツのガレット ナス ポルチーニのソテー タプナードソース

ノドグロの脂感に合わせたのでしょうが、個人的には少し塩が強かった。
油と相性が良い茄子を合わせ、ノドグロの脂感と相反するナンコツのガレットを合わせることで、全体をくどくないようにまとめる。ポルチーニのソテーは個人的にもう少しあっさり仕上げても良いような気もしましたが、ポルチーニ自体はノドグロに合ってました。

*炙り戻りガツオ キャビア エシャロット スモークした卵黄とフォン・ド・ボーのソース

これはある意味スゴイ。
戻り鰹にしては脂の乗りが比較的軽いものを選び、濃厚な卵黄とフォン・ド・ボーのソースを合わせる。キャビアの塩気がアクセント。
日本料理の黄身醤油という概念を、フレンチの技法に変えて出す発想がスゴイ。
刺身にはそりゃー合うし、誰が食べても美味しいと思う皿かと。
黄身醤油より奥行きがあるし。
脂が乗り過ぎてない鰹を選んでるのもポイントかと。

*タラバガニのヴァプール ゆり根のピュレ ブールブランソース トマト風味 

良い具合に蒸されたタラバガニは甘い。
ゆり根の甘さと親和性があるし、白ワイン(多分)やトマトの酸味がそれらの甘さに輪郭を与える形。
これまた美味しくないわけがないという。

*とらふぐ白子 黒鮑 魚介出汁のリゾット イクラ あられ

魚介出汁は比較的あっさり。
米も粒をはっきり残した形。
贅沢なお茶漬け風味で、これまた面白いし、コースの流れ的にもこの感じは良いな。

*フランス産仔羊のロースト ジュのソース

牛・鶏・鳩・仔羊からの選択。
鳩好きなのでいつも鳩なのですが、珍しく鳩以外を頼む。
その仔羊は、好みですが少し火入れが深めかな。
美味しいですけどね。
で、連れの鳩を頂いて、浮気したことを反省した次第・・・。

*鶏ブイヨンスープ 麺 秋トリュフ

滋味深い鶏ブイヨンスープ。
高次元でホッとする味。

*マスカルポーネ ナタデココ フランボワーズのソルベ 文旦 ハチミツ 黒トリュフ

ハチミツの風味がとにかく濃厚。
マスカルポーネの甘み、ナタデココの食感と爽やかさ、フランボワーズの酸味、文旦の苦みと酸味、蜂蜜の甘みと、色々な味や食感が次々に顔を出し、素直に楽しい。

以上です。
4か月ぶりに定期訪問。
ずっと日曜のお昼に伺っていたのですが、ランチをやらなくなったようなので、久し振りにディナーで訪問。
夜は2回転で、18時か20時45分スタート。

コースは、27000円。
当日の内容は、以下になります。

*トマト風味コンソメの冷製フラン 雲丹 たたきオクラ じゅんさい とびっこ
*明日葉とコーンのフリット 山盛り黒トリュフ 塩
*和牛ザブトンと白海老のタルタル 米とイカ墨のピュレ キャビア 島海苔 菊花 穂紫蘇
*鮑のヴァプール 賀茂茄子 フォアグラと西京味噌のソース 花紫蘇 柚子
*毛ガニと蟹ミソ アメリケーヌ風味のコンソメ 根セロリのピュレ とびっこ
*スッポンの炭火焼き 鶏のブイヨン オニオン ベーコン ケッパー
*ハタのヴァプール 自家製メンマ 豆鼓 ヒュメ・ド・ポワソンとポン酢 茗荷 九条葱
*ラカン産鳩 サルミソース
*温製麺 フカヒレ ほうれん草 実山椒
*ブルーチーズのパートフィロ包み アングレーズソース ハチミツとトリュフのアイス ラム酒風味
*カフェ カヌレ

相変わらず、美味しい。
結構力技みたいな皿もあるけど、多くの皿が色々と重ねながらもきちんとまとまっているのは、さすがとしか言いようがない。
日本料理で使用するような食材や調味料を多く使うせいか和っぽいという意見もありますが、ベースはやっぱりフレンチで、ソースの美味しさには感服する。
あ、明日葉とコーンのフリットだけは、トリュフを合わせようとも天ぷら??という感がどうしても・・。
いずれにせよ、きちんと着地点を考えて合わせているから、無理がないんだろうなと。
それと、馴染み深い和の素材を用いるからこそ、色々と組みあわせても違和感なくまとまるのだろうなとも思ってます。
また、そういう素材を重ねた皿も多い中で、メインは非常にシンプルかつ王道フレンチっぽいところも良い。
そのシンプルなメインもすごく美味しいし。
やっぱり小野シェフは才能があります。

ワインは相変わらず、どこにそんなストックが??というような貴重なものを出してくれる。
ここまでワインが充実してるフレンチは、そうはない。
価格も、内容を考えれば良心的ですしね。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*トマト風味コンソメの冷製フラン 雲丹 たたきオクラ じゅんさい とびっこ

トマトの風味はそこまで強くはなくて、手堅く美味しい。
雲丹がとっても美味しくて、その甘みにフランの旨みと軽い酸味があってる。
ジュンサイやたたきオクラも夏らしくて良いな。
この辺りは、融通無碍な小野シェフの真骨頂。

*明日葉とコーンのフリット 山盛り黒トリュフ 塩

サクサクよりはカリカリ系に揚げたフリット。
前述のように天ぷらっぽい。
山盛りのトリュフは嬉しいものの、コース内で出す順番含め、やや理解が難しい皿。

*和牛ザブトンと白海老のタルタル 米とイカ墨のピュレ キャビア 島海苔 菊花 穂紫蘇

これはむっちゃ美味しい。
米の甘みに白海老の甘みが重なり、ザブトンの脂の甘みも含めて奥行きを与えてる。
キャビアの塩気がそれらの甘みを引き出し、ザブトンの旨みが追い打ち。
穂紫蘇や島海苔の香りが全体に輪郭を与えて、まとまりがある。

*鮑のヴァプール 賀茂茄子 フォアグラと西京味噌のソース 花紫蘇 柚子

小野シェフのフォアグラと西京味噌のソースは、いつも悶絶。
フォアグラに甘い味が合うのは鉄板ですが、西京味噌の甘みがめっちゃ合う。
味噌の旨みに鮑の旨み、賀茂茄子の甘みにソースの甘みが混然一体。

*毛ガニと蟹ミソ アメリケーヌ風味のコンソメ 根セロリのピュレ とびっこ

毛ガニ感がたっぷりで、とても美味しい。
甲殻類の風味タップリのコンソメが蟹の旨みと重奏を奏でる。
根セロりのピュレの甘さは、蟹の甘さと親和性。
この皿も美味しい。

*スッポンの炭火焼き 鶏のブイヨン オニオン ベーコン ケッパー

スッポンは炭の香りをまとって、美味しい。
ただ、ベーコンやケッパーはスッポン同様強い素材なので、ややスッポンとケンカしてる感・・。
まあ、メイン素材自体が美味しいので・・。

*ハタのヴァプール 自家製メンマ 豆鼓 ヒュメ・ド・ポワソンとポン酢 茗荷 九条葱

ハタは手堅く美味しい。
中華と和が混在しつつも、ヒュメ・ド・ポワソン(魚の出汁ソース)がフレンチとして全体をまとめる。

*ラカン産鳩 サルミソース

和牛・ルーアン鴨・フランス産仔羊からの選択。
火入れもソースも最高。
相変わらず悶絶の旨さ。

*温製麺 フカヒレ ほうれん草 実山椒

スープが美味しい。実山椒の爽やかさが嬉しい。

*ブルーチーズのパートフィロ包み アングレーズソース ハチミツとトリュフのアイス ラム酒風味

3種ほどから選ぶ。
ブルーチーズがめっちゃ主張してます。
その強い塩気と香りは、トリュフの香りと合わさり妖艶。
アングレーズソースや蜂蜜のネットリ系?甘みも合ってる。
全体的にラム酒の風が支配的で、前述の要素も加わり、大人仕様のデセール。

*カフェ カヌレ

カフェラテを選べるのが嬉しい。

以上です。

以上です。
2018年最初のエクア。
今回もランチです。

コース21000円かな。
この日の内容は以下になります。

*和牛ざぶとん 米のピュレ キャビアとあん肝のスモーク
*フカヒレのスープ仕立て 黒トリュフ風味
*タラバガニ 焦がしアンチョビバターソース 縮みほうれん草
*オマール海老のフラン 塩鱈のソース
*喉黒と筍のミルフィーユ仕立て 芹のアクセント 黒トリュフのビネグレットソース 
*トラフグの白子 牛の小腸(マルチョウ) 白味噌と木の芽のスープ仕立て
*海老芋のフリット 鮑添え 独活のソース 柚子風味
*雲丹と青さ海苔の冷製パスタ
*ルーアン鴨のロースト 牛蒡のソース
*キルシュのアイス バラのジュレ 苺とラズベリー 黒トリュフ蜂蜜 パートブリック
*カフェ カヌレ

今回は、今までで一番良かったかも。
完成度が半端ない。
異次元というか。
元々高かった素材の質がさらに上がった感があるし、素材の組み合わせ、素材の火入れとどれも素晴らしかった。
冬らしいコクのある旨みたっぷりの料理ながら、和的な要素も入り、キレもある。
雑味が少ないのにも感歎。すごく丁寧に作ってます。
また、フラン(茶碗蒸し)はトロトロに仕上げるなど、食べ手が喜ぶ調理をきちんと施してる。
さすがとしか言いようがなかったです。

マダムの選ぶワインは、相変わらずとても美味しい。
好みを把握してくれてるのは、嬉しいですよ。

ということで、6点を付けたいくらいの満足度。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の感想を少し。


和牛のザブトンは、脂の甘みと米の甘みが親和性を持ち、キャビアとあん肝がコクを。
フカヒレのスープ仕立ては、スープがとても美味しい。コンソメをベースに鶏ガラや干し貝柱他、かなり色々な素材を使い、複雑かつ玄妙な味。
タラバガニは、ふわふわに仕上げる火入れに唸る。

オマール海老のフランは、トロトロ♪
オマールの出汁も素晴らしいし、塩鱈ソースとの相性には驚愕。

喉黒と筍のミルフィーユ仕立ては、レアレアな喉黒の旨みがタマラナイ。
脂がかなり乗ってるのですが、ビネグレットソースとセリが、良い具合に脂感を切ってくれる。

トラフグの白子は、トロトロに煮込まれた蕪の優しさと白子の旨みとの対比に唸る。
白味噌スープの甘みは蕪の甘みと親和性。
小腸がすごく美味しくて、ビックリ。旨みが半端ない。
鮑とかのいわゆる高級素材だけではなくて、こういうものまでも美味しいのが、此方のスゴさの一端でもあります。

海老芋のフリットは、その肌理の細やかさと甘みに悶絶。
柚子のアクセントも、コースの中で良い箸休め的な。

雲丹と青さ海苔の冷製カッペリーニは、雲丹の甘みに悶絶。
すごく美味しい。

ルーアン鴨のローストは、とても柔らかく仕上がってる。
コクがあって、これまた悶絶級。
牛蒡のソース(ピュレ)も、意外に合ってました。

デザートは3種から。
サクランボのお酒であるキルシュの香りとバラの香りで、とても華やか。
苺などベリーの酸味が、コクのある味が続いたコースの〆には嬉しい。

以上です。

カゲロウを挟んで、久しぶりのエクア。
再開後はランチの料金を値上げし、ドリンク2杯が付いて21000円(税・サ別)。
夜と同じ料理内容・料金で、ランチはドリンク2杯分がお得な形です。
まあ、今までが異常に安過ぎました。
値上げ後も、内容考えれば十分安い。

で、当日の内容は、以下になります(料理名は勝手に付けてます)。

*茸の葛玉 銀杏 トリッパ アラビアータソース
*伊勢海老のタルタル コンソメジュレ 雲丹 甲殻類のソース
*秋刀魚と焼き茄子 ジャガイモのエスプーマ マリネしたトリュフ
*鱧の湯引き 和牛カタサンカクの炙り
*ズワイガニのフラン 白味噌とフォアグラのソース
*蒸し鮑の胡麻ソース和え もち米と三つ葉 いくら
*クエの直火焼き フカヒレのスープ 青梗菜と焦がし葱
*キャビア麺 なめこ ヤマト芋 ミル貝
*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース
*焼きモンブラン ラム酒のアイス
*カフェ カヌレ

なんと10皿。
夜と同じコースは、超お腹いっぱいになりますな。
満腹・満足・幸せ♪みたいな。

中華と和を合わせたようなフカヒレのスープで唸り、しっかりフレンチな鳩のロースト・内臓のソースに悶絶し、クリアな味のコンソメジュレに丁寧さを見る、相変わらず素晴らしい小野料理。
フレンチをベースに、それに留まらない独自の世界観は唯一無二。
それが、ますます昇華してる感。

チャーミングなマダムの接客とワインの品揃え・チョイスの素晴らしさも最高峰。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*茸の葛玉 銀杏 トリッパ イカ墨 アラビアータソース

マッシュルームとかをペーストにし、葛でもちっとまとめた品。
茸っぽさはそれ程でもですが、サクサクに仕上げたトリッパと茸玉のモチモチ感との対比が楽しい。

*伊勢海老のタルタル コンソメジュレ 雲丹 甲殻類のソース

相変わらず、丁寧に仕上げた小野シェフのコンソメは美味しい。
伊勢海老はレアで、甘い。
雲丹の甘さ、ソースのコクとも相まって、とても美味しい。

*秋刀魚と焼き茄子 ジャガイモのエスプーマ マリネしたトリュフ

レアな秋刀魚の魚臭さを焼き茄子の香ばしさが和らげ、鮑の肝ソースがコクを。
マリネしたトリュフの酸味が、全体を引き締める。
ジャガイモのエスプーマとコンテチーズが全体を包み込む感じで、色々な変化と調和が楽しい。

*鱧の湯引き 和牛カタサンカクの炙り

オニオンやフォン・ド・ボーを使った甘いソースが、和牛に合ってます。
鱧は骨切りも良くて、さすがです。
レアな火入れも良い。
柚子胡椒を少し使っているのかな。
そのわずかな辛さが、全体を何気に引き締める。

*ズワイガニのフラン 白味噌とフォアグラのソース

フランがトロトロで美味しい。
白味噌とフォアグラのソースは結構濃厚。
シャサーニュモンラッシェが、このソースにすごく合ってました。

*蒸し鮑の胡麻ソース和え もち米と三つ葉 いくら

大振りでゴロゴロの鮑。
柔らかく蒸されていて、美味しい。
胡麻との相性も、意外に良かった。
いくらは、皮が薄くて上質。

*クエの直火焼き フカヒレのスープ 青梗菜と焦がし葱

これも素晴らしい。
手羽や昆布、帆立のヒモなどで出汁を取ったスープに、焼いたクエを具として入れてます。
フカヒレも少し入れて、食感のアクセント。
スープが、とても美味しい。
鰹だしと白湯みたいな味かと思って聞いたら、鰹節は使ってないという・・(汗)
そういう風味がしたんだけどなぁ。
クエは、やや火の通りが深かったかな。

*キャビア麺 なめこ ヤマト芋 ミル貝

これはスゴイ。
カッペリーニを使った?、さっぱりとした冷製の麺。
スープが、少し甘くて旨みがたっぷり。
美味しいな。

*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース

牛肉・シャラン鴨・蝦夷鹿・鳩からの選択。
シャラン鴨と迷ったのですが、やはりここは鳩で。
火入れが素晴らしく、内臓のソースも美味しい。
悶絶しながら食べてました。
その表情を、マダムに見られて「幸せそう」と言われるという(汗)

*焼きモンブラン ラム酒のアイス

マロンペーストをパートフィロみたいな生地で包んで焼いた、温かいオーモニエール仕立て。
メニュー名から想像する、斜め上を行ってました(汗)
冷たいラム酒のアイスと温かいマロンペーストとの対比、また芳醇な香りに悶絶♪

*カフェ カヌレ

以上です。
今年3回目の訪問。

当日の料理は、以下になります。

*伊勢海老 コンソメジュレ キャビア
*フォアグラのムース アンズのピュレ ほおずき 
*和牛ざぶとん 白エビ 米のピュレ 雲丹 海苔のチップス
*マナガツオの炭火焼き 大葉とあしたばのフリット
*鮑 賀茂茄子 肝と木の芽のソース
*ラカン産鳩の炭火焼き フォアグラとサルミのソース
*わらび餅 ピスタチオのアイス ピスタチオとメレンゲのクランブル 黒蜜

今回も素晴らしかった。

生の伊勢海老の甘みとコンソメジュレのコクが重奏を奏でる皿は、トマトエキスの酸味が全体を引き締め、余韻が長い。
小野シェフのコンソメは、ほんと美味しいです。

フォアグラのムースは、軽い仕上がり。
アンズのピュレには、コブミカン(タイ料理で使われるバイマックル)も入れ、アンズの甘酸っぱさに爽やかな風味を。
これにより、軽く仕上げたフォアグラムースとバランスが取れる。
アーモンドのクランブルは、その香ばしさが、アクセントとしてフォアグラに重みを与え、一皿の中で強弱を。

和牛のざぶとんは、軽い火入れでとても柔らかい。
味付けは甘しょっぱい、少し焼肉のタレちっく。でも、品は良いのですが。
米を合わせることで、焼肉にご飯という鉄板の?組み合わせを指向しているのかな?
そこへ白エビや雲丹の甘みが加わることで、甘さに奥行きとコク、品が出る仕掛け。

マナガツオの炭火焼きは、脂が乗ってる。
これは割合あっさりした仕上がりで、前の牛肉がやや濃い系なだけに、メリハリがついて良いな。

鮑がこの日の白眉。
肝と木の芽を使ったバターソースは、バランスがすごく良くて、バターの風味がかなりあるのにクドクない。
木の芽の力と、もしかしたら白ワインを上手く使っているのかも。肝の風味も出過ぎずにバランスが良い。
鮑のコクと、賀茂茄子の甘さの対比も良かった。

ラカン産の鳩は、香りと旨みがたっぷり。
火入れが神!
フォアグラとサルミのソースは、もう悶絶ものの美味しさ。
あ、鳩のビジュアルにコーフンして、いきなり食べ始め、写真撮り忘れてることに途中で気づきました(汗)。

デザートは、なんとわらび餅!これまた美味しい。黒蜜との相性は、完璧ですな。

最後にカフェとカヌレを頂いて、〆。

ワインは、Savigny-Lès-Beauneの1998年が、熟成感があってたおやかながら、残照のような奥深い陰影があって、良かった。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。
またまた訪問。

この日の料理は以下(一部テキトーにつけてます)。

*蛤のポシェ 赤雲丹とお米のピュレ 春トリュフ
*イイダコとスミイカのブレゼ ゆるやかなコンソメのジュレ 塩辛ソース 芽葱と青ゆず
*毛ガニをブリオッシュに乗せて ベアルネーズソース キャビア
*オマールエビと和牛ハラミ フォン・ド・ボーと赤ワイン、エシャロットのソース 花山椒
*喉黒の直火焼き スッポンと地鶏のスープ仕立て 青さ海苔 大葉 木の芽 フキ
*黒アワビ 肝のソース 筍 ワカメ
*シャラン鴨 赤ワインとフォン・ド・ボーのソース
*ヘーゼルナッツのパルフェ ダークチェリーのアイス 練乳のアイス ピスタチオのソース キャラメルソース トリュフチョコ 
*カフェ カヌレ

相変わらず、素晴らしいです。
色々な食材を用いながら、皿の中で調和とバランスを保つ感覚がとにかく素晴らしい。
また調理も、鮑はすごく柔らかくてしっとりとした食感で驚きだったり、古典的なソースであるべアルネーズソースが非常に秀逸なのにも感服。
また、何気なく添えたフキなどの地味な素材が、とんでもなく美味しかったりする。
とても幸せ。

ワインは、今回特に赤が素晴らしかった。
シャトーネナンは力強いながら旨みたっぷりで、鮑に合ってました。
鮑の肝の旨みがシャトーネナンの旨みと呼応し、力強いタンニンは鮑の肝の磯っぽさを繊細に変え、余韻が綺麗。
ニュイ・サンジョルジュは、タンニンが少ない分、鮑の肝の磯臭さが余韻の中にどうしても残る。
一方、ニュイ・サンジョルジュは、シャラン鴨の鉄分を含んだ少し野生の風味にピノの官能的な香りがマッチ。
ああ、幸せ。

相変わらずこちらは、自分にとって最高のレストラン。
幸せ感に包まれながら、お店を後に。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*蛤のポシェ 赤雲丹とお米のピュレ 春トリュフ

蛤は、砂糖や醤油などで作った煮切りで煮ることで、甘い味。
その結果、貝臭さが無くなり、蛤の旨みがビシッと決まってます。
お米のピュレがその甘さを和らげ、赤雲丹の甘さは蛤とは別の甘みで奥行きを。
トリュフと貝の香りは、ともに官能的な部分があるので、合いますな。

*イイダコとスミイカのブレゼ ゆるやかなコンソメのジュレ 塩辛ソース 芽葱と青ゆず

コンソメが相変わらず秀逸。
スミイカのワタ??から作った塩辛のソースは、さすがに合います。
青ゆずの香りが、非常に良いアクセント。
今回のイイダコは、前回と違い、ややしっかり感を残しており、旨みもある。

*毛ガニをブリオッシュに乗せて ベアルネーズソース キャビア

古典的なソースであるベアルネーズソース。その出来が秀逸なのに驚き。
乳化の具合が良くて、酢と卵黄、澄ましバター、エストラゴンのバランスも素晴らしい。
くどさや酸が立った感じが無くて、でもコクがある。
ここまで素晴らしいベアルネーズソースはなかなか無いし、こういう古典的ソースをキチッと作れる技術にも脱帽。
このソース、簡単なようでいて、完璧に作るのは非常に難しいのです。

*オマールエビと和牛ハラミ フォン・ド・ボーと赤ワイン、エシャロットのソース 花山椒

和牛ハラミのしっとりとした火入れ加減が素晴らしい。
花山椒は香り抑え目で、まだ走りな感じですかね。
シャクシャクな食感が嬉しいな。

*喉黒の直火焼き スッポンと地鶏のスープ仕立て 青さ海苔 大葉 木の芽 フキ

喉黒は、麴などを使ったタレを浸けて焼いてるとかで、喉黒の旨みをタレの旨みが浮き立たせてる。
スープは強すぎず繊細な風味が嬉しい。
で、驚いたのがフキ。
シャキシャキで香りが高くて、とても美味しい。
シェフにそのことを言ったら、「私もずっとそう思いながら出してます」と盛り上がりました。

*黒アワビ 肝のソース 筍 ワカメ

鮑がとても柔らかい。
どのくらい蒸してるか聞いたら、かなり短い。
これが過ぎるとまた固くなり、さらに時間を掛ければまた柔らかくなるそう。
短い分、旨みが逃げないので、感動的な美味しさですよ。
また、産地に依る妙もあるそう。
研究してますな。

*シャラン鴨 赤ワインとフォン・ド・ボーのソース

鳥インフルエンザの影響でシャラン鴨はずっと入ってないので(禁輸)、久々に食べることが出来ました。
嬉しい。
なんでも、無くなる前に買い集めて、家の中が鴨だらけだそう。
その努力に脱帽。
エトフェ(窒息)の感じが良くて、ソースも鴨の旨みを浮き立たせ、非常に美味しい。
皮目をサクッと香ばしく焼きあがているのも、美味しさに一役。

*ヘーゼルナッツのパルフェ ダークチェリーのアイス 練乳のアイス ピスタチオのソース キャラメルソース トリュフチョコ 

メチャクチャ手が込んでる。
トリュフチョコの柔らかさに驚いたり、練乳アイスの優しさに和んだり、ヘーゼルナッツの香ばしい香りにうっとりしながら終幕。

*カフェ カヌレ

以上です。

【まとめ】

訪問回数が多いので、概要をまとめています。

*ロケーション

六本木の駅から少し歩いたところにあります。六本木ヒルズから歩いて5分少々でしょうか。
入り口のところに店名が小さく掲げられているのみで、隠れ家的。

*店内

とてもおしゃれ。
カウンターが6席と個室(6名まで)が一つ。
シェフが掛かれた絵も掛かり、席間はかなりゆとりがあって椅子の座り心地も良く、素敵な空間。
一度に3組までとプライベート感も高い。
マダムとシェフの二人体制だったのですが、少し前に若い方が厨房手伝いで一人入りました。

*料理

お任せコースのみ(料理は一部プリフィクスだったりもします)。
色々な素材を多層的に重ねつつ、でもバランスを失わない、天才的な料理。
とても繊細で、手間もすごく掛かってる。
日本の素材も積極的に使い、意外な組み合わせに驚きと喜びがあったりも。
唯一無二の高みにある小野シェフの料理は個人的に最高峰。
ちなみに原価率は相当高そうで、いつも恐縮しきりです。(汗)

*ワイン

マダムのセレクトが素晴らしい。
貴重な銘醸ワインを中心に、感激もののセレクトです。
ここまで素晴らしいものをグラスで出してくれるレストランは、他に知らないかな。
通えば、好みにあったものを出してくれたりも。
下戸な自分ですが、つい飲み過ぎる・・。

*サービス

美しいマダムのサービスは、スマートで気が利いたもの。
プライベート感が高いので、温かみも。
リラックスも出来る感じもあって、すごく居心地が良い。
なお料理の出は、大変手が掛かっていてほぼシェフ一人で料理を作っているにも関わらず、スムーズ。そういうところもすごいなと思う。

ということで、個人的に断トツに好きなレストラン。
幸せ感が半端ない。
マダムとシェフに感謝しきりで、ずっとお付き合いさせて頂けたらと切に願う。

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で、今回の訪問。

2か月ぶりのエクア。
ランチです。

当日の内容は以下。

*ズワイガニのフラン 雲丹添え
*イイダコを柔らかく煮て コンソメとシジミ出汁のジュレ キャビア セリ 柚子のヴィネグレット
*金目鯛のミキュイ スモークした白子のソース 菜の花 自家製唐墨
*和牛肩ロースの炙り タケノコと平貝包み トリュフソース
*フグ白子の炭火焼き オマール海老 アメリケーヌソース
*ラカン産鳩 サルミソース
*レモンのマカロン ストロベリーアイス マンゴー・カルダモン・紅茶のソース
*カフェラテ カヌレ

今回も素晴らしかった。
ズワイガニのフランは、蟹が上質なのかとても甘い。蟹味噌とのバランスも良いな。
美味しくないわけがない皿。

イイダコは、その柔らかさに驚愕。とろけるように柔らかい。ここまで柔らかい蛸は食べたことないかも。
シジミ出汁と合わせたコンソメの味も、品が良く綺麗な味で旨みが濃く、そこへセリの軽い苦みと香りがアクセントになり、美味しい。

金目鯛は、その半生な火入れが素晴らしい。白子のスモーク感が金目鯛独特の癖を和らげ、旨みのハーモニーを奏でる。
菜の花の苦みが旨みの洪水をリセットさせ、カリカリな金目鯛の皮の香ばしさも良いアクセントに。

和牛の皿は、トリュフがどっさり。官能的な香りにうっとり。
和牛の脂の甘みにタケノコのシンプルな甘み、平貝の淡白な旨みが良い対比になっていて、さすがの美味しさ。

河豚白子はトロトロ♪シェフのアメリケーヌソースは綺麗な味で、とても好き。

メインは好きなラカン産の鳩。
今回はいつにも増して火入れも良くて、鳩の香りがすごく立ってた。
悶絶しながら食べてました。
軽めのサルミソースは、鳩の香りを邪魔せずに良いわき役的な。

デセールは、鉄板的な美味しさ。カルダモンが、エキゾチックな香りで良かったな。

ワインは、レオヴィルバルトン1997年が、熟成感ありつつシルキーで思いのほかエレガントさもあり、とても良かった。
ムルソーは、蜂蜜香がたまらん。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。


久しぶりにディナーで訪問。
当日の料理は以下になります。

*アミューズ1 金柑のフォアグラ詰め
*アミューズ2 香箱蟹・松葉ガニとコンソメのジュレ、甲殻類のソース
*アミューズ3 金目鯛のミキュイ ボラ白子のスモークソース 唐墨添え
*前菜1    オマール海老のポワレ フカヒレソース アルバ産白トリュフ
*前菜2    河豚白子直火焼き 青さ海苔のソース 海老芋のフリット
*前菜3    牡蠣とサーロインの炭火?焼き キャビアと自家製メンマ添え
*魚料理    伊勢海老のポワレ(ポシェだったかも??) 蕪の海老ツミレ射込み クリームチーズと白味噌のソース 
*パスタ    冷製カッペリーニ ブイヤベース仕立て 真鯛と蛸のラグー
*肉料理    琵琶湖網取り鴨のロースト エシャロットのソース
*デセール   フォンダンマロン 

全部で10皿!
すごいですな。
高級素材もふんだんに使われ、手がとても込んだ料理。
唐墨やさらにはメンマまで自家製なのだから、恐れ入ります。
そのメンマは、半年も掛けて熟成させてるらしい。
ちょっとした付け合わせにそこまでとは、料理へのすごい情熱。
本当に頭が下がります。


今回特に良かったのは、金目鯛のミキュイ。
レアに仕上げた金目鯛と、ボラのスモークした白子のソースを合わせるところが非凡。
金目鯛は独特の香りがあるので、それにスモークしたクリーミーなボラの白子を合わせることで、その香りを抑えつつ品の良い旨みが出る。
さらにボラの卵巣(唐墨)を添えて、違う旨みを。
唐墨は、普通焼酎に漬けてから干すそうですが、日本酒とワインを合わせたものに漬けているとか。
その分、風味が穏やかというか品の良い仕上がり。
塩気も抑え目だし。
ボラの白子は初めてで、唐墨と合わせるには成程それは理にかなっており、その発想がすごいなと。

伊勢海老と合わせるクリームチーズと白味噌のソースも、白味噌の旨み・甘みのレベルが伊勢海老の旨み・甘みとマッチして感歎。
クリームチーズも同様です。さらに言うと、味噌とチーズという発酵系の食材を合わせるので、ソースにまとまり感がある。

その前にオマールの皿も出ました。フカヒレソースに白トリュフを合わせてる。
オマールの方が、伊勢海老より少し香りが強く甘みより旨みが特徴なので、フカヒレソースに白トリュフという華やか系を合わせることで、違う印象の海老料理になる。
そういう素材の微妙な違いで、アプローチを変える発想の見事さと楽しさ。

最初の金柑にフォアグラを詰めたものも良かったな。
金柑は比較的苦みのある柑橘ですが、その苦みがフォアグラの軽い苦みとマッチして親和性がある。
それにより、フォアグラの脂の甘さが浮かび上がる。

網取りの鴨は、その肉質を楽しむために軽めかつ甘めのソース。
これだけは、個人的にもう少ししっかりしたソースでも良いかな。
もちろん十分美味しいですが。

他の皿も、ほんと素晴らしかった。

ワインも、素晴らしいものをとてもリーズナブルに頂ける。
高いお値段を出してヴィンテージものを仕入れるのではなくて、リリース時に仕入れて寝かせてくれてるマダムのお陰です。
本当に感謝。

幸せな年末。

ご馳走様でしたー。

【まとめ】

訪問回数が多くなりレビューが長くなったので、昔の訪問レビューを一部削除し、まとめを掲載しました。
(最新訪問レビューは、下記の2016年11月です。)

*ロケーション

六本木の駅から少し歩いたところにあります。六本木ヒルズから歩いて5分少々でしょうか。
入り口のところに店名が小さく掲げられているのみで、隠れ家的。

*店内

とてもおしゃれ。
カウンターが6席と個室(6名まで)が一つ。
シェフが掛かれた絵も掛かり、席間はかなりゆとりがあって椅子の座り心地も良く、素敵な空間。
一度に3組までとプライベート感も高い。
マダムとシェフの二人体制だったのですが、少し前に若い方が厨房手伝いで一人入りました。

*料理

お任せコースのみ(料理は一部プリフィクスだったりもします)。
色々な素材を多層的に重ねつつ、でもバランスを失わない、天才的な料理。
とても繊細で、手間もすごく掛かってる。
日本の素材も積極的に使い、意外な組み合わせに驚きと喜びがあったりも。
唯一無二の高みにある小野シェフの料理は個人的に最高峰。
ちなみに原価率は相当高そうで、いつも恐縮しきりです。(汗)

*ワイン

マダムのセレクトが素晴らしい。
貴重な銘醸ワインを中心に、感激もののセレクトです。
ここまで素晴らしいものをグラスで出してくれるレストランは、他に知らないかな。
通えば、好みにあったものを出してくれたりも。
下戸な自分ですが、つい飲み過ぎる・・。

*サービス

美しいマダムのサービスは、スマートで気が利いたもの。
プライベート感が高いので、温かみも。
リラックスも出来る感じもあって、すごく居心地が良い。
なお料理の出は、大変手が掛かっていてほぼシェフ一人で料理を作っているにも関わらず、スムーズ。そういうところもすごいなと思う。

ということで、個人的に断トツに好きなレストラン。
幸せ感が半端ない。
マダムとシェフに感謝しきりで、ずっとお付き合いさせて頂けたらと切に願う。

【2016年11月訪問】

カゲロウを挟んで、久しぶりのエクアトゥール。
今回もランチで。
ランチは、12000円に値上がりし、シャンパーニュも付かなくなったようです。
今までのランチが異様に安かったといえるので、ある意味少し是正された形。

当日の料理は以下になります。

*鮑のヴァプール 青さ海苔のソース イクラ添え
*ズワイガニ 甲殻類のソース コンソメのジュレ 穂紫蘇 キャビア
*鱧とザブトンの直火焼き 松茸添え はちみつとシェリービネガー・生姜のソース
*オマールエビのポワレ コブミカンオイル 白ワインとモンサンミッシェルのムール貝のソース
*サワラ 牡蠣 フォアグラ ほうれん草とフュメ・ド・ポワソンのソース
*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース
*洋ナシと杏仁豆腐 ベルベーヌのジュレ レモングラスとペリエのソルベ フランボワーズのクランブル
*カフェ カヌレ

値上げしたけど、それ以上に素材の質も上がってます。
値上げと聞いて、適正価格に是正するのかと思いきや、原価をさらに掛けて、全く是正されてないことが判明。(爆)
料理自体は、さらに素材を生かす方向。ソースとの調和も見事。
さらに満足度が高くなりました。

ワインは、相変わらず素晴らしい。
白ではムルソー、赤ではシャトー ・ソシアンドマレが良かったな。
ムルソーは特徴である蜂蜜のようなニュアンスがとても出ていた。
ソシアンドマレはボルドーの良ヴィンテージである1996年。
長熟で知られるソシアンドマレ。
しかも良ヴィンテージということで飲み頃までには時間が掛かりますが、20年の年を経て、エレガントで奥深い味になってました。
めちゃくちゃ感動しました。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*鮑のヴァプール 青さ海苔のソース イクラ添え

鮑が柔らかい。自家製のイクラが秀逸で、青さ海苔の磯の香りや鮑の旨みにコクをプラス。
全体の塩味と旨みのバランスがとても素晴らしい。
最初から悶絶。

*ズワイガニ 甲殻類のソース コンソメのジュレ 穂紫蘇 キャビア

ズワイガニがたっぷり♪
コンソメのジュレがすごく美味。雑味がなくて澄んだ味ながら、奥行きがある。
たっぷりのキャビアも、その塩気がズワイガニの旨みを引き出す。
穂紫蘇がすごく効果的に全体を引き締めてました。
フレンチに穂紫蘇という発想が素晴らしい。

*鱧とザブトンの直火焼き 松茸添え はちみつとシェリービネガー・生姜のソース

短角牛のザブトンと片面だけ炙ってます。
鱧の骨切りも上手で、鱧とザブトンの脂の具合が調和がとれていて、少しインパクトあるソースはそれらの脂へのアクセント。
素材の組み合わせとそれをまとめるソースの選択が素晴らしいな。

*オマールエビのポワレ コブミカンオイル 白ワインとモンサンミッシェルのムール貝のソース

エスニックでよく使われるコブミカン。
少し苦みのある柑橘で、オマールやモンサンミッシェルのムール貝という素材の旨みを浮かび上がらせる。
白ワインのソースは、その酸味で同じく素材に輪郭を与える。

*サワラ 牡蠣 フォアグラ ほうれん草とフュメ・ド・ポワソンのソース

さっぱりとした魚の出汁のソース。
フォアグラの脂を、そのさっぱりとした旨みが受け止める。
ほうれん草の青みと少しの苦みもそれらの素材に輪郭を与える。

*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース

少し燻製を掛けたラカン産の鳩。
鳩はラカンが一番好きなので、嬉しい。
さすがに火入れと、コクのある内臓のソースに悶絶しました。
鳩は、内臓がすごく美味しいので。
付け合わせがなく、シンプルに鳩のみを持ってきたところが、鳩好きの心を射抜きます。(笑)

*洋ナシと杏仁豆腐 ベルベーヌのジュレ レモングラスとペリエのソルベ フランボワーズのクランブル

すごく手が込んでる。
洋ナシはマスカットでコンポートしてるとか。
洋ナシの甘み・杏仁豆腐の甘みを、レモングラスのソルベでさっぱりとさせ、ベルベーヌ(ハーブ)の香りが後口をさらに爽やかに。
フランボワーズのクランブルも同様。
酸味を強調せずにさっぱりとさせつつ、甘みもきちんと押さえているところがスゴイ。

*カフェ カヌレ

定番で〆。

今回も、とても幸せ♪


【2016年6月訪問】

またまた訪問。
カゲロウの営業を始める直前。

当日の料理は以下になります。

*冬瓜 雲丹 ジュンサイ コンソメジュレ掛け

相変わらずコンソメが上品。
その上品なコンソメが、冬瓜・雲丹・ジュンサイという和の食材にとても合ってる。

*鮑とあおさ海苔のフリット

鮑が柔らかい。
あおさ海苔の磯の香りが鮑の香りとさすがに合ってますな。
肝を使ったソースも上品。

*水ダコのブレゼ 烏賊墨のソース ハーブを和えたホワイトアスパラ 魚介のチュイル キャビアルージュ

水ダコ、大きい。
柔らかく煮込まれています。
烏賊墨のソースも旨みが品良く、蛸の旨みとレベルが合ってる。
ハーブを和えたホワイトアスパラが甘みと爽やかさが同居して良かったな。
ライムの爽やかさは蛸の旨みを引き出してました。
魚介のチュイルは珍しいですが、旨みがあって美味しかった。

*オマールエビのポワレ フカヒレ 白ワインのソース

オマールの火入れが的確でとても美味しい。
中はレアで甘みを、外は熱で旨みを活性化。
白ワインのソースも妙に美味しくて、それがトロリとしたフカヒレに絡んでタマラない。
やりすぎなくらい乗った(笑)サマートリュフの香りにもうっとり。

*スミイカのソテー 賀茂茄子のグリエ 西京味噌とフォアグラのソース

スミイカは細かく包丁を入れることで、柔らかくかつ旨みがある。
ソースがとても美味しい。
フォアグラの香りはしつつも重くなく、西京味噌の甘みもフォアグラに合ってる。
フォアグラには甘い味が合いますからね。
合わせる素材が淡白なスミイカややはり甘みある茄子というのも良く考えられた相性。
スミイカはソースを重くし過ぎずソースの美味しさを存分に味わえる。
茄子はその甘みがやはりソ―スと相性良し。

*ラカン産鳩 サルミソース

前回の訪問時にシェフと、「鳩はやっぱりラカン産!」と盛り上がったので、今回用意してくれました。感謝。
火入れはさすがで、コク・香りがとても良い。
サルミソースも含め、感動の美味しさ。
鳩好きにとって至福。

*青りんごのソルベ 桂花陳酒のジュレ パッションフルーツのソース ヨーグルト

リンゴ型の器が可愛い。
ポイントはパッションフルーツの酸味が出過ぎていないこと。
ヨーグルト・青りんご・パッションフルーツそれぞれの酸味がバランス良い。
桂花陳酒の甘さは、それらを上手くつないでくれます。

*マンゴーのブリュレ ミルクのアイス ココアとココナッツのクランブル フランボワーズのクリスプ ルバーブ

宮崎産だったかな。
マンゴーがとても甘い。
ミルクアイスもとても美味しい。
ココアの軽い苦みやフランボワーズの軽い酸味がアクセントとなり、それらの甘みをさらに楽しませてくれる。

ワインは、今回も大満足。
1998年のシャトー・ド・フューザルが熟成感が素晴らしかった。
ソーヴィニョンブランのハーブっぽさが和らぎ、蜂蜜と軽いリンゴの香り。
ピノの同じ作り手で畑違い飲み比べも楽しかった。
下戸ですが、相変わらず飲み過ぎてしまいます(汗)
好みを熟知してくれてるのも楽しい。

2組限定のカウンターですが、この日のもう一組は先日会ったばかりの知り合いのレビュアーさん。
世の中狭いです。
がっ、その分とても楽しく、それにも感謝。

相変わらずとても幸せなひと時。

ご馳走様でしたー。


【2016年4月訪問】

桜が満開の頃に訪れたこの日の料理は以下です。

*アミューズ 大トロ炙りと花わさびのタルタル、富山白エビとあおさ海苔、自家製ノリチップ

白海老の甘みと大トロの脂の甘み、異なる甘みを花わさびが引き締める。
多めに入ったノリチップの香りも良いな。

*アミューズ 濃縮したコンソメでマリネしたホタルイカとフォアグラカルパッチョ、山椒パウダー

お寿司みたいな造形。
下に米で作った糊のようなものも敷いてあり、面白い。

*前菜 タイラガイのミキュイ、京都タケノコと菜の花、エシャロットコンフィと柚子風味白ワインソース キャビアルージュとノワール

平貝の火入れが的確で、貝の甘みが引き出されてます。柚子風味の白ワインソースは穏やかで少しの甘みと酸味、筍と平貝の甘みにあってる。

*前菜 天然エビ入りベーコンで巻いたインカの目覚めのロースト、燻製オマール海老、オニオンソテーとグリーンピース、ヴィネグレットエルブ
甲殻類ソース


燻製にしたオマールの香りとジャガイモ(インカの目覚め)のほっくり感が相性良し。

*お魚 マナガツオ直火焼き、ツブガイとウドの軽いソース、トコブシロティ、アワビ肝ソース

マナガツオは火入れがやはり良い。
アワビの肝のソースも滑らかでコクがあり美味しい。

*お肉 琵琶湖天然網捕り鴨(1か月半熟成)のロースト、赤ワインエシャロットソース

プリプリで弾力のある鴨。
禁漁間際に獲ったものを熟成させており、この時期にジビエを頂けるとは感涙。

*デザート ライチとピンクグレープフルーツのコンポート、ヴェルベーヌジュレ、ホワイトチョコとバラのコンフィ、ライムとこぶみかんオイル

ミントのジュレの爽やかさ、薔薇の泡の香り、ライチの甘み、ピンクグレープフルーツの穏やかな酸味、ホワイトチョコの甘みとコク、こぶみかんオイルのエキゾチックさが渾然一体で、このバランス感覚が小野シェフの真骨頂。

*デザート 塩ティラミスのカネロニ仕立てショコラクランブルとバナナクランブル、チョコレートクリームとシェルトリューズのアイス

相変わらず複雑で、でもバランスが取れてるデセール。シェルトリューズは、苦みある薬草のリキュールですがそんなに強くしてないのがポイント。

今回も大満足。
ワインも素晴らしかった。
ワインは好みを覚えて頂いていて、好きな感じのワインをマダムが的確にチョイスしてくれる。
幸せ。
ご馳走様でしたー。

【2016年2月訪問】

バレンタインデーに訪問。
ランチです。

泡から始まる当日の料理は以下。

*フォアグラのフラン

旬の黒トリュフがたっぷり♪
フランもふわっとしつつ滑らか。
根セロリの土臭さが黒トリュフの香りと合っていて、初手から素晴らしい。

*水ダコのコンソメ煮 しじみのジュレ セリのソース

コンソメで煮た水ダコは旨みがギュっと。
しじみのジュレはエキスの味がすごく濃厚で、びっくり。
全体がよく纏まっていて、これまた素晴らしい。

*金目鯛のミキュイ 燻製を掛けた白子のソース

金目鯛は軽く炙った程度で殆ど生。
燻製を掛けた白子のソースが素晴らしい。
金目鯛の脂や魚の香りを上手く緩和し、でも白子の軽やかな濃厚さが金目鯛の重みと釣り合ってる。
これらの塩気は控えめで、カラスミで塩気を調節する形。
ほんと良く出来てるなぁと唸る。

*スミイカのグリエ オマール海老と筍添え

肉厚なスミイカ。
淡白な烏賊なので、焦がしアンチョビバターのソースがとても相性が良い。
その塩気をジャガイモのエスプーマが優しく包んで、すごく美味しい。
筍もホクホクで良いな。

*鮟鱇のソテー フォアグラと牡蠣のソテー添え コンソメのソース

コンソメのソースがすごく美味しい。
鮟鱇は割合しっかりとした火入れ。
やや水っぽい鮟鱇は、火入れを若干深めにした方が旨みが凝縮するのを知る。
素材によって火入れの深さを変えてるとすれば、これも凄いな。
牡蠣も美味しかったし、フォアグラはコンソメスープに良いコクを与えてました。

*ダチョウのロースト ポワヴラードソース

なんとダチョウ。
その肉は赤身で、鹿と鴨を足してクセを無くしたような味。
なかなか美味しいです。
ポワヴラード(胡椒)が好み的には若干強かったものの、火入れも良くて、満足。

*チョコレートとマスカルポーネのムース

苺を黒トリュフでマリネしたとかで、黒トリュフも沢山入ってます。
マスカルポーネやチョコと黒トリュフが意外に合う事もハッケン。

*ピスタチオのパウンド キルシュのアイス 森苺添え ココナッツとライムのソース

キルシュというサクランボのブランデーを使ったアイスが美味しかったな。

最後は定番の美味しいカヌレ。

ワインも、私たちそれぞれの好みに合わせたものを出してくれ、泣きそうなくらい美味しい。
最後は、マダムからバレンタインのチョコまで頂き、超恐縮。

ということで今回も大満足。
幸せ過ぎる。
ほんとシェフとマダムには超感謝です。

ご馳走様でしたー。

【2015年12月訪問】

クリスマスシーズンに訪問。
入り口付近に可愛らしいクリスマスオーナメントも。

久々のディナー。
コースは少し値上がりして16800円です。
メインは、魚・肉合わせて7種ほどから好きな2種(肉2皿もOK)を選べる形。

この日の料理は以下。

*アミューズ1 白玉の大トロ巻 フロマージュ

なんと和菓子の白玉を鮪の大トロで巻いて、下にフロマージュ(モンド―ル)。上に白トリュフ。
白玉は出来立てでモチモチ♪

*アミューズ2 オマール海老のソテーと白子のフラン

葛を使って軽やかに仕上げたフラン。 
白子がトロトロ♪ 
和の食材を使って軽やかに仕立てる技が素晴らしい。

*前菜1 カワハギのカルパッチョ 柚子肝のソース 筍 セリなどを添えて

肝のソースが至福の味。筍・セリなど、一足早い春色。

*前菜2 タラバガニのポシェ ふきのとうや菜の花 タラの芽を添えて

タラバガニはとても甘い。

*前菜3 フォアグラのポワレ 豚足や豚耳、トコブシのガレット 赤ワインと根セロリのソース 黒トリュフ

ナニゲにモツ系を使う事が多い小野シェフ。フォアグラ(ある意味モツ)に、豚足・豚耳を合わせる発想が面白い。
たっぷりの黒トリュフの香りが、モツの香りをさらに妖艶に。

*メイン1 スッポンの炭火焼 ローズマリー ベーコン ケッパーのソース

驚愕の美味しさ。すっぽんといえば鍋か唐揚げがメジャー。
がっ、この炭火焼はそれを凌駕する。
骨が多いので、炭火焼は相当高い火入れの技術が要るのだと思います。
なので、あまりやる店が無いのかな?と思ったりする。
それをジューシーに、とても上手い火入れで焼いてる。
旨みが半端ないのですよ。
小野シェフの真骨頂。

*メイン2 ラカン産鳩  サルミソース

好きなラカン産の鳩。
しかもサルミソース。
幸せな味。

*デザート1 カシスとチョコレートのソルベ

濃厚。

*デザート2 苺 金柑 ヨーグルトアイス 紅茶のアイス 黒トリュフ

ワイングラスに入れられた、とても綺麗なデセール。
黒トリュフが良い味出してます。

ということで、今回も大満足。
他のお店への訪問(クリスマスうなぎとか)含め、幸せなクリスマスシーズンだった2015年。

ご馳走様でしたー。

[2015年10月訪問]

カゲロウからエクアトゥールへ戻って初の訪問。
内装はエクアトゥールに戻ってました(当たり前か・・)。

ランチで伺い、この日の内容は以下になります。

*マイタケのスープ フォアグラ ウナギ炭火焼 黒トリュフ
*牛肉のカルパッチョ 銀杏のソース フォン・ド・ボー 松茸 雲丹
*魚介類のフラン 薫香を付けたオマールエビ 白子 トリュフ
*甘鯛の鱗焼き 鮑のヴァプール 甲殻類のソース
*ルーアン鴨の炭火焼 カリフラワーと紫いものピュレ トリュフビネガー オニオンコンフィ トランペット茸
*ヨーグルト ライチのソルベ ベルベーヌのジュレ パッションフルーツ マンゴー
*黒イチジク 和三盆のアイス 水まんじゅう 黒蜜とスパイス
*カヌレ カプチーノ

今回も素晴らしかった。
マイタケのスープは、その香りと旨みが黒トリュフの香りとともにフォアグラの脂感を和らげ、甘みと旨みを増幅。
牛肉のカルパッチョは、たっぷりの松茸の香りにウニの甘み、フォン・ド・ボーの旨みが重なり恍惚の感。
魚介のフランは品の良い旨み。
甘鯛の鱗焼きはパリパリの食感が嬉しいし、甲殻類のソースも品が良い。
ルーアン鴨はコクが半端ない。
デザートはともに手が込みつつ、バランスが良い。

久々頂く小野シェフのフレンチに大満足。
次は12月。
ご馳走さまでしたー。

【2012年12月訪問】

以前より噂に聞いていた都内でも最高峰の隠れ家レストラン。
自分に縁があるとは思っていなかったのですが、お誘い頂き行って参りましたー♪(涙)

南麻布から元麻布へ12月に移転したばかりの此方。
看板も何も出ていません。
シェフとマダムの二人で切り盛りするのは6席のカウンターと同じく6席の個室。
ただし、最高でも6人くらいまでしか入れないとか。

当日は、私達のグループ6人で貸し切り。
幹事の方の配慮でカウンターに。

料理は以下。
ワインの持ち込み料含め13000円です。
ワインは、幹事の我らが葡萄党幹事長さんが持ちこんでくれましたー♪(4000円/人)

*アミューズ
毛ガニのプチタルト キャビア添え


タルトさくさく♪
毛がにの旨味とキャビアの塩気に、繊細な中にも重さが感じられるピエルソン・キュヴリエのシャンパーニュが口開けとして殊の外美味し。

*前菜 
赤穂カキとハマグリ ホッキ貝のミキュイ ホタテのブイヨンで作った海苔ジュレ 
ラングスティーヌのクリームとベルガモットのエスプーマ 黄柚子風味


個人的にこの日一番素晴らしかった皿。
とても長い料理名からして旨そうじゃないですか?!
実際、とても手間が掛かっています。

牡蠣などの海の幸はミキュイ(軽く火を通すこと)して旨味を活性化、帆立の出汁が旨味を加速させ、海苔の風味が潮の香りを運ぶ。
さらにラングスティーヌの旨味まで加わって、柑橘系のベルガモットと柚子の風味が旨味の重奏を爽やかにまとめる。
海の恵みをギュッと濃縮したような珠玉の一皿
今年頂いたフレンチレストラン全皿の中でも相当上位に入る逸品。

ピュリニーモンラッシェのキリッとしつつも華やかな味わいが、料理の重奏感をきっちりと受け止めてくれます。

*前菜
テットドフロマージュとラングスティーヌのポアレ 
ポワブロンルージュのクーリと秋トリュフ


豚のテリーヌと手長海老のポワレ。赤ピーマンのピュレと秋トリュフを添えてます。
トリュフと海老の香りが運ばれて来る時からぷわーんと♪
前の皿に比べると、素材の旨味をそのまま生かしたスッと流れるような一皿。
すっきりとしたアルザスの泡がその旨味を引き立てます。
コースの中で落ち着いた一時を演出してくれる感じ。
流れ的に素晴らしい。

*フォアグラ
鹿児島産タケノコとフォアグラのカネロニ仕立て ブルーチーズとフォアグラのソース


この時期の筍はとりわけ甘い。そこへ脂肪の甘みがあるフォワグラを合わせ、ブルーチーズの香りがアクセント。
筍のシャキシャキ感とフォアグラのトロトロ感の対比も楽しい。
合わせるのはアンリジローのラタフィア。葡萄果汁にマールを添加したその甘い味が、甘みを生かした料理ととても良い相性
グビグビいっちゃいました(汗)

*お魚
クミンをまぶした北海道産アンコウのロースト ココナッツソースとコブミカンオイル


とても身がしっかりとした鮟鱇。上質です。
クミンの香りがエキゾチック。
ココナッツソースで南国感を更に際立たせてます。
合わせるのはムルソー。ムルソーとしてはやや軽め。コブミカンオイルがそのつなぎ役ですね。

*グラニテ
5種類のベリー(いちご ブルーベリー ラズベリー ブラックベリー 黒すぐり)


ベリーの風味が濃厚なグラニテ。
その風味を湛える赤ワインを頂く前の序曲。

*お肉
ピジョンラミエのロースト 赤ワインとエシャロットのフォンダン


鳩ですよ。鳩。しかもジビエの森鳩!
幹事の方が、鳩を好きな私のためにリクエストしてくれてたそうです(涙)。
素晴らしいのが火入れ。
レアレア感が残り、とってもジューシ-♪
ソースはエシャロットを使ったややさっぱり味。
鳩の味そのものを生かすソース。

合わせるワインは畑も作り手も違う2種のジュヴレシャンベルタン。
'02と'09。どちらも素晴らしい。
ジュブレシャンベルタンらしいしっかりとしたミネラル感のある骨格に加え、'09の方はVVらしい果実味、02'は熟成感と果実味のバランスが秀逸。
酸はまろやかで練れた香り。
ミネラル感のある味わいが鉄分を感じる鳩の肉の風味と合います

料理を考えると、鳩なのでソースは内臓を使ったもう少し重い方が好みなのですが、繊細なブルゴ-ニュとの相性を考えてあえて軽めのソースにしたのだと思います。

ワインに合わせて料理を作るというこちらの店の凄みがよく分かる一品です。

*デザート
桂花陳酒のジュレ ソルベアマンド マンゴープリン 金柑といちご 
パッションフルーツのコンポート


これも手が込んでいます。
マンゴ-・金柑・苺・パッションフルーツ。
酸味を持ちつつ味わいが異なる様々な果実を合わせて複雑な爽やかさを演出し、桂花陳酒の甘みとアーモンドで重さを与える構成。
とてもバランスが良くて秀逸なデザート。

*プティフール
カヌレ クレームショコラ


普通に美味しく。

ということで、ワインと料理の素晴らしいマリアージュ。
単独よりもワインと合わせることでより素晴らしさが増す料理
味わいも複雑さと軽さを織り交ぜ、コースの流れの中での強弱もよく考えられています。
全てが夢のような物語の紡ぎ手。

そして、贅沢な空間を貸し切り、気のおけない仲間と楽しむ時間の素晴らしさ。
個人的に今年最高のレストランと言っても過言ではないかと。

少し早いとっておきのクリスマスプレゼントになりました♪
ずっと思い出に残る時間になりそう。
誘って頂いた方に大感謝です。

ご馳走様でしたー。

PS
ということで今年最高と言っても過言では無いお店を、今年最後のレビューにさせて頂きました。
こういうお店に誘って頂いてとても楽しい時間を過ごしたり、日々のレビューでのコメントのやり取りや他の方のレビューで楽しませて頂いたり、皆様のお陰で今年1年とても充実した活動を送れたことに感謝しております。
ありがとうございました。

来年もよろしくお願いします。
皆様どうか良いお年をお迎え下さい♪

  • ラカン産鳩のポワレ 赤ワインのソース
  • フォアグラの炭火焼き 大根 コンソメ
  • 真鯛と筍のミルフィーユ仕立て ビネグレットトリュフ

もっと見る

2位

神保町 傳 (神保町、九段下、竹橋 / 創作料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2016/10訪問 2016/11/20

頂くのは温かいお持てなしの心♪

訪問回数が多くなり、長くなったのでまとめておきます(前のレビューも一部削除しました)。

神保町にある創作和食のお店。
ただ11/26をもって神保町での営業を終了し、外苑前に移転します。外苑前の新店は、12月中旬に開店だそう。
ミシュラン一つ星で、2016アジアベストレストラン50にも選ばれています(日本はカンテサンス・NARISAWAなど10店のみ選定されてる)。
本サイトでの評価も高い。
国内や海外のスターシェフが来ることも多いです。
また海外に招かれることも多く、国際的に活躍しています(nomaと一緒に仕事したりもしてます)。
料理はコース15000円くらい。
パーソナルな接客が素晴らしく、とても心温まるお店。これが最大の特徴。
お酒もとても充実していて、珍しいものや季節感あるもの含め的確なチョイスで美味しいお酒を提供してくれます。
日本料理の技法がベースなものの、フレンチ的な要素も取り入れてる。
毎回工夫を凝らした料理を頂けるので、何が出てくるのが楽しみです。
スペシャリテは、傳タッキーとフォアグラ最中。
調理法含め遊び心が随所に見られ、いわゆる高級食材はあまり使われません。
色々と挑戦するので、ブレもあります。
なので、それも含め楽しめる人向きだし、初回はコース構成含めすごく期待して行くと面くらう可能性あり。
誰にでも勧めやすいタイプのお店では決してないです。好みはかなり分かれるかと思います。
私も積極的には勧めません(汗)
ただ、その分個性があるので、ハマれば大好きなお店になる可能性も。
通うごとに好きになっていくタイプのお店かも知れません。
それもあり、予約はかなり困難です。
私は大好きで、とても大切なお店です。

【2016年10月訪問】

12月に外苑前へ移転する傳。
神保町へは最後の訪問。
レビューしてないけど7月にも行っており、2~3か月に一度の訪問ペース。

箸帯は、秋&ハロウィン仕様のしろたん。
嬉しいものですな。

当日の料理は以下になります。

*本ししゃものから揚げ

カラリと揚がった本ししゃも。
ほくほくで旨みたっぷり。
とても美味しい。

*落花生豆腐

やわやわに仕上げた落花生豆腐。
口当たりが官能的。
卵の黄身と和えた出汁が掛かっていて、それがコクを与えてすごく美味しい。
細かく切った生の落花生が上に散りばめられ、少し炒った方が個人的には良いかな?と思ったものの、豆腐自体はほんと美味しい。

*傳タッキー

秋バージョン。
長谷川さん自ら採ってきた天然のキノコや銀杏などが入っており、美味しい。
傳タッキーは、季節ごとに具はなにかな?と考える楽しさがあります。

*生蛸 甘エビ 雲丹の出汁醤油掛け

お造りとして。
甘エビが甘い。
少し味が濃いかな?とは思うものの、まずまず美味しい。

*焼き豚 ワサビの葉の漬け 葱

出汁を含ませて火を入れた豚。
火入れがすごく良くて、柔らかくてジューシー。
出汁を含ませている分、少し脂感が和らぎ、旨みが素晴らしい。
また、ワサビの葉(茎も)の漬けが、その柔らかい辛みで豚の甘さを際立たせる。
かなり感激した肉料理。

*畑の様子

野菜ごとに調理を変えた、すごく手が込んでるスペシャリテ。
ほんと美味しい。
アリもいて、千葉からのものだとか。
酸味がいい感じです(笑)

*甘鯛のみぞれ餡かけ 赤こんにゃく 栗麩

ウロコをパリパリに仕上げた甘鯛。
みぞれ餡の優しさに心和む。
手堅い美味しさ。

*食事 秋刀魚ご飯 いくらご飯

ご飯は秋の味覚代表2種。
秋刀魚ご飯は、秋刀魚の身を焼いたものに、肝を味噌などでのばしたソースを掛けて。
すごく美味しい。肝の旨みと苦みが身の脂の甘み・ご飯の甘みと一体になって、感動モノの味。
いくらご飯は、出汁で薄く味つけしたご飯にイクラをこれでもかっ!と掛けてくれる。
もう至福以外の何物でもない。

*黒いちじくのソルベ 柿

白ワインで煮た黒いちじくのソルベは、いちじく好きというのもありますが、美味しい。
柿も美味しいな。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。 


【2016年4月訪問】

ちなみに2月も行ってますが、レビューしてないです(写真のみアップしました)。
この時のメニューは以下。

*フォアグラ最中

フォアグラにうすい豆の餡を合わせ、アクセントに胡瓜の漬物。
少し甘さのあるうすい豆の餡が、フォアグラの風味にすごく合ってるし、胡瓜のアクセントも良い。

*山菜の天ぷら

富士山麓で採れた天然のコシアブラとタラの芽。
ほんのりとした苦みは春らしくてとても良い。
天ぷらそのものは高温で揚げており、サクカリな食感に仕上げてます。

*ホワイトアスパラのパスタ風

ホワイトアスパラを薄切りにしてパスタに見立て、出汁と半熟卵を合わせて頂く品。
ホワイトアスパラの香りが良いですが、もう少し香りがあっても良いかも??
出汁や半熟卵との相性はとても良い。

*傳タッキー

箱の中に長谷川さんがっ!(笑)
筍と大葉が入った春バージョン。
美味しい。

*アジのヅケ

3日寝かせたアジをのヅケ。
少し味が濃いかな。
お酒が進む味。

*金目鯛と野草

金目鯛は蛤の煮汁で軽く茹でているそう。
旨みがあります。
良かったのは野草。
カラスノエンドウ(だったかな)など、道端でも見るような野草がとても美味しい。
玉ねぎは鴨の脂で炒めてるとかで、コクがあり美味しい。

*畑の様子

水茄子と蕪がとても美味しかった。
笑顔人参はコアラバージョンも(笑)

*牛肉の煮物椀

出汁とレアの牛肉を合わせ、蕨やウド・筍などを合わせてます。
唸る美味というより、心からほっとする品。

*桜海老の炊き込みご飯

すっごくたっぷりの揚げた桜海老。
サクサクで、香ばしい。

*デコポンのゼリー

透明なトマトのジュレとヨーグルトのシャーベットを合わせて。
さっぱりとした感じが良いな。


【2015年11月訪問】

定期訪問。
毎回はレビューしていないのですが、3か月に1回くらい通ってます。
この日の料理は以下。
箸帯に、また感動。

*本ししゃものから揚げ

すっごく大きな本ししゃも。
希少です。
あ、卵はもってません。

*湯葉と海老芋の銀餡掛け

海老芋は薫香を付けてあって、その香りが海老芋のネットリ感と良い相性。

*牛メンチ風サンドイッチ

塩漬けの酢橘が揚げた牛肉(細かく切ってメンチ風)の脂を緩和してくれます。
でも、ちょっとくどいかな。

*お造り 6日間寝かせた金目鯛

熟成させた分、旨みが濃厚。旨みの余韻が10分くらい続きました。

*焼物 鰆 根セロリのピューレ マグロ酒盗

4日間寝かせた鰆を焼いて、上からバターも入れた根セロリのピュレ さらにマグロの酒盗に蕪の柔らかいチップス。
根セロリが秀逸!その土臭さと共存する爽やかさが、寝かせた鰆の香りとすごく合ってる。
酒盗の癖とも。
さらに、同じく土の香りがする蕪のチップスも相性良し。
これにはかなり感動。

*畑の様子

いつもながら心和む

*煮物 穴子と蕪

ともに柔らかく仕上がっていて、味も品良く美味しい。

*食事 豚と根菜、雑穀米を使った炊き込みご飯

素朴でほのぼのする味。たまにはこういう素朴なご飯も良いかな?。

ということで、今回は全体的にやや濃ゆい系の料理が多く、少し疲れました。
とはいえ、焼物の鰆に根セロリなど唸る皿もあり、楽しめた。
相変わらず過ごした時間も幸せなものだったし。
こちらへは、何よりも温かいおもてなしの心を頂きに行ってるので。
次の訪問は、大晦日におせちを取りに♪

ご馳走さまでしたー。


【2015年3月訪問】

またまた訪問。
フランス人のパティシェやらアメリカ人のホール係などいきなりインターナショナルな感じになってました。
さらに、ミシュランで星を取ったフレンチのシェフまで働いていて、すごい状況です。

そんな中頂いた料理は以下。

*牡蠣の天ぷら
*蕪の餡・下仁田ネギのポタージュ・チーズの茶碗蒸し
*傳タッキー(小梅と紫蘇)
*サワラのヅケ
*黒豚の蒸し&焼き物
*畑の様子
*ブリの粕汁
*シラスご飯
*デザート
*M

広島産牡蠣の天ぷらは熱々♪噛むとエキスがジュワッと。
茶碗蒸しはチーズの風味が面白い。ただ、葱との相性はやや微妙かも・・。
傳タッキーは、小梅のさっぱり感が鶏の脂を和らげ良い感じ。
サワラのヅケがこの日の一番。脂が乗って、でも上品で。出汁に漬けてるのがポイントみたい。
豚は、蒸してから炙っているとかで、とても柔らかい。かなり大きいです。
畑の様子は、素材ごとに味を付けていて、相変わらず心和む美味しい品。
粕汁は、八海山の大吟醸を使っているのかな。濃厚で、やはり体が温まります。
シラスご飯は春の味。シラスがたっぷりの贅沢さで、幸せ。
デザートは、フランス人パティシェの力作。
一つは飴細工によって球状になってます。
中は苺と赤味噌で、?な組み合わせですが意外に合ってました。
石ころみたいなのがシュークリームで、中は白味噌と柚子。
これも美味しい。
そして、最後に燦然と輝くM!チーズケーキ(だったかな)で作ってくれましたっ!
今年は優勝できると良いな。

ということで今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

[おせち]

11月に訪問した際、おせちをお願いしました。
そんなに数を作れないため、複数回来店した人限定のようです。
1個32000円で、2段重。2~3人前だそうですが、量的には4人前くらいあります。(ただ、各種類2~3個ずつですが。)

内容は写真をご覧頂くとして、全体的に思ったより落ち着いた(地味とも言う。汗)見た目。
仕掛け?も笑顔人参くらいだし。
トリュフのテリーヌや牛ほほ肉などがあるのが、やや特徴的なくらい。

がっ、味はどれも素晴らしい。
椎茸や卵焼き、牛蒡の叩きなど何気ない品がとても美味しい。
全体的にやや甘めの味付けで、旨みたっぷり。
おせちというと、日持ちの関係から濃い味付けにする場合も多いですが(某ミシュラン三ツ星店のおせちはすっごく味が濃くて閉口した)、ここはそんなには濃くなくてほんと美味しかった。
魚関係などは軽く温めるとフワッとした食感になって、感動。

実力の高さを改めて感じた次第。
良い年の始めでした♪

[2014年11月訪問]

この日の料理は以下になります。(申し訳ないのですが、写真はありません。)

*白子のクリームコロッケ
クリームは使ってないそうですが、とてもクリーミー。
白子の旨味もあって、美味しい♪
温まります。

*蕪のグラタン

これ、すっごく美味しい。
白味噌と豆乳を合わせたソースが、品の良い甘みとコクで感動もの。
白味噌はどうしてもくどいイメージがありますが、そういうの一切なし。
柔らかい蕪はジューシーで、そのクセの無い味が上品なソースと合ってます。

*傳タッキー

中に黒米やクコの実、松の実などが入った薬膳仕様。
寒くなってきたので、健康に過ごせるようにと。
あまり薬膳過ぎる事もなく穏やかで、美味しい。

*ブリのお造り

ブリはさっと湯通しして、海苔のソースで頂きます。
脂の乗りが良い感じ。
これまた品の良い脂で、良質。
残った海苔ソースにはご飯を投入してくれ、海苔ご飯として美味しく頂きました。

*カマスの焼き物 揚げ桜海老

桜海老は、春だけではなくて今も旬だそうで、紅葉海老と呼ばれるとか。
それをカリカリに揚げて、程良くレアに焼き上げたカマスと一緒に。
カマスはかなり大きく肉厚で、これも良いものを使ってます。
桜海老の香ばしさと塩気が、カマスの脂分と旨味を昇華。
美味しい。

*蛍烏賊の沖漬け

サービス。お酒が進む正統派の味でした。

*畑の様子

寒くなってきて、根菜が多くなりました。
相変わらず食材事に丁寧に味を付けた美味しいサラダ。

*鴨と葱のお椀

鴨は山形産で、野性味が感じられます。
治部煮仕様というか、葛を付けており、旨味が逃げずジューシー。
鴨の脂を吸ったトロトロになるまで寝込んだ葱の甘さがタマランです。

*ご飯

具がたっぷり入った蟹ご飯♪
せいこがにを使っているのですかね。
卵(内子)もたっぷり♪
内子のねっとり系旨味と、蟹肉のあっさり系旨味が合わさって至福の旨さ。
何も言うことなし!

*デザート

柿と黒蜜寒天、クリームチーズ、ラム酒のジュレを合わせたデザート。
ラム酒がかなり効いていて大人の味。
黒蜜寒天はところてん状のものを細かく切っており、全体が良く馴染む。
かなり美味しいデザート。
という事で、今回も大満足。

おせちを頼んで帰途に。

ご馳走さまでしたー。

【2013年6月訪問】

久し振りの傳。
私ごとですが、冬にちょっと怪我をした関係で一回キャンセル。
4月頃にようやく外食の目途が立ったのでお詫びがてら予約の電話をするも、さすがは人気店、6月末の訪問となりました。

当日席に着くと、箸帯はマリーンズのユニの絵とおかえりの文字。
感涙っす(T_T)

当日の料理は以下。

*フィッシュアンドチップス

伺う数日前まで、傳は店のスタッフ全員でイタリア・フランスに行かれていたそう。
そこで外人の方が食べていたフィッシュアンドチップスを再現したとか。
フィッシュは鱧で、男爵いもで作ったチップス。
ジューシーでサクサク♪
とても上品で、ある意味ジャンク的なフィッシュアンドチップスの概念をくつがえす。(^^)

*じゅんさいを使った酢の物

上には池から揚げたままのじゅんさい。綺麗な水なので、洗わなくても食べられるとか。
とても立派な蓴菜。
その後、下に蓴菜を落として頂きます。下にはとびっこや海ぶどう、バジルシード、パッションフルーツ。
シャーベット状の出汁も入って、パッションフルーツの穏やかな酸味と出汁の旨味、他の食材のぬるぬるぷちぷち感が楽しい品。

*傳タッキー

Newバージョン!
中の餅米は、元気になるようにウコンを入れ、カレー風味。
パリッとした鶏肉の食感が楽しい。

*すずきのお造り

その日の夕方に〆たばかりだというスズキ。
その上に梅を使った餡。
梅の酸味が穏やかで、独特の香りがあるスズキの味を落ち着かせてる。
脂も乗っていて、とても美味しい。

*鮎の開き 肝のパテ 米粉を使ったパン

開きにした鮎はパリッと♪
鮎の肝を使ったパテは去年より軽い感じでムースみたい。
軽くなった分、鮎の身や甘みのある米粉を使ったパンを合わせた時のバランスが良い。
進化してます♪

*畑の様子

いつものサラダ。さっぱりな分、夏はより美味しく感じられますな。

*鰯のつみれ

鱧の出汁を使った吸い地にはトマトもちょっと。
さらに玉葱。
味噌を忍ばせたという つみれがとってもふわふわ♪
トマトの軽い酸味と玉葱の甘みが、鰯のコクを引き立てます。
美味しい♪

*貝柱ととうもろこしのご飯

貝柱がたっぷりで、旨味がとても良く出ています♪

*信玄餅

お楽しみ付き♪
料理自体は、ピスタチオのチョコにラムレーズンのアイス。上にオブラート。
合わせて食べると、きなこ風味の信玄餅風とか。
うーん、そうかな(汗)。まあ、ちょっとそんな気も。
デザートとして見ると

*プリン

お土産に貰ったプリン。翌日開けると、包みの裏に「マリーンズ優勝」と。
超感激しました!
ほんと手が込んでます。

と言うことで、今回もとても楽しく幸せな時間を過ごしました。
料理も今回が一番良かったような。進化してますね。

ただ前回書いたように、料理ももちろん良いですが、こちらは何と言ってもそのおもてなしに神髄があります。
料理単体で見れば、もっと良いかな?と思う店もあります。
しかし客個々のパーソナルを踏まえた素晴らしいサービスは最上。
人を思いやる心が伝わる。
感激以外のナニモノでもない。
こちらで頂くのは、美味しい料理と何よりも温かい心、幸せな時間。
なので何を重視するかによって、合う合わないが大きく分かれますが、私はとても好き。
良い意味で、こんなコトまでされたら反則だよなーとも思うのですが(笑)
で、やっぱり満点です♪

ご馳走さまでしたー。

【2012年12月訪問】

2回目の傳。
前回、神様のお導きで伺った際に予約。
連れと伺いました。

案内されたのはカウンター。
箸帯にMと書いてあって、?と思いつつ着席。

当日の料理は以下になります。

*フォワグラと栗の最中

フォワグラと栗のきんとんを合わせたものを餡とした最中。
フォワグラと栗のネットリ感と甘みが最高に相性良し
フレンチでサトイモとフォワグラを合わせる店はありますが、栗きんとんの方がさらに合うかも。
細かい胡瓜も忍ばせていて、その食感と爽やかさが良いアクセントになってます。

*ロックフォールチーズの茶碗蒸し イチジクのソース掛け

ロックフォールチーズの風味が濃厚な茶碗蒸し。
あつあつ♪
独特の風味にイチジクのソースがとても合います。
考えてみたら、チーズと一緒にドライイチジクを合わせてワインを飲むのって定番ですから、美味しいわけです。
それが茶碗蒸しやソースにすることでさらに一体感が出て、ほんと美味しい。

*海老芋の含め煮

まずは軍手を手渡され、はめて待つようにとの指示。
落ち葉焚きの様相を呈した鉢が運ばれてきましたっ!
ほうじ茶を敷き詰めた中に海老芋が入っていて、それを自分で探して皿に取ります。
素直に楽しい♪
この店は、これを楽しいと思うかどうかで好みが分かれるかも知れません。
私は大好きですがっ!

海老芋は低温で長期熟成した後、出汁に入れて含め煮みたいにしたもの。
海老芋とは思えない甘みがあります
シンプルだけど手間が掛かっていて、旨い。

*ブリしゃぶ

ブリをサクごと4時間ほどヅケ醤油に浸けて、その後そのまましゃぶしゃぶにし、切ってポン酢を掛けて出されます。
脂が乗っているっ!
でも、すこーしだけ魚くささがあったかな。
まあ、そんなには気にならないレベルでしたが。

*しめ鯖の手巻き鮨

ご飯が良い感じ♪

*鰆の中華餡掛け

鰆は脂が乗っています♪
少し酢の利いた餡が、鰆の脂を和らげてくれて良い感じ。
ただ、青魚を使った料理が3つ続いたのが流れ的には少し微妙?
美味しいので問題は無いのですが。

*畑の様子

二人分が盛って出されます。
で、よく見ると、人参のバットと白ビーツのボール!!
すると、箸帯のMはマリーンズのロゴのM
えーーー、びっくり!!!
前回、そんな話は全くしていないと思うのにっ!
なんでも、前回マリーンズのバックを持っていたからとか。、
凄すぎる。
箸置きのMは、マリーンズのロゴを真似て従業員の方が一生懸命書いたそう。
確かにそうなってます。
こういうお持てなしをして頂けるとは夢にも思ってませんでした。
むちゃくちゃ感激。(号泣)
箸帯については、そんなこととは夢にも思わず、かみさんと「なんだろーねー。このMは?」と話していたのです。
長谷川さんはその会話を聞いてどうしようと思ったそう。鈍感でスイマセン・・。(恥)

あ、話が逸れましたが、サラダも変わらず美味しかったです。
美味しい野菜をそのまま使うのではなく、生だったりマリネしていたり素材事に合った調理をしていて、すっごく手間が掛かってます。

*鴨の葛叩き椀

鴨は厚切りで、火の通り具合がとても良い。
薄く葛をまぶしてあって、鴨のエキスが逃げないようにしています。
鴨の脂がたっぷりと浮いて、体がとても温まります
汁は薄味で好み。

*鮭の親子丼

鮭の炊き込みご飯に、たっぷりのイクラを掛けて頂きます。
イクラはボールなんですって。
もう嬉しすぎっ♪
もちろん、超美味かったです。
処理が良いのか、臭みがなくって旨味が素晴らしいイクラ。
あー幸せ。

*苔

表の苔を持って来てくれましたー。(嘘)
クリームチーズに竹炭で色を付け、色々なお茶で風味を付けた和風ティラミスだとか。

ということで、感激と笑いっぱなしの楽しい宴。
隣の方とも楽しく会話をしたりして、幸せ感がハンパない

料理については、相当レベルが高いし手も込んでいて非常に美味しいものですが、都内最高峰では無いかも知れません。
でも、とにかく食べていて楽しいし幸せ感が一杯なのですよ。
料理自体にも驚きと楽しさがあるし、お持てなしはあり得ない程の心配り。
それらが相まって、まさに都内でも屈指の名店になってると思います。
実際、次回の予約もお願いして帰ったし。

「美味しかったと言って帰った客はまた来るとは限らないが、楽しかったと言って帰った客はリピートしてくれる」という料理界の格言を地で行ってます。
もちろん、その楽しさというのはお持てなしや長谷川さんとの会話だけではなく、工夫を凝らした美味しい料理も含めて。

ということで、今回も大満足でしたー。
最初席についた時、「寒いので温まって帰って下さい。」と言われました。
それは料理を食べて体が温まることかと思いましたが、それ以上に温まったのは気持ちでしたよ♪
ほんと幸せ♪

ということで?メリークリスマスです♪


【2012年9月訪問】

マイレビュアーの皆様、こぞって高評価の此方。
コメント入れたら、絶対行くべし!行かなきゃ一生後悔!ロッテが勝つより幸せだよー♪とまで言われ(たような気がする)、素直なワタシとしては早速予約の電話を入れました。
しかーし、流石は人気店。土曜の予約はずっと埋まっているということで、あえなく撃沈・・・。(号泣)
がっ、泣いていたら、ここが常連の美しい女神様が、救いの手をさしのべてくれましたー♪

まだ残暑が厳しい夕方。
神保町駅傍の路地を入ったところに、ちょっとモダンな感じがする黒塀のお店が佇んでおりました。
1階と2階があって、和食の醍醐味カウンターに。
すでに女神さまと、お酒の神様こと幹事長さんが。
うわー、神様そろいぶみっ!
で、その間に入れてくれ、宴はスタート。

*穴子と茄子の餡掛け

まずは温かい物を入れて、お腹を落ち着かそうという配慮。
で、穴子は味がすっごく豊か。そして、柔らかい。
茄子の甘さと柔らかさも穴子とすごく合っていて、そこを出汁の餡がふんわりとまとめる。
あられが食感の良いアクセント。
出汁が素材の味を邪魔せずに丁度良くよく引き立てる感じで綺麗にまとまり、のっけから心をわしづかみにされる美味しさーー!!

*ジャガイモと花オクラの揚げ物

ジャガイモは糖度が高いインカのめざめ。
それを氷温で熟成させ、さらに糖度を上げてます。
すっごく甘くて、ねっとり♪
サツマイモを超える甘さで、さらに繊維質がさつまいもより少ない分、とっても舌に馴染む甘さとネットリ感。
あまネットリの幸せって、ありますよね♪
ねっとりついでに?ねばねば感のある花オクラを添えるのも心憎い。

*新サンマのジェンガ仕立て

新サンマの刺身を下味をつけた肝で和えた品。
ジェンガってどういう調理法?と聞いたら、店主の長谷川さんが、「早く撮影しないと崩れますよ」と。
と思っているうちに、積み上げた秋刀魚が崩れた!
ジェンガって、そのことなのね(笑)

サンマの身の香り、肝の苦みと甘みが混然一体。
秋刀魚の肝って、大好きなんですよねー♪
すっごく幸せ。
箸休め的に敷かれたご飯がまた旨し。
やや固めに炊かれ、秋刀魚の旨味を下支え。
イタリアンパセリを少し混ぜ込んで、舌をリフレッシュさせてくれます。

*イチジクの和風ベシャメルソース掛け

おおっ、まめぞうさんの実物がっ!この日一番のかんどー!!!(そんな事はありません)

今が旬のイチジク、胡麻豆腐や赤こんにゃく、鴨ロースなどの上に、白味噌、トウモロコシと豆乳で作ったソースを掛けた品。
ベシャメルソースの和風版。
横には、米粉で作ったパンが添えられています。
このソースが甘くてうまー♪
イチジクの甘さにソースの甘さとコクが非常に良く合っています。
とろとろの胡麻豆腐、ニュッと蒟蒻、キュッと鴨ロース。
小さくカットされた梨が、ソースの濃厚さに清涼感を与えて、すっごく良い働きをしているなーと思っていたら、お酒(日本酒)に漬けているのですと。
米粉のパン(通称:もちもちパン)も甘みがあってモチモチ♪ソースを付けて食べるとなお旨し♪
なお、もちもちパンの由来は、もちもちしているからではなく、スタッフの望月さんが作ったからだそうです。(爆)

バランスのとれた満足度がとても高い料理。

*野菜サラダ

ご主人のお姉さんがやっている農園で採れた野菜を使ったサラダ。
チップスが、かお-♪
それから、私の名前も-。(写真はヒミツ)
ホント楽しいお店。
で、そのサラダですがとっても沢山の種類が。
3種のビーツに、ルッコラ・人参の葉・芥子菜などの葉物、おくら、ジャガイモ その他色々。
牛蒡はきちんと炊いているし、トマトも甘酸っぱく味を付けていて、味の変化も楽しめます
色とりどりの宝箱♪

*鮎のワタのパテ

合間にと言うことで出された、塩がしっかり利いた、うるかのようなパテ。
お酒のお供に、最適っすな。
個人的には、白いご飯と合わせたら最高な気がっ!

*鱧と松茸のお椀

山口から来た国産の松茸。香り高し。
鱧は、淡路から。大振りでふわっと仕上がっています。
鱧・鰹節・少しの鴨で取った出汁は、薄味ながらもコクがあってとても好み。
料理の最後を飾るに相応しい味。

*鶏そぼろご飯

軟骨が入って、コリコリッとした食感。
炊き加減も良くって、しみじみ美味しいー
ぴよちゃんが炊き加減を見てくれてるそうです(嘘)

*白桃・マンゴーのコンポート

ラム酒のジュレで甘みと香りをつけ、黒蜜の寒天や栗の麩が脇を固める布陣。
手が込んでます。
暑い夏の日に、体に染みわたる涼やかさ
最後までとっても満足でしたーーー。

あ、お酒も料理に合わせて色々頂きました。
日本酒は、おちょこにちょっとだけで楽しめるので、いいっすなー。
辛口ながらお米の味が濃厚な酒、すっきり上品な酒、どれも美味しかったです。
お任せだったのですが、しっかりとした料理には米の味が濃厚な酒を、出汁を楽しむような料理には上品なお酒を出してくれていた気が。

ということで、和をベースに工夫を凝らした皿が続き、驚きと楽しさ・美味しさに満ちてました
皆さんが絶賛するのも納得。
すっごく良いです。ここ。

絶妙な気配りと楽しい話術、美味しい料理で、店内は終始なごやかムード。
幸せな空気感に包まれながら、とっても楽しい時間を過ごした次第です。

この素晴らしさをかみさんにも体験させたいので、帰り際に次の予約も当然入れさせて頂きました♪

最高の一夜。
マリーンズは負けてましたが、それを何とも思わないくらい楽しく幸せな夜。(ちょっと強がり込み)
ご馳走さまでしたーー!!

救いの手を差しのべてくれた美しい女神さまと、この直前にも行かれてるのに私のためにお付き合い頂いたお酒の神様に、本当に感謝します。

  • 本ししゃものから揚げ
  • 畑の様子
  • 生蛸 甘エビ 雲丹の出汁醤油掛け

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3位

虎白 (飯田橋、牛込神楽坂、神楽坂 / 日本料理)

15回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 -

2020/02訪問 2020/02/23

日本料理の新しい世界を切り開く

2020ミシュラン東京でも三ツ星だった虎白さん。
7~8年前から年に5~6回程度通っており、定期訪問です。

料理だけで3万円弱になるのかな?
この日の内容は以下になります。

*先付 車海老 白味噌仕立て
*揚物 松葉蟹クリームコロッケ キャビア
*凌ぎ すっぽん肝 おこわ
*お椀 ふぐ 白子 にゅうめん
*造り めじ鮪 酢ジュレ
*焼物 白甘鯛 春菊 ふき味噌
*酒肴1 なまこのコノワタ掛け 
*冷し物 海老芋 トリュフ
*煮物 月の輪熊みぞれ煮仕立て
*酒肴2 からすみ
*酒肴3 自家製XO醤
*食事 ブリの炊き込みご飯
*デザート 苺のアイスクリーム ラム酒のゼリー 松の実

今回もとても良かった。
松葉ガニのクリームコロッケは、蟹味噌も入れた蟹肉がたっぷりで、蟹の旨みが凝縮してる。
キャビアで目を描く遊び心も。
車海老の白味噌仕立ては、白味噌がすっきりで、白味噌の甘さが車海老の甘さを超えないので、車海老の甘さや旨みがきちんと生きてる。当然のようでいて、意外にそのバランスを保っているお店は多くない。
凌ぎは、スッポンの肝というのが珍しい。ちょっと苦みがあるけれど、コクがたまらん。

酒肴をちょこちょこ出してくれるのも嬉しい。
なまこのコノワタ掛けのコノワタは特有の磯臭さがなくてとても美味しいし、XO醤のイカの旨みも良かった。辛さ抑え目で品が良いし。
それ以外の料理も、高次元で安定的に美味しい。

サービスの良さは鉄板だし、これからも通う予定。
なお、カウンターは結構混んでますが、テーブル席なら初めてでも予約は比較的取れるかと思います。

ご馳走様でしたー。

ミシュラン三ツ星にして本サイトの評価も非常に高い此方。
定期訪問です。

この日の内容は、以下。

*先付 鳥取産松茸のすり流し 銀杏
*揚物 松茸の春巻き
*凌ぎ 青森産モクズガニ キャビア 飯蒸し
*お椀 兵庫(天橋立)産天然うなぎの真丈
*造り トラフグの焼き霜 あん肝 酢ジュレ
*焼物 クエ 福井産天然舞茸 クリームトリュフソース
*強肴 焦がし茄子 鱈の白子の餡 菊花
*煮物 車海老 蕪 春菊 白味噌仕立て
*留肴 玉子サンド 白トリュフ
*食事 松茸ご飯 ナメコの味噌汁 香の物
*甘味 ピオーネのソルベ ラム酒のゼリー クリームチーズのソース 揚げ湯葉

いつにも増して素晴らしかった。
さらに進化してる感。
ベースは和ながら、その範疇を超えた料理を出してくる。

素材の持ち味を生かしつつ、そのポテンシャルを最大に引き出す。
その引き出し方が実に緻密だし、研究してる。
火の入れ方とか、時間は秒単位、温度も一度ごとにコントロールして決めるみたいな。
そういうお店はありますが、意外と食べた際に説得力がなかったりする(個人的感想です)。
こちらは研究とその実行がちゃんと美味しさに結実してると思う。
松茸のすり流しは、今年色々なお店で頂いた松茸料理の中で断トツに美味しかった。
春巻もそうで、普通行われる焼きや揚げ(フライや天ぷら)よりも松茸の本質を生かしてた。
つまり松茸は香りが命で、香の元は揮発成分ですから、熱を掛けた方がより香りが立つ。
それを、アツアツのすり流しや春巻にすることで、非常に香りが立つし、それが最後まで続く。
既成概念を打ち破り、従来の調理の上をいく発想に感動。
素晴らしいです。
また、今回初めて頂いた鰻の真丈は素晴らしかったのですが、3年掛けてやっと出せるものになったそうで、その努力に敬服。
それに合わせて出汁もコントロールしてたり、緻密。
素材選びも、めっちゃ美味しい特別らしい天然舞茸やこういう店ではあまり使わないモクズガニなどやはり努力を怠らない。
名声を得ても、それに甘んじることがない。

小泉さんとの会話も楽しく、ずっと通いたい名店。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の感想を追記です。

松茸のすり流しは、松茸の香りが濃厚。
かなりの量を入れてるそうで、葛とか入れてないのに、松茸によって少しドロッとしてるくらい。
貝柱や鶏の出汁で旨みをつけ、松茸の香りと一緒に頂く幸せ感は半端ない。
もう少し旨みを引いても良い気もするが、銀杏の苦みを合わせると丁度良い。
この辺りの計算がニクイ。

続く松茸の春巻きは、アツアツでこれまた松茸の香りが凝縮されてる。
春巻にすることで香りが封じ込められ、齧るとぶわっと香るのが良いな。
また、あっさりとした餡は松茸の味を邪魔しないし、ジューシーさが封じ込められる。
前述のように、松茸の本質を生かし、さらに昇華した料理2品には唸るしかなかった。

凌ぎのモクズガニは、上海ガニの近縁種ですが、上海ガニに比べるとあっさり。
でも、そういう珍しいものを頂けるのは嬉しい。

ウナギの真丈は白眉。
炭の香りをまとった天然の鰻は、脂感が適度でとても美味しい。
ウナギの良さだけが凝縮してる感じ。
前述のように3年掛けて出せるものが出来たそうで、実際素晴らしいです。
吸い地も鰹節を多めにして少し酸味を効かせることで、鰻の脂をうまく切ってる。

トラフグの焼き霜は、旨みが素晴らしい。
淡白な河豚にコクを出すためにあん肝を合わせるのですが、河豚より風味が強いので、もう少し抑え目でも良いような。
ジュレは淡白な河豚に合わせるためにいつもより酸味を抑えていて、とても良かった。

焼物のクエは、少し蒸してもいるそうで、もっちりとした食感。
福井の天然舞茸がめっちゃ美味しい。
特別なものだそうで、感動。炭の香りも良いし。

強肴は少し焦がした茄子の苦みと甘み、白子の旨みのハーモニーが良い。
これは旨みを前面に出し過ぎておらず、その品の良さが嬉しい。

煮物は高温で油通しした車海老の甘さに唸る。
スープも薄味で嬉しい。
カブの甘みと白味噌の甘みも合ってる。

玉子サンドに白トリュフを合わせたものは、和ではないけど単純に美味しい。
出した理由を聞いたけど、単純に玉子サンドが好きだからとかw

松茸ご飯は、最後に生の松茸を混ぜて火を通すことで香りが上がる。
素直に美味しい。

デザートは、ソルベが葡萄の味が凝縮してて良かった。

以上です。

3か月ぶりの定期訪問。
神楽坂にあるミシュラン三ツ星の日本料理店。

この日の内容は、以下になります。

*先付 雲丹 ふかひれ 焼き茄子
*揚物 鮎 トリュフソース
*凌ぎ 海鰻 海苔巻き 梅
*お椀 帆立真丈 おくら
*造り 太刀魚藁燻し 酢ジュレ
*中皿 鱧の木の芽落とし 万願寺唐辛子 
*焼物 きじはた 牛蒡餅 赤味噌 芽葱
*冷し物 玉蜀黍寄せ キャビア
*煮物 鮑 賀茂茄子 じゅんさい
*食事 ますのすけと新生姜の炊き込みご飯
*甘味 黒蜜寒天寄せ トリュフと焼きバナナのアイスクリーム

相変わらず、素晴らしいです。
とにかく調理について色々と研究し、素材の持つ力を最上級に引き上げる。
もちろん素材も良いですしね。
驚愕したのは、玉蜀黍寄せ。
玉蜀黍を丸ごと茹でて寒天寄せに。
頂くと、まさに玉蜀黍のそのものというか、エッセンスが凝縮してる感じ。
それだけでも甘いのですが、キャビアと頂くと、その塩気でさらに甘みが立つ。
感動でした。

先付の雲丹は、松川さんでも使っている貴重な由良うにで、品の良い甘みが嬉しい。
焼き茄子の甘さとも良い相性。
あ、薬味(あさつき)は、ちょっと邪魔だったかもですが。

揚げ物の鮎は、この時期名物のダイブ鮎w
アツアツの鮎のほろ苦さとトリュフを入れ出汁でのばしたクリームソースの甘さが良い対比。

凌ぎに使うのは、天然鰻でも貴重な海鰻。泥臭さが無くてとても美味しいのですが、希少なので入手困難。それをこだわって、ずっと入手してるそう。さすがです。
その焼き方も適切で、仄かに忍ばせた梅も良い感じ。

お椀の吸い地も、薄味ながら以前のように行きすぎず、繊細で美味しい。
名物のつなぎを使わない真丈は帆立。帆立の甘みが存分に生きているものの、これは真丈でなくても良かったかも。
とはいえ、お椀としてはかなり美味しい。

造りの太刀魚も質が良くて、脂の乗りがタマラン。

鱧の木の芽落としは、骨切りの程度は普通なものの(少しだけ骨を感じる)、鱧の骨と昆布から取る出汁が滋味深くて美味しい。木の芽の量も多すぎず、適切。

焼物のキジハタは、しっとりとした旨みが乗ってる。
少し甘い赤味噌との相性も良いな。

玉蜀黍寄せは、前述のとおり。

煮物は、賀茂茄子のトロトロ加減に悶絶。
甘みが引き出されていて、美味しい。
鮑も旨みが乗ってます。

ますのすけ(キングサーモン)と新生姜のご飯は、手堅い美味しさ。

甘味は、バナナを皮ごと焼くことで甘みをさらに引き出し、トリュフを合わせたアイスクリーム。
こういう所もすごいなと。

ドリンクだと、ウーロン茶がすごく良かった。
嶺頭単叢という品種の水出し。
マスカットのような香りがして、甘さがありながらもすっきり。
素晴らしいです。
これに行きつくまで、相当な種類のお茶を試したそう。
またその淹れ方も、いきなり水出しにするのではなく、お湯で雑味を取り除いてから水出しにするとか。
市販のお茶(ロイヤルブルーティーとか高級水出し茶)に頼らず、自ら研究して素晴らしいノンアルドリンクを考える姿勢もすごいなと。

ずっと通っていることもありますが、店主の小泉さんとの会話も楽しい。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。
変らず定期的に通ってます。
ただ最近はだいぶ混んできて、土曜のカウンターは半年先くらいまで埋まってる感じ。

GWに入ったこの日、翌日から此方は休みに入るとかで、平成最後の営業日に伺う形になりました。
この日の内容は、以下になります。

*先付 芹とフカヒレの胡麻和え 温泉玉子 生のうるい 
*揚物 穴子の西京揚げ からすみ
*凌ぎ 大間の雲丹 ホタルイカの酒盗漬け炙り 海苔 もち米
*お椀 のどぐろ真丈
*造り 神戸牛のしゃぶしゃぶ 酢ジュレ
*箸休め のれそれ キャビア 美味出汁
*焼物 甘鯛 フキ味噌 花山椒
*強肴 昆布出汁で軽く火を通したあわび 肝のソース 菜の花
*煮物 あいなめ 筍 花山椒 
*食事 鰻と花山椒の炊き込みご飯 赤出汁 香の物
*甘味 抹茶ムース 桜のソルベ 道明寺揚げ

今回もとても良かった。
白眉だったのは、鮑。
昆布出汁に数十秒?潜らせた鮑は、磯の香りを残しつつ、生より柔らかい。
すごく新鮮な食感であり、食べ方。
素晴らしいです。

造りには、魚の刺身ではなくて、軽ーく火を通した神戸牛。
結構脂が乗ってるので、酢ジュレがとても合う。
お造りだから魚でなくてはならないという概念を飛び越えた発想に唸る。

穴子を西京味噌に3時間漬けてから揚げた穴子も良かった。
個人的に、脂が乗った穴子を揚げた料理(穴子の天ぷら)は、脂感が強くなって苦手なことが多い。
西京味噌に漬けることで、その脂感が和らぎ、穴子のホクホク感が出る感じになり美味しい。
唐墨も、その塩気が揚げ物にすごく合ってた。

それ以外も、さすがの美味しさ。
凌ぎの雲丹は甘く、その甘さとホタルイカ酒盗漬けの旨みが合わさるととても奥行きのある味になる。

お椀の真丈は、相変わらず感動もの。
つなぎを使わないため、風味の濃厚さが素晴らしい。
吸い地も、脂が乗った穴子とバランスを取るため、鰹節を強くしてちゃんとバランスを取ってる。
甘鯛も、苦み穏やかなフキ味噌との相性がとても良かった。
煮物は、筍がすごく美味しかった。エグミがなくて、ほっくり。今シーズン一番の筍。

甘味も、道明寺粉を揚げてあられ状にしたものは、普通のあられよりも軽い食感で、ムースの柔らかさとバランスが取れてる。あられの強い食感は、他の食材と合わないと感じることが多いので、こういう所も素晴らしいな。

ということで、今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

今年初めての虎白。
丁度冬と春の境目のような時期で、両方の食材を楽しめました。
当日の料理は、以下になります。
お酒を少し(2合程度)頂いて、一人25000円ほどです。

*先付 猪の焼き浸し
*揚物 松葉蟹のクリームコロッケ 天然ふきのとう
*凌ぎ 唐墨とうずらの温泉玉子 おこわ
*お椀 河豚のにゅうめん
*刺身 のどぐろのジュレ掛け
*焼物 諸子の煮びたし
*つまみ あん肝
*強肴 とらふぐの白子
*煮物 甘鯛 筍 ねぎ
*食事 トリュフ風味クリームソース掛けご飯
*甘味 うすい豆餡 ブランデーゼリー 白胡麻ソース

今回も大満足。
河豚のにゅうめんとか、出汁でゆっくり火を入れた白子とか、高いレベルの新作が出て来るのが楽しい。
他店でもある松葉ガニのクリームコロッケも、蟹味噌を入れることでホワイトソースに負けないコクを出しており、生涯で一番のクリームコロッケ。
常に研究を怠らず、高みを目指す姿勢には、本当に感服します。
素材も良くて、例えば全くエグミのない筍の甘さに感歎。諸子も美味しかった。

そして、相変わらず小泉さんの接客はとても良い。

お酒も、とても美味しい。
限定だという風の森のトロッとした旨さには唸った。
それ用に3日掛けて作る、ふぐヒレを使ったふぐヒレ冷酒の香ばしさにも唸ったり。

ほんと此方は心地よいな。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細を少し。

*先付 猪の焼き浸し

猪の焼き浸しは、ややしっかり目の味ながら品の良さを失っておらず、分かりやすくも美味しい。
猪肉が力強いので、そういうしっかり目の味付の方がバランスが取れる感じでもあります。

*揚物 松葉蟹のクリームコロッケ 天然ふきのとう

松葉蟹のコロッケは、蟹の身の方がソースよりも断然多いそうで、美味しい。
出汁を入れてるのか、ソースの脂肪分や甘みが強すぎないので、蟹の甘みを邪魔しない。
そして、蟹味噌でコクを出すことで、さらに蟹の存在感や旨みが立ってる。
天然のふきのとうの優しい苦みは、コロッケの甘みや旨みを引き立てる。

*凌ぎ 唐墨とうずらの温泉玉子 おこわ

優しい味で、イノシシ・松葉ガニとややはっきり系の味が続いた後だけに、その優しさが嬉しい。

*お椀 河豚のにゅうめん

久し振りに真丈以外のお椀。
すっぽんと河豚の出汁が出た吸い地がとても美味しい。
身も心も温まる佳品。

*刺身 のどぐろのジュレ掛け

たっぷりと脂が乗ったのどぐろを軽く炙ることで、皮目の脂が溶けてとても美味しい。
ただ、お造りの味付は、そろそろジュレ掛け以外の形でも良いかな??

*焼物 諸子の煮びたし

諸子の苦みが良い感じ♪

*つまみ あん肝

臭みがなくて、旨みたっぷりのあん肝。
70℃(だったかな)でゆっくり火入れすることで、この旨みが出るのだとか。

*強肴 とらふぐの白子

60℃の出汁に浸けて、ゆっくり火入れ。
トロッとしていながら雑味がなくて、ピュアな旨み。
感動。

*煮物 甘鯛 筍 ねぎ

葱と筍の甘さに唸る。

*食事 トリュフ風味クリームソース掛けご飯

出汁でのばしたクリームソースはあっさりで、ご飯ととても合う。
悶絶級の美味しさ。
よく魚に合わせて出してくれるトリュフクリームソースですが、ご飯にこれ程合うとは驚きです。

*甘味 うすい豆餡 ブランデーゼリー 白胡麻ソース

鉄板の美味しさ。

以上です。



今年もミシュラン三ツ星♪
今年最後の虎白さん。

当日の料理は以下になります。

*先付 海老芋 すっぽん餡
*揚物 鴨藁燻し 銀杏
*凌ぎ 香箱蟹の飯蒸し
*お椀 松葉蟹真丈
*造り 平目肝和え
*強肴 柴山産松葉蟹の炙り
*焼物 鰆 牛蒡 トリュフソース
*冷し物 喉黒 焼き茄子
*煮物 聖護院蕪と白子のすり流し
*食事 穴子と牛蒡の炊き込みご飯
*デザート マスカルポーネ 焼アーモンド ブランデー寒天

今回も大満足・感動の連続。

先付の海老芋は、裏ごししてからまとめ、スッポンの餡を。
結構しっかりとした味付け。
もう少し薄い方が好みですが、今の時期は最初にこういうしっかりとした味もありな気も。
体が温まる。
スッポンの旨みも嬉しい。

鴨の藁燻しは、少し燻製の香りが強すぎるかな?と思うものの、柔らかくてまずまず美味しい。
とはいえ、揚げる必要があったのかは・・。この日、唯一もう一つかなぁと思った品。

香箱蟹の飯蒸しは、鉄板の美味しさ。
香箱蟹は温かい方が美味しいなぁとしみじみ思いながら、悶絶。

今の時期に出してくれる松葉蟹の真丈は、蟹の旨みがギュッとして悶絶。
何度頂いても、毎回感動。

平目の肝和えは、70℃で火を入れたあん肝の臭みがない旨さに悶絶。
酢ジュレの柔らかい味も良いな。

松葉蟹の炙りは、なんの味も付けずに。
そういうところが、小泉さんらしい。
その甘さに悶絶。

焼物の鰆は、スペシャリテのトリュフソース。
トリュフの香りが良いな。
ミルク風味のソースとの相性もすごく良い。
鰆はやや淡白なものを使っていて、それがソースと合ってる。

冷し物の喉黒は、熟成の加減が良い。
喉黒もたっぷり脂が乗って、美味しい。

煮物の蕪と白子のすり流しは白眉。
蕪の優しさに白子の旨みが加わり、でも味はあくまで優しく。
まさに此方の真骨頂で、感動。
具の椎茸も旨みが半端ない。
出汁醤油で焼いて、旨味を上手く引き出してる。
湯葉の優しさは、すり流しと柔らかなグラデーション。

穴子と牛蒡の炊き込みご飯は、生の牛蒡を最後に入れて蒸らしたとかで、牛蒡の香りがすごく良い。

デザートはティラミス風。
ブランデー寒天のすっきりしつつも芳醇な味と、マスカルポーネの甘みある濃厚さがとても良い相性。お互いを引き立てる。

それ以外にも、塩加減控えめでめっちゃ美味しい唐墨をちょっと出してくれたり、味見でフォアグラと出汁を合わせたスープ(上品でコクがある)を出してくれたり、イノシシのバラ肉を炙ったものとか、ちょっとしたサービスもすごく嬉しいし、楽しい。

ご馳走様でしたー。


 
訪問回数が多くなったので、まとめておきます。

神楽坂にあるミシュラン三ツ星の日本料理店。
同じくミシュラン三ツ星の神楽坂 石かわの姉妹店。

30代半ばの小泉料理長は、石かわとは違う独自の世界を切り開いてます。
和以外の食材(トリュフなど)を用いたり、火の入れ方や香りの付け方など色々と創意工夫をし、でも和食の域を決して外れることなく、素材の美味しさを最大限に引き出す。
出汁などの味付けは控えめで品がある。
酸味の付け方も強くなくて上品。
唯一無二とも言える個性を持ち、新しい和食の世界を拓いてます。
何度通っても感動がある稀有な凄みを持つ店。

サービスもとても優秀。
店主の小泉さんの接客が何より素晴らしい。
店内も高級感があります。
それでいてお値段はコースで2万円くらいと、昨今の高級日本料理屋さんとしては高くはない。
素晴らしいです。

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4か月ぶりに訪問。

当日の料理は、以下になります。

*先付  トリュフとユリ根すり流し うずらの温泉玉子
*揚物  子持ち鮎笹燻し 銀杏 
*凌ぎ  鱧と松茸の飯蒸し 
*お椀  金目鯛の真丈
*お造り 平目のあん肝和え 酢ジュレ
*お造り しめ鯖
*焼物  くえ 白胡麻豆腐 山椒味噌
*冷し物 鮑 焼き茄子 雲丹 肝ソース
*煮物  のど黒 小松菜
*食事  牛しゃぶと松茸の炊き込みご飯
*デザート 焦がし砂糖のアイスクリーム 焼き胡桃 松の実 ラム酒のソース

今回も素晴らしかった。
つなぎを使わない真丈が、相変わらず絶品。
金目鯛の旨みが濃くて、炭の香りがとても良いアクセント。
ごく薄味の吸い地とのバランスも良い。

鱧と松茸を使った飯蒸しは、出汁を昆布とカツオだしだけでなくて、貝柱や鶏なども使いつつ、上品に仕上げた餡を張ってます。
松茸の土瓶蒸しの出汁みたいに、色々な旨みが溶け込んでいる味を目指したのだとか。
実際とても複雑な味で、悶絶。

琵琶湖の子持ち鮎は、稚アユのような大きさながら、しっかり子を持っています。
すごくカリッサクッと揚げつつ、卵はしっとり。
美味しいな。
熟成酢や醤油・出汁などを使ったツケたれも秀逸。

お造りの平目にまぶしたあん肝は、70℃でゆっくり火入れ。
そのため、しっとりしつつも脂っぽさがなくて、ふわっとした食感。

焼き物のクエは、強火で一気に焼いてるとかで、キュッとしまった食感。
脂が乗ったクエだからこそ、この高温の調理が生きる。
そういう素材を見極めて、適切な調理を施すところが小泉さんのスゴイところ。

冷やしものの鮑は、旨みがギュっとして、これまた悶絶。
肝ソースの上品さにも唸る。

白眉は、松茸と牛しゃぶしゃぶのご飯。
松茸ご飯に、生の牛肉を入れ、かき混ぜてご飯の熱で牛肉に火を通す。
一方、脂が乗った牛肉なので、熱で溶けた脂でご飯がコーティングされ、甘みとコクが出る。
入れる牛肉の量は〇〇gと、研究の結果厳密に決まっているそうです。
確かに、多くてもくどくなるので、実際にバランスの見事さに唸りました。

ということで、今回も大満足。
以前に比べ、予約が取りにくくなってるのがツラいのですが、通い続けることは間違いないです。

ご馳走様でしたー。
訪問回数が多くなったので、まとめておきます。

神楽坂にあるミシュラン三ツ星の日本料理店。
同じくミシュラン三ツ星の神楽坂 石かわの姉妹店。

30代半ばの小泉料理長は、石かわとは違う独自の世界を切り開いてます。
和以外の食材(トリュフなど)を用いたり、火の入れ方や香りの付け方など色々と創意工夫をし、でも和食の域を決して外れることなく、素材の美味しさを最大限に引き出す。
出汁などの味付けは控えめで品がある。
酸味の付け方も強くなくて上品。
唯一無二とも言える個性を持ち、新しい和食の世界を拓いてます。
何度通っても感動がある稀有な凄みを持つ店。

サービスもとても優秀。
店主の小泉さんの接客が何より素晴らしい。
店内も高級感があります。
それでいてお値段はコースで2万円以下と、昨今の高級日本料理屋さんとしては高くはない。
素晴らしいです。

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少し間が開いて、4か月ぶりの虎白さん。
当日の料理は、以下になります。

*先付  鮑 雲丹
*揚物  鮎 トリュフ
*凌ぎ  のど黒蒸し寿司
*お椀  渡り蟹真丈
*造り  太刀魚藁燻し 酢ジュレ
*焼物  鱧 玉蜀黍
*冷し物 牛 絹かわ茄子
*煮物  鰻 夏野菜
*お食事 スッポンの炊き込みご飯
*デザート メロンの氷 蓮餅 最中 カラメルゼリー

今回も、素晴らしかった。

先付は、雲丹の甘さにあさり出汁の旨みが加わり、その甘さと旨みのハーモニーに悶絶。
蒸し鮑の旨みは、逆に箸休め的とさえ言える、贅沢感。

定番のダイビング鮎(通称)は、アツアツ。鮎の肝の苦みと、ミルク風味トリュフソースの甘さ・芳醇さとの対比が楽しい。
喉黒の蒸し寿司は、喉黒の脂がトロける♪炭火で焼いてるので、香ばしさも良い。

お椀は、やはりこちらの白眉。薄味に仕上げた吸い地が完璧。一時期薄すぎましたが、今は完璧かな。つなぎを使わない真丈の美味しさはいわずもがな。

お造りは、太刀魚が非常に脂が乗っていて美味しい。酢ジュレも酸味が柔らかで、太刀魚の脂感を優しく受け止めてくれる。
鱧は皮目から軽く火を入れており、その旨みの引き出し方が素晴らしい。
煮物の鰻のトロトロ加減にも、ウナった。

スッポンの炊き込みご飯は、もうねぇ。言葉は要らない感じです。
デザートは、鉄板の美味しさだし。

大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*先付 鮑 雲丹

昆布と鰹節の出汁に、あさりの出汁も加え、ゆずやスダチで酸味を付け、雲丹やじゅんさいをあしらう。
そこへ蒸し鮑という贅沢。
前述のように、雲丹の甘みに出汁の旨みが絡み、柑橘の酸味がその後口にキレをもたらし、蒸し鮑の旨みが箸休め。
最初から、悶絶。

*揚物  鮎 トリュフ

名物、ダイビング鮎。
鮎はカラっと揚がっていて、アツアツ。ミルクベースのトリュフソースもアツアツ。
活けの鮎は、肝の苦みが心地よく、それをトリュフソースの甘みが優しく包む。
虎白の夏の風物詩ですね。

*凌ぎ  のど黒蒸し寿司

喉黒は、脂がトロトロ。
その脂を、酢飯の酸が切ってくれる。
個人的には、酢飯の酢がもう少し柔らかくても良いかなーと思うものの、とにかく喉黒の上手さにヤラレタ。

*お椀  渡り蟹真丈

吸い地は薄味で、ややしっかり目の真丈と合わせるとドンピシャ。
完璧とも言えます。
ただただ唸る。
真丈は、渡り蟹の内子も入れており、素直に美味しい。

*造り  太刀魚藁燻し 酢ジュレ

太刀魚は、脂が乗ってます。
軽く藁で燻した香ばしさが、その脂感にキレを出す。
酢ジュレは、酸味が穏やかで、太刀魚の脂感とバランスが取れ、これまた悶絶。

*焼物  鱧 玉蜀黍

鱧は、皮を柔らかくするために、75℃のお湯に15秒程浸けて、湯通し。
それから捌いて、皮だけに軽く火を通す。
身の旨みが逃げずに、素晴らしい旨み。
こういう工夫は、まさに真骨頂。
玉蜀黍のキューブ(おろして固め、醤油でつけ焼き)の甘さにも、悶絶。

*冷し物 牛 絹かわ茄子

牛は、低温で火入れしており、とても柔らかい。
熟成した酢を使っていて、その深い酸味が、牛の旨みを持ち上げる。
生の実山椒の清涼感も嬉しいな。
茄子の甘みにも、感嘆。

*煮物  鰻 夏野菜

鰻が、トロトロでほんとトロける。
脂も良い感じに乗っていて、これまたウナる。
愛知(一色かな)からお越しになったうな様だとか。

*お食事 スッポンの炊き込みご飯

スッポンを焼いて出汁を取り、その出汁でご飯を炊いて、さらに身を細かく切って乗せる。
その旨みと米の甘みが合わせるのだから、言葉不要の美味しさ。

*デザート メロンの氷 蓮餅 最中 カラメルゼリー

蓮粉を使ったという餅は、わらび餅のように伸びる。
蓮餅の特徴は、冷えても弾力を失わないところなのだとか。
確かにメロンの氷と合わせても、よく伸びて食感が良い。
蓮餅には黒糖も入れていて、素直に美味しい。
千切った最中のパリパリな食感と、弾力ある餅との対比も楽しい。

以上です。
3か月ぶりに訪問。
当日の料理は以下になります。

*先付け 喉黒の酒蒸し
*揚物  煮穴子 牛蒡
*お凌ぎ 焼白子飯蒸し
*お椀  穴子真丈 芽蕪
*お造り 平目 あん肝和え
*進肴  あおりいか刺身 このこ
*焼物  すっぽん 玉ねぎ餅
*冷し物 牛 トリュフ
*煮物  松葉蟹うす葛煮
*お食事 ブリの炊き込みご飯
*デザート 黒蜜寒天 ラムソース ブランデーシャーベット

ついに、皆さん絶賛の穴子真丈を頂きましたっ!
で、想像以上にすごかった。
穴子のコクが何とも素晴らしく、言葉に出来ない美味しさ。
旨みの洪水で、穴子でありがちな魚臭さは一切なし。
期待値は相当でしたが、それを軽く上回る凄さ。
感動です。

で、それ以外も素晴らしかった。

喉黒の酒蒸しは、驚くほどしっとり。
品の良い脂の甘みとしっとりとした身の旨みが溶け合い、感動の美味。
焼き茄子の香ばしさも、その旨みに良いアクセント。

煮穴子の揚げ物にもビックリ。
穴子をじっくりと時間を掛けて煮て、普通の天ぷら粉ではその柔らかさで衣がまとまらないということで、コーンスターチと小麦粉を混ぜたもので、フリットのようにして揚げてる。
カリッとした香ばしい薄衣を齧った途端、とろける柔らかさと旨みを持った穴子の味が押し寄せる。
添えた、出汁を含ませてから揚げた牛蒡も美味しかったな。

天然虎河豚の白子を使った飯蒸しは、醤油を少し塗ってから焼いており、とろりとした旨みがタマラナイ。

焼物のすっぽんは、20分ほど掛けてじっくりと火入れをしているそうで、旨みが凝縮。
これにも感動しました。
添えた玉ねぎ餅も、玉ねぎの甘みが非常に引き出されていて、感動。

冷し物の牛も、低温で火入れしており、ねっとりとした旨みに卵醤油の旨みも加わり妖艶。
さらにトリュフの官能的な香りまで加わり、悶絶。
原木椎茸の旨みも素晴らしい。

松葉蟹のうす葛煮は、蕪に感動。
とても柔らかくとろけるように煮えていて、でも形を崩さず、繊維を全く感じない。
大きい蕪の芯の部分だけを使っているとか。

ブリの炊き込みご飯は、生姜の香りでスッキリ。

デザートは鉄板の美味しさ。山椒粉を少しだけ散らしていて、甘みの中にしびれる爽やかさがあって、面白い試み。

そんなこんなで、今回も大満足。
これだけ通って、毎回新鮮な感動があるのがスゴイです。

ご馳走様でしたー。

訪問回数が多くなったので、まとめておきます。

神楽坂にあるミシュラン三ツ星の日本料理店。
同じくミシュラン三ツ星の神楽坂 石かわの姉妹店。
三ツ星とはいえ、すごく予約が困難ではない。

30代半ばの小泉料理長は、石かわとは違う独自の世界を切り開いてます。
和以外の食材(トリュフなど)を用いたり、火の入れ方や香りの付け方など色々と創意工夫をし、でも和食の域を決して外れることなく、素材の美味しさを最大限に引き出す。
出汁などの味付けは控えめで品がある。
酸味の付け方も強くなくて上品。
唯一無二とも言える和食の進化形。
何度通っても感動がある稀有な凄みを持つ店。

サービスもとても優秀。
店主の小泉さんの接客が何より素晴らしい。
店内も高級感があります。
それでいてお値段はコースで2万円以下と、昨今の高級日本料理屋さんとしては高くはない。
素晴らしいです。

【2016年11月訪問】

今回は、蟹尽くしコースを頂きました。
あまり喧伝していないそうですが、依頼されればやるそうで、シーズン中は一日に一組くらいの注文があるとか。
蟹なので料金はさすがにして、25000円~30000円くらいの時価と聞きました。
今回は、30000円(税・サ別)だったかと思われます。
二人で日本酒を1合とビール1杯、ウーロン茶2杯を頂き、合計72000円ほど。
当日の内容は以下になります。

*先付 蒸し香箱蟹
*揚物 甘鯛 銀杏
*お凌ぎ 香箱蟹飯蒸し
*お椀 松葉ガニ真丈
*活け蟹 刺身 炙り蟹 茹で蟹
*焼物 甲羅味噌焼き
*煮物 蕪 白味噌
*サービス 唐墨
*お食事 松葉蟹 香箱蟹ご飯
*デザート 小豆 松の実 ココナッツソース

まずは、生きてる蟹がお出迎え。
柴山漁港の1.3kg。
なかなか立派です。
蟹は、その見せ蟹(お出迎え蟹)以外も使い、計一人1匹相当。
それ以外に香箱蟹も出て、蟹度は相当高い。
もう目一杯、蟹におぼれることが出来ます。w

その蟹料理は、虎白らしい上品な味付けで蟹の旨みが生きてる。
蟹そのものは、質が良いものの、極上とまではいかない。
やや甘みが足りないというか。
お値段が、蟹尽くしとしてはややリーズナブルですし。
ただそれを、素材を生かし美味しさを引き出した調理で素晴らしいものに仕立ててる。
蟹酢などは、一流店でも酢が強くて蟹の味を殺いでるところがありますが、さすがにこちらは品が良くて、蟹の味を邪魔しない。
そういうところが嬉しい。
なお虎白さんでは、同じ蟹尽くしでも毎シーズン少しずつ内容(調理法含め)を変えてるそう。
調理法も色々と研究しているとか。

庶民なので、こういう蟹尽くしは冬の福井で食べたくらいですが、非常に楽しかった。
お値段的にはそうそう行けないですが、シーズンに1回くらいは楽しみたいかも。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*先付 蒸し香箱蟹

温かい状態で提供。
香箱蟹は冷たい状態で出すところも多いですが、温かい方が蟹の甘みが出ると思うので、嬉しい。
この辺りは、さすが抜かりがない。
上に薄味の出汁餡を掛けてます。
その出汁餡は、生姜とお酢をほんの少しだけ利かせていて、非常に上品。
蟹の旨みを邪魔せず、昇華する。
こういう風に素材の味を引き出すのは、ほんと上手です。

*揚物 甘鯛 銀杏

この日、唯一蟹以外の料理。
うろこがサクサクで美味しい。

*お凌ぎ 香箱蟹飯蒸し

絶品。
蟹の甲羅から取った出汁に、松葉ガニと香箱蟹の身、蟹子などを合わせ、下に蒸したもち米。
ご飯よりも蟹の量が多い。(笑)
これも品の良い味で、たっぷりの蟹の旨みが生きてるし、蟹の甲羅の出汁の強さが蟹の身の味の強さとバランスが取れている。
なので、蟹の旨みがどとーのように押し寄せつつ、品が良い。

*お椀 松葉ガニ真丈

これも絶品でした。
前回、吸い地が少しだけ薄味すぎると書きましたが、今回はドンピシャ。
最初は薄く感じますが、蟹真丈の旨みが徐々に吸い地に出てバランスが取れてきて、最後は凄みさえ感じた。
今年、全日本料理店で一番感動した吸い地。
感動で泣きそうになりました(笑)

*活け蟹 炙り蟹 茹で蟹

最初の活け蟹を使い、まずは刺身。
とは言っても、出汁に10秒程度くぐらせ、熱で旨みを活性化。
甘みはもう一つな感じもありましたが、美味しいことは美味しい。
なおスダチと、とても品が良い酢ジュレが出され、好みで使ってくださいと。
個人的には、かなり薄味とはいえ酢ジュレだとその旨みが少し蟹の甘みには邪魔で、スダチを絞るだけで十分でした。

次に炙り蟹(焼き蟹)。殻を外した蟹を、そのまま炭火で軽く炙ります。
生より、蟹の旨み・甘みが出る。
なので、これは酢ジュレが合ってた。
なお、焼き蟹は大抵殻を付けて焼きますが、殻を外して軽く炙る方が美味しいことを、研究して発見したそう。
オリジナル(多分)とか。すごいな。

そのあとは、茹でガニ。
足やツメ、本体の下部分など。
甘くて、美味しい。特に爪が良かったな。

*焼物 甲羅蟹味噌焼き

甲羅の上に蟹味噌を乗せ、その上に蟹の身をたっぷり。
身は軽く出汁を合わせ、柚子を微かに振ってる。
で、それを蟹味噌と合わせると、もう至福以外の何物でもない。
甲羅で焼くことで、香ばしさというか、香りが立って、さらに味が昇華するのです。
悶絶しながら食べてました。

*煮物 蕪 白味噌

これが素晴らしい。
蟹の甲羅で取った出汁に白味噌を合わせた汁に、柔らかく煮た蕪や長ネギ・壬生菜を入れてる。
蟹の身を入れるとかせず、蟹の甲羅の旨みと香りで野菜を美味しく食べさせるというのが、品が良くて唸った。
こういう場合、どうしても蟹の身を入れたくなるものなのですが。
まさに引き算の美学。

*唐墨

サービスで、6日前に漬けたばかりという唐墨を出してくれました。
これが、普通のカラスミより塩分控えめで、でもコクがあって、悶絶。

*お食事 松葉蟹 香箱蟹ご飯

松葉蟹や香箱蟹の身や蟹子を混ぜた炊き込みご飯。
並んだ甲羅が可愛い。
蟹がたっぷりで、これにも悶絶。

*デザート 小豆 松の実 ココナッツソース

安定の美味ですな。
蟹は使ってないです。w

以上です。

訪問回数が多くなったので、まとめておきます。

神楽坂にあるミシュラン三ツ星の日本料理店。
同じくミシュラン三ツ星の神楽坂 石かわの姉妹店。
三ツ星とはいえ、すごく予約が困難ではない。

30代半ばの小泉料理長は、石かわとは違う独自の世界を切り開いてます。
和以外の食材(トリュフなど)を用いたり、火の入れ方や香りの付け方など色々と創意工夫をし、でも和食の域を決して外れることなく、素材の美味しさを最大限に引き出す。
出汁などの味付けは控えめで品がある。
酸味の付け方も強くなくて上品。
唯一無二とも言える和食の進化形。
何度通っても感動がある稀有な凄みを持つ店。

サービスもとても優秀。
店主の小泉さんの接客が何より素晴らしい。
店内も高級感があります。
それでいてお値段は17000円と、昨今の高級日本料理屋さんとしてはそれほど高くない。
素晴らしいです。

【2016年10月訪問】

またまた訪問。
食べ友さん達とカウンター。

今回のメニューは以下。

*先付 穴子炙り 白芋茎
*揚物 鰻 新銀杏
*蒸物 のど黒 西京漬け
*お椀 太刀魚真丈
*お造り くえ 鯖
*生松茸(サービス)
*焼物 金目鯛 玉ねぎ
*冷し物 牛 雲丹
*焼き松茸(サービス)
*煮物 甘鯛 賀茂茄子
*お食事 秋鮭の炊き込みご飯 いくら
*デザート 抹茶ムース ブランデーシャーベット 焦がし砂糖ソース


最近、ますます素材を生かす味付けになってきました。
とても品がある料理に仕上がっており、逆にその淡味は好き嫌いが若干分かれる可能性が。
個人的には好きですが、それでももう少しだけ塩気がある方が、素材がより生きる気がしてます。
数年前からだんだん薄味になってきて、去年くらいがべストで、今は少し行き過ぎてるかも。
とはいえ、40才前にして、円熟ささえ感じる小泉さん。
すごいな。

揚げ物の鰻は、コーンスターチの衣とかで、サクサクで薄衣。
揚げた鰻も美味しいものです。
のど黒の西京漬けは漬け方が軽く、飯蒸しにして丁度良い塩梅。
のど黒の脂の甘みと西京味噌の甘みがすごく合ってる。
太刀魚真丈は絶品。
脂が乗った太刀魚の真丈は、高貴な旨みと甘み。
吸地がとても薄味で、真丈と合わせてまとまってくる味付け。
悪くはないですが、お椀は吸地自体を楽しみたい気持ちもあるかな。
冷し物の牛は、軽く火を通して旨みを活性化しつつ、塩昆布の塩気で旨みを引き出す。
これも、塩昆布の塩気がもう少しだけあった方が、肉の旨みがより生きると思う。
去年も同じ料理を頂きましたが、去年くらいの味付け(それでも薄味です)の方が良いというか。
鮭の炊き込みご飯は、いくらを添えるのですが、いくらは出汁に漬けただけのもので、薄味。
炊き込みご飯なら塩気があるので、いくらそのものの味を味わうためにそうしているとか。
なんか、色々とスゴイです。

ご馳走様でしたー。
次は、蟹のコースを頂きますっ!

2016年7月訪問時の料理は以下です。

*先付 蒸し鮑 肝ソース 葛切 柚子のジュレ
*揚物 天竜川産鮎の揚げ物 トリュフソース
*凌ぎ もち米のスッポン餡かけ
*お椀 喉黒の真丈 
*お造り 生のハモ 75℃で12秒湯通ししてから骨切りしたもの
*焼物 甘鯛の松笠焼き 牛蒡のキューブ
*強肴 牛タン すりごまと柚子のソース きぬかわ茄子 赤万願寺唐辛子 明礬未使用雲丹
*煮物 穴子 冬瓜 スナップエンドウ
*食事 金目鯛と小松菜軸の炊き込みご飯 赤出汁 香の物
*甘味 ラム酒のジュレ 黒糖寒天 宮崎産マンゴーのソース ミルクアイス 揚げ湯葉

鮑は肝のソースがすごく上品。
柚子のジュレも利き過ぎていないのが良い。
鮎の揚げ物は素直に美味しい。
ミルキーなトリュフソースにダイブする姿もキュートだし。(^^)
すっぽんを使った凌ぎは、餡がとても美味しい。もち米の炊き方も上手。
喉黒の真丈は、脂が乗っていて、炭で焼いた香りが良い。悶絶の美味しさ。
吸い地が、喉黒から旨みが出る分、すごく薄味かつ出汁も控えめにしてるのが素晴らしい。
真丈と合わせると適度な味になるのです。
甘鯛の松笠焼きは。脂が乗ってる品質が良い甘鯛。焼き方も素晴らしい。
牛タンは、普通に美味しい感じ
穴子はとろとろ♪煮た後に軽く揚げることで、とても柔らかくなるそう。この辺りの調理はほんと見事。
金目鯛の炊き込みご飯は、炭で焼いた香りが何とも言えず芳しい。
甘味は、砂糖を加えてないのにとても甘いマンゴーのソースが秀逸。さすが宮崎産マンゴー。

ということで、今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

2016年4月訪問時の料理は以下。

*先付 ほたるいか うるい
蕗の薹のジュレの苦みとホタルイカのコクがあってる。
蛍烏賊は生のものを軽く火を通しているので、肝の臭みも無くて軽やか。
出汁も美味しくて、飲み干しました。

*揚物 稚鮎 こごみ
活けの稚鮎。活けなので香りも良くて、品の良い苦みがタマリマセン。
この風味は活けならでは。

*凌ぎ 尾崎牛 飯蒸し
低温で火を通した尾崎牛は、旨みがすごい。
昆布と原木椎茸も合わせているので猶更。
感動です。

*お椀 車海老真丈
つなぎを使わない、何度頂いても感動的な真丈。
去年も同じくらいの時期に車海老の真丈を頂きましたが、それより甘みが濃くてとても美味しい。
その旨を伝えると、つなぎを使わない作り方は同じものの、去年は小ぶりで活けとそうではないものを使い、海老味噌でコクを出していたとのこと。
今回は活けのみで大ぶりな分、海老味噌をやや控え、身の甘みをより生かす感じにしたそう。
大きさで甘みは変わるようです。
さすがですと小泉さんに感心され、少し嬉しい(笑)

*お造り 桜マスの炙り
きれいな脂。
ありがちなマス臭さがなくて、すごく美味しい。
軽くたたきにしているのも、甘みが立って良い。

*焼物 ノドグロの西京焼き 牛蒡
脂の乗ったノドグロを、サッと西京味噌につけ、焼いたもの。
西京味噌につけた時間が短いので、風味を感じさせつつ上品。
なお、魚は金目鯛やサワラなど、どれが西京味噌に合うか色々試してノドグロにたどり着いたそう。
定番の鰆含め他だと、ふっくら感など微妙にイマイチなんだとか。
そのこだわりが凄い。

*冷し物 筍 蛤
筍のほっくり感がとても良い。
65℃で軽く火を入れた蛤は独特の匂いが出ていました。
こちらで、むっ?と思った食材があったのは、超久しぶり。
それだけ、今回含めいつもスゴイのですが。

*煮物 すっぽん 花山椒
生のすっぽんを炭火で焼いて、その出汁を使った汁の上にたっぷりの花山椒。
贅沢です。
すっぽんの旨みと香ばしさ、花山椒の爽やかなしびれ感がいいな。

*お食事 鮑の炊き込みご飯
肝を裏ごししたソースも付いてきて、美味しい。

*デザート 抹茶のムース
相変わらず素晴らしく美味しいデザート。

今回も大満足。
これだけ通っても毎回感動があることの凄さ。
幸せ感が本当に半端ないです。

ご馳走さまでしたー。

【2016年1月訪問】

またまた訪問。
ミシュランで三ツ星を取ってからは初めて。
三ツ星ですごい人気になっているかと思いきや、予約困難とかではないそう。
それでも、(元々そうなのですが)相当先まで埋まってはいます。

この日の料理は以下。

*先付 海老芋 白味噌
裏ごししてからまとめた海老芋の甘みと食感が素晴らしい。

*揚物 甘鯛 銀杏
甘鯛のウロコがパリッと香ばしくて良いな。

*凌ぎ のど黒 飯蒸し
脂の乗り具合が程よくて美味しい。

*お椀 松葉蟹真丈
つなぎを使わない、何度頂いても感動的な真丈。
今回の蟹は津居山産。好きな産地です。

*お造り かわはぎ
肝を裏ごししたものと酢ジュレの相性が抜群。

*焼物 鰆 蓮根餅 トリュフ
こちらの定番的美味しさ。

*冷し物 金目鯛 椎茸
椎茸の旨みが素晴らし過ぎる。感動。
あ、金目鯛ももちろん美味しいです。

*煮物 車海老 筍 聖護院蕪
筍はほっくりしてます。わずかにエグミがあったのが少し残念。

*お食事 穴子の炊き込みご飯
穴子の脂とご飯の相性は素晴らしいですな。

*デザート 焦がし砂糖アイス ラムソース 湯葉

今回も大満足。
松葉蟹の真丈はほんと素晴らしい。
日本料理が高騰している昨今、これで15000円は驚異的。

ご馳走さまでしたー


【2015年10月訪問】

またまた訪問。

今回の料理は以下になります。

*先付  毛蟹
*揚物  鰻 銀杏
*凌ぎ  鯖寿司
*お椀  金目鯛真丈 松茸
*お造り 鯛
*焼物  のど黒 牛蒡
*冷物  和牛 椎茸 トリュフ
*煮物  甘鯛 胡麻豆腐
*箸休め 松茸の軸
*食事  太刀魚炊き込みご飯
*デザート 無花果 白味噌のソース ブランデーゼリー


今回も素晴らしかった。
つなぎを使わない真丈は金目鯛バージョン。
脂が乗った金目の旨みが凝縮されてる。

愛知は矢作川で獲れた天然鰻の揚げ物も見事。
炭火で焼いてから揚げることで適度に脂が落ち、揚げても油っこくならずに水分が上手く抜け、旨みが濃くなる。
和牛も秀逸。60℃の出汁で熱を加えることで、タンパクが凝固せずに艶めかしい食感と旨みが引き出される。和えた塩昆布の塩梅も見事。
白眉はサービスで出してくれた松茸の軸。軽く炙ってから、包丁を使わず手で細かく割くことで、甘みが出るとか。
実際、甘みを感じられる。松茸にこんな甘みがあることに驚き。しかも包丁で割いた場合はこの味が出ないのだとか。
不思議かつ感動。

そういうことで、何回来ても感動があるお店
素晴らしいです。
ご馳走さまでしたー。


【2015年7月訪問】

またまた訪問。
2~3か月に一回のペースですかね(なので毎回はアップしてないです)。

今回の料理は以下。

*先付 車海老 白芋茎 胡麻酢
*揚物 若鮎 蓮根餅 トリュフソース
*凌ぎ 白いか雲丹和え
*お椀 のどぐろ真丈
*お造り 金目鯛炙り
*焼き物 まながつお 茄子 山椒味噌
*冷し物 桃 じゅんさい トマトのすり流し
*煮物  牛タン 胡麻豆腐 冬瓜
*お食事 穴子の焼き込みご飯
*デザート マンゴーシャーベット ブランデー寒天寄せ ラムムース

特に素晴らしかったのはお椀。
のどぐろをツナギを使わず真丈にしたものがすこぶる美味。
炭で焼いてからまとめているとかで、炭の香りが脂の乗ったのどぐろの味のアクセントとなっている。
焼いた白身魚をツナギを使わずまとめるって、すごい技だなーと。

お造りに使うスダチのジュレも、だんだん優しい酸味になって来てるのも嬉しい。

当然次の予約も入れて帰途に。
ご馳走さまでしたー。


【2015年4月】

またまた訪問。
カウンターで。
この日の料理は以下。

*先付 雲丹 白胡麻豆腐 ふきのとう餡

炒らずに生の白胡麻を使って作ったトロトロの白胡麻豆腐。甘くて素晴らしい。
雲丹の甘みとも相性良し。ふきのとう餡の苦みと良い対比。

*揚物 稚鮎 行者ニンニク

稚鮎は活けのものを使ってます。泳いでいるところを見せてくれました。
可愛いのですが、食欲には勝てません。
活けのせいで香りが素晴らしい。
揚げ方も良い。
行者ニンニクは季節ものとはいえ、味が強すぎてやや余計かな。

*凌ぎ 蛍烏賊飯蒸し

蛍烏賊がとても美味しい。
臭みが全く無くて。
さっと油にくぐらせているとか。
旨みが活性化されてます。

*お椀 車エビの真丈

つなぎを使わず、エビの身と頭の部分にあるミソを使った真丈。
海老の旨みがとても良く出ている。
個人的には冬の蟹を使った真丈の方が好きだけど、十分素晴らしい品。

*お造り 金目鯛炙り

金目鯛は脂が乗っていて美味。炙ることで旨みが昇華してます。
酢ジュレの酸味も尖らず円やかで、金目鯛の旨みを引き立てる。 

*焼物 桜鱒 花山椒 白味噌仕立て

白味噌のソースが旨みがあって鱒の味に奥行き。
花山椒も質が良いもので、その爽やかな辛みが白味噌の風味や鱒の脂への良いアクセント。
花山椒はほんとスグレモノです。

*冷やし物 蛤 ウド こごみ

蛤が大粒で美味しい。
黄身酢も円やか♪
数の子のプチプチ食感も楽しい。

*煮物 相並 筍 新玉ねぎ 水蓮菜

アイナメはほろっとして脂が乗っている。
筍もほっくりして美味しい。
丹波の白子筍だそうです。
水連菜のシャキシャキ感が良い箸休め。

*食事 和牛と春野菜の炊き込みご飯

ふきなど春野菜がたっぷり♪
和牛は具というより春野菜にコクを与える役目。
春の香り満載でしたっ!

*デザート 抹茶ムース ブランデーシャーベット 焦がし砂糖ソース

相変わらず美味しいデザート。最後まで満足。

ということで、今回も堪能させて頂きました!
とても細かい仕事をしていて、どれも珠玉の品々。
さすがです。
次回の予約を入れて帰途に。
ご馳走さまでしたー。

【2015年2月訪問】
またまた訪問。
12月にも行っていますが、書くのをすっかり忘れてました(汗)。
最近は2か月に1回くらいのペースで通ってます。

今回の料理は以下。

*先付 海老芋 芥子味噌

上にカラスミ。
海老芋が滑らか♪
温かい芥子味噌で、心も体も温まる。
あったかいんだからぁ~♪って感じ。

*揚げ物 煮穴子 牛蒡

穴子を出汁で煮た後、揚げてます。
煮ることで穴子の油っぽさが抑えられ、穴子の旨さと揚げたことによる旨みの凝縮が秀逸。
牛蒡の土臭さも穴子の風味に合います。

*凌ぎ 焼きスッポン 飯蒸し

スッポンは鍋で頂くことが多いですが、焼いたものもスッポンの旨みが活性化され美味。

*お椀 松葉蟹真丈

何度頂いても感動の旨さ。
つなぎを使わず松葉蟹の身と味噌だけで固めた真丈。
蟹の旨さが濃厚です。
カニみその旨みと蟹身の甘さが半端ない。

*お造り カワハギ 肝和え

ポン酢ジュレを掛けて。
肝が甘い。
出汁に漬けているとか。
そのせいで肝の臭みが取れて、旨みが昇華されてます。
美味しい♪

*焼物 サワラ 菜の花 トリュフソース

前回も頂いたサワラですが、今回は定番のトリュフソース。
トリュフは旬の黒トリュフなので、香り濃厚。
サワラの焼き加減も素晴らしい。

*冷やし物 車海老 白胡麻豆腐 霙掛け

車エビがとても甘い♪
炒ってない生の胡麻から作るという胡麻豆腐は、胡麻の風味が品良く、もちふわの食感も素晴らしい品。
何度か頂いてますが、この胡麻豆腐はかなり好き。

*煮物 蔵王鴨 筍 葱 春菊

合鴨ですが、風味は結構あります。
出汁の加減も良くて、感度まではいかないもののちゃんと美味しい。

*海老味噌

サービス。40匹分の海老から取ったとか。
濃厚で旨い♪

*食事 帆立と空豆の炊き込みご飯

空豆は初夏が旬のイメージですが、意外に2月頃も美味しい。
帆立の甘みと空豆のホクホクした甘み、異なる甘みがハーモニーを奏でる逸品。

*デザート 苺シャーベット 黒糖寒天 最中 ラムソース

組み合わせはここの定番ですが、最中というのは初めて。
その最中の皮がパリパリで美味しい。
聞いたら、最中の皮を専門に作っている方から仕入れているとか。
細かいところまで手を抜いてないです。

という事で今回も満足。
次回の予約を入れて帰途に。

ご馳走さまでしたー。

【2014年10月訪問】

久しぶりに訪問。
去年の12月も訪問していますが、レビューしてないですね(汗)
当日の料理は以下になります。(コース17000円)

*とうもろこしのすり流し トリュフソース

甘いとうもろこしのすり流しに、名物のトリュフソース。
芳しい香りと甘さの協演。

*鰻の揚げ物

鰻を焼いてから蒸して、さらに揚げた物。
さっくりとした食感がとても気持ち良い。
脂の乗った魚を揚げた物(穴子の天ぷらとか)って、くどく感じて苦手なのですが、これは品良く美味しい。
蒸して脂を落としている分、軽い仕上がりになっているのが良い。

*鮑とうにの飯蒸し

2時間蒸したという鮑はとても柔らかい。
飯蒸しの炊き加減がとても良く、米の甘みと雲丹の甘み、鮑の旨味が混然一体。

*すっぽんのお椀 胡麻豆腐

胡麻豆腐は、とってもふんわりとした仕上がりで秀逸。
生姜の効いたすっぽんのお椀の滋味と胡麻豆腐の甘みの対比がイイ感じ。

*太刀魚の焼霜

太刀魚は脂の乗りも程良く、橙を使ったポン酢ジュレは淡白な太刀魚に合わせ、酢加減を控え目にしているとか。
魚によって酢加減を変える細かい技に脱帽。

*鯖の海苔ソース掛け

鯖は、脂の乗りが非常に綺麗で均一。美味しい鯖です。3日くらい熟成させているとか。

*のどぐろの焼き物

皮目が香ばしい。
添えられた蕪は、油でコーティングして火入れする事で、蕪の瑞々しさ損なうことが無くて、甘みが生きてます。
掛けてある田楽味噌は、甘さが品良く蕪の甘みをちゃんと生かしているのが良い。

*鴨ロース

鴨は60℃の低温でで火入れをしているため、柔らかい。
笹で炙って香りを付けており、その清々しさが鴨のクセに対しアクセントに。
合わせた白胡麻のソースは、その香ばしさと隠し味の白味噌の甘みが鴨のコクを昇華します。

*生の松茸

国産でも飛び抜けて値が高い丹波産の松茸を生で。
採って翌日くらいまでじゃないと、生では食べられないとか。
香りと甘みがあって、生の松茸の美味しさにビックリ。

*甘鯛の真丈

蒸し物は甘鯛の真丈。つなぎを使ってないという真丈は、ふわふわで甘鯛の旨味を凝縮したような味。
これも秀逸。

*鱧の焼き込みご飯

揚げた鱧に香味野菜をたっぷり混ぜたご飯。
鱧のカリカリ感と香味野菜の香りがマッチ。
ただ、最後に来て揚げ物を使ったご飯派やや重たく感じたのも事実。

*デザート

栗、チーズのソース、黒糖寒天、上に洋酒のシャーベット。
栗の甘み、チーズのコク、寒天の上品な甘み、洋酒の深み。
上手くバランスが取れたこれもさすがの品。

ということで今回も大満足。
次回の予約を入れ帰途に。
ご馳走さまでしたー。


【2013年6月訪問】

神楽坂在住の姐さんを中心としたオフ会で再訪。
この日の料理(13000円のコース)は以下。

*先付け 生湯葉 長芋 雲丹
*揚げ物 稚鮎 笹燻し
*しのぎ  鯵飯蒸し
*お椀   ばい貝 白ごま豆腐 花山椒
*お造り 金目鯛炙り ポン酢ジュレ掛け
*焼き物 太刀魚と新玉葱の炭焼き トリュフソース
*冷し物 牛たん 車海老 白ずいき すだち
*煮物  穴子 水蓮菜 カブ
*食事  甘鯛 うすい豆 炊き込みご飯  
*デザート 抹茶ムース ラム酒のシャーベット カラメルソース

特に美味しかったのは、お椀と焼き物、煮物。

お椀の白ごま豆腐は、胡麻の風味が香り高く、あり得ないくらいモチモチで滑らかな食感が素晴らしい。
その甘みに、花山椒がとても良いアクセント。
ばい貝のシコシコ食感も良い対比。

焼き物のトリュフソースは此方の定番ですが、何度頂いても美味しい。
牛乳を使ったクリームソースとトリュフの香りが非常に相性良し。
焼いた太刀魚の香ばしさと柔らかな味が、ソースの旨味にも合っている。

煮物の穴子はとてもトロトロ♪
その濃厚な味に負けないよう、出汁をあえて少し濃いめにしているのもさすが。

一方、稚鮎の揚げ物は、笹で燻して香りを付けているのですが、ややそれが強かったような。
稚鮎ですから、もう少し抑えめでも良いかな。
アイデア自体は素晴らしい。

また今回、季節柄か酸味を使ったものが多く、酸味は印象に残りやすい分、それを入れた皿が続くとやや単調に感じます。
なので、流れ的にもうひとつな印象も。

そんなこんなで、前回秋に伺った際の神モード(文句無く満点)に比べると、今回はやや印象薄し。
☆4.2くらい。
今までを合わせて☆4.7にしました。
季節やカウンターかなどで、やはり印象は変わりますね。

お酒は、バッカスな方がいてくれたお陰で、リーズナブルに満足なものを頂けました。
ここ、お酒はちょっと高めです。

そして、会自体は大盛り上がり。
他のお客さんに申し訳なかったかな?と思うくらい。
すっげー楽しかったです。(一部、攻め足りない方もいたようですが・・)
ご一緒して頂いた方に感謝。

美味しく楽しい、とても幸せな一夜。

ご馳走さまでしたー。


【2012年10月訪問】

秋は和食!
ということで、久し振りにこちらへ訪問。
13000円、15000円、17000円のうち、15000円のコースにしました。
席はカウンター。

当日の料理は以下です。

*松茸のすり流し

焼いた松茸をすり下ろして出汁と合わせ、さらに薄切りにした松茸を沢山入れてます。
薄く切ることで、温かい出汁に入れたとき香りがより立つのだとか。
松茸の香りと旨味が信じられないくらいふくよかで、言葉を失うくらい陶然とした品。

*甘鯛の揚げ物

甘鯛を高温で揚げて皮目をパリッとさせ、笹で燻して香りを付けた品。
昆布を混ぜた塩で頂きます。
甘鯛がとてもふっくらしていて、皮目のサクサク感も素晴らしい
笹の香りも芳しく、昆布を入れた塩は塩気がまろやかで魚の旨味が引き立つ。
これも素晴らしい。

*鴨のおこわ

60℃の米油でゆっくり火を入れた鴨は、とても柔らかくジューシー
米を食べて育った鴨は、下の餅米や米油との相性も良いとかで、なる程素晴らしく美味しい。
上に乗せたごぼうの土の香りが、また良く合います。

*鮑と雲丹豆腐のお椀

ふるんとした食感の豆腐は雲丹の味が濃く蒸した鮑と柔らかさの競演、上に乗せた2色の万願寺唐辛子も彩り良く、それがとても美味しい出汁と相まって、これも陶然とした品。

*しめ鯖のお造り

3日寝かせて旨味を増した鯖を軽く締め、焼きのりを出汁で伸ばして葛でとろみをつけたソースで頂きます。
鯖、脂が乗ってうまー♪
海苔の香ばしさが、青魚特有のクセを和らげてくれるのも良し。

*太刀魚の炭火焼き 白味噌とトリュフ仕立て

太刀魚は脂が乗ってトロけます。ここまで旨い太刀魚って食べたことないな。
白味噌はトリュフ片を予め入れて味を馴染ませ、さらにスライスしたトリュフを掛けてます。
中にはうずらの温泉卵。
炭で焼いた香ばしい太刀魚の脂と身の旨味、妖艶なトリュフの香り、白味噌の塩気、温泉卵の旨味とコク。
素晴らしい小宇宙。
これも唸りました。

*あん肝 酸味のあるジュレと

72℃の出汁で熱を入れたあん肝はふわっとしつつねっとりとした食感
正月に某三つ星和食でスペシャリテと言って出されたあん肝を、遥かに凌駕してます。
熱を入れる方法については、温度を変えたり、湯煎にしたり、真空調理したり色々試行錯誤を重ねたそう。
結果、前述の方法に行き着いたのだとか。72℃じゃないとダメなんですって。
この方法・温度だと、出汁の中にあん肝の脂も浮かばず、旨味がぎゅっと閉じ込められるのだとか。
実際、味が濃くて素晴らしい食感。素晴らし過ぎる。
上に掛けた酸味の利いたジュレとの相性も良く、これも極上の逸品

*蟹真丈

他の材料を使わず毛蟹の身だけを使って作った真丈。
つなぎも蟹なので、味が濃い
出汁には焼いた茄子を卸して入れ、さらに焼き茄子をそえてます。
茄子の旨味がよく出ていて、春菊がアクセント。
これも旨いな-。

*ご飯

穴子ご飯かいくらご飯の選択。
連れと一つづつ頂きました。
穴子はとても柔らかく、いくらご飯もさすがに旨い。
米も旨し。赤出汁も良い濃さで、美味しい。
とても幸せ♪

*デザート

リンゴのソルベにカルヴァドスを入れたジュレとソースを合わせた品。
なる程、カルヴァドスはリンゴから作る蒸留酒ですから、合います。
大人味のデザート。

ということで、素晴らしかったです。
素晴らし過ぎる。
頂きながら、陶然として何度ため息を付いたことか。(連れにも指摘された。恥。)

素材の力をどこまで引き出せるかを、究極まで追い求めた料理。
足し算の料理とは違う、和食の本質を踏まえた上で新しい可能性を見せてくれるかのような料理。
1年振りに訪問して、さらに高い次元になってました。それも驚くほどの高みに。

感服という言葉以外ありません。
☆7つくらい付けたい。(笑)
連れも全く同意見。
美味しかったねー♪感動だねー♪を二人で何度も繰り返しながらの帰ったのでした。

ご馳走様ですー♪


【2011年12月訪問】

連れが相当気にいっており、行きたいと言うので再訪。
8時に予約が入っているお客の前までならOKと言うことで、5時に伺いました。
この辺りの融通は嬉しいです。

今回は、カウンター。
色々話が聞けて良いですね。
今の料金は、13000円、15000円、17000円の3種。
15000円のコースを頂きました。

*すっぽんの茶碗蒸し

生姜を少し効かせた餡に、すっぽん、蓮根、椎茸などを入れた物。
下には、とても滑らかでふるふるの茶碗蒸し。
野菜は、葱油の香りを移しているそう。

コクのあるスッポンと茶碗蒸しの柔らか玉子風味が好対照で、アツアツハフハフと頂いて幸せ。
お腹も心も落ち着く温かさ。

*みすじ肉のカツ

みすじは、牛の肩の部分の赤身肉。
トリュフ、しいたけ、まいたけと軽く酢を合わせたソースで頂きます。
みすじは肉の旨味が濃厚で、ジューシー。揚げることにより旨味がぎゅっと!
ソースは、トリュフの香りがぷわんとして、そこを酢が引き締め、とても合います。
あー、美味しい♪

*香箱蟹のジュレ掛け

蟹は富山さん。漁期が短い香箱蟹。
下には餅米。
味噌の旨味、内子(卵)の濃厚さ、身の甘み。
ジュレ出汁が、旨味を増幅。
至福。

*トラフグのひれのスープ

トラフグのヒレは、3日間掛けて炙ってあるそう。
そのぐらいゆっくりやらないと、苦みや逆に生臭みが出るのだそう。
それを聞いて納得。
ふぐ料理屋さんのヒレ酒って生臭く感じる事が多く、美味しさがあまり理解できなかったのです。
なるほどねー。
これは、滋味深いスープにヒレの香ばしさが加わり、大変美味しい。
中に入っている蕪も柔らかくて、味が染みてます。

*氷見の寒ブリのお造り

脂が乗った氷見の寒ブリに、鰹節などからとった出汁のジュレが掛かってます。
ジュレにはアサツキやミョウガも混ざっていて、爽やかに頂けました!

*筍のつけ焼き 

鹿児島の筍がもう出回っているそう。
この時期の筍はエグミがないそうで、実際ほっくりしており、とても美味しい。
牛乳で作ったソースは柔らかな甘さで、筍の甘みと合っています。
トリュフが香り、ほっくり素朴な筍の食感に艶やかさと土の香りを!
添えられた海老芋も大変美味しかった。

*厚岸の牡蠣 海苔のソース

牡蠣の上に、海苔を出汁で伸ばしたソースが。
牡蠣と海苔。海の香りのハーモニー。
添えられた大根、ユズ、胡瓜、キクラゲがさっぱり感も与えてくれます。

*金目鯛の白味噌仕立て

スープ状の白味噌は、豆板醤が入っていて、ちょいピリ辛。
生姜の風味が引き締めて。
脂の乗った金目鯛とよく合っています。
セリや蕪、花びら茸が名脇役。

*トリュフ雑炊

シメのご飯は、トリュフ雑炊か白子雑炊。
私はトリュフ雑炊、連れは白子雑炊。

トリュフ雑炊は、官能的な香りが漂って美味しい。
出汁もしっかりしてます。
白子雑炊は、とろとろでした!

*苺のシャーベット ラム酒にジュレ掛け

甘い苺に、ラム酒のジュレが絡んで、さっぱりしつつも濃厚。
最後までインパクトがあります。

ということで、今回も満足。
相変わらず非常に手間を掛けて色々工夫しており、その姿勢は流石です。
訪問時期が前回と同じ冬で、似たような料理・食材ではあるものの、色々手を変え、しかもさらに進化しているような。
今度は、夏に伺おうと思います♪


【2011年2月訪問】
2月の土曜日、シルク・ドゥ・ソレイユのクーザを見に行きました。
原点回帰というのがテーマらしく、ストーリー的な要素を控え目にして、(昔のサーカスのような)アーティストの人間離れした技を存分に見せる事を主体にしたらしいです。
そのコンセプトはちゃんと表現されていて、連れも去年より良かったと言ってました。

で、その後伺ったのが此方です。
最初はくろぎに行くつもりで、この日の3ヶ月ほど前に電話をしたのですが満席とのこと(すげー)。
ガックリして、日が近くなってからどっかフレンチを考えるかー と思っていました。
しかし行く日の2週間ほど前に、森のコロちゃんさんがくろぎの再訪レビューをあっぷ。
非常に素直な性格の私としてはそれを見て、やっぱ日本人は和食だよなーとあっさり方針変更。←単に何も考えて無いのでは?というスルドイ突っ込みは無しの方向でお願いします。
ダメもとで同じくらい評価の高い此方に電話をすると、先約の予約時間までに終了するならOKとの事なので行って来ました!
意外と狙い目かも知れません。

料理は17000円と13000円のコースがあるのですが、13000円のコースを選択しました。

当日の内容です。
なお、お品書はなく料理の内容を丁寧に説明してくれます。
なので、名前は勝手に付けてます。

*牡蠣と蛤の蕪みぞれ掛け

ひゃー出汁が良い感じ。ぐいぐい来る感じは無くて、スッと引いた中で静かに微笑んでいるような。
牡蠣と蛤の取り合わせも素敵です。冬と春の出会い。

*すっぽんの春巻き

熱々のとろとろを頂きます。噛むとすっぽんのお出汁を湛えた旨みの濃い餡がトロ~♪
とろとろの餡に蓮根の歯応えの対比も良い感じ。

*焼き帆立の飯蒸し 海苔のソース

帆立を炙って甘みを出し、海苔のソースを掛ける事で香りとコクを与えてます。
御飯と海苔。日本人で良かった・・・。

*ふぐのヒレのスープ

旨みがとにかくスゴイ。
貝柱で出汁を取っているようですが、ムチャクチャ旨味が出てます。
こういう場合、旨味に負けないよう塩を強めにして台無しにする店もありますが、そんな事ないです。
炙ったふぐのヒレの香ばしさを加えることで、奥行きが出るし塩も控え目に出来るとの計算でしょうか。
最高ですーーーー。

*氷見産寒ブリのお造り

氷見のブリだーーーーー。
サラッと溶ける上品な脂。
流石ですーー。

*甘エビと堀川ごぼう他のミルクソース掛けトリュフ風味

これすごい・・・。言葉を失いました。
運ばれて来た時から、トリュフの香りがぷわーんと。
で、それがミルクの優しい甘さと匂いに絡んで、何とも官能的。
そこへ、とろんとした甘エビの甘さや堀川ごぼうの土臭さが加わるともう・・・。
それでも和食の範疇にきちんと収まっており、素晴らしいです。

*和牛のたたき 黄身酢掛け

これも美味しい。
和牛を炙った香ばしさと黄身酢のまったりとした味がよくマッチしてます。
振りかけた塩昆布の旨味と塩気がとても良いアクセント。

*松葉蟹と筍のあんかけ

お出汁が素晴らしい。
松葉蟹も良いですが、一緒に入っている筍がホックリして美味しい。

*ふぐの唐揚げとたけのこの御飯

最後に来て唐揚げは個人的にはちょっと重い。
ふぐの唐揚げ自体も、イマイチな気が。
味噌汁が大変美味しく、具の油揚げも良かったのですが、ふぐの唐揚げと揚げ物で被る点も・・・。
まあ、全品が素晴らしいと言う訳にはいきませんよね。

*わらび餅

デザートもウマーー。
きな粉のソースにラム酒のゼリーが添えられており、ラム酒の甘さ・複雑さときな粉の香ばしさが、わらび餅のシンプルな味と絶妙にマッチ。
何より素晴らしかったのは、黒豆。炊き具合といい、甘さといい、白眉!

サービスも、料理長の小泉さん始めとても丁寧で目配りも行き届いており、非常に心地よく過ごせました。

評判どおり素晴らしかったです。
もっと創作がかっているのかな?と行く前は思っていたのですが、和食の基本線を外さず非常に丁寧につくり、さらにそこへ色々な創意工夫を織り交ぜる感じ。その工夫も、ちゃんと考えられたものだし。
創作和食ではなく、和食の進化系です。
これは高評価も頷けます。
いやー、感動しました。

くろぎが取れなかったのを全く後悔させてくれなかった事に感謝しながら、店を後にしました。
あー、幸せ♪

  • 冷し物 海老芋 トリュフ
  • 造り めじ鮪 酢ジュレ
  • 揚物 松葉蟹クリームコロッケ キャビア 顔がっ!

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4位

ラ・ボンヌターブル (三越前、新日本橋、日本橋 / フレンチ、ビストロ、ワインバー)

2回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2017/12訪問 2018/01/11

笑顔溢れる幸せレストラン

レフェルでよく担当してくれてたサービスの方が系列のこちらへ移ったので、同じくファンの食べ友さんと追っかけ。
開店した直後に2回ほど行ったきりなので、3年ちょっとぶり。
コレド室町の1階にあるのですが、外からしか入れません。
照明を落とした店内は、シックで良いムードなのは変わらず。
そのサービスの方が、笑顔で出迎えてくれます。
レフェルのスーツ姿も良かったのですが、エプロン姿も似合ってる。

料理は、昔はプリフィクスだったのですが、今はお任せ7500円(税込み)のみ。
精度を考えれば、その方が良いかも。

当日の内容は、以下になります。

*アミューズ 燻製フライドポテト
*畑のサラダ
*原木椎茸 鮎のなれ鮨クリーム クルミ ディル
*炙ったかつお 北寄貝と茄子 茗荷のタルタル ごぼうに鶏のジュ
*菊芋のスープ もの凄い鯖 小松菜
*金目鯛の鱗つけ焼き 蛤のピュレ 白菜のジュ 柚子
*スペイン産鴨肉のロースト 山椒マデラソース 春菊 豆腐 セリ 蕪
*端野菜のジュース
*無花果のパプロバ
*ミニャルディーズ
*カフェ

相変わらず、この値段で驚異的な充実度。
手が込んでいて、工夫もあるし、食べていて楽しい料理。
品数も充実してるし。
和の素材を巧みに使って、重くならないようになってるのも個人的には嬉しい。
それでワインのペアリングを合わせて、15000円弱。
素晴らしいですよ。

ワインのペアリングは、割合王道系で馴染みやすいもの。
ペアリングとしてすべてが完璧ではなかったですが、総じて合ってました。

サービスの良さも特筆もの。
こちらは、全てのスタッフに笑顔が絶えないところがすごく良い。
シェフでさえ、笑顔を浮かべながら調理してる(アヤシイ人というわけではないようです)。
また、結構スタッフがいるのに料理をシェフが直接持って来てくれたり、店全体の活気とまとまりで、楽しく過ごせる。

とても良いお店だなぁというのを、改めて認識。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*アミューズ スモークフライドポテト

袋を開けると燻製の煙がモクモク。
ポテトは、高温と低温の二度揚げだったかな。
外がカリッとして、中はホクホク。
お腹も落ち着くし、食前酒(私は最初はノンアルだけど・・・)のおつまみにも最適。

*畑のサラダ

とても彩りが綺麗なサラダ。
エコファームアサノなどの野菜を、茹でたり生だったりとシンプルに。
野菜が滋味深く、とても美味しい。特に蓮根の甘さに驚愕。
野菜好きとしては、素直に嬉しい。

*原木椎茸 鮎のなれ鮨クリーム クルミ ディル

椎茸は旨みがたっぷり。それに、やはり旨みたっぷりの鮎のなれ鮨のクリーム。
クセはそんなになくて、旨みが複雑。
胡桃の香ばしさとディルの爽やかさが、その旨みに良いアクセント。

*炙ったかつお 北寄貝と茄子 茗荷のタルタル ごぼうに鶏のジュ

炙ったカツオは、思ったよりもさっぱり。
北寄貝と茄子の優しい甘みと旨みとは、溶け合うというより拮抗した美味。
添えた、ごぼうのピュレに鶏のジュを加えたものも、鶏の旨みとごぼうの素朴が良い感じに重なり合う。

*菊芋のスープ もの凄い鯖 小松菜

菊芋のスープにはあさりの出汁。
もの凄い鯖は、銚子の越路商店が出している、40年以上熟成させてきたつけ汁に漬けた鯖の干物。
旨みが濃くて、脂が乗ってる。
菊芋のスープの素朴は、鯖の旨みと良い対比になっていて、とても美味しい。

*金目鯛の鱗つけ焼き 蛤のピュレ 白菜のジュ 柚子

金目鯛の骨から取った出汁のスープをソース代わりに。
金目鯛は、鱗の焼き加減が素晴らしい。
うろこパリッサクッ。
白菜の甘みと金目の鱗の香ばしさ、身のほっくり感、蛤と骨出汁の旨み、柚子の爽やかさ。
何か品良くまとまってます。

*スペイン産鴨肉のロースト 山椒マデラソース 春菊 豆腐 セリ 蕪

鴨は皮目がジューシーでとても美味しい。
マデラソースの美味しさにも脱帽。
コクがありながら重くは無くて、深みがある。
山椒の風味はそんなには強くなくて、軽くアクセント。
豆腐が何気に良い箸休め。

*端野菜のジュース

リンゴをベースに、料理に使った野菜の根など端の部分を使ったジュース。
滋味深くて、複雑みがあり、美味しい♪

*無花果のパプロバ

イチジクにメレンゲ、ハイビスカスのシャーベットなど。
ハイビスカスの酸味がちょっと強め・・。

*ミニャルディーズ

タコ焼き風のフォンダンショコラ。
アツアツのトロトロ♪
美味しい。

*カフェ

熊本は水俣の和紅茶を頂きました。
和紅茶にしてはしっかりした味で、美味しい。

以上です。
【2014年8月訪問】

今度は連れと訪問。
今回もディナーです。

プリフィクスメニュー(6800円)から私が頂いた料理は以下。
それにお任せでジュースのコースを。

*アミューズ1 畑の味がするサラダ

相変わらず野菜の味が濃厚で美味しい。
クリムホワイト人参とかトマテロ(食用ほおずき)などの珍しい野菜も多く、食べていて楽しさも。

*アミューズ2 燻製にしたフレンチフライ

低温と高温で2度揚げし、サクラのチップで燻した定番アミューズ。
前回よりも中のねっとり感と外のカリカリ感の対比が際立っていて、より美味しくなっているような。
結構感動。

*前菜 炭で炙った鰹 サザエのドレッシングと三陸のワカメ すり潰した焼き茄子 おかひじき フルーツトマト

鰹は炭の香りがぷわん♪として鰹らしい微かな血の香りを和らげ、そこへサザエの肝の旨味、茄子の甘みが加わり、至福の旨さ。

*時期の野菜の一皿 

アメーラトマトやフルーツトマト、ミニ胡瓜のなどを使った甘みある爽やかなスープに青柚子・玉ねぎのシャーベットを掛けたもの。
厳選したトマトの心地良い甘みと微かな酸味に、胡瓜が夏らしい香りを加え、その青柚子が爽やかさで引き締める。
涼味あるスープ

*メイン 鮎の揚げ炙り そのうるかのタレ 焼とうもろこしとそのピュレ フェンネルのサラダ ライチのドレッシング

塩焼きを凌ぐ鮎を初めて食べました。鮎は表面がカリッとしつつも身はふっくらしており、鮎の身の甘さと香りが生きてます。
うるか(鮎の内臓)を使ったタレがコクを与えてます。
ライチの甘さがうるかの苦みを中和しコクを抽出すているのがポイント。
玉蜀黍の甘さも鮎の香ばしさを昇華させるのに効果的。

*畑のミックスジュース

青臭さも無くて甘みが良い感じ。

*デザート 沖縄産マンゴーとブランマンジェ パイナップルとパパイヤのクリーミーなシャーベット、泡立てた甘酒に美しい花畑
を浮かべて


乙女心をくすぐるビジュアル♪
各素材の甘みと酸味が複雑さを織りなす中に、甘酒の優しい甘さが全体を包み込み感じ。
個人的に、マンゴーやパイナップルの酸味はやや尖った印象があるのですが、それを和らげるというか。
美味しいです。

*プチフール

たこ焼き!!(前回と一緒)

*ハーブティー

これは思ったより普通。フレッシュじゃないし。もう少しこだわっても良いかも。

お任せで頼んだジュースのコースは、今回も各皿に合わせて頂きました。
料理の素材に合うよう複数の素材を合わせた味は、なる程と思う事も多く本当に楽しい。

サービスも相変わらずフレンドリーながら気が利いていて、心地良い。
本当に良い店だと思います。

ご馳走さまでしたー。


【2014年4月訪問】

あの名店レフェルヴェソンスが開いたカジュアルフレンチ。
3月にオープンしたコレド室町2にあります。
レフェルといえば、私は満点を付けているフレンチ。
なのでレビューを見て気になっていたところ、そのレビュアーをアップした方からお誘いがっ!
二つ返事で鼻息荒く参加。

店は前述のようにコレド室町2にあるのですが、入り口はビルの外にあります。中からは入れません。
ビルの中は大変な混雑だったので、それと隔絶されている構造は落ち着いた雰囲気で食事するためにはグッド。

店内は照明を落としたカジュアルとシックを兼ね備えた良い雰囲気。
デート向けかも。

こちらのディナーは6800円のコース一本。
前菜・メイン・デザート・ドリンク。
数種から選ぶプリフィクスです。

当日の料理は以下になります。

*アミューズ1 畑の味がするサラダ

エコファーム浅野から届いた野菜を使ったサラダ。
野菜はそれぞれの特徴を生かして個別に調理されており、甘みや香りが素晴らしい。
珍しい野菜も多く使われていて、味を想像する楽しさも。
まさに大地の恵みを頂く一皿。

*アミューズ2 燻製にしたフレンチフライ

袋に入っていて、開けると薫香が鼻腔をくすぐる。
低温熟成させる事で甘みを増したポテトフライです。
感動という程ではないですが、とても美味しいフライドポテト。

*パン

大阪の有名なブーランジェリー(らしい)ル・シュクレ・クールのパン。
甘みと軽い酸味、皮の香ばしさが一体となったモチモチ食感が楽しいパン。
とても美味しい。
フレンチでパンのお代わりってあまりしないのですが、今回はしちゃいました。

*前菜1 炭火で軽く炙った鰆 エコファーム浅野から届いたゴボウとそのピュレ、焼き空豆とその葉

鰆の質が素晴らしい。
脂が適度に乗って、足の速い鰆ですが魚臭さが無く、炭の香りが良い具合にぷわん♪
ゴボウのピュレの土臭さが炭の香りと良い相性を見せ、海と大地の出会いを。
デコポンの酸味と甘みが全体を軽く引き締める。
焼き空豆が鰆の脂とは違う糖の甘みを与え、豆と同じ香りがする葉は牛蒡の香りと溶け合う。

*前菜2 新玉ねぎの暖かいスープ 自家製松坂ポークばら肉のベーコン 新じゃがいものニョッキの炭火焼き

幹事の方がレフェルベソンス時代からマネージャーの方と懇意にしているせいか、オススメということでサービスしてくれました。
これが素晴らしかった。
新玉ねぎのスープは優しい風味ながらとても甘い。
滑らかな食感も秀逸。
ベーコンの塩気が良いアクセントで、ニョッキも柔らかい食感が○。
今の時期しか味わえない旬の野菜から、そのポテンシャルを存分に引き出した料理。

*畑のミックスジュース

口直し。リンゴ・ビーツ・蕪の葉のミックスジュース。甘みと土臭さ、酸味が混じった力強い味です。

*ほろほろ鶏のロースト その焼汁と内臓のタプナード 緑アスパラガスと椎茸のバター焼き スペルト小麦

ほろほろ鶏の火入れが素晴らしい。
パサつかせてしまう店も多いほろほろ鶏は、あくまでしっとり。
レフェルヴェソンスの火入れを髣髴とさせるものがあります。
内臓を使ったピュレが濃厚で、淡白なほろほろ鶏にコクを与える。
またタプナード仕立てなので、オリーブの香りが内臓のクセを和らげてくれます。
スペルト小麦の香ばしさとほろほろ鶏のしっとり感との対比も良い感じ。

*とちおとめの粗漉しスープとプティニュアージュ 砕いた練乳のアイスクリームとシャーベット

プティニュアージュはフレッシュタイプのチーズです。
練乳のアイスは欠片状になっていて、やはりレフェルっぽい。
苺の甘みと練乳の甘みのグラデーションが素敵。

*プチフール たこ焼き
〆には美味しいたこ焼きをっ!(ええーーー!)
たこ焼き器を使って作ってるとか。

*コーヒー
ハンドドリップで入れたコダワリのコーヒー。
美味しいですが、近所の超コダワリコーヒー店の豆で淹れたコーヒーの方が美味しいかな(スイマセン)。
豆の差だと思いますが、少し味に濁りがありました。

ドリンクは自家製のジュースを頂きましたが、1500円で各料理に合わせたものを出してくれ、これがとても良かった。
最初は華やかにエルダーフラワーとクランベリーを使ったもの、前菜の鰆には酸味のあるパイナップルジュース、ほろほろ鶏にはボルドーのワインを感じさせるブルーベリーやスパイスを使ったジュース。
料理に合わせてジュースを頂けるとは、下戸としてはこの上ない幸せ。

ということで、個人的にこちらはかなり好み。
素材の力を存分に引き出して、自然の恵みの素晴らしさを教えてくれる。
おおー、これってこんなに旨いんだーという感動がいくつもありました。
レフェルより素材感が素直に出ていて、レフェルよりも好みの方もいるかも。

またサービスの素晴らしさも特筆モノ。
皆さんデニムというカジュアルな出で立ちで、その分親しみ易く、でもしっかりと目配りや快適なサービスを提供してくれます。
まあ幹事の方の力もあるのだと思いますが。
そして皆さん、楽しそうに仕事をしているのが印象的。

そんなこんなでとても満足。
お値段もリーズナブルだし、再訪間違い無し!
誘ってくれた方やご一緒してくれた方に感謝。

ご馳走さまでしたー。


  • 炙ったかつお 北寄貝と茄子 茗荷のタルタル ごぼうに鶏のジュ
  • スペイン産鴨肉のロースト 山椒マデラソース 春菊 豆腐 セリ 蕪
  • 原木椎茸 鮎のなれ鮨クリーム クルミ ディル

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5位

栞庵 やましろ (銀座、東銀座、銀座一丁目 / 日本料理、寿司、海鮮)

2回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 -

2014/06訪問 2019/07/30

色々移りゆく

5年ほど前に伺い、大変良かった店。
店主は美山荘などで修行をし、美山荘が銀座三越に出した石楠花(今は閉店?)の料理長を任された後、独立。前回伺ったのは、独立した直後になります。
昨年、ミシュランで星も取ってる隠れ家的名店。
何度か再訪しようかと思ったものの、何となくタイミングがあわず、そのままになってました。
今回、超常連の方にお誘い頂き、訪問した次第。

銀座4丁目の交差点からかなり近い場所にあります。
鮨のさわ田さんも入っているビルの地下1F。
カウンターのみで5~6席程度の超こぢんまりとした空間。
(女将さんではない)サービスの女性と二人で運営。
なお現在、写真は禁止です。

コースは、25000円(税・サ別)。
当日の料理は、以下になります。

*先付 雲丹 毛ガニ 岩梨 ずいき 出汁ジュレ掛け
*八寸 蒸しあわびに肝ダレ 茄子煮びたし 焼き甘鯛 もろこし揚げ 金時草お浸し 薩摩芋煮 車海老 蛸柔らか煮 
*造り 車海老 鯵 おこぜ
*お椀 ぼたん鱧
*焼物 鮎塩焼き
*煮物 茄子 アスパラ などの野菜炊き合わせ
*強肴 鱧炙り
*食事 鰻蒲焼 白飯 とうもろこしご飯 赤出汁 香のもの
*甘味 桃 梨 ソルベ

5年ほど前なので記憶違いかも知れませんが、ややしっかり目の味付になっており、以前の方が薄味で好みにあってたかも(超常連さんに依れば、確かにしっかり目になって来てるそう)。
また、前回は素材的に地味な印象で、それが逆に良かったのですが、お値段が上がって高級食材を結構使うようになり、地味好きとしてはやや残念(変な趣味で申し訳ない・・・)。
とはいえ、全般的にレベルは高く、素直に美味しい。
名店ひしめく銀座にあって、かなりおススメ出来るお店です。

鱧は、骨切りも良くて、ふわふわに仕上げる技術はさすが。
これは前回同様、感動的。
鱧は、(お椀を別にして)しゃぶしゃぶにして出すところが多いですが、店主が目の前で炙ってくれる焼き鱧は、悶絶級の美味しさ。これも骨切りの技術の高さがあればこそですが。
鮎も焼き加減も良くて、頭からしっかり食べられ、身もまずまずふっくらで、きちんと美味しい。

先付も、岩梨を合わせるセンスがとても良い。
雲丹や毛蟹の甘さを、清涼感ある岩梨がぐっと引き上げる。

八寸も手を掛けており、金時草のお浸しみたいな地味な料理がきちんと美味しい。
蛸も柔らかくて滋味深いですしね。

素材も値段に見合った高品質なものを使ってる。
特に鱧は、とっても質が良かったです。
コースの流れ的にも、オーソドックスながら緩急をつけてきちんとツボを押さえてる。
そういう所も好み。

店主はやや寡黙な職人気質ながら、超常連さんに連れて来て頂いたこともあり、丁寧に接してくれる。
何となく心休まる感じ。

会も楽しく、久し振りに訪れて、改めて良いお店だなぁと実感。
ただ残念なことに、年内いっぱい?で店を閉め、京都に移転されるそう(七条のフォーシーズンズホテルの裏手に出すみたい)。
機会があれば、京都移転後も伺いたい。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*先付 雲丹 毛ガニ 岩梨 ずいき 出汁ジュレ掛け

雲丹も毛蟹も、きちんと甘い。
岩梨の少しの酸味が雲丹や毛蟹の甘さに輪郭を与える。
岩梨は甘みもあるので、その酸味が違和感なく雲丹や毛蟹の甘さとつながるのもポイント。

*八寸 蒸しあわびに肝ダレ 茄子煮びたし 焼き甘鯛 もろこし揚げ 金時草お浸し 薩摩芋煮 車海老 蛸柔らか煮 

前述のように、お浸しが薄味で美味しい。
茄子の煮びたしもきちんと美味しくて、唸る。
蒸し鮑は肝ダレでコクを出すなど、八寸の中にも緩急があって、食べていて楽しい。

*造り 車海老 鯵 おこぜ

鯵が脂が乗っていて、美味しかったな。
オコゼは旨みが乗ってました。
車海老も甘くて、良かった。

*お椀 ぼたん鱧

鱧はふわふわっ!
骨も当たらないし。
吸い地がややしっかり目になっており、もう少し薄味でも良いな(とはいえ、これくらいが一般的には好まれるかも)。

*焼物 鮎塩焼き

鮎は頭もしっかりと食べられる。
上手な焼き方だと思います。
塩の加減も適度。
肝の苦みが良いな。

*煮物 茄子 アスパラ などの野菜炊き合わせ

これももう少し薄味でも良いかな。
まずまず美味しく。

*強肴 鱧炙り

絶品。
鱧の旨みに溢れる。
焼き鱧、サイコーーー。
骨切りの技術があればこそですけどね。

*食事 鰻蒲焼 白飯 とうもろこしご飯 赤出汁 香のもの

最初は白飯に鰻をおかずとして出してくれ、次にとうもろこしの炊き込みご飯というWご飯。
鰻の蒲焼は、タレが少し甘めなものの、ご飯にはめっちゃ合います。
そのご飯も炊き加減が良くて、とても美味しい。
鰻そのものも美味しい。焼き加減が良いですよ。

とうもろこしご飯も、甘くて美味しい。

*甘味 桃 梨 ソルベ

さっぱりと。きちんと美味しい。

以上です。
銀座にあるカウンター8席のみの小さな日本料理店。
ご主人は摘草料理で有名な京都の美山荘で修行した方。
調理はご主人のみで行うプライベート感高い店です。

連れと訪問。
地下になる店内はシンプルながら凛とした雰囲気。

こちらの料理はお任せコースのみで、18000円程度。
当日の料理は以下になります。

*前菜  ばちこ・マイクロトマト・枝豆・鮎の白子と卵のうるか・白瓜の土佐和え・食用ほおずき・とうもろこしの米粉揚げ

ばちこが肉厚で香りが高く、とても美味しい。
食用のほおずきは、酸味と甘みのバランスが絶妙。今まで食べたほおずきで一番かも。
とうもろこしも十分甘い。

*お造り コチ キス 赤ウニ 鱧の炙り

鱧は骨切りがとても上手。
大分産だったかな。脂が乗ってる。
梅肉は出汁で割っており、酸味が出過ぎず鱧の旨味をよく引き出してる。
秀逸です。

また、赤ウニがとても甘く感動もの。
コチはもう少し熟成させた方が好きですが、旨味はかなりあります。
キスが、あっさりした中にも香りがあって美味しい。

*お椀 牡丹鱧 おくら

この鱧は徳島産。大分産より脂が控え目で、出汁の風味を邪魔しません。
そして、吸い地が絶品。
出汁の濃さといい、塩の加減といい、絶妙。
心を包み込むようなまろやかさ。
個人的には、京味以来の感動。

*焼物  鮎の塩焼き

京都の上桂川から届く活けの鮎を焼いてくれます。
朝注文すると、その日の15時には届くのだとか。
一人3匹。
焼き加減が良くて、身はふっくらで頭はパリッと。
活けだけに鮎独特の香りも生きてますが、少し弱いかな。
ふわっとした味の鮎。
蓼酢も出汁で酸味を上手く調節しており、美味しい。

*酢物  蓴菜と岩梨

これも、出汁と酸味の加減が素晴らしい。
珍しく酢の物の汁を飲み干してまいました。
蓴菜も質が良くて、サクッとした食感。
岩梨は高山植物で、その名の通り梨のようなシャクシャクした感じ。

*煮物  賀茂茄子 新蓮根 ずいきなど

これまた出汁が素晴らしく美味しい。
賀茂茄子もトロッと良い感じ。
一方、蓮根はシャキッとした食感を楽しめます。
野菜の炊き合わせでここまで感動するって、あまりないかも。

*食事  鱧・赤ウニ・みょうが、枝豆の炊き込みご飯

鱧の旨味と雲丹の甘さ、茗荷の香り、枝豆の食感が混然一体となって、これまたすごく美味しい。
少し柔らかめの炊き加減なのですが、その分具との一体感とお出汁の旨さが存分に出ています。
個人的にご飯は硬めが好きなのですが、この極上の純和風リゾットのような炊き方もありだなーと目ウロコ。

*赤出汁 

魚の骨で出汁を取って、牛蒡で香りを付けた赤出汁。
大層手間が掛かっていて、かつ美味しい。
赤出汁でここまで手間を掛けるのってあまり無いかも。
味噌が前面に出ていない事も良い。

*水菓子 山梨の桃 山形のさくらんぼ 梅の砂糖掛け焼き

さくらんぼは、とても質が高かった。
梅の砂糖掛け焼きも、甘さの加減がやはり絶妙。

ということで、料理自体はオーソドックスですが、完成度が素晴らしい。
特に出汁と塩の加減。
素材の良さを丁寧に引き出した料理。
日本料理のお手本のような端正さ。
これでご主人は30歳前半ですから、恐れ入ります。
品数や食材の種類からすると、やや値段が高いと思う方がいるかと思います。
いわゆる豪華食材をふんだんに使った派手な日本料理が好きな方には向かないかも。
が、個人的にこういう味本位の端正な料理はとても好き。
満足度はとても高かったです。
再訪は間違い無し。

ご馳走さまでしたー。

  • 前菜は蓮の葉に乗って
  • 赤ウニ キス コチ
  • ハモの焼き霜

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6位

料亭旅館 いちい亭 (箱根その他 / 料理旅館、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2016/07訪問 2016/08/16

至高の隠れ家料亭旅館

【2016年7月訪問】

偶には温泉~、ということでまたまた此方を訪問。
温泉旅館はゆっくり過ごすために行くタイプなので、落ち着けるお気に入り旅館に再訪することが多くなります。
部屋もいつもと一緒の洋室。
相変わらず、無駄に広い。(笑)
シャガールの絵とかが掛かっている高級感も変わらず。

早くも夏バテなのか、少し体調不良気味だったので、風呂に入っちゃーベッドで寝る、食べる・・で過ごしました。
情緒あるお風呂に、寛げる部屋。
いいっす。
ちなみに宿泊料は、少しお得なプランを一休で予約し、一人35000円程(休前日)。

当日の夕食は以下。

*食前酒 あんず酒
*先付  白すいき 胡麻酢和え 丁字茄子
*前菜  新丸十塩蒸し 鬼灯やまもも 蛇籠蓮根とサーモン 茗荷すし 葱合鴨巻 もぎ茄子田楽 朝顔長芋
*お椀  鱧葛打ち 叩きおくら 梅肉 へぎ柚子
*向付  ほうぼう 中とろ みる貝
*焼肴  すずき照焼 はじかみ
*合肴  黒毛和牛塩焼 米茄子 茗荷 糸辛子
*冷し鉢 才巻海老 小芋 椎茸 万願寺 隠元豆 振り柚子
*強肴  きす梅紫蘇揚げ 獅子唐
*食事  釜炊きご飯 香の物
*留椀  赤出汁
*水物  小玉西瓜 ストロベリートマト

夏場ということもあり、最初は酢を使った酸味のあるものが多かった。
さっぱりとして良いな。
お椀の吸い地は、これも夏だからか昆布より鰹出汁を前面に出してキレのある方向に振ってます。
この辺りの加減はやはり上手い。
向付(刺身)は、ほうぼうがなかなか美味しかった。
焼き物のずずきは、焼き具合が旅館としては秀逸で、すずき自体も脂が程よく乗っていて良かった。
冷し鉢は、海老で出汁を取った品の良い旨みあるジュレを上から掛けてあり、やはり秀逸。
きす梅紫蘇揚げは、揚げ物の油分を梅紫蘇の風味が和らげ、なかなか。
何より、旅館で火傷しそうなくらい熱々の揚げ物が頂けることが素晴らしい。
食事は、きっぱりと白ご飯。この炊き方がややや固めで粒が立っており、実に美味しい。
季節の具を入れた炊き込みご飯も良いものですが、ちゃんと炊いた美味しい白飯の美味しさもやはり格別。

今回は、全体的にシンプルな感じの料理。
でも、旅館としてはという枕詞は付くものの、非常に丁寧に作ってます。
ただ、都内の日本料理店が、素材の値上がりでどんどん値上げしてる中、こういう温泉旅館は値上げしにくいので、素材的に以前より厳しくなってる感も。
なので都内の一流日本料理店には及ばないものの、そこそこちゃんとした日本料理店のレベルは十分ある。
ましてや温泉旅館としては、あまり無いレベル。
これが部屋で寛ぎながら頂ける幸せ。

朝食は、前回とほぼ同じ。
干物は金目鯛だったりして、やはり贅沢。
玉子焼きがふわふわでなかなかでした。
茶碗蒸しも玉地が滑らかで美味しい。
温野菜を供してくれる優しさも嬉しい。
この前日に頂いた、レ セゾンの最高の朝食も良いですが、これはこれでとても幸せ感ある朝ごはん。

癒されて帰途に。

ご馳走様でしたー。


【2014年9月訪問】

久し振りに温泉♪
料理が素晴らしい此方へまたまた訪問。
部屋は今回も洋室。
ベッドにごろんと横になれるのが良いですな。

夕食の献立は以下になります。

【重陽の懐石】

*食前酒 マンゴ酒炭酸割り
*先付  黒湯葉豆腐 生雲丹 割醤油
*前菜  貝柱満月焼 茗荷すし 紫ずきん山椒煮 海老つや煮 銀杏銀杏 衣かつぎ すすき隠元
*吸物  土瓶蒸し 鱧 松茸
*向付  鮪 赤貝 くろむつ
*焼物  かます塩焼き
*煮物  小芋 ずいき 姫おくら
*合肴  黒毛和牛フィレ肉 にんにく醤油
*揚物  いちじく 蟹ほぐし身 煎り出汁
*食事  釜炊きご飯 香の物 赤出汁
*水物  白いおしるこ キウイ ブルーベリー

相変わらず此方は出汁が美味しい。
土瓶蒸しの出汁はまったりとした風味で、奥深い。これ程の出汁は都内の店でも秀逸レベル。
煮物も、あっさりしつつ芋の旨味を良い感じに引き出しており美味しい。
お造りも旅館としては素晴らしい出来。赤貝は貝からちゃんと剥いていると思います。
カマスの質や焼き加減も文句無し。器の黄瀬戸が良かったな。
最後のご飯がしっかり美味しいのも嬉しい。
前菜だけは今回ももうひとつでしたが・・。
全体として前回の方が印象深かったものの、それでも相変わらず料亭旅館の名に恥じない料理。
ちなみに厨房は3人でやっているそうですが、料理長が休みの時(月に数回)は旅館も休むそうです。
そこまで徹底している旅館はさすがに稀有かと。
料亭旅館を名乗る矜持だそう。

朝ご飯は前回と似た献立で、やはり素晴らしい。
干物が金目鯛で、朝から贅沢。

今回は部屋係の若い方がとても感じが良く、滞在自体も心地良かった。

また行きたいと思います。

ご馳走さまでしたー。


【2013年5月訪問】

温泉旅館へ行くのは割と好きで、年数回行ってます。(もっと行きたいけど、お財布が・・。泣。)
ただ、リピートしている宿というのは結構少なく、ましてや5回以上訪問している旅館は3軒のみ。
福島は磐梯熱海温泉の熱海荘、伊豆修善寺のあさば (ともにレビュー済み)、そしてここ、箱根のいちい亭。
それくらい好きな良い宿。
ただ、何回か替わった最後の料理長の味があまり好みでは無く、ここ5年くらい行っておりませんでした。
しかーし、マイレビュアーのforever friendsさんよると今の料理長はさらに違う方のよう。
しかもとても美味しいと。
なので、しばらく振りに再訪しようと思っていたのです。

話は変わり、私事で恐縮ですが冬に怪我をしました。
まだリハビリ中ではあるもののやっと遠出も可能になって、一泊のプチ湯治を計画。
そうしたらタイミング良く、こちらの宿からDMがっ。
お得意様限定で、伊勢エビ・あわび・ハーフワイン・高級日本酒の中からお好きなものを一品サービスという内容。
限定という言葉に弱い私は、即予約。

で、前振り長くてスイマセンが(汗)、本題です。

こちらの宿は、全6室。
名門大箱根カントリークラブのすぐ隣にあって、ときおり「ファー!!」という声が聞こえる(爆)以外はとても静か。
ゴルフ場は冬期閉鎖されるので、冬場はもっと。
オーナーが儲けを度外視して作ったとしか思えない高級感ある落ち着いた宿です。

今回泊まったのは、1部屋だけある洋室。(平日・休日料金で33000円)
無駄に広くて(笑)、ソファーがいくつも。キッチンや暖炉まであります。
床は大理石。
壁にはシャガールの絵も。
部屋専用の風呂は部屋の外にあるものの、露天ジャグシーや石造りの内風呂、サウナと充実。
トイレも、近づくと自動で蓋が開くカッチョイイタイプ。(あ、それはどうでも良いですかね)

なお、公用の浴場は大小二つあって貸し切りで使用する形。
温泉は姥子から引いた単純温泉。
浴槽に古代檜を使った贅沢なお風呂です。
ただ、貸し切り利用のみということで、場合によっては結構待つ事があるのがやや難点。
6部屋しか無いといっても、利用したい時間は重なるもの。
貸し切りで気兼ね無く入れるのは良いのですが、他人と一緒でも良いからとにかく温泉三昧したい方はやや不便を感じるかも。
まあ、露天風呂付きの部屋もあるので、そういう部屋にしても良いのでしょうが。

で、肝心の料理。
5月、早苗月の夕食です。

*食前酒

いちごとベリーの炭酸割

*先付け

よもぎ豆腐

胡麻豆腐によもぎを混ぜ、上に雲丹。
もうちょっと滑らかでも良いかな?とは思うものの、蓬の風味がかなりふんわりと香り、胡麻豆腐の甘みと雲丹の甘みがとても相性良し。
かなり美味しい。

*前菜

ちまき寿司、鯛白子酒盗和へ 油目煎餅 木の葉生姜 菖蒲茄子 一寸豆塩蒸し 河海老

今回の素晴らしい料理の中で、唯一普通に感じられたのが前菜。
旅館なのでしょうがない面はありますが、ちょっと作り置き感あり。
鯛白子酒盗和へと菖蒲茄子が、お酒が進む味でまあ美味しかった。

*煮物椀

おこぜ(虎魚) 丸吸い仕立て

丸吸い仕立てというのは、おこぜをまるまる使ったという意味で、出汁をおこぜの骨から取っているとか。
このお椀は、ものすごく感動しましたっ!
出汁は控え目な中にもとても深い滋味があり、かなり大きなおこぜの身が入っているのに魚くささは微塵も無し。
塩加減が薄味で、好みにどんぴしゃっ!
さらに、茗荷や木の芽が品良く香って、でも香りすぎずバランス良く、とてつもなく完成度が高いお椀。
日本料理の華と言われるお椀ですが、都内の高評価日本料理店でも、ココまで素晴らしいお椀はあまり無い気が。

*向附

飛魚・赤貝・中トロ


赤貝が香り高くてとくに美味かった。
剥いたものを仕入れるのでは無く、ちゃんとその場で貝から剥いていると思います。
他ももちろん美味い。
ツマの胡瓜がツバメを象っているのが面白い。
と同時に、神宮では衝撃的な負け方含む2連敗だったなーと、ちょっとブルーに・・(あ、またどーでも良い話をスイマセン。)

*焼肴

鱒木の芽焼き


鱒はもうちょっと脂が乗っていると嬉しいですが、木の芽がとても爽やかで香り高く、美味しく頂けました。
ちなみに、酢蓮根は5月ということで矢羽根を象っているそう。
手が込んでますなぁ。
なお、温かい料理は皿もきちんと温めてあります。
旅館でここまで手を掛けるとは、素晴らしい。

*サービス

鮑のバター焼き


前述のお得意様サービスは、お酒でも伊勢エビでも無く、あわびを選択。ちなみに連れと一緒の選択。
鮑、サービスだからと期待してなかったのですが、とても大きい。
そしてとても柔らかい♪
胡椒が利いたスパイシーさにお酒も進みます。
そして、大きな肝が感動的に美味かった♪
幸せ♪

*変わり鉢

黒毛和牛塩焼き


焼き加減が良くて、とても柔らか♪
ジューシーで、良いお肉っす。
サシの加減も程良く、旨味があるお肉。
塩加減も出過ぎず、良い塩梅。
添え物の衣かつぎも、ただ茹でただけでは無く、出汁で炊いてきちんと味を含ませてあります。
ほんと旅館とは思えないくらい手間を掛けてる。
焼いたズッキーニも美味い。

*焚合わせ

鏃もろこし 的穴子 陣笠椎茸 錣万願寺


ヤングコーンを鏃(やじり)に、椎茸を陣笠に、四角く切った万願寺唐辛子を錣(しころ。兜に付いている直垂みたいなやつだとか)に、丸く巻いた穴子を的に見立てた、端午の節句にちなんだ焚合わせ。
見た目も楽しい。
そして穴子!
脂が乗って柔らかく、トロけるような美味♪

*含肴

稚鮎薄衣揚げ 蓼の葉


稚鮎は、今までピンピン跳ねてた活けのものを使っているそう。
鮎は活けだととても美味いのですが、旅館でそこまでやることにびっくり!
ハラワタの苦みがタマラナイ。

*食事

釜で炊いた白米。
甘みがあるお米で、米の粒が立っており、とても美味しいご飯。
日本人であることを感謝したくなります。

*デザート

ほうじ茶プリン


このほうじ茶プリンも、とても美味しい。
やや甘めにしたプリンは、ほうじ茶が香ることでその甘みが抑えられ、非常にバランスが良い。
ほうじ茶の香りを出しすぎていないことも良い。
真面目な話、スイーツ専門店で販売できるレベル。(他のお客さんからもよく言われるそう)
最後まで感動。

ということで、大変素晴らしい夕食。
都内の有名和食店にも引けを取らないレベル。
京都で修行されたそうですが、旅館でここまでとは恐れ入ります。
いやー、すごい。
連れと、「すごいぞ、濱中料理長っ!」と何度も言い合いました(笑)

そして、朝食。

派手なものはありませんが、しみじみ美味しいものが並びます。
熱々な茄子の揚げだし、ふっくらとした目鯛の幽庵焼き、ふわふわな卵焼き、とても滑らかで具が梅干しのみの潔い茶碗蒸し、薄味の出汁が美味いお浸しなど。
野菜が温野菜というのが、良かったな。
そして、またまた白ご飯の美味しさに感動。
お漬け物も凝っており、美味しい。

ということで、料亭旅館の名に恥じない素晴らしさ。
ここの料理長5人ほど経験してるのですが(一時期結構頻繁に替わった)、今の濱中さんはダントツで素晴らしい。
久し振りに行って良かったと、心から思いましたよ。
部屋数少ないので混んだら嫌だなと、レビューしないでおこうかと思った程。(でもしちゃった。どうせゴミレビュアーだし。笑)。
FFさんに大感謝ですー♪

ご馳走さまでしたー。


  • 前菜  新丸十塩蒸し 鬼灯やまもも 蛇籠蓮根とサーモン 茗荷すし 葱合鴨巻 もぎ茄子田楽 朝顔長芋
  • 合肴  黒毛和牛塩焼 米茄子 茗荷 糸辛子
  • 冷し鉢 才巻海老 小芋 椎茸 万願寺 隠元豆 振り柚子

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7位

趙楊 (新橋、内幸町、汐留 / 中華料理、四川料理、火鍋)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2014/12訪問 2015/01/24

中華料理の奥深さを堪能

[2014年12月再訪問]

前回より参加させて頂いている趙楊の会。
今回は薬膳がテーマ。
希少で高価な食材も多いため、今回は3万円のコースです(前回は1.5万円なので倍)。

10名で頂いた当日の料理は以下になります。

*前菜12種 

地鶏と紅花煮込み、団七人参と紅花、
党参と大根の葉、干し鮑とハトムギ、
赤キャベツなどで紫色に着色した山芋、
スッポンのレバーと卵と杜仲、干し牛肉とクコの実、
ゴールドピータン青山椒ソース、人参・豚バラ・海藻、
タケノコの甘酒と朝鮮人参蒸し、
クルミの花と淮山(干した山芋)、芝海老と陳皮

豪華な前菜です。特に美味しかったのがスッポンのレバー。
芝エビもぷりぷり♪
山芋の食感も素晴らしい。
干し牛肉も、旨みが濃くて美味しかった♪
そして、一番おいしかったのが人参・豚バラ・海藻。
複雑な旨みと辛み、一見よくある素材を使ってここまでの味は尋常な腕ではないです。

*上海蟹の紹興酒漬け

漬け具合がすごく良い。紹興酒の風味が強すぎず、トロトロの食感。至福の美味。

*野生の朝鮮人参とスッポンと羊のスープ

これが絶品。複雑な味のスープに朝鮮人参の仄かな苦みが絡み、滋味深いスープ
そして、羊の肉がとても美味しい。煮て柔らかいのに旨みが逃げずジューシー。
悶絶級の美味しさ。

*天麻と松茸と魚の浮き袋の煮込み

天麻とは、ラン科オニノヤガラの根茎を蒸して乾燥させた生薬。鎮静・鎮痙効果があるようですね。
とはいえ、にぎやかで楽しい宴会が妙に静かになるという事は無かったですが(笑)
で、浮き袋は若干の臭み。スープがとても美味しいのですが、この臭みを和らげるアクセントが欲しいかも。
とはいえ、スープ自体はほんとに複雑で素晴らしく美味しい。

*鹿の角と杜仲とフカヒレの料理

フカヒレの質が素晴らしい。また餡がハチミツを加えているとかでまろやかで美味。
とろける仄かな甘さとフカヒレの食感。美味しい。

*ツバメの巣・冬虫夏草のアヒル肉の蒸し

聞いた事だけはある冬虫夏草を初めて食べました。
蛾(幼虫)に生えるキノコですが、小さくて(数cm)味は特段・・・。
結構高価みたいですが・・。薬効はちょっと不明。
がっ、アヒル肉の汁が素晴らしく美味しい。アヒル肉も。
脂がとっても出ていて、体が芯から温まります。
滋味深い事この上なし。
ツバメの巣もその汁と絡んで美味しかった。

*貝母と梨と烏骨鶏の煮込み

貝母とはアミガサユリの鱗茎みたいですね。百合根の一種と言えます。梨と一緒に煮るのが薬膳では一般的なよう。
烏骨鶏が美味しかったですが、これは他の料理に比べるとやや感動が薄かったかも。

*手の形人参・干しタコ・豚脛肉の料理

初めて出た辛い料理。干しタコの食感が良いですね。豚脛肉はある意味普通な感じ。

*薬膳スープそば


これまた滋味深い。なんだか色々入ってます。
美味しい。

*幻の麻婆豆腐

豆腐は自家製で、特別な山椒を使っているとか。ピリピリとした刺激が、舌中に広がる感じ。
でも、豆腐の甘みは感じられ、とても美味しい。
山椒による苦みも結構あるので好みは分かれるかも知れませんが、この複雑みはスゴイ。

*人参の実と白きくらげと百合のデザート

ハチミツを使っているようですが、うーん、これは前回のデザートと違い味的にはあまり・・。
薬膳なので、そういうものではないのでしょうが。

という事で、今回は前回以上に大満足。やはり3万円くらい出さないと、中華の神髄は味わえないのかも。
鹿の角や冬虫夏草などは、味的には別段・・・ですが、どのスープや主菜も素晴らしい味。
複雑さと味の余韻が半端ないです。

ご一緒させて頂いた方々、何より事前の打ち合わせを何回もしてくれこの素晴らしい料理を演出してくれたsatotsujiさんに感謝。
ご馳走様でしたー。

【2014年10月訪問】

レビューを見ては憧れていた趙楊の会。
趙楊と言えば四川料理の名店で、オーナーシェフの趙楊さんは四川省の迎賓館で20代で総料理長を務め、国賓を持てなしていたとか。

幹事の方が超常連で料理にも詳しく、かつ事前に綿密な打ち合わせを趙楊さんと行ってくれ、普通にお店へ行っても食べられないような奥深い料理を頂けるのが、この会。
行きたいなーと言ってたら、マイレビュアーの方が幹事の方に連絡を取ってくれ、願いが叶いました(大感謝)。

今回は、趙楊さんが直前に四川へ里帰りし、そのお土産(食材)を頂けるのだとか。
とても楽しみです。

なお、コースは15000円でした。
前回の趙楊の会が30000円だった事を考えるとお安い♪

当日の料理は以下になります。

*十二種類の前菜
*魚のすり身団子とキヌガサダケ卵のスープ
*ナマコとヤクのペニス四川漬物唐辛子煮込み
*秋の四川 アヒル料理
*トリュフとフカヒレの姿煮
*キノコと筍燻製の煮込み
*おおしろ豆と牛肉の薬膳料理
*四川 屋台の名物料理
*雪蓮花の実デザート

*十二種類の前菜

・ゴールドピータン
・ズッキーニ
・スモーク豆腐とウサギのミカン蒸し
・インゲン豆の上海蟹ソース
・牛レバーと茸の羹
・スモークダック 梨
・大根の煮物 紫キャベツで色づけ
・芝海老の葱ソース
・地鶏の青山椒ソース掛け
・戻し湯葉
・チシャの茎
・くらげの海苔巻き

ゴールドピータンなど珍しい食材もあり、しかもこれだけの種類がありながらどれも手間が掛かっている。
特に良かったのは、チシャの茎。西洋レタスの茎ですが、味つけが絶妙で奥深く食感も良い。食材としては何気無さそうなものですが、それをここまでの味に昇華出来る事に感動。
それ以外は、地鶏の青山椒ソース掛けが秀逸。青山椒の鮮烈な香りがタマリマセン。これは、四川土産というか素材の勝利でもありますかね。
それから、スモークダックの燻し具合がとても良い感じ。添えた梨の甘みがその爽やかさで鴨の香りをくっきりと浮かび上がらせる。
他も総じて素晴らしい。
超満足。

*魚のすり身団子とキヌガサダケ卵のスープ

スープの味がとてつもなく複雑!
上品だけど、色々な味が感じられ、しかも万華鏡のように色々な味が次から次へとじわっと押し寄せる。
これだけで伺った甲斐があろうかというもの。
魚のすり身は鯛で、これまた旨味たっぷり。
キヌガサダケの傘が開く前のもの(なので卵)も、旨味があってスープとよく馴染んでます。
素晴らしいスープ。

*ナマコとヤクのペニス四川漬物唐辛子煮込み

共に乾物(乾貨)を使ってます。
ヤクのペニスは、3日掛けて戻しているとか。
ともに、ぷるんぷるんの食感。
コラーゲンたっぷりな感じ。
味つけは辛味と酸味を感じるのですが、漬けた唐辛子を使っているせいか、結構な辛さの中にもまろやかさもあり、旨い。
ただ個人的には、乾物の旨味・甘みを引き立てるにはもう少しだけ優しい味でも良かった気もしました(好みですね)。
とはいえ、さすがの旨さですよ。

*秋の四川 アヒル料理

アヒルは表面をパリッと、中はしったりと仕上げられており、焼き加減が素晴らしい。
蜂蜜も使っているという甘い金木犀のソースが、ちょっと野趣在るアヒルの身ととてもあってます。
フレンチで鴨にベリーなどの甘いソースが合うのと同じ感じですが、金木犀の優雅な香りがある分、アヒルの旨味がより際立つ感。
個人的にかなり気に入った品。

*トリュフとフカヒレの姿煮

四川で採れたトリュフだとか。
フランスの秋トリュフより香りが高く、素晴らしく蠱惑的。
冬トリュフを思わせる香り。
中国でこんな上質のトリュフが採れるとは驚きです。
フカヒレの戻しもさすがで、ややしっかりとした食感が心地良し。
ここまでのフカヒレは、福臨門でも頂けなかった気が。
スープは、まろやかな旨味と唐辛子の辛味が旨く溶け合い秀逸。
ただ個人的には、この旨いスープに合わせるには、やっぱりもう少しだけ辛味を抑えた方が好きかも。
バランス的に、スープの旨味より黄色唐辛子の辛味が出すぎているように感じました。
素材や出汁がこれだけ良いのだから、辛味を抑えてそれらの味をもっとしっかり味わいたいなと。
四川料理だから、これはこれで十分とも言えますが。
とはいえ、素晴らしいですよ。

*キノコと筍燻製の煮込み

キノコはポルチーニ、アガリクス。
筍も乾貨で、5日掛けて戻しているとか。
キノコと筍、違った旨味を湛えており、その対比も楽しい。
また、柔らかいキノコとシャキッとした筍の食感の対比も良い感じ。
ソースはキノコの出汁が出ている優しい風味でこれも良かった。

*おおしろ豆と牛肉の薬膳料理

ほろほろに煮込まれた牛肉。頬肉だそうです。
味つけはかなり薄味。
タレが添えられているので、それで味を調節する形。
ほろほろに煮込んだ分、牛肉の旨味が少し抜けてしまっているのが残念でしたが、タレが大層旨く複雑な味で、合わせるとかなり満足。
牛肉はそのコクでタレを下支えする引き立て役で、タレの旨さを味わう料理かと。
考えられた料理。

*四川屋台の名物料理

サツマイモの澱粉を使ったという春雨風の柔らかい麺に、酸辣スープを和えたもの。
上にモツと揚げ豆腐が。
春雨って個人的にあまり好みではないので、この麺もあまりツボに嵌まらず・・・。
酸辣味もあまり好みではないので・・・。
すいません・・。
モツも質的にもうひとつかな。
この日、唯一残念に思えた品。

*雪蓮花の実デザート

雪蓮花という高山植物の実を使ったデザート。
4000m級の山でしか採れない貴重な物だとか。
これも乾物で、時間を掛けて戻します。
味はあまりないのですが、タピオカをふわぷるんにしたような官能的食感。
ハチミツを使ったとろんとした甘いシロップが、柔らかい雪蓮花の実と実に良く絡んでバランスも良く美味しい。
食感と言い甘みと言い、とろんとろん感あふれるデザート。
気持ちもトロける♪
個人的にはかなり好きな味。

という事で、中華料理の奥深さ・食材の豊かさを存分に堪能することが出来ました。
味の複雑さと素材の質、乾貨の戻し技術など、悶絶級。
個人的に旨味と辛さとのバランスが好みから少し外れた以外は、噂どおりの素晴らしさ。

意外にも家族経営で、その温かいサービスも好印象。

事前に打ち合わせまでして頂き、素晴らしい会を演出してくれた幹事の方と同席してくれた方に大感謝。
ご馳走さまでしたー。


  • 十二種の冷菜
  • 上海蟹の紹興酒漬け
  • 野生の朝鮮人参とスッポンと羊のスープ

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8位

カントニーズ 燕 (東京、二重橋前、大手町 / 中華料理、野菜料理)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2014/01訪問 2014/04/19

美しくなれる美しい料理

何かの雑誌で見て、連れが行きたいと言ってたので訪問。
既に行かれてるマイレビュアーの方に聞いても評判良かったし。
マンダリンオリエンタルホテルの中華センスの初代料理長で同店をミシュラン一つ星に導いた高瀬シェフの
店。

東京ステーションホテルのB1Fにあります。
ホテルの経営ではなく、テナントとして入っているみたい。
照明を落としたホテルのラウンジ風で中華料理店らしからぬシックな雰囲気。
デートにも良さそうです。

ランチは4コース。
3000、3800、5800、7500円。
目当ての料理があった7500円のコースを注文。

料理は、見た目がとにかく綺麗。
素材も医食同源というか美容やアンチエイジングを意識しているようで、野菜や茸などを使った薬膳っぽいものやプラセンタまでも。
上品な味付けと相まって、女性にはとても受けそうな料理。
中華と言えば味が濃くて油っこいイメージですが、こちらはそんなの皆無。
ヌーベルシノワの中でも先端を行きつつ、でも中国に古くからある食材や調理法を大事にしているのが素晴らしい。
火入れなどの技術もとても高い。
非常に滋味深い料理ばかりでした。

一方サービスも特筆物。
料理の説明がとても丁寧で、聞けばすぐに色々と答えてくれる。
飲み物などへの気配りもスムーズで快適。
ちなみにワインの種類はそれ程多くありませんが、中国茶は充実しています。
下戸には嬉しい。
そして何より無料のお茶(凍頂烏龍茶)が、非常に美味しいのです。
少し甘みあるお茶でまさに甘露。
これが無料かー、と庶民としては感涙。

そんなこんなで個人的には非常に満足。
中華料理はアタリ!と思う事があまり無くってそれ程は行かないのですが、ここはかなり気に入りました。
再訪すると思います。

ご馳走サマでしたー。

あ、私が美しくなったかは・・。(聞きたくもないですよね)

料理の詳細は以下になります。

*蟹とアボカドの豆板醤風味サラダ 季節野菜とゴマドレッシングで

ずわい蟹とアボガドを、豆乳で作ったマヨネーズに豆板醤を加えた調味料で和え、上にトマトの透明なジュレ。
紅芯大根やロマネスコなどの野菜を周りに配し、さらに胡麻のドレッシングを添えて。

とても上品な味付けながら豆板醤のピリ辛が利いていて、蟹の甘みとアボガドのコク、トマトジュレの酸味が合わさって複雑な味わい。

*東星ハタの“ 清蒸( チェンヅェン)” 葱生姜のフィッシュ醤油ソース

ハタでも最高級と言われる東星ハタをさっと蒸して、ピーナッツオイルを回し掛けた葱・生姜を上に。
ナンプラーやオイスターソース、醤油などで作ったフィッシュ醤油ソースで頂きます。

ハタは火の通し具合が良くて、プリプリ♪
フィッシュ醤油ソースは、あまりナンプラーの香りはせず、あくまで上品。
ハタの旨味が引き立つ味です。

*ファッチューチョン” ベジタリアンスタイルのスープ

あまりに美味しそうな匂いに釣られ、修行僧も思わずお寺の塀を跳び越えるという佛跳牆(ファッチューチョン)
通常は干し貝柱など動物性の材料も使うのですが、こちらはシェフのオリジナルで植物性のものだけ。
黒茸や山伏茸、椎茸などの茸、クコの実やナツメ、白菜を干したものや豆など非常に沢山の種類を使い、水と塩だけで煮出したスープ。
ちょっと薬膳っぽい香りがしますが、それも仄か。
味に深みがあって滋味溢れる。
結構感動。

*エビとホタテ、季節野菜の炒め オリジナルV X O 醤ソース

海老と帆立を強火でサッと炒めて上に黄ニラ。
豆や漬け物・茸・野菜から作ったというオリジナルのVXO醤ソース(VはベジタブルのVですかね)を添えてます。

で、海老と帆立の火の入れ方が素晴らしい。
ちょっとレアでプリプリしつつ火を入れる事で活性化された旨味がじゅわん♪
何より素晴らしいのはVXO醤ソース。
動物性の物を使ってないのに旨味がありつつ、あっさり。
帆立や海老の旨味を全く邪魔せず昇華させてくれるソース。

*オリジナルソースの酢豚 季節野菜とフルーツを添えて 中国恒順八年熟成鎮江香醋と桑の実で作った甘酢ソース

酢豚はカリッと香ばしく揚がってます。
8年熟成させたという黒酢はまろやかで深みあり。
これも美味しい。

*黄ニラ、もやしと大豆ミートの細切り炒め入り スープヌードル

大豆ミートを使って青椒肉絲風にした具を乗せたスープヌードル。
鶏や豚赤身から取ったスープはあっさり。それ程深みは感じなかったかな。
ただ麺がとても美味しい。
シャキシャキであまり食べた事が無いような食感。

*特製マンゴープリン ライチの香りの燕の巣とプラセンタエキス入り

マンゴープリンの上に、ライチジュレと白ツバメの巣、さらにプラセンタエキスも入ってます。
プラセンタの味的効果は不明ですが、美容には良さそうですね。
酸味が穏やかでネットリと濃厚なマンゴープリン。
最後まで満足でした♪

  • 蟹とアボカドの豆板醤風味サラダ
  • 東星ハタの“ 清蒸( チェンヅェン)” 葱生姜のフィッシュ醤油ソ
  • 佛跳牆 ベジタリアンスタイルのスープ

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9位

私厨房 勇 (白金台、白金高輪、広尾 / 中華料理)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2014/09訪問 2014/09/28

味付けのバランスが絶妙でCPが素晴らしい

千葉の松戸で高評価だった中華のお店が都内に進出。
気になっていたところ誘って頂き、訪問しました。

広尾の駅から歩いて10分程。
小綺麗なビル(マンション?)の一階にお店はあります。

カウンターが8席のみの小さなお店。
とはいえ、席間は広くゆったりとしてます。

此方のメニューは、アラカルトも若干あるものの基本は6000円のお任せコース。

この日の料理は以下。

*三種前菜 干し豆腐と野沢菜の香り和え 帆立貝の香料煮 よだれ鶏

よだれ鶏はしっとりとしてピリ辛の四川風味が美味しい。
帆立貝の香料煮は、良い具合に味が染みこんでます。
干し豆腐は旨味がなかなかで野沢菜のシャキシャキ感と合ってます。
唸る程の美味ではないですが、どれも丁寧に作ってます。

*蕪と干し貝柱の中華風ポタージュ

干し貝柱は具としてだけではなく、ポタージュの中にも混ぜ込んであるとか。
そのためか旨味が非常に出ており、とても美味しい。
また、蕪の他に大根も加える事でコクを出しているそう。
凝ってます。
幸せ感いっぱいの品。

*活鮑のチャイニーズステーキ

鮑はとても柔らかい。
活きたまま紹興酒に漬け、蒸してるのだとか。
でも紹興酒の香りが強いわけではなくて、鮑の旨味が噛むほどに溢れる。
肝と豆豉を使ったソースは、肝のほろ苦さを豆豉が緩和し、肝の旨味を前面に感じる味。
ただ、胡椒の風味がやや強い事が気になりましたかね。
とはいえ、本当に素晴らしい料理でスペシャリテと言って良い品。

*三陸産活帆立貝と中国野菜の炒め

まこも茸・金針菜などを使った炒め物。
具材を油通しした後にお湯で油を落として炒めているとか。
そのため、油っこさがなくて美味しい。
野菜自体は質的に普通ですかね。
コースの中ではやや凡庸に感じた品。

*群馬産せせらぎポークのカレー煮込み

カレー風味の肉料理は基本的にあまり好きではないのですが、これは非常に美味しかった。
豚は柔らかく煮込まれており、何よりソースがとても良い。
カレーの風味はあまり強くなくて、醤油ベースの旨味在るソースと非常に合っており、絶妙のアクセント。
柔らかいカレーの風味が、ソースの旨味がくどくならないよう調節してる感。
普通はもっとカレーの味を利かせ勝ちで素材の味を打ち消す事も多いが、むしろ素材の旨さを昇華する味付け。
非凡な才能を感じました。

*梅と紫蘇の炒飯 上湯スープ掛け

これまたメニューを見たときは微妙に感じたのですが、想像に反し美味しかった。
梅と紫蘇の量は控え目で、炒飯の米の旨味を邪魔しない程度に爽やかに引き締めます。
上湯の旨味を活性化する意味でも、控え目な爽やかさを与える梅と紫蘇は効果的。

これも味付けのセンスに非凡さを感じる料理。
もう少し梅や紫蘇が多いと米や上湯の旨味に勝ってしまい、主役の味を打ち消す事になるかと。
実際そういう風に薬味を効かせ過ぎるお店って多いのですが、ここはほんと絶妙なバランス。
上湯自体の味は、コースの値段が値段だけに素晴らしいとまではいきませんが、炒飯自体を主役とすれば十分な質。
高価な金華ハムではなくて、同じような味が出る安いハム?で代用し、コースの値段を抑えているとか。
合理的かと思います。
いずにせよ、前の豚が濃厚だったのでさっぱり感があるという意味でも満足な料理。

*坦々麺(追加料理:ハーフ500円)

松戸で名物だった坦々麺を追加で注文。
結構辛味が効いていて、相変わらず美味しい。

*和三盆杏仁豆腐

松戸時代からの名物。
和三盆を使う分すっきりした甘さだった印象ですが、今回は甘みが強すぎたような・・。
とろとろで美味しいですが、感動とまではいきませんでした。

*胡桃のアメ炊き

ジャスミン茶と一緒に。
これも結構手間が掛かっているようです。
カリッとしつつ軽さがあって美味しい。

という事で、お値段を抑えつつ手間を掛けることで安い食材でも美味しい料理に変える技術は見事。
センスがあるシェフだと思います。

なおお店はシェフとソムリエールの女性の二人で運営していますが、二人ともとても感じが良いです。
特にシェフとは調理法から他のお店情報まで色々と話をし、大いに盛り上がりました。

そんなこんなでとても満足。
幹事の方からは素敵なスペイン土産まで頂き、幸せな夜。
同席してくれた方にも感謝。
ご馳走さまでしたー。

  • 三種前菜(幹事の方からお土産に頂いたスペイン産あざらし付き(^^))
  • 蕪と干し貝柱の中華風ポタージュ
  • 活鮑のチャイニーズステーキ

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10位

京料理かねき (平和台、流山 / 日本料理、寿司、天ぷら)

1回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥4,000~¥4,999

2015/05訪問 2015/06/04

京情緒にあふれた料理と雰囲気。千葉の日本料理では一番かも知れない。

【2015年5月訪問】

久しぶりに訪問。

この日は12000円のコース。
内容は以下になります。

*湯葉の雲丹乗せ 花山椒

湯葉は京都のもので、とても甘い。
雲丹はミョウバンを使っていないものとかで、甘みはやや足りないもののそれなりには美味しい。
季節が短い花山椒の爽やかさが良い感じ。

*春野菜のサラダ

白味噌と酢を使ったドレッシング。スナップエンドウや筍、空豆、蛸、ホタルイカなど。
蛸は酢だこで、ドレッシングと合わせると酸味が立ち過ぎかな。
ホタルイカはすごく美味しい。富山の内湾で獲れたものとかで、臭みが全くない美味しいホタルイカ。
筍も甘くてほっくりとした味で美味しい。

*お造り 車エビ 桜鯛 赤貝 トリ貝

真鯛は昆布締めしたものとフレッシュなもの。
昆布締めが旨みが強くて美味しい。
フレッシュな方もプリプリの食感が良いな。
赤貝も活けだけあって香り高い。
旬が短い生のトリ貝は、やや磯臭かったですかね。
もっと美味しいトリ貝を期待していたので、やや不満。
とはいえ全体としては、良い魚を仕入れているなーと。

*炙ったトリ貝

刺身になっていた生のトリ貝をごく軽く炙って提供。
やはり磯臭さは残っていたものの、和らいではおり、火を通すことで旨みが活性化され美味しい。

*ずいきと鮑の吉野葛煮

すいきがシャキシャキで美味しい。煮物の餡も優しい風味で好み。
鮑も柔らかい。肝を焼いたものも出してくれ、これがとても美味しかった。

*太刀魚のアスパラ巻焼き

太刀魚は脂が乗っており、ふわっとした食感がタマラナイです。
もう少し醤油は控えめでも良い気がしましたが、一般的にはこのくらいが良い塩梅かも。
とはいえ、焼き加減が絶妙でとても美味しい。
添えられた花豆の大きさにもビックリ。良い素材を使ってます。

*稚鮎の柳川鍋

琵琶湖で獲れた稚鮎を柳川で。
小さくても鮎の苦みと香りがしっかりしていて、それが甘めの柳川の汁とよくマッチ。
その甘さを引き締める花山椒がとても良いアクセント。
かなり感動。

*若草饅頭

グリンピースを裏ごししてつくった餡を使った饅頭。豆の青い香りと甘さが心地よい。

*芝エビと空豆のかき揚げ

うーん、これはダメだったなぁ。
揚げ方が深すぎて、エビのプリプリ感や空豆のホクホク感が失われていました。

*蛸と筍のご飯

炊き立てではないのが残念ですが、蛸の旨みが出ています。

*水菓子 トマトの蜜煮 苺と豆乳のムース・小豆餡

トマトを甘く煮付けたものがとても美味しい。
程よい酸味が爽やかさとともに甘みを引き立てます。
苺はもう終わりですかね。酸味も甘みもやや足りず。
豆乳のムースは甘みがくどくなくて、小豆餡の美味しさを引き立てる。
ともに豆ということもあり、相性が良いな。

ということで、全部が完璧ではないですが、相変わらず千葉では見られない高レベル。
都内の名店に引けをとってないです。
大将のサービスは相変わらず感じが良いし、内容の割にリーズナブルなのも嬉しい。
もっと頻繁に通わなきゃ(汗)。

ご馳走様でしたー。

【2014年8月訪問】

オフ会で夜に訪問。
5名でカウンターに陣取りました。

10000円のコースをお願いしていましたが、途中天然鮎の塩焼きなども追加。
お酒込みで15000円ほどの勘定に。

当日の料理は以下になります。

*車八寸 くらげ雷和え、はもの冷しゃぶジュレ、渡蟹と加茂茄子の煮、鯵の笹巻寿司、蛸柔らか煮と京落小芋

鱧の冷しゃぶジュレが秀逸。鱧の骨で出汁を取ったジュレがうんまい♪鱧の骨切りもいつもどおり素晴らしい技術。
京落小芋はゆずの香りがふんわりとして出汁の染み具合も良いな。

*旬彩 はも松の焼浸し 京みぶな

焼霜にした鱧と焼いた松茸に酢橘を絞った出汁に浸し、京みぶ菜を添えた物。
焼松茸を供する際の定番的な味付けですが、松茸に酢橘の酸味は合わないといつも思う。

*造り   はも落とし 明石鯛 剣先いか

ふんわりとした鱧も良いですが、それ以上に烏賊が素晴らしかった。
細かく包丁を入れており、甘みがとてもあります。
塩で食べる鯛も旨味があって美味しい。

*お椀   鴨丸沢煮椀

白味噌を混ぜたという鴨の団子は微かな甘みと鴨の旨味が相まって美味しい。
ただ吸い地は酸味と味醂を使った甘みが利いており、あまり好みではなかったかな。

*焼物   天然鮎塩焼き(追加分)

琵琶湖水系の小振りの鮎を使ったもの。
骨まで柔らかく食べられます。
香りも良い。

*焼物   穴子八幡巻き 東寺巻き

八幡巻きは牛蒡を穴子で巻いた物。
美味しかったのは東寺巻き。湯葉で穴子と九条葱を巻いて、田楽味噌で味付け。
北京ダックのような味わいで面白い。
添えられた新銀杏もほっくりとして美味しい。

*しのぎ  新いくらの飯蒸し

いくらの味付けが程良くて美味しい♪
温かい餡とご飯・イクラのバランスも良くて、素直に美味しい。

*強肴   鮑の煮おろし

薄切りにし揚げた鮑は柔らかい。
出汁はしっかりめで、個人的にはもう少し薄くても良いかな。
添えられた野菜が何気に美味しい。

*ご飯   牛松しぐれご飯  赤出汁 香の物

牛肉と松茸のしぐれ煮は、ご飯とのバランスでもう少し量があっても良いかも。

*出汁巻き玉子(追加分)

以前も頂いた出汁巻き。しっかりと出汁が効いていてやはり美味しい。

*水菓子 こぼれ梅のアイスクリーム 地物のフルーツ

こぼれ梅は、流山の名産である味醂を作る際の絞りかす。
ほんのりとした甘みが良い感じ。
フルーツは、ブルーベリーが酸味が殆ど無くてとても美味しいものでした。
地元農家が特別に栽培しているそうです。

という事で、夏の名残と秋の走りを頂き、大変充実した内容。
さらに追加で色々とお願いして、非常に堪能出来ましたし。
食べたりない方には、蛸飯やサービスの賄いご飯(まぐろの中落ち丼)も出してくれ、満足・満腹。
とっても楽しかった。

ご馳走さまでしたー。

【2013年10月訪問】

今度は昼に訪問。

4200円のお任せコースで。

*前菜 蛸の柔らか煮 穴子の棒鮨 子持鮎の佃煮 青菜のお浸しいくら乗せ 栗のチップス ハモの骨煎餅

秋らしく虫かごに入れて。
当然虫は入ってませんが、栗のチップスや鱧の骨煎餅を頂く時に鳴る音が、虫の音の代わりとか。
風流ですなぁ。

百合根のふくさ焼きが、口の中でふわっと溶けて美味しかった。
蛸の柔らかには何度食べても美味しい。
他も手堅い美味しさ。

*お造り ブリ

北海道から来たという初物のブリ。
脂が適度に乗って素晴らしく美味しい。
下に敷いた大根おろしが肌理細かくて雪のよう。
合わせて食べるとさっぱりとして味に変化が出て美味しい。

*ハモの豊年揚げとキノコのお椀

茸ウマー♪
かなり色々な種類の茸が入ってました。
たっぷりなキノコの旨味が出汁として良く出ており、しみじみ美味しい。
豊年揚げは、ハモよりあられの風味が味・食感ともに強く、あまり好みではなかったかな。でも、少し置いてふやかすとイイ感じ。

*豚の角煮

サワラの西京焼きと選べたのですが、名物ということでこっちを選択。
とろけるように柔らかく、味付けが絶妙。
濃すぎず、一方で脂の甘みを引き出す強さもあり、名物と言われるだけはあります。

*出し巻き玉子

おばんざい的に。
たっぷりの量。
ふわんふわん♪
結構しっかりとした味で、食べた後の満足感が高い品。

*食事 じゃこ飯

茸の炊き込みご飯か白米のじゃこ飯を選べたのですが、じゃこご飯にしました。
じゃこが上品♪白米は普通の柔らかさ。もうちょっと固めが個人的には好きかも。
香の物が美味しい♪

*わらび餅

ふるんふるんなわらび餅。
きな粉と黒蜜も、とんでもなく美味しい。
これも名物と言われるだけはあります。

ということで、4200円でこれだけ出ればかなり満足。
ちなみに、これよりお値打ちな2980円のコースでも、結構充実している様子でした。

そして、京番茶が香り高くとても美味しい。
これを頂くだけでも行く価値があるくらいの、素晴らしさ。

京の風情あふれる店内でのんびりとお昼を頂く幸せ。
ご馳走様でした-。


【2013年7月訪問】

ずっと前から気になっていた、流山にある京料理の店。
千葉のローカル鉄道 流山電鉄に乗って、平和台駅から徒歩3分程度。
連れと、夜ご飯を食べに行ってきました。

店構えはとても立派。
京料理屋としては新しいものの、和食店としては4代続いているそうです。
さすが新撰組が本陣を構えた歴史ある流山。

ちなみに此方の店は、西麻布に支店を出しています。
都内でも通用すると、客が出店を薦めたという噂が。
それだけ優れているという事かと。

店内はカウンターとテーブル、個室、2階には大きな座敷もあるみたい。
中もやっぱり趣あり。
料理は、6300円から2000円刻みで12600円まで。

カウンターに座り、8400円のコースを選択。
鱧(ハモ)が美味しい季節ということで、鱧中心のメニューを組み立ててくれました。

*前菜 鴨ロース 胡瓜と椎茸などの和え物 蛸柔らか煮 ハモそうめん 枝豆
*お造り 大間の鮪 やり烏賊 鱧
*お椀 ぼたん鱧
*焼き物 鮎
*冷やし鉢 賀茂茄子 塩ワラビ 出汁ジュレ
*煮物  南京まんじゅう 鱧
*揚げ物 とうもろこし掻き揚げ
*食事  そうめん
*甘味  地元フルーツのサバイヨンソース掛け

メイン素材の鱧は、淡路(かその辺り)の瀬戸内産。
獲れる浜まで指定するそうな。
使っている水産会社は、京味くろぎと同じところだそうです。
その鱧の骨切りはかなり上手で、ふわっとした口当たりが最高。
味も適度に脂が乗って、旨味が素晴らしい。

鮎も素晴らしかった。
琵琶湖へ流入する安曇川で獲れた鮎。
焼き方が素晴らしくて、頭がカリッとして身はふっくら。
香りも高い。
ハラワタの苦みも最高。

とうもろこしの掻き揚げは衣があくまで薄く、揚げるのにかなりの技術が要りそう。
衣が薄い分それに邪魔されることなく、油で水分を飛ばして凝縮したとうもろこしの甘さを純粋に味わえます。
実はこの少し後に京味で同じようなとうもろこしの掻き揚げを頂いたのですが、此方の方が京味より美味しいと思いました。
京味は此方より衣がやや厚く、比べるとボテッと感が若干あったので(好みでしょうが)

蛸の柔らか煮などの前菜も丁寧さが伝わる味。
丁度時期だった祇園祭りの山鉾を象った器も素敵。

シメのそうめんは、そうめんでは一番と言われる三輪は山本の、その中でも極上かつ非売品の蔵囲(くらがこい)を使っているそう。

甘味のフルーツは全て流山産で、マンゴーまであるのがオドロキ。
千葉でマンゴーって作れるのですね。

ということで、どれも本当に素晴らしかった。

千葉としてはやや高めのお値段設定ですが、店の設えや素材の質の高さから十分納得。
分かりやすい華やかさを徒に追求せず、素材を吟味し丁寧に作ってます。
引いた中に凄みが佇む端正な料理。
本当に素晴らしい。
今まで頂いた千葉の日本料理では、ダントツ一番。
都内に在っても十分やっていける味(って、実際出店してますが。爆)

渋さが光る料理なので、誰にでもお薦めとは言いません。
ただ、日本料理好きな人をはじめ、千葉にあって日本料理の真骨頂を体感するならとてもお薦め。

ご馳走さまでしたー♪


  • 湯葉の雲丹乗せ 花山椒
  • 春野菜のサラダ
  • お造り 車エビ 桜鯛 赤貝 トリ貝

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