きゅいそんさんのマイ★ベストレストラン 2013

フレンチと日本料理中心のレストランガイド

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きゅいそん (男性・千葉県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

お陰様で多くのオフ会にお誘い頂いたこともあり、とても充実した1年でした。
魅力的なお店は数多くありましたが、その中でも特に感銘を受けたお店達です。

1位~3位は、ダントツに好きな店。
一応順位を付けていますが甲乙付けがたく、好きな料理ジャンル別に並べた感じです。
これらのお店の特徴は、その料理の素晴らしさもさることながら、客の好みや嗜好に合わせたパーソナルなサービスをしてくれる所。
好きな食材であったり、演出であったり。
そして、こちらがリクエストしなくても、それらをしてくれる所が感動的。
料理とともに、温かい心も頂ける店です。
色々食べ歩くのも良いけれど、好きな店に通って自分の好みにカスタマイズして貰う事こそ、レストラン訪問の醍醐味とよく言われます。
それを実感させてくれる店達です。

4位・5位は、とにかく料理が素晴らしい店。有名だし、説明は不要かと(^^)

6位は、地元の柏で今一番好きな店。野菜中心の日本料理で、その味(出汁)の加減と怠りない創意工夫にいつも感心。

7位は、温泉好きなので(^^)。それを別にしても料理が素晴らしい。都内の一流和食店に勝るとも劣らないレベルにびっくり。
オコゼの丸吸いは、京味のぐじのお椀と並び今年のベストお椀。

8位は、完全会員制ホテルのメインダイニング。サービスの素晴らしさに加え、(思いがけず)とても美味しい料理。泊まりでゆったり過ごせた事も含め、とても優雅な夏の思い出になってます。予約を取ってくれたマリーンズ応援仲間に感謝。

9位は、自分が通える和食店では、最も好きになりそうな予感がした店。若い店主の料理に対する真摯な姿勢が素晴らしい。

10位は、大切な我が家のダイニングって事で(汗)。

なお、これらに続く店に挙げられるのが、都内では和食の[a:13049130,虎白]・[a:13130697,ふしきの]・[a:13018162,都寿司]、フレンチの[a:13107979,ビストロ間]・[a:13139171,ラフィネス]。千葉では、和食の[a:12010964,かねき]・[a:12019424,寿司栄]、フレンチの[a:12003435,クラブ33]。
なお口コミが間に合いませんでしたが、長野の[a:20011920,フォリオリーナ]はベスト10に入れたかったです。

ランキングに挙げた店を食べログ的視点で眺めると、(口コミがあがりにくい)会員制の8位の店を除き、全て☆4以上。
しかも1位~5位は全て☆4.3以上と超高得点。全国・全ジャンル総合ランキングで、100位以内に入っているかそれに近い順位となります。
我ながら、分かりやすい好みだなーと(笑)。
食べログで高得点でもツボじゃなかった店も結構あるので、一概には言えないものの、自分にとって食べログが非常に有効なツールである事は間違い無いです。
それと千葉で挙げた3店はどこも、自分のレビュー前は今ほど点数が高くなかったお店。
それが前述のように、かなり点数が高くなり口コミも増えたのは、素直に嬉しい。
レビュアーやってて良かったなと。

そして、もうひとつ挙げたいのがオフ会の事。

1位~3位の店は、昨年オフ会に誘って頂いたのが最初で、今年連れと再訪している店。
オフ会での訪問が無かったら、縁が無かったかも知れない。
1,2位は、一見では行けないような人気店だし。
4位も、誘って頂かないと絶対訪問出来ないお店。
ありがたいです。

それと、馴染みの少ないジャンルなのでランキングには入れにくいのですが、エスニックやモツ焼きなどのオフ会に誘って頂きました。
その道の達人と一緒だと、やはり美味しさが違う。
とても楽しく貴重な体験で、思い出に残ってます。

日頃のやり取りもそうですが、こういう意味でもレビュアー仲間はありがたいなとつくづく感謝の日々。

ということで、訪問して頂さる読者の方々、コメントをくれたり、オフ会に誘って頂いたり、、またご一緒してくれた方々、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いします♪

マイ★ベストレストラン

1位

エクアトゥール (麻布十番、六本木、広尾 / イノベーティブ、フレンチ)

15回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥20,000~¥29,999

2024/03訪問 2024/03/11

日本最高の隠れ家レストラン

もう何十回伺ったか分からないくらいお世話になってるフレンチ。
客数を絞り、スタイリッシュな雰囲気の中、小野料理とも言われるフレンチベースながらジャンルに囚われない料理と古酒含む銘醸ワインを頂けるお店。
本サイトのフレンチ全国1位。
定期訪問です。

六本木ヒルズから7~8分歩いたマンションの2Fにあり、カウンター6席と6名用の個室が一つ。
コースは28000円(税・サ別)。
この日の内容は、以下になります。

*香住のズワイガニ カリフラワーのピュレ コンソメのジュレ 蟹味噌と蟹の卵 甲殻類のソース
*スミイカのフリット 唐墨掛け 蛤 ふきと雲丹をソース替わりに ジャガイモのピュレ
*鮑と海老芋のフラン 鮑の肝のソース
*真鯛と筍のミルフィーユ仕立て ビネグレットトリュフ
*オマール海老 ハンバーグ ブリオッシュ フォンドボーのソース ベアルネーズソース トマトのコンフィ
*フォアグラの炭火焼き 大根 コンソメ
*マナガツオのポワレ 春菊のソース タコ 山クラゲ
*ラカン産鳩のポワレ 赤ワインのソース
*オリーブオイルで和えた麺 数の子 キャビア
*イチゴ 黒糖のアイス パートフィロ 黒蜜 黒トリュフ
*カフェ カヌレ

いつもより、少しシンプルというか素材一つ一つの役割が明確で、まとまりがより高くなってる感。
味付けも優しい感じで、とても美味しかった。
重ねる要素を少し絞ったことで、後味が綺麗になった感もある。
もともと、色々な味を重ね合わせてもバランスが取れているのが小野シェフの才であり真骨頂ですが、少し要素を絞ったことでより研ぎ澄まされた感が出てるような。
白眉はフォアグラ大根ですかね。
初代料理の鉄人である石鍋裕氏が流行らせ、一時は色々なレストランで見ましたが、最近はあまり見ない料理。エクアでは、フォアグラを炭火で焼くことで脂感を和らげ、輪郭がしっかりとしたとても美味しいコンソメを合わせる。
結果、コンソメ・大根・フォアグラという3つの要素のバランスが非常に良くて、まとまりがあり美味しい。コンソメの旨みに大根の甘み、フォアグラの甘みと旨みの均衡が素晴らしい。
鮑と海老芋のフランも、鮑の旨みに海老芋の甘さが非常にマッチしてた。

ハマグリの皿は、ハマグリや雲丹の磯の香りにふきの香りが非常に合っていて、その組み合わせにも感銘を受ける。

真鯛と筍のミルフィーユ仕立ても、ヴィネグレットの酸味が出過ぎていず、筍の甘みや鯛の旨みを引きだしつつ酸が気にならない塩梅の良さ。

火入れも良くて、鳩は滑らかでシルキーな仕上がりになっており、妖艶という言葉がぴったり。

などなど、今回はいつにも増して素晴らしい仕上がりでした。

マダムのチョイスするワインは、好みを知って貰ってるというのもありますが、これまた素晴らしい。
1982年(40年近く前!)のブルゴーニュ(ポマール)を出してくれたり。
まだまだ果実味が残り、エレガントと十分な輪郭を持っているのに感銘を受ける。
こういうワインをグラスで出すレストランは、さすがに他にはない。

また、今回もとても嬉しいサプライズがあったり、心温まる佳店。
今後もずっと通い続けたいと心から思う。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の感想を少し追記。

*香住のズワイガニ カリフラワーのピュレ コンソメのジュレ 蟹味噌と蟹の卵 甲殻類のソース

ズワイガニは甘みが十分で、カリフラワーのピュレの甘みで奥行きが。
コンソメの旨みに蟹味噌の旨みも加わり、美味しくないわけがないという・・・。
とはいえ、ちゃんとバランスが取れてるのが良いところ。

*スミイカのフリット 唐墨掛け 蛤 ふきと雲丹をソース替わりに ジャガイモのピュレ

前述の通り。
スミイカは甘い。
ハマグリは少し貝の香りがあり、それがフキとすごく合ってる。雲丹も同様。

*鮑と海老芋のフラン 鮑の肝のソース

前述の通り。
鮑の肝の軽い苦みと鮑の旨みを楽しんでいると、海老芋の甘みが不意に顔を出す。
その各要素の対比が楽しい皿。

*真鯛と筍のミルフィーユ仕立て ビネグレットトリュフ

真鯛は新鮮ながら旨みが十分。
筍は少しだけ渋みがあるものの甘みも十分あって、それらをビネグレットの柔らかな酸味が上手く引き出してる。酸味が穏やかなのが、素晴らしいと思う。大抵は、酸の要素が強いので。

*オマール海老 ハンバーグ ブリオッシュ フォンドボーのソース ベアルネーズソース トマトのコンフィ

オマールとハンバーグが意外にも合ってる。
品の良さと良い意味でジャンクな感じが共存してる皿。

*フォアグラの炭火焼き 大根 コンソメ

前述の通り。

*マナガツオのポワレ 春菊のソース タコ 山クラゲ

マナガツオは、ちょっと西京焼きっぽい。
春菊のソースは柔らかな風味で、マナガツオの風味を邪魔しない。
タコと山クラゲの食感のレベルが合っていて、食べていて面白かった。

*ラカン産鳩のポワレ 赤ワインのソース?

仔羊・牛肉・蝦夷鹿・鳩からの選択。
前述の通り、火入れが素晴らしい。
妖艶としか言えない・・。
悶絶。

*オリーブオイルで和えた麺 数の子 キャビア

数の子とキャビアの塩気で麺を頂く。
結果、塩気は控えめながら小麦の甘さを十分味わえる。
これも引いた良さが出てると思う。

*イチゴ 黒糖のアイス パートフィロ 黒蜜 黒トリュフ

デザートは3種から選べるのですが、こちらをチョイス。
素直に美味しい。黒糖と黒トリュフが意外に相性良し。

*カフェ カヌレ

以上です。
フレンチ部門日本一の此方。
定期訪問です。
夜は2部制で早い回は18時スタート。

この日の内容は以下になります。

*雲丹 ムール貝 クリームソース コブミカンの香り
*穴子のフリット 牛蒡のピュレ カレーオイル 木の芽
*毛ガニ 蟹味噌 トラザメのフカヒレ ポン酢風味のコンソメ 穂紫蘇 とびっこ
*ノドグロのポワレ ナンコツのガレット ナス ポルチーニのソテー タプナードソース
*炙り戻りガツオ キャビア エシャロット スモークした卵黄とフォン・ド・ボーのソース
*タラバガニのヴァプール ゆり根のピュレ ブールブランソース トマト風味 
*とらふぐ白子 黒鮑 魚介出汁のリゾット イクラ あられ
*フランス産仔羊のロースト ジュのソース
*鶏ブイヨンスープ 麺 秋トリュフ
*マスカルポーネ ナタデココ フランボワーズのソルベ 文旦 ハチミツ 黒トリュフ
*カフェ カヌレ

やっぱり素晴らしいなと思う。
色々と重ね合わせているのだけれど、焦点がしっかりとしてる。
何より良いのは、和や中華の素材を使ってもベースのソースやフォンはフレンチで、そのレベルが高い。なので、外さないし、どの皿もとても美味しい。
今回は少し塩が強いかな?と思う皿もありましたが、素材の質が高くて力強い分、それでもバランスは崩れない。
ワインが素晴らしいので、それも合ってると言えるし。
それにしても、毎回よく色々と手を変え品を変え、工夫した皿を出してくるものだと思う。

ワインはもう、神掛かっているというか、これをグラスで出してよいのか?的な銘醸ワインや古酒のオンパレード。すごいですよ。好みも分かってくれてるのも嬉しい。

サービスは、いつものスマートなサービスに加え、今回とっても嬉しいサプライズがあり(詳述は控えます)。好きなレストランに通い続けることの意義を改めて感じる。

大満足です。幸せ。

ご馳走様でしたー。

*雲丹 ムール貝 クリームソース コブミカンの香り

雲丹の甘みとムール貝の旨みが素晴らしい。
クリームソースがそれらの磯の香りを包み込み、コブミカンの香りがそれらの輪郭を浮かび上がらせる。美味しい。

*穴子のフリット 牛蒡のピュレ カレーオイル 木の芽

穴子はサクッと揚がってます。
穴子のわずかに泥っぽさのある香りと牛蒡の土の香りが親和性。
カレーオイルや木の芽を用いることで、前述の土系の香りは穴子の旨みを引き立たせる役割に。
手堅く美味しい皿。
あ、フレンチでカレーの風味を加えることは割合あります。

*毛ガニ 蟹味噌 トラザメのフカヒレ ポン酢風味のコンソメ 穂紫蘇 とびっこ

誰が食べても美味しいでしょ♪的な皿。
カニの旨みとフカヒレの食感、とびっこのプチプチ感が良い具合にハーモニー。
小野シェフのコンソメはいつも素晴らしく、でも今回は風味を少し抑えて蟹とのバランスをちゃんと取ってる。

*ノドグロのポワレ ナンコツのガレット ナス ポルチーニのソテー タプナードソース

ノドグロの脂感に合わせたのでしょうが、個人的には少し塩が強かった。
油と相性が良い茄子を合わせ、ノドグロの脂感と相反するナンコツのガレットを合わせることで、全体をくどくないようにまとめる。ポルチーニのソテーは個人的にもう少しあっさり仕上げても良いような気もしましたが、ポルチーニ自体はノドグロに合ってました。

*炙り戻りガツオ キャビア エシャロット スモークした卵黄とフォン・ド・ボーのソース

これはある意味スゴイ。
戻り鰹にしては脂の乗りが比較的軽いものを選び、濃厚な卵黄とフォン・ド・ボーのソースを合わせる。キャビアの塩気がアクセント。
日本料理の黄身醤油という概念を、フレンチの技法に変えて出す発想がスゴイ。
刺身にはそりゃー合うし、誰が食べても美味しいと思う皿かと。
黄身醤油より奥行きがあるし。
脂が乗り過ぎてない鰹を選んでるのもポイントかと。

*タラバガニのヴァプール ゆり根のピュレ ブールブランソース トマト風味 

良い具合に蒸されたタラバガニは甘い。
ゆり根の甘さと親和性があるし、白ワイン(多分)やトマトの酸味がそれらの甘さに輪郭を与える形。
これまた美味しくないわけがないという。

*とらふぐ白子 黒鮑 魚介出汁のリゾット イクラ あられ

魚介出汁は比較的あっさり。
米も粒をはっきり残した形。
贅沢なお茶漬け風味で、これまた面白いし、コースの流れ的にもこの感じは良いな。

*フランス産仔羊のロースト ジュのソース

牛・鶏・鳩・仔羊からの選択。
鳩好きなのでいつも鳩なのですが、珍しく鳩以外を頼む。
その仔羊は、好みですが少し火入れが深めかな。
美味しいですけどね。
で、連れの鳩を頂いて、浮気したことを反省した次第・・・。

*鶏ブイヨンスープ 麺 秋トリュフ

滋味深い鶏ブイヨンスープ。
高次元でホッとする味。

*マスカルポーネ ナタデココ フランボワーズのソルベ 文旦 ハチミツ 黒トリュフ

ハチミツの風味がとにかく濃厚。
マスカルポーネの甘み、ナタデココの食感と爽やかさ、フランボワーズの酸味、文旦の苦みと酸味、蜂蜜の甘みと、色々な味や食感が次々に顔を出し、素直に楽しい。

以上です。
4か月ぶりに定期訪問。
ずっと日曜のお昼に伺っていたのですが、ランチをやらなくなったようなので、久し振りにディナーで訪問。
夜は2回転で、18時か20時45分スタート。

コースは、27000円。
当日の内容は、以下になります。

*トマト風味コンソメの冷製フラン 雲丹 たたきオクラ じゅんさい とびっこ
*明日葉とコーンのフリット 山盛り黒トリュフ 塩
*和牛ザブトンと白海老のタルタル 米とイカ墨のピュレ キャビア 島海苔 菊花 穂紫蘇
*鮑のヴァプール 賀茂茄子 フォアグラと西京味噌のソース 花紫蘇 柚子
*毛ガニと蟹ミソ アメリケーヌ風味のコンソメ 根セロリのピュレ とびっこ
*スッポンの炭火焼き 鶏のブイヨン オニオン ベーコン ケッパー
*ハタのヴァプール 自家製メンマ 豆鼓 ヒュメ・ド・ポワソンとポン酢 茗荷 九条葱
*ラカン産鳩 サルミソース
*温製麺 フカヒレ ほうれん草 実山椒
*ブルーチーズのパートフィロ包み アングレーズソース ハチミツとトリュフのアイス ラム酒風味
*カフェ カヌレ

相変わらず、美味しい。
結構力技みたいな皿もあるけど、多くの皿が色々と重ねながらもきちんとまとまっているのは、さすがとしか言いようがない。
日本料理で使用するような食材や調味料を多く使うせいか和っぽいという意見もありますが、ベースはやっぱりフレンチで、ソースの美味しさには感服する。
あ、明日葉とコーンのフリットだけは、トリュフを合わせようとも天ぷら??という感がどうしても・・。
いずれにせよ、きちんと着地点を考えて合わせているから、無理がないんだろうなと。
それと、馴染み深い和の素材を用いるからこそ、色々と組みあわせても違和感なくまとまるのだろうなとも思ってます。
また、そういう素材を重ねた皿も多い中で、メインは非常にシンプルかつ王道フレンチっぽいところも良い。
そのシンプルなメインもすごく美味しいし。
やっぱり小野シェフは才能があります。

ワインは相変わらず、どこにそんなストックが??というような貴重なものを出してくれる。
ここまでワインが充実してるフレンチは、そうはない。
価格も、内容を考えれば良心的ですしね。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*トマト風味コンソメの冷製フラン 雲丹 たたきオクラ じゅんさい とびっこ

トマトの風味はそこまで強くはなくて、手堅く美味しい。
雲丹がとっても美味しくて、その甘みにフランの旨みと軽い酸味があってる。
ジュンサイやたたきオクラも夏らしくて良いな。
この辺りは、融通無碍な小野シェフの真骨頂。

*明日葉とコーンのフリット 山盛り黒トリュフ 塩

サクサクよりはカリカリ系に揚げたフリット。
前述のように天ぷらっぽい。
山盛りのトリュフは嬉しいものの、コース内で出す順番含め、やや理解が難しい皿。

*和牛ザブトンと白海老のタルタル 米とイカ墨のピュレ キャビア 島海苔 菊花 穂紫蘇

これはむっちゃ美味しい。
米の甘みに白海老の甘みが重なり、ザブトンの脂の甘みも含めて奥行きを与えてる。
キャビアの塩気がそれらの甘みを引き出し、ザブトンの旨みが追い打ち。
穂紫蘇や島海苔の香りが全体に輪郭を与えて、まとまりがある。

*鮑のヴァプール 賀茂茄子 フォアグラと西京味噌のソース 花紫蘇 柚子

小野シェフのフォアグラと西京味噌のソースは、いつも悶絶。
フォアグラに甘い味が合うのは鉄板ですが、西京味噌の甘みがめっちゃ合う。
味噌の旨みに鮑の旨み、賀茂茄子の甘みにソースの甘みが混然一体。

*毛ガニと蟹ミソ アメリケーヌ風味のコンソメ 根セロリのピュレ とびっこ

毛ガニ感がたっぷりで、とても美味しい。
甲殻類の風味タップリのコンソメが蟹の旨みと重奏を奏でる。
根セロりのピュレの甘さは、蟹の甘さと親和性。
この皿も美味しい。

*スッポンの炭火焼き 鶏のブイヨン オニオン ベーコン ケッパー

スッポンは炭の香りをまとって、美味しい。
ただ、ベーコンやケッパーはスッポン同様強い素材なので、ややスッポンとケンカしてる感・・。
まあ、メイン素材自体が美味しいので・・。

*ハタのヴァプール 自家製メンマ 豆鼓 ヒュメ・ド・ポワソンとポン酢 茗荷 九条葱

ハタは手堅く美味しい。
中華と和が混在しつつも、ヒュメ・ド・ポワソン(魚の出汁ソース)がフレンチとして全体をまとめる。

*ラカン産鳩 サルミソース

和牛・ルーアン鴨・フランス産仔羊からの選択。
火入れもソースも最高。
相変わらず悶絶の旨さ。

*温製麺 フカヒレ ほうれん草 実山椒

スープが美味しい。実山椒の爽やかさが嬉しい。

*ブルーチーズのパートフィロ包み アングレーズソース ハチミツとトリュフのアイス ラム酒風味

3種ほどから選ぶ。
ブルーチーズがめっちゃ主張してます。
その強い塩気と香りは、トリュフの香りと合わさり妖艶。
アングレーズソースや蜂蜜のネットリ系?甘みも合ってる。
全体的にラム酒の風が支配的で、前述の要素も加わり、大人仕様のデセール。

*カフェ カヌレ

カフェラテを選べるのが嬉しい。

以上です。

以上です。
2018年最初のエクア。
今回もランチです。

コース21000円かな。
この日の内容は以下になります。

*和牛ざぶとん 米のピュレ キャビアとあん肝のスモーク
*フカヒレのスープ仕立て 黒トリュフ風味
*タラバガニ 焦がしアンチョビバターソース 縮みほうれん草
*オマール海老のフラン 塩鱈のソース
*喉黒と筍のミルフィーユ仕立て 芹のアクセント 黒トリュフのビネグレットソース 
*トラフグの白子 牛の小腸(マルチョウ) 白味噌と木の芽のスープ仕立て
*海老芋のフリット 鮑添え 独活のソース 柚子風味
*雲丹と青さ海苔の冷製パスタ
*ルーアン鴨のロースト 牛蒡のソース
*キルシュのアイス バラのジュレ 苺とラズベリー 黒トリュフ蜂蜜 パートブリック
*カフェ カヌレ

今回は、今までで一番良かったかも。
完成度が半端ない。
異次元というか。
元々高かった素材の質がさらに上がった感があるし、素材の組み合わせ、素材の火入れとどれも素晴らしかった。
冬らしいコクのある旨みたっぷりの料理ながら、和的な要素も入り、キレもある。
雑味が少ないのにも感歎。すごく丁寧に作ってます。
また、フラン(茶碗蒸し)はトロトロに仕上げるなど、食べ手が喜ぶ調理をきちんと施してる。
さすがとしか言いようがなかったです。

マダムの選ぶワインは、相変わらずとても美味しい。
好みを把握してくれてるのは、嬉しいですよ。

ということで、6点を付けたいくらいの満足度。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の感想を少し。


和牛のザブトンは、脂の甘みと米の甘みが親和性を持ち、キャビアとあん肝がコクを。
フカヒレのスープ仕立ては、スープがとても美味しい。コンソメをベースに鶏ガラや干し貝柱他、かなり色々な素材を使い、複雑かつ玄妙な味。
タラバガニは、ふわふわに仕上げる火入れに唸る。

オマール海老のフランは、トロトロ♪
オマールの出汁も素晴らしいし、塩鱈ソースとの相性には驚愕。

喉黒と筍のミルフィーユ仕立ては、レアレアな喉黒の旨みがタマラナイ。
脂がかなり乗ってるのですが、ビネグレットソースとセリが、良い具合に脂感を切ってくれる。

トラフグの白子は、トロトロに煮込まれた蕪の優しさと白子の旨みとの対比に唸る。
白味噌スープの甘みは蕪の甘みと親和性。
小腸がすごく美味しくて、ビックリ。旨みが半端ない。
鮑とかのいわゆる高級素材だけではなくて、こういうものまでも美味しいのが、此方のスゴさの一端でもあります。

海老芋のフリットは、その肌理の細やかさと甘みに悶絶。
柚子のアクセントも、コースの中で良い箸休め的な。

雲丹と青さ海苔の冷製カッペリーニは、雲丹の甘みに悶絶。
すごく美味しい。

ルーアン鴨のローストは、とても柔らかく仕上がってる。
コクがあって、これまた悶絶級。
牛蒡のソース(ピュレ)も、意外に合ってました。

デザートは3種から。
サクランボのお酒であるキルシュの香りとバラの香りで、とても華やか。
苺などベリーの酸味が、コクのある味が続いたコースの〆には嬉しい。

以上です。

カゲロウを挟んで、久しぶりのエクア。
再開後はランチの料金を値上げし、ドリンク2杯が付いて21000円(税・サ別)。
夜と同じ料理内容・料金で、ランチはドリンク2杯分がお得な形です。
まあ、今までが異常に安過ぎました。
値上げ後も、内容考えれば十分安い。

で、当日の内容は、以下になります(料理名は勝手に付けてます)。

*茸の葛玉 銀杏 トリッパ アラビアータソース
*伊勢海老のタルタル コンソメジュレ 雲丹 甲殻類のソース
*秋刀魚と焼き茄子 ジャガイモのエスプーマ マリネしたトリュフ
*鱧の湯引き 和牛カタサンカクの炙り
*ズワイガニのフラン 白味噌とフォアグラのソース
*蒸し鮑の胡麻ソース和え もち米と三つ葉 いくら
*クエの直火焼き フカヒレのスープ 青梗菜と焦がし葱
*キャビア麺 なめこ ヤマト芋 ミル貝
*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース
*焼きモンブラン ラム酒のアイス
*カフェ カヌレ

なんと10皿。
夜と同じコースは、超お腹いっぱいになりますな。
満腹・満足・幸せ♪みたいな。

中華と和を合わせたようなフカヒレのスープで唸り、しっかりフレンチな鳩のロースト・内臓のソースに悶絶し、クリアな味のコンソメジュレに丁寧さを見る、相変わらず素晴らしい小野料理。
フレンチをベースに、それに留まらない独自の世界観は唯一無二。
それが、ますます昇華してる感。

チャーミングなマダムの接客とワインの品揃え・チョイスの素晴らしさも最高峰。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*茸の葛玉 銀杏 トリッパ イカ墨 アラビアータソース

マッシュルームとかをペーストにし、葛でもちっとまとめた品。
茸っぽさはそれ程でもですが、サクサクに仕上げたトリッパと茸玉のモチモチ感との対比が楽しい。

*伊勢海老のタルタル コンソメジュレ 雲丹 甲殻類のソース

相変わらず、丁寧に仕上げた小野シェフのコンソメは美味しい。
伊勢海老はレアで、甘い。
雲丹の甘さ、ソースのコクとも相まって、とても美味しい。

*秋刀魚と焼き茄子 ジャガイモのエスプーマ マリネしたトリュフ

レアな秋刀魚の魚臭さを焼き茄子の香ばしさが和らげ、鮑の肝ソースがコクを。
マリネしたトリュフの酸味が、全体を引き締める。
ジャガイモのエスプーマとコンテチーズが全体を包み込む感じで、色々な変化と調和が楽しい。

*鱧の湯引き 和牛カタサンカクの炙り

オニオンやフォン・ド・ボーを使った甘いソースが、和牛に合ってます。
鱧は骨切りも良くて、さすがです。
レアな火入れも良い。
柚子胡椒を少し使っているのかな。
そのわずかな辛さが、全体を何気に引き締める。

*ズワイガニのフラン 白味噌とフォアグラのソース

フランがトロトロで美味しい。
白味噌とフォアグラのソースは結構濃厚。
シャサーニュモンラッシェが、このソースにすごく合ってました。

*蒸し鮑の胡麻ソース和え もち米と三つ葉 いくら

大振りでゴロゴロの鮑。
柔らかく蒸されていて、美味しい。
胡麻との相性も、意外に良かった。
いくらは、皮が薄くて上質。

*クエの直火焼き フカヒレのスープ 青梗菜と焦がし葱

これも素晴らしい。
手羽や昆布、帆立のヒモなどで出汁を取ったスープに、焼いたクエを具として入れてます。
フカヒレも少し入れて、食感のアクセント。
スープが、とても美味しい。
鰹だしと白湯みたいな味かと思って聞いたら、鰹節は使ってないという・・(汗)
そういう風味がしたんだけどなぁ。
クエは、やや火の通りが深かったかな。

*キャビア麺 なめこ ヤマト芋 ミル貝

これはスゴイ。
カッペリーニを使った?、さっぱりとした冷製の麺。
スープが、少し甘くて旨みがたっぷり。
美味しいな。

*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース

牛肉・シャラン鴨・蝦夷鹿・鳩からの選択。
シャラン鴨と迷ったのですが、やはりここは鳩で。
火入れが素晴らしく、内臓のソースも美味しい。
悶絶しながら食べてました。
その表情を、マダムに見られて「幸せそう」と言われるという(汗)

*焼きモンブラン ラム酒のアイス

マロンペーストをパートフィロみたいな生地で包んで焼いた、温かいオーモニエール仕立て。
メニュー名から想像する、斜め上を行ってました(汗)
冷たいラム酒のアイスと温かいマロンペーストとの対比、また芳醇な香りに悶絶♪

*カフェ カヌレ

以上です。
今年3回目の訪問。

当日の料理は、以下になります。

*伊勢海老 コンソメジュレ キャビア
*フォアグラのムース アンズのピュレ ほおずき 
*和牛ざぶとん 白エビ 米のピュレ 雲丹 海苔のチップス
*マナガツオの炭火焼き 大葉とあしたばのフリット
*鮑 賀茂茄子 肝と木の芽のソース
*ラカン産鳩の炭火焼き フォアグラとサルミのソース
*わらび餅 ピスタチオのアイス ピスタチオとメレンゲのクランブル 黒蜜

今回も素晴らしかった。

生の伊勢海老の甘みとコンソメジュレのコクが重奏を奏でる皿は、トマトエキスの酸味が全体を引き締め、余韻が長い。
小野シェフのコンソメは、ほんと美味しいです。

フォアグラのムースは、軽い仕上がり。
アンズのピュレには、コブミカン(タイ料理で使われるバイマックル)も入れ、アンズの甘酸っぱさに爽やかな風味を。
これにより、軽く仕上げたフォアグラムースとバランスが取れる。
アーモンドのクランブルは、その香ばしさが、アクセントとしてフォアグラに重みを与え、一皿の中で強弱を。

和牛のざぶとんは、軽い火入れでとても柔らかい。
味付けは甘しょっぱい、少し焼肉のタレちっく。でも、品は良いのですが。
米を合わせることで、焼肉にご飯という鉄板の?組み合わせを指向しているのかな?
そこへ白エビや雲丹の甘みが加わることで、甘さに奥行きとコク、品が出る仕掛け。

マナガツオの炭火焼きは、脂が乗ってる。
これは割合あっさりした仕上がりで、前の牛肉がやや濃い系なだけに、メリハリがついて良いな。

鮑がこの日の白眉。
肝と木の芽を使ったバターソースは、バランスがすごく良くて、バターの風味がかなりあるのにクドクない。
木の芽の力と、もしかしたら白ワインを上手く使っているのかも。肝の風味も出過ぎずにバランスが良い。
鮑のコクと、賀茂茄子の甘さの対比も良かった。

ラカン産の鳩は、香りと旨みがたっぷり。
火入れが神!
フォアグラとサルミのソースは、もう悶絶ものの美味しさ。
あ、鳩のビジュアルにコーフンして、いきなり食べ始め、写真撮り忘れてることに途中で気づきました(汗)。

デザートは、なんとわらび餅!これまた美味しい。黒蜜との相性は、完璧ですな。

最後にカフェとカヌレを頂いて、〆。

ワインは、Savigny-Lès-Beauneの1998年が、熟成感があってたおやかながら、残照のような奥深い陰影があって、良かった。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。
またまた訪問。

この日の料理は以下(一部テキトーにつけてます)。

*蛤のポシェ 赤雲丹とお米のピュレ 春トリュフ
*イイダコとスミイカのブレゼ ゆるやかなコンソメのジュレ 塩辛ソース 芽葱と青ゆず
*毛ガニをブリオッシュに乗せて ベアルネーズソース キャビア
*オマールエビと和牛ハラミ フォン・ド・ボーと赤ワイン、エシャロットのソース 花山椒
*喉黒の直火焼き スッポンと地鶏のスープ仕立て 青さ海苔 大葉 木の芽 フキ
*黒アワビ 肝のソース 筍 ワカメ
*シャラン鴨 赤ワインとフォン・ド・ボーのソース
*ヘーゼルナッツのパルフェ ダークチェリーのアイス 練乳のアイス ピスタチオのソース キャラメルソース トリュフチョコ 
*カフェ カヌレ

相変わらず、素晴らしいです。
色々な食材を用いながら、皿の中で調和とバランスを保つ感覚がとにかく素晴らしい。
また調理も、鮑はすごく柔らかくてしっとりとした食感で驚きだったり、古典的なソースであるべアルネーズソースが非常に秀逸なのにも感服。
また、何気なく添えたフキなどの地味な素材が、とんでもなく美味しかったりする。
とても幸せ。

ワインは、今回特に赤が素晴らしかった。
シャトーネナンは力強いながら旨みたっぷりで、鮑に合ってました。
鮑の肝の旨みがシャトーネナンの旨みと呼応し、力強いタンニンは鮑の肝の磯っぽさを繊細に変え、余韻が綺麗。
ニュイ・サンジョルジュは、タンニンが少ない分、鮑の肝の磯臭さが余韻の中にどうしても残る。
一方、ニュイ・サンジョルジュは、シャラン鴨の鉄分を含んだ少し野生の風味にピノの官能的な香りがマッチ。
ああ、幸せ。

相変わらずこちらは、自分にとって最高のレストラン。
幸せ感に包まれながら、お店を後に。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*蛤のポシェ 赤雲丹とお米のピュレ 春トリュフ

蛤は、砂糖や醤油などで作った煮切りで煮ることで、甘い味。
その結果、貝臭さが無くなり、蛤の旨みがビシッと決まってます。
お米のピュレがその甘さを和らげ、赤雲丹の甘さは蛤とは別の甘みで奥行きを。
トリュフと貝の香りは、ともに官能的な部分があるので、合いますな。

*イイダコとスミイカのブレゼ ゆるやかなコンソメのジュレ 塩辛ソース 芽葱と青ゆず

コンソメが相変わらず秀逸。
スミイカのワタ??から作った塩辛のソースは、さすがに合います。
青ゆずの香りが、非常に良いアクセント。
今回のイイダコは、前回と違い、ややしっかり感を残しており、旨みもある。

*毛ガニをブリオッシュに乗せて ベアルネーズソース キャビア

古典的なソースであるベアルネーズソース。その出来が秀逸なのに驚き。
乳化の具合が良くて、酢と卵黄、澄ましバター、エストラゴンのバランスも素晴らしい。
くどさや酸が立った感じが無くて、でもコクがある。
ここまで素晴らしいベアルネーズソースはなかなか無いし、こういう古典的ソースをキチッと作れる技術にも脱帽。
このソース、簡単なようでいて、完璧に作るのは非常に難しいのです。

*オマールエビと和牛ハラミ フォン・ド・ボーと赤ワイン、エシャロットのソース 花山椒

和牛ハラミのしっとりとした火入れ加減が素晴らしい。
花山椒は香り抑え目で、まだ走りな感じですかね。
シャクシャクな食感が嬉しいな。

*喉黒の直火焼き スッポンと地鶏のスープ仕立て 青さ海苔 大葉 木の芽 フキ

喉黒は、麴などを使ったタレを浸けて焼いてるとかで、喉黒の旨みをタレの旨みが浮き立たせてる。
スープは強すぎず繊細な風味が嬉しい。
で、驚いたのがフキ。
シャキシャキで香りが高くて、とても美味しい。
シェフにそのことを言ったら、「私もずっとそう思いながら出してます」と盛り上がりました。

*黒アワビ 肝のソース 筍 ワカメ

鮑がとても柔らかい。
どのくらい蒸してるか聞いたら、かなり短い。
これが過ぎるとまた固くなり、さらに時間を掛ければまた柔らかくなるそう。
短い分、旨みが逃げないので、感動的な美味しさですよ。
また、産地に依る妙もあるそう。
研究してますな。

*シャラン鴨 赤ワインとフォン・ド・ボーのソース

鳥インフルエンザの影響でシャラン鴨はずっと入ってないので(禁輸)、久々に食べることが出来ました。
嬉しい。
なんでも、無くなる前に買い集めて、家の中が鴨だらけだそう。
その努力に脱帽。
エトフェ(窒息)の感じが良くて、ソースも鴨の旨みを浮き立たせ、非常に美味しい。
皮目をサクッと香ばしく焼きあがているのも、美味しさに一役。

*ヘーゼルナッツのパルフェ ダークチェリーのアイス 練乳のアイス ピスタチオのソース キャラメルソース トリュフチョコ 

メチャクチャ手が込んでる。
トリュフチョコの柔らかさに驚いたり、練乳アイスの優しさに和んだり、ヘーゼルナッツの香ばしい香りにうっとりしながら終幕。

*カフェ カヌレ

以上です。

【まとめ】

訪問回数が多いので、概要をまとめています。

*ロケーション

六本木の駅から少し歩いたところにあります。六本木ヒルズから歩いて5分少々でしょうか。
入り口のところに店名が小さく掲げられているのみで、隠れ家的。

*店内

とてもおしゃれ。
カウンターが6席と個室(6名まで)が一つ。
シェフが掛かれた絵も掛かり、席間はかなりゆとりがあって椅子の座り心地も良く、素敵な空間。
一度に3組までとプライベート感も高い。
マダムとシェフの二人体制だったのですが、少し前に若い方が厨房手伝いで一人入りました。

*料理

お任せコースのみ(料理は一部プリフィクスだったりもします)。
色々な素材を多層的に重ねつつ、でもバランスを失わない、天才的な料理。
とても繊細で、手間もすごく掛かってる。
日本の素材も積極的に使い、意外な組み合わせに驚きと喜びがあったりも。
唯一無二の高みにある小野シェフの料理は個人的に最高峰。
ちなみに原価率は相当高そうで、いつも恐縮しきりです。(汗)

*ワイン

マダムのセレクトが素晴らしい。
貴重な銘醸ワインを中心に、感激もののセレクトです。
ここまで素晴らしいものをグラスで出してくれるレストランは、他に知らないかな。
通えば、好みにあったものを出してくれたりも。
下戸な自分ですが、つい飲み過ぎる・・。

*サービス

美しいマダムのサービスは、スマートで気が利いたもの。
プライベート感が高いので、温かみも。
リラックスも出来る感じもあって、すごく居心地が良い。
なお料理の出は、大変手が掛かっていてほぼシェフ一人で料理を作っているにも関わらず、スムーズ。そういうところもすごいなと思う。

ということで、個人的に断トツに好きなレストラン。
幸せ感が半端ない。
マダムとシェフに感謝しきりで、ずっとお付き合いさせて頂けたらと切に願う。

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で、今回の訪問。

2か月ぶりのエクア。
ランチです。

当日の内容は以下。

*ズワイガニのフラン 雲丹添え
*イイダコを柔らかく煮て コンソメとシジミ出汁のジュレ キャビア セリ 柚子のヴィネグレット
*金目鯛のミキュイ スモークした白子のソース 菜の花 自家製唐墨
*和牛肩ロースの炙り タケノコと平貝包み トリュフソース
*フグ白子の炭火焼き オマール海老 アメリケーヌソース
*ラカン産鳩 サルミソース
*レモンのマカロン ストロベリーアイス マンゴー・カルダモン・紅茶のソース
*カフェラテ カヌレ

今回も素晴らしかった。
ズワイガニのフランは、蟹が上質なのかとても甘い。蟹味噌とのバランスも良いな。
美味しくないわけがない皿。

イイダコは、その柔らかさに驚愕。とろけるように柔らかい。ここまで柔らかい蛸は食べたことないかも。
シジミ出汁と合わせたコンソメの味も、品が良く綺麗な味で旨みが濃く、そこへセリの軽い苦みと香りがアクセントになり、美味しい。

金目鯛は、その半生な火入れが素晴らしい。白子のスモーク感が金目鯛独特の癖を和らげ、旨みのハーモニーを奏でる。
菜の花の苦みが旨みの洪水をリセットさせ、カリカリな金目鯛の皮の香ばしさも良いアクセントに。

和牛の皿は、トリュフがどっさり。官能的な香りにうっとり。
和牛の脂の甘みにタケノコのシンプルな甘み、平貝の淡白な旨みが良い対比になっていて、さすがの美味しさ。

河豚白子はトロトロ♪シェフのアメリケーヌソースは綺麗な味で、とても好き。

メインは好きなラカン産の鳩。
今回はいつにも増して火入れも良くて、鳩の香りがすごく立ってた。
悶絶しながら食べてました。
軽めのサルミソースは、鳩の香りを邪魔せずに良いわき役的な。

デセールは、鉄板的な美味しさ。カルダモンが、エキゾチックな香りで良かったな。

ワインは、レオヴィルバルトン1997年が、熟成感ありつつシルキーで思いのほかエレガントさもあり、とても良かった。
ムルソーは、蜂蜜香がたまらん。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。


久しぶりにディナーで訪問。
当日の料理は以下になります。

*アミューズ1 金柑のフォアグラ詰め
*アミューズ2 香箱蟹・松葉ガニとコンソメのジュレ、甲殻類のソース
*アミューズ3 金目鯛のミキュイ ボラ白子のスモークソース 唐墨添え
*前菜1    オマール海老のポワレ フカヒレソース アルバ産白トリュフ
*前菜2    河豚白子直火焼き 青さ海苔のソース 海老芋のフリット
*前菜3    牡蠣とサーロインの炭火?焼き キャビアと自家製メンマ添え
*魚料理    伊勢海老のポワレ(ポシェだったかも??) 蕪の海老ツミレ射込み クリームチーズと白味噌のソース 
*パスタ    冷製カッペリーニ ブイヤベース仕立て 真鯛と蛸のラグー
*肉料理    琵琶湖網取り鴨のロースト エシャロットのソース
*デセール   フォンダンマロン 

全部で10皿!
すごいですな。
高級素材もふんだんに使われ、手がとても込んだ料理。
唐墨やさらにはメンマまで自家製なのだから、恐れ入ります。
そのメンマは、半年も掛けて熟成させてるらしい。
ちょっとした付け合わせにそこまでとは、料理へのすごい情熱。
本当に頭が下がります。


今回特に良かったのは、金目鯛のミキュイ。
レアに仕上げた金目鯛と、ボラのスモークした白子のソースを合わせるところが非凡。
金目鯛は独特の香りがあるので、それにスモークしたクリーミーなボラの白子を合わせることで、その香りを抑えつつ品の良い旨みが出る。
さらにボラの卵巣(唐墨)を添えて、違う旨みを。
唐墨は、普通焼酎に漬けてから干すそうですが、日本酒とワインを合わせたものに漬けているとか。
その分、風味が穏やかというか品の良い仕上がり。
塩気も抑え目だし。
ボラの白子は初めてで、唐墨と合わせるには成程それは理にかなっており、その発想がすごいなと。

伊勢海老と合わせるクリームチーズと白味噌のソースも、白味噌の旨み・甘みのレベルが伊勢海老の旨み・甘みとマッチして感歎。
クリームチーズも同様です。さらに言うと、味噌とチーズという発酵系の食材を合わせるので、ソースにまとまり感がある。

その前にオマールの皿も出ました。フカヒレソースに白トリュフを合わせてる。
オマールの方が、伊勢海老より少し香りが強く甘みより旨みが特徴なので、フカヒレソースに白トリュフという華やか系を合わせることで、違う印象の海老料理になる。
そういう素材の微妙な違いで、アプローチを変える発想の見事さと楽しさ。

最初の金柑にフォアグラを詰めたものも良かったな。
金柑は比較的苦みのある柑橘ですが、その苦みがフォアグラの軽い苦みとマッチして親和性がある。
それにより、フォアグラの脂の甘さが浮かび上がる。

網取りの鴨は、その肉質を楽しむために軽めかつ甘めのソース。
これだけは、個人的にもう少ししっかりしたソースでも良いかな。
もちろん十分美味しいですが。

他の皿も、ほんと素晴らしかった。

ワインも、素晴らしいものをとてもリーズナブルに頂ける。
高いお値段を出してヴィンテージものを仕入れるのではなくて、リリース時に仕入れて寝かせてくれてるマダムのお陰です。
本当に感謝。

幸せな年末。

ご馳走様でしたー。

【まとめ】

訪問回数が多くなりレビューが長くなったので、昔の訪問レビューを一部削除し、まとめを掲載しました。
(最新訪問レビューは、下記の2016年11月です。)

*ロケーション

六本木の駅から少し歩いたところにあります。六本木ヒルズから歩いて5分少々でしょうか。
入り口のところに店名が小さく掲げられているのみで、隠れ家的。

*店内

とてもおしゃれ。
カウンターが6席と個室(6名まで)が一つ。
シェフが掛かれた絵も掛かり、席間はかなりゆとりがあって椅子の座り心地も良く、素敵な空間。
一度に3組までとプライベート感も高い。
マダムとシェフの二人体制だったのですが、少し前に若い方が厨房手伝いで一人入りました。

*料理

お任せコースのみ(料理は一部プリフィクスだったりもします)。
色々な素材を多層的に重ねつつ、でもバランスを失わない、天才的な料理。
とても繊細で、手間もすごく掛かってる。
日本の素材も積極的に使い、意外な組み合わせに驚きと喜びがあったりも。
唯一無二の高みにある小野シェフの料理は個人的に最高峰。
ちなみに原価率は相当高そうで、いつも恐縮しきりです。(汗)

*ワイン

マダムのセレクトが素晴らしい。
貴重な銘醸ワインを中心に、感激もののセレクトです。
ここまで素晴らしいものをグラスで出してくれるレストランは、他に知らないかな。
通えば、好みにあったものを出してくれたりも。
下戸な自分ですが、つい飲み過ぎる・・。

*サービス

美しいマダムのサービスは、スマートで気が利いたもの。
プライベート感が高いので、温かみも。
リラックスも出来る感じもあって、すごく居心地が良い。
なお料理の出は、大変手が掛かっていてほぼシェフ一人で料理を作っているにも関わらず、スムーズ。そういうところもすごいなと思う。

ということで、個人的に断トツに好きなレストラン。
幸せ感が半端ない。
マダムとシェフに感謝しきりで、ずっとお付き合いさせて頂けたらと切に願う。

【2016年11月訪問】

カゲロウを挟んで、久しぶりのエクアトゥール。
今回もランチで。
ランチは、12000円に値上がりし、シャンパーニュも付かなくなったようです。
今までのランチが異様に安かったといえるので、ある意味少し是正された形。

当日の料理は以下になります。

*鮑のヴァプール 青さ海苔のソース イクラ添え
*ズワイガニ 甲殻類のソース コンソメのジュレ 穂紫蘇 キャビア
*鱧とザブトンの直火焼き 松茸添え はちみつとシェリービネガー・生姜のソース
*オマールエビのポワレ コブミカンオイル 白ワインとモンサンミッシェルのムール貝のソース
*サワラ 牡蠣 フォアグラ ほうれん草とフュメ・ド・ポワソンのソース
*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース
*洋ナシと杏仁豆腐 ベルベーヌのジュレ レモングラスとペリエのソルベ フランボワーズのクランブル
*カフェ カヌレ

値上げしたけど、それ以上に素材の質も上がってます。
値上げと聞いて、適正価格に是正するのかと思いきや、原価をさらに掛けて、全く是正されてないことが判明。(爆)
料理自体は、さらに素材を生かす方向。ソースとの調和も見事。
さらに満足度が高くなりました。

ワインは、相変わらず素晴らしい。
白ではムルソー、赤ではシャトー ・ソシアンドマレが良かったな。
ムルソーは特徴である蜂蜜のようなニュアンスがとても出ていた。
ソシアンドマレはボルドーの良ヴィンテージである1996年。
長熟で知られるソシアンドマレ。
しかも良ヴィンテージということで飲み頃までには時間が掛かりますが、20年の年を経て、エレガントで奥深い味になってました。
めちゃくちゃ感動しました。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*鮑のヴァプール 青さ海苔のソース イクラ添え

鮑が柔らかい。自家製のイクラが秀逸で、青さ海苔の磯の香りや鮑の旨みにコクをプラス。
全体の塩味と旨みのバランスがとても素晴らしい。
最初から悶絶。

*ズワイガニ 甲殻類のソース コンソメのジュレ 穂紫蘇 キャビア

ズワイガニがたっぷり♪
コンソメのジュレがすごく美味。雑味がなくて澄んだ味ながら、奥行きがある。
たっぷりのキャビアも、その塩気がズワイガニの旨みを引き出す。
穂紫蘇がすごく効果的に全体を引き締めてました。
フレンチに穂紫蘇という発想が素晴らしい。

*鱧とザブトンの直火焼き 松茸添え はちみつとシェリービネガー・生姜のソース

短角牛のザブトンと片面だけ炙ってます。
鱧の骨切りも上手で、鱧とザブトンの脂の具合が調和がとれていて、少しインパクトあるソースはそれらの脂へのアクセント。
素材の組み合わせとそれをまとめるソースの選択が素晴らしいな。

*オマールエビのポワレ コブミカンオイル 白ワインとモンサンミッシェルのムール貝のソース

エスニックでよく使われるコブミカン。
少し苦みのある柑橘で、オマールやモンサンミッシェルのムール貝という素材の旨みを浮かび上がらせる。
白ワインのソースは、その酸味で同じく素材に輪郭を与える。

*サワラ 牡蠣 フォアグラ ほうれん草とフュメ・ド・ポワソンのソース

さっぱりとした魚の出汁のソース。
フォアグラの脂を、そのさっぱりとした旨みが受け止める。
ほうれん草の青みと少しの苦みもそれらの素材に輪郭を与える。

*ラカン産鳩のロースト 内臓のソース

少し燻製を掛けたラカン産の鳩。
鳩はラカンが一番好きなので、嬉しい。
さすがに火入れと、コクのある内臓のソースに悶絶しました。
鳩は、内臓がすごく美味しいので。
付け合わせがなく、シンプルに鳩のみを持ってきたところが、鳩好きの心を射抜きます。(笑)

*洋ナシと杏仁豆腐 ベルベーヌのジュレ レモングラスとペリエのソルベ フランボワーズのクランブル

すごく手が込んでる。
洋ナシはマスカットでコンポートしてるとか。
洋ナシの甘み・杏仁豆腐の甘みを、レモングラスのソルベでさっぱりとさせ、ベルベーヌ(ハーブ)の香りが後口をさらに爽やかに。
フランボワーズのクランブルも同様。
酸味を強調せずにさっぱりとさせつつ、甘みもきちんと押さえているところがスゴイ。

*カフェ カヌレ

定番で〆。

今回も、とても幸せ♪


【2016年6月訪問】

またまた訪問。
カゲロウの営業を始める直前。

当日の料理は以下になります。

*冬瓜 雲丹 ジュンサイ コンソメジュレ掛け

相変わらずコンソメが上品。
その上品なコンソメが、冬瓜・雲丹・ジュンサイという和の食材にとても合ってる。

*鮑とあおさ海苔のフリット

鮑が柔らかい。
あおさ海苔の磯の香りが鮑の香りとさすがに合ってますな。
肝を使ったソースも上品。

*水ダコのブレゼ 烏賊墨のソース ハーブを和えたホワイトアスパラ 魚介のチュイル キャビアルージュ

水ダコ、大きい。
柔らかく煮込まれています。
烏賊墨のソースも旨みが品良く、蛸の旨みとレベルが合ってる。
ハーブを和えたホワイトアスパラが甘みと爽やかさが同居して良かったな。
ライムの爽やかさは蛸の旨みを引き出してました。
魚介のチュイルは珍しいですが、旨みがあって美味しかった。

*オマールエビのポワレ フカヒレ 白ワインのソース

オマールの火入れが的確でとても美味しい。
中はレアで甘みを、外は熱で旨みを活性化。
白ワインのソースも妙に美味しくて、それがトロリとしたフカヒレに絡んでタマラない。
やりすぎなくらい乗った(笑)サマートリュフの香りにもうっとり。

*スミイカのソテー 賀茂茄子のグリエ 西京味噌とフォアグラのソース

スミイカは細かく包丁を入れることで、柔らかくかつ旨みがある。
ソースがとても美味しい。
フォアグラの香りはしつつも重くなく、西京味噌の甘みもフォアグラに合ってる。
フォアグラには甘い味が合いますからね。
合わせる素材が淡白なスミイカややはり甘みある茄子というのも良く考えられた相性。
スミイカはソースを重くし過ぎずソースの美味しさを存分に味わえる。
茄子はその甘みがやはりソ―スと相性良し。

*ラカン産鳩 サルミソース

前回の訪問時にシェフと、「鳩はやっぱりラカン産!」と盛り上がったので、今回用意してくれました。感謝。
火入れはさすがで、コク・香りがとても良い。
サルミソースも含め、感動の美味しさ。
鳩好きにとって至福。

*青りんごのソルベ 桂花陳酒のジュレ パッションフルーツのソース ヨーグルト

リンゴ型の器が可愛い。
ポイントはパッションフルーツの酸味が出過ぎていないこと。
ヨーグルト・青りんご・パッションフルーツそれぞれの酸味がバランス良い。
桂花陳酒の甘さは、それらを上手くつないでくれます。

*マンゴーのブリュレ ミルクのアイス ココアとココナッツのクランブル フランボワーズのクリスプ ルバーブ

宮崎産だったかな。
マンゴーがとても甘い。
ミルクアイスもとても美味しい。
ココアの軽い苦みやフランボワーズの軽い酸味がアクセントとなり、それらの甘みをさらに楽しませてくれる。

ワインは、今回も大満足。
1998年のシャトー・ド・フューザルが熟成感が素晴らしかった。
ソーヴィニョンブランのハーブっぽさが和らぎ、蜂蜜と軽いリンゴの香り。
ピノの同じ作り手で畑違い飲み比べも楽しかった。
下戸ですが、相変わらず飲み過ぎてしまいます(汗)
好みを熟知してくれてるのも楽しい。

2組限定のカウンターですが、この日のもう一組は先日会ったばかりの知り合いのレビュアーさん。
世の中狭いです。
がっ、その分とても楽しく、それにも感謝。

相変わらずとても幸せなひと時。

ご馳走様でしたー。


【2016年4月訪問】

桜が満開の頃に訪れたこの日の料理は以下です。

*アミューズ 大トロ炙りと花わさびのタルタル、富山白エビとあおさ海苔、自家製ノリチップ

白海老の甘みと大トロの脂の甘み、異なる甘みを花わさびが引き締める。
多めに入ったノリチップの香りも良いな。

*アミューズ 濃縮したコンソメでマリネしたホタルイカとフォアグラカルパッチョ、山椒パウダー

お寿司みたいな造形。
下に米で作った糊のようなものも敷いてあり、面白い。

*前菜 タイラガイのミキュイ、京都タケノコと菜の花、エシャロットコンフィと柚子風味白ワインソース キャビアルージュとノワール

平貝の火入れが的確で、貝の甘みが引き出されてます。柚子風味の白ワインソースは穏やかで少しの甘みと酸味、筍と平貝の甘みにあってる。

*前菜 天然エビ入りベーコンで巻いたインカの目覚めのロースト、燻製オマール海老、オニオンソテーとグリーンピース、ヴィネグレットエルブ
甲殻類ソース


燻製にしたオマールの香りとジャガイモ(インカの目覚め)のほっくり感が相性良し。

*お魚 マナガツオ直火焼き、ツブガイとウドの軽いソース、トコブシロティ、アワビ肝ソース

マナガツオは火入れがやはり良い。
アワビの肝のソースも滑らかでコクがあり美味しい。

*お肉 琵琶湖天然網捕り鴨(1か月半熟成)のロースト、赤ワインエシャロットソース

プリプリで弾力のある鴨。
禁漁間際に獲ったものを熟成させており、この時期にジビエを頂けるとは感涙。

*デザート ライチとピンクグレープフルーツのコンポート、ヴェルベーヌジュレ、ホワイトチョコとバラのコンフィ、ライムとこぶみかんオイル

ミントのジュレの爽やかさ、薔薇の泡の香り、ライチの甘み、ピンクグレープフルーツの穏やかな酸味、ホワイトチョコの甘みとコク、こぶみかんオイルのエキゾチックさが渾然一体で、このバランス感覚が小野シェフの真骨頂。

*デザート 塩ティラミスのカネロニ仕立てショコラクランブルとバナナクランブル、チョコレートクリームとシェルトリューズのアイス

相変わらず複雑で、でもバランスが取れてるデセール。シェルトリューズは、苦みある薬草のリキュールですがそんなに強くしてないのがポイント。

今回も大満足。
ワインも素晴らしかった。
ワインは好みを覚えて頂いていて、好きな感じのワインをマダムが的確にチョイスしてくれる。
幸せ。
ご馳走様でしたー。

【2016年2月訪問】

バレンタインデーに訪問。
ランチです。

泡から始まる当日の料理は以下。

*フォアグラのフラン

旬の黒トリュフがたっぷり♪
フランもふわっとしつつ滑らか。
根セロリの土臭さが黒トリュフの香りと合っていて、初手から素晴らしい。

*水ダコのコンソメ煮 しじみのジュレ セリのソース

コンソメで煮た水ダコは旨みがギュっと。
しじみのジュレはエキスの味がすごく濃厚で、びっくり。
全体がよく纏まっていて、これまた素晴らしい。

*金目鯛のミキュイ 燻製を掛けた白子のソース

金目鯛は軽く炙った程度で殆ど生。
燻製を掛けた白子のソースが素晴らしい。
金目鯛の脂や魚の香りを上手く緩和し、でも白子の軽やかな濃厚さが金目鯛の重みと釣り合ってる。
これらの塩気は控えめで、カラスミで塩気を調節する形。
ほんと良く出来てるなぁと唸る。

*スミイカのグリエ オマール海老と筍添え

肉厚なスミイカ。
淡白な烏賊なので、焦がしアンチョビバターのソースがとても相性が良い。
その塩気をジャガイモのエスプーマが優しく包んで、すごく美味しい。
筍もホクホクで良いな。

*鮟鱇のソテー フォアグラと牡蠣のソテー添え コンソメのソース

コンソメのソースがすごく美味しい。
鮟鱇は割合しっかりとした火入れ。
やや水っぽい鮟鱇は、火入れを若干深めにした方が旨みが凝縮するのを知る。
素材によって火入れの深さを変えてるとすれば、これも凄いな。
牡蠣も美味しかったし、フォアグラはコンソメスープに良いコクを与えてました。

*ダチョウのロースト ポワヴラードソース

なんとダチョウ。
その肉は赤身で、鹿と鴨を足してクセを無くしたような味。
なかなか美味しいです。
ポワヴラード(胡椒)が好み的には若干強かったものの、火入れも良くて、満足。

*チョコレートとマスカルポーネのムース

苺を黒トリュフでマリネしたとかで、黒トリュフも沢山入ってます。
マスカルポーネやチョコと黒トリュフが意外に合う事もハッケン。

*ピスタチオのパウンド キルシュのアイス 森苺添え ココナッツとライムのソース

キルシュというサクランボのブランデーを使ったアイスが美味しかったな。

最後は定番の美味しいカヌレ。

ワインも、私たちそれぞれの好みに合わせたものを出してくれ、泣きそうなくらい美味しい。
最後は、マダムからバレンタインのチョコまで頂き、超恐縮。

ということで今回も大満足。
幸せ過ぎる。
ほんとシェフとマダムには超感謝です。

ご馳走様でしたー。

【2015年12月訪問】

クリスマスシーズンに訪問。
入り口付近に可愛らしいクリスマスオーナメントも。

久々のディナー。
コースは少し値上がりして16800円です。
メインは、魚・肉合わせて7種ほどから好きな2種(肉2皿もOK)を選べる形。

この日の料理は以下。

*アミューズ1 白玉の大トロ巻 フロマージュ

なんと和菓子の白玉を鮪の大トロで巻いて、下にフロマージュ(モンド―ル)。上に白トリュフ。
白玉は出来立てでモチモチ♪

*アミューズ2 オマール海老のソテーと白子のフラン

葛を使って軽やかに仕上げたフラン。 
白子がトロトロ♪ 
和の食材を使って軽やかに仕立てる技が素晴らしい。

*前菜1 カワハギのカルパッチョ 柚子肝のソース 筍 セリなどを添えて

肝のソースが至福の味。筍・セリなど、一足早い春色。

*前菜2 タラバガニのポシェ ふきのとうや菜の花 タラの芽を添えて

タラバガニはとても甘い。

*前菜3 フォアグラのポワレ 豚足や豚耳、トコブシのガレット 赤ワインと根セロリのソース 黒トリュフ

ナニゲにモツ系を使う事が多い小野シェフ。フォアグラ(ある意味モツ)に、豚足・豚耳を合わせる発想が面白い。
たっぷりの黒トリュフの香りが、モツの香りをさらに妖艶に。

*メイン1 スッポンの炭火焼 ローズマリー ベーコン ケッパーのソース

驚愕の美味しさ。すっぽんといえば鍋か唐揚げがメジャー。
がっ、この炭火焼はそれを凌駕する。
骨が多いので、炭火焼は相当高い火入れの技術が要るのだと思います。
なので、あまりやる店が無いのかな?と思ったりする。
それをジューシーに、とても上手い火入れで焼いてる。
旨みが半端ないのですよ。
小野シェフの真骨頂。

*メイン2 ラカン産鳩  サルミソース

好きなラカン産の鳩。
しかもサルミソース。
幸せな味。

*デザート1 カシスとチョコレートのソルベ

濃厚。

*デザート2 苺 金柑 ヨーグルトアイス 紅茶のアイス 黒トリュフ

ワイングラスに入れられた、とても綺麗なデセール。
黒トリュフが良い味出してます。

ということで、今回も大満足。
他のお店への訪問(クリスマスうなぎとか)含め、幸せなクリスマスシーズンだった2015年。

ご馳走様でしたー。

[2015年10月訪問]

カゲロウからエクアトゥールへ戻って初の訪問。
内装はエクアトゥールに戻ってました(当たり前か・・)。

ランチで伺い、この日の内容は以下になります。

*マイタケのスープ フォアグラ ウナギ炭火焼 黒トリュフ
*牛肉のカルパッチョ 銀杏のソース フォン・ド・ボー 松茸 雲丹
*魚介類のフラン 薫香を付けたオマールエビ 白子 トリュフ
*甘鯛の鱗焼き 鮑のヴァプール 甲殻類のソース
*ルーアン鴨の炭火焼 カリフラワーと紫いものピュレ トリュフビネガー オニオンコンフィ トランペット茸
*ヨーグルト ライチのソルベ ベルベーヌのジュレ パッションフルーツ マンゴー
*黒イチジク 和三盆のアイス 水まんじゅう 黒蜜とスパイス
*カヌレ カプチーノ

今回も素晴らしかった。
マイタケのスープは、その香りと旨みが黒トリュフの香りとともにフォアグラの脂感を和らげ、甘みと旨みを増幅。
牛肉のカルパッチョは、たっぷりの松茸の香りにウニの甘み、フォン・ド・ボーの旨みが重なり恍惚の感。
魚介のフランは品の良い旨み。
甘鯛の鱗焼きはパリパリの食感が嬉しいし、甲殻類のソースも品が良い。
ルーアン鴨はコクが半端ない。
デザートはともに手が込みつつ、バランスが良い。

久々頂く小野シェフのフレンチに大満足。
次は12月。
ご馳走さまでしたー。

【2012年12月訪問】

以前より噂に聞いていた都内でも最高峰の隠れ家レストラン。
自分に縁があるとは思っていなかったのですが、お誘い頂き行って参りましたー♪(涙)

南麻布から元麻布へ12月に移転したばかりの此方。
看板も何も出ていません。
シェフとマダムの二人で切り盛りするのは6席のカウンターと同じく6席の個室。
ただし、最高でも6人くらいまでしか入れないとか。

当日は、私達のグループ6人で貸し切り。
幹事の方の配慮でカウンターに。

料理は以下。
ワインの持ち込み料含め13000円です。
ワインは、幹事の我らが葡萄党幹事長さんが持ちこんでくれましたー♪(4000円/人)

*アミューズ
毛ガニのプチタルト キャビア添え


タルトさくさく♪
毛がにの旨味とキャビアの塩気に、繊細な中にも重さが感じられるピエルソン・キュヴリエのシャンパーニュが口開けとして殊の外美味し。

*前菜 
赤穂カキとハマグリ ホッキ貝のミキュイ ホタテのブイヨンで作った海苔ジュレ 
ラングスティーヌのクリームとベルガモットのエスプーマ 黄柚子風味


個人的にこの日一番素晴らしかった皿。
とても長い料理名からして旨そうじゃないですか?!
実際、とても手間が掛かっています。

牡蠣などの海の幸はミキュイ(軽く火を通すこと)して旨味を活性化、帆立の出汁が旨味を加速させ、海苔の風味が潮の香りを運ぶ。
さらにラングスティーヌの旨味まで加わって、柑橘系のベルガモットと柚子の風味が旨味の重奏を爽やかにまとめる。
海の恵みをギュッと濃縮したような珠玉の一皿
今年頂いたフレンチレストラン全皿の中でも相当上位に入る逸品。

ピュリニーモンラッシェのキリッとしつつも華やかな味わいが、料理の重奏感をきっちりと受け止めてくれます。

*前菜
テットドフロマージュとラングスティーヌのポアレ 
ポワブロンルージュのクーリと秋トリュフ


豚のテリーヌと手長海老のポワレ。赤ピーマンのピュレと秋トリュフを添えてます。
トリュフと海老の香りが運ばれて来る時からぷわーんと♪
前の皿に比べると、素材の旨味をそのまま生かしたスッと流れるような一皿。
すっきりとしたアルザスの泡がその旨味を引き立てます。
コースの中で落ち着いた一時を演出してくれる感じ。
流れ的に素晴らしい。

*フォアグラ
鹿児島産タケノコとフォアグラのカネロニ仕立て ブルーチーズとフォアグラのソース


この時期の筍はとりわけ甘い。そこへ脂肪の甘みがあるフォワグラを合わせ、ブルーチーズの香りがアクセント。
筍のシャキシャキ感とフォアグラのトロトロ感の対比も楽しい。
合わせるのはアンリジローのラタフィア。葡萄果汁にマールを添加したその甘い味が、甘みを生かした料理ととても良い相性
グビグビいっちゃいました(汗)

*お魚
クミンをまぶした北海道産アンコウのロースト ココナッツソースとコブミカンオイル


とても身がしっかりとした鮟鱇。上質です。
クミンの香りがエキゾチック。
ココナッツソースで南国感を更に際立たせてます。
合わせるのはムルソー。ムルソーとしてはやや軽め。コブミカンオイルがそのつなぎ役ですね。

*グラニテ
5種類のベリー(いちご ブルーベリー ラズベリー ブラックベリー 黒すぐり)


ベリーの風味が濃厚なグラニテ。
その風味を湛える赤ワインを頂く前の序曲。

*お肉
ピジョンラミエのロースト 赤ワインとエシャロットのフォンダン


鳩ですよ。鳩。しかもジビエの森鳩!
幹事の方が、鳩を好きな私のためにリクエストしてくれてたそうです(涙)。
素晴らしいのが火入れ。
レアレア感が残り、とってもジューシ-♪
ソースはエシャロットを使ったややさっぱり味。
鳩の味そのものを生かすソース。

合わせるワインは畑も作り手も違う2種のジュヴレシャンベルタン。
'02と'09。どちらも素晴らしい。
ジュブレシャンベルタンらしいしっかりとしたミネラル感のある骨格に加え、'09の方はVVらしい果実味、02'は熟成感と果実味のバランスが秀逸。
酸はまろやかで練れた香り。
ミネラル感のある味わいが鉄分を感じる鳩の肉の風味と合います

料理を考えると、鳩なのでソースは内臓を使ったもう少し重い方が好みなのですが、繊細なブルゴ-ニュとの相性を考えてあえて軽めのソースにしたのだと思います。

ワインに合わせて料理を作るというこちらの店の凄みがよく分かる一品です。

*デザート
桂花陳酒のジュレ ソルベアマンド マンゴープリン 金柑といちご 
パッションフルーツのコンポート


これも手が込んでいます。
マンゴ-・金柑・苺・パッションフルーツ。
酸味を持ちつつ味わいが異なる様々な果実を合わせて複雑な爽やかさを演出し、桂花陳酒の甘みとアーモンドで重さを与える構成。
とてもバランスが良くて秀逸なデザート。

*プティフール
カヌレ クレームショコラ


普通に美味しく。

ということで、ワインと料理の素晴らしいマリアージュ。
単独よりもワインと合わせることでより素晴らしさが増す料理
味わいも複雑さと軽さを織り交ぜ、コースの流れの中での強弱もよく考えられています。
全てが夢のような物語の紡ぎ手。

そして、贅沢な空間を貸し切り、気のおけない仲間と楽しむ時間の素晴らしさ。
個人的に今年最高のレストランと言っても過言ではないかと。

少し早いとっておきのクリスマスプレゼントになりました♪
ずっと思い出に残る時間になりそう。
誘って頂いた方に大感謝です。

ご馳走様でしたー。

PS
ということで今年最高と言っても過言では無いお店を、今年最後のレビューにさせて頂きました。
こういうお店に誘って頂いてとても楽しい時間を過ごしたり、日々のレビューでのコメントのやり取りや他の方のレビューで楽しませて頂いたり、皆様のお陰で今年1年とても充実した活動を送れたことに感謝しております。
ありがとうございました。

来年もよろしくお願いします。
皆様どうか良いお年をお迎え下さい♪

  • ラカン産鳩のポワレ 赤ワインのソース
  • フォアグラの炭火焼き 大根 コンソメ
  • 真鯛と筍のミルフィーユ仕立て ビネグレットトリュフ

もっと見る

2位

神保町 傳 (神保町、九段下、竹橋 / 創作料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2016/10訪問 2016/11/20

頂くのは温かいお持てなしの心♪

訪問回数が多くなり、長くなったのでまとめておきます(前のレビューも一部削除しました)。

神保町にある創作和食のお店。
ただ11/26をもって神保町での営業を終了し、外苑前に移転します。外苑前の新店は、12月中旬に開店だそう。
ミシュラン一つ星で、2016アジアベストレストラン50にも選ばれています(日本はカンテサンス・NARISAWAなど10店のみ選定されてる)。
本サイトでの評価も高い。
国内や海外のスターシェフが来ることも多いです。
また海外に招かれることも多く、国際的に活躍しています(nomaと一緒に仕事したりもしてます)。
料理はコース15000円くらい。
パーソナルな接客が素晴らしく、とても心温まるお店。これが最大の特徴。
お酒もとても充実していて、珍しいものや季節感あるもの含め的確なチョイスで美味しいお酒を提供してくれます。
日本料理の技法がベースなものの、フレンチ的な要素も取り入れてる。
毎回工夫を凝らした料理を頂けるので、何が出てくるのが楽しみです。
スペシャリテは、傳タッキーとフォアグラ最中。
調理法含め遊び心が随所に見られ、いわゆる高級食材はあまり使われません。
色々と挑戦するので、ブレもあります。
なので、それも含め楽しめる人向きだし、初回はコース構成含めすごく期待して行くと面くらう可能性あり。
誰にでも勧めやすいタイプのお店では決してないです。好みはかなり分かれるかと思います。
私も積極的には勧めません(汗)
ただ、その分個性があるので、ハマれば大好きなお店になる可能性も。
通うごとに好きになっていくタイプのお店かも知れません。
それもあり、予約はかなり困難です。
私は大好きで、とても大切なお店です。

【2016年10月訪問】

12月に外苑前へ移転する傳。
神保町へは最後の訪問。
レビューしてないけど7月にも行っており、2~3か月に一度の訪問ペース。

箸帯は、秋&ハロウィン仕様のしろたん。
嬉しいものですな。

当日の料理は以下になります。

*本ししゃものから揚げ

カラリと揚がった本ししゃも。
ほくほくで旨みたっぷり。
とても美味しい。

*落花生豆腐

やわやわに仕上げた落花生豆腐。
口当たりが官能的。
卵の黄身と和えた出汁が掛かっていて、それがコクを与えてすごく美味しい。
細かく切った生の落花生が上に散りばめられ、少し炒った方が個人的には良いかな?と思ったものの、豆腐自体はほんと美味しい。

*傳タッキー

秋バージョン。
長谷川さん自ら採ってきた天然のキノコや銀杏などが入っており、美味しい。
傳タッキーは、季節ごとに具はなにかな?と考える楽しさがあります。

*生蛸 甘エビ 雲丹の出汁醤油掛け

お造りとして。
甘エビが甘い。
少し味が濃いかな?とは思うものの、まずまず美味しい。

*焼き豚 ワサビの葉の漬け 葱

出汁を含ませて火を入れた豚。
火入れがすごく良くて、柔らかくてジューシー。
出汁を含ませている分、少し脂感が和らぎ、旨みが素晴らしい。
また、ワサビの葉(茎も)の漬けが、その柔らかい辛みで豚の甘さを際立たせる。
かなり感激した肉料理。

*畑の様子

野菜ごとに調理を変えた、すごく手が込んでるスペシャリテ。
ほんと美味しい。
アリもいて、千葉からのものだとか。
酸味がいい感じです(笑)

*甘鯛のみぞれ餡かけ 赤こんにゃく 栗麩

ウロコをパリパリに仕上げた甘鯛。
みぞれ餡の優しさに心和む。
手堅い美味しさ。

*食事 秋刀魚ご飯 いくらご飯

ご飯は秋の味覚代表2種。
秋刀魚ご飯は、秋刀魚の身を焼いたものに、肝を味噌などでのばしたソースを掛けて。
すごく美味しい。肝の旨みと苦みが身の脂の甘み・ご飯の甘みと一体になって、感動モノの味。
いくらご飯は、出汁で薄く味つけしたご飯にイクラをこれでもかっ!と掛けてくれる。
もう至福以外の何物でもない。

*黒いちじくのソルベ 柿

白ワインで煮た黒いちじくのソルベは、いちじく好きというのもありますが、美味しい。
柿も美味しいな。

今回も大満足。
ご馳走様でしたー。 


【2016年4月訪問】

ちなみに2月も行ってますが、レビューしてないです(写真のみアップしました)。
この時のメニューは以下。

*フォアグラ最中

フォアグラにうすい豆の餡を合わせ、アクセントに胡瓜の漬物。
少し甘さのあるうすい豆の餡が、フォアグラの風味にすごく合ってるし、胡瓜のアクセントも良い。

*山菜の天ぷら

富士山麓で採れた天然のコシアブラとタラの芽。
ほんのりとした苦みは春らしくてとても良い。
天ぷらそのものは高温で揚げており、サクカリな食感に仕上げてます。

*ホワイトアスパラのパスタ風

ホワイトアスパラを薄切りにしてパスタに見立て、出汁と半熟卵を合わせて頂く品。
ホワイトアスパラの香りが良いですが、もう少し香りがあっても良いかも??
出汁や半熟卵との相性はとても良い。

*傳タッキー

箱の中に長谷川さんがっ!(笑)
筍と大葉が入った春バージョン。
美味しい。

*アジのヅケ

3日寝かせたアジをのヅケ。
少し味が濃いかな。
お酒が進む味。

*金目鯛と野草

金目鯛は蛤の煮汁で軽く茹でているそう。
旨みがあります。
良かったのは野草。
カラスノエンドウ(だったかな)など、道端でも見るような野草がとても美味しい。
玉ねぎは鴨の脂で炒めてるとかで、コクがあり美味しい。

*畑の様子

水茄子と蕪がとても美味しかった。
笑顔人参はコアラバージョンも(笑)

*牛肉の煮物椀

出汁とレアの牛肉を合わせ、蕨やウド・筍などを合わせてます。
唸る美味というより、心からほっとする品。

*桜海老の炊き込みご飯

すっごくたっぷりの揚げた桜海老。
サクサクで、香ばしい。

*デコポンのゼリー

透明なトマトのジュレとヨーグルトのシャーベットを合わせて。
さっぱりとした感じが良いな。


【2015年11月訪問】

定期訪問。
毎回はレビューしていないのですが、3か月に1回くらい通ってます。
この日の料理は以下。
箸帯に、また感動。

*本ししゃものから揚げ

すっごく大きな本ししゃも。
希少です。
あ、卵はもってません。

*湯葉と海老芋の銀餡掛け

海老芋は薫香を付けてあって、その香りが海老芋のネットリ感と良い相性。

*牛メンチ風サンドイッチ

塩漬けの酢橘が揚げた牛肉(細かく切ってメンチ風)の脂を緩和してくれます。
でも、ちょっとくどいかな。

*お造り 6日間寝かせた金目鯛

熟成させた分、旨みが濃厚。旨みの余韻が10分くらい続きました。

*焼物 鰆 根セロリのピューレ マグロ酒盗

4日間寝かせた鰆を焼いて、上からバターも入れた根セロリのピュレ さらにマグロの酒盗に蕪の柔らかいチップス。
根セロリが秀逸!その土臭さと共存する爽やかさが、寝かせた鰆の香りとすごく合ってる。
酒盗の癖とも。
さらに、同じく土の香りがする蕪のチップスも相性良し。
これにはかなり感動。

*畑の様子

いつもながら心和む

*煮物 穴子と蕪

ともに柔らかく仕上がっていて、味も品良く美味しい。

*食事 豚と根菜、雑穀米を使った炊き込みご飯

素朴でほのぼのする味。たまにはこういう素朴なご飯も良いかな?。

ということで、今回は全体的にやや濃ゆい系の料理が多く、少し疲れました。
とはいえ、焼物の鰆に根セロリなど唸る皿もあり、楽しめた。
相変わらず過ごした時間も幸せなものだったし。
こちらへは、何よりも温かいおもてなしの心を頂きに行ってるので。
次の訪問は、大晦日におせちを取りに♪

ご馳走さまでしたー。


【2015年3月訪問】

またまた訪問。
フランス人のパティシェやらアメリカ人のホール係などいきなりインターナショナルな感じになってました。
さらに、ミシュランで星を取ったフレンチのシェフまで働いていて、すごい状況です。

そんな中頂いた料理は以下。

*牡蠣の天ぷら
*蕪の餡・下仁田ネギのポタージュ・チーズの茶碗蒸し
*傳タッキー(小梅と紫蘇)
*サワラのヅケ
*黒豚の蒸し&焼き物
*畑の様子
*ブリの粕汁
*シラスご飯
*デザート
*M

広島産牡蠣の天ぷらは熱々♪噛むとエキスがジュワッと。
茶碗蒸しはチーズの風味が面白い。ただ、葱との相性はやや微妙かも・・。
傳タッキーは、小梅のさっぱり感が鶏の脂を和らげ良い感じ。
サワラのヅケがこの日の一番。脂が乗って、でも上品で。出汁に漬けてるのがポイントみたい。
豚は、蒸してから炙っているとかで、とても柔らかい。かなり大きいです。
畑の様子は、素材ごとに味を付けていて、相変わらず心和む美味しい品。
粕汁は、八海山の大吟醸を使っているのかな。濃厚で、やはり体が温まります。
シラスご飯は春の味。シラスがたっぷりの贅沢さで、幸せ。
デザートは、フランス人パティシェの力作。
一つは飴細工によって球状になってます。
中は苺と赤味噌で、?な組み合わせですが意外に合ってました。
石ころみたいなのがシュークリームで、中は白味噌と柚子。
これも美味しい。
そして、最後に燦然と輝くM!チーズケーキ(だったかな)で作ってくれましたっ!
今年は優勝できると良いな。

ということで今回も大満足。
ご馳走様でしたー。

[おせち]

11月に訪問した際、おせちをお願いしました。
そんなに数を作れないため、複数回来店した人限定のようです。
1個32000円で、2段重。2~3人前だそうですが、量的には4人前くらいあります。(ただ、各種類2~3個ずつですが。)

内容は写真をご覧頂くとして、全体的に思ったより落ち着いた(地味とも言う。汗)見た目。
仕掛け?も笑顔人参くらいだし。
トリュフのテリーヌや牛ほほ肉などがあるのが、やや特徴的なくらい。

がっ、味はどれも素晴らしい。
椎茸や卵焼き、牛蒡の叩きなど何気ない品がとても美味しい。
全体的にやや甘めの味付けで、旨みたっぷり。
おせちというと、日持ちの関係から濃い味付けにする場合も多いですが(某ミシュラン三ツ星店のおせちはすっごく味が濃くて閉口した)、ここはそんなには濃くなくてほんと美味しかった。
魚関係などは軽く温めるとフワッとした食感になって、感動。

実力の高さを改めて感じた次第。
良い年の始めでした♪

[2014年11月訪問]

この日の料理は以下になります。(申し訳ないのですが、写真はありません。)

*白子のクリームコロッケ
クリームは使ってないそうですが、とてもクリーミー。
白子の旨味もあって、美味しい♪
温まります。

*蕪のグラタン

これ、すっごく美味しい。
白味噌と豆乳を合わせたソースが、品の良い甘みとコクで感動もの。
白味噌はどうしてもくどいイメージがありますが、そういうの一切なし。
柔らかい蕪はジューシーで、そのクセの無い味が上品なソースと合ってます。

*傳タッキー

中に黒米やクコの実、松の実などが入った薬膳仕様。
寒くなってきたので、健康に過ごせるようにと。
あまり薬膳過ぎる事もなく穏やかで、美味しい。

*ブリのお造り

ブリはさっと湯通しして、海苔のソースで頂きます。
脂の乗りが良い感じ。
これまた品の良い脂で、良質。
残った海苔ソースにはご飯を投入してくれ、海苔ご飯として美味しく頂きました。

*カマスの焼き物 揚げ桜海老

桜海老は、春だけではなくて今も旬だそうで、紅葉海老と呼ばれるとか。
それをカリカリに揚げて、程良くレアに焼き上げたカマスと一緒に。
カマスはかなり大きく肉厚で、これも良いものを使ってます。
桜海老の香ばしさと塩気が、カマスの脂分と旨味を昇華。
美味しい。

*蛍烏賊の沖漬け

サービス。お酒が進む正統派の味でした。

*畑の様子

寒くなってきて、根菜が多くなりました。
相変わらず食材事に丁寧に味を付けた美味しいサラダ。

*鴨と葱のお椀

鴨は山形産で、野性味が感じられます。
治部煮仕様というか、葛を付けており、旨味が逃げずジューシー。
鴨の脂を吸ったトロトロになるまで寝込んだ葱の甘さがタマランです。

*ご飯

具がたっぷり入った蟹ご飯♪
せいこがにを使っているのですかね。
卵(内子)もたっぷり♪
内子のねっとり系旨味と、蟹肉のあっさり系旨味が合わさって至福の旨さ。
何も言うことなし!

*デザート

柿と黒蜜寒天、クリームチーズ、ラム酒のジュレを合わせたデザート。
ラム酒がかなり効いていて大人の味。
黒蜜寒天はところてん状のものを細かく切っており、全体が良く馴染む。
かなり美味しいデザート。
という事で、今回も大満足。

おせちを頼んで帰途に。

ご馳走さまでしたー。

【2013年6月訪問】

久し振りの傳。
私ごとですが、冬にちょっと怪我をした関係で一回キャンセル。
4月頃にようやく外食の目途が立ったのでお詫びがてら予約の電話をするも、さすがは人気店、6月末の訪問となりました。

当日席に着くと、箸帯はマリーンズのユニの絵とおかえりの文字。
感涙っす(T_T)

当日の料理は以下。

*フィッシュアンドチップス

伺う数日前まで、傳は店のスタッフ全員でイタリア・フランスに行かれていたそう。
そこで外人の方が食べていたフィッシュアンドチップスを再現したとか。
フィッシュは鱧で、男爵いもで作ったチップス。
ジューシーでサクサク♪
とても上品で、ある意味ジャンク的なフィッシュアンドチップスの概念をくつがえす。(^^)

*じゅんさいを使った酢の物

上には池から揚げたままのじゅんさい。綺麗な水なので、洗わなくても食べられるとか。
とても立派な蓴菜。
その後、下に蓴菜を落として頂きます。下にはとびっこや海ぶどう、バジルシード、パッションフルーツ。
シャーベット状の出汁も入って、パッションフルーツの穏やかな酸味と出汁の旨味、他の食材のぬるぬるぷちぷち感が楽しい品。

*傳タッキー

Newバージョン!
中の餅米は、元気になるようにウコンを入れ、カレー風味。
パリッとした鶏肉の食感が楽しい。

*すずきのお造り

その日の夕方に〆たばかりだというスズキ。
その上に梅を使った餡。
梅の酸味が穏やかで、独特の香りがあるスズキの味を落ち着かせてる。
脂も乗っていて、とても美味しい。

*鮎の開き 肝のパテ 米粉を使ったパン

開きにした鮎はパリッと♪
鮎の肝を使ったパテは去年より軽い感じでムースみたい。
軽くなった分、鮎の身や甘みのある米粉を使ったパンを合わせた時のバランスが良い。
進化してます♪

*畑の様子

いつものサラダ。さっぱりな分、夏はより美味しく感じられますな。

*鰯のつみれ

鱧の出汁を使った吸い地にはトマトもちょっと。
さらに玉葱。
味噌を忍ばせたという つみれがとってもふわふわ♪
トマトの軽い酸味と玉葱の甘みが、鰯のコクを引き立てます。
美味しい♪

*貝柱ととうもろこしのご飯

貝柱がたっぷりで、旨味がとても良く出ています♪

*信玄餅

お楽しみ付き♪
料理自体は、ピスタチオのチョコにラムレーズンのアイス。上にオブラート。
合わせて食べると、きなこ風味の信玄餅風とか。
うーん、そうかな(汗)。まあ、ちょっとそんな気も。
デザートとして見ると

*プリン

お土産に貰ったプリン。翌日開けると、包みの裏に「マリーンズ優勝」と。
超感激しました!
ほんと手が込んでます。

と言うことで、今回もとても楽しく幸せな時間を過ごしました。
料理も今回が一番良かったような。進化してますね。

ただ前回書いたように、料理ももちろん良いですが、こちらは何と言ってもそのおもてなしに神髄があります。
料理単体で見れば、もっと良いかな?と思う店もあります。
しかし客個々のパーソナルを踏まえた素晴らしいサービスは最上。
人を思いやる心が伝わる。
感激以外のナニモノでもない。
こちらで頂くのは、美味しい料理と何よりも温かい心、幸せな時間。
なので何を重視するかによって、合う合わないが大きく分かれますが、私はとても好き。
良い意味で、こんなコトまでされたら反則だよなーとも思うのですが(笑)
で、やっぱり満点です♪

ご馳走さまでしたー。

【2012年12月訪問】

2回目の傳。
前回、神様のお導きで伺った際に予約。
連れと伺いました。

案内されたのはカウンター。
箸帯にMと書いてあって、?と思いつつ着席。

当日の料理は以下になります。

*フォワグラと栗の最中

フォワグラと栗のきんとんを合わせたものを餡とした最中。
フォワグラと栗のネットリ感と甘みが最高に相性良し
フレンチでサトイモとフォワグラを合わせる店はありますが、栗きんとんの方がさらに合うかも。
細かい胡瓜も忍ばせていて、その食感と爽やかさが良いアクセントになってます。

*ロックフォールチーズの茶碗蒸し イチジクのソース掛け

ロックフォールチーズの風味が濃厚な茶碗蒸し。
あつあつ♪
独特の風味にイチジクのソースがとても合います。
考えてみたら、チーズと一緒にドライイチジクを合わせてワインを飲むのって定番ですから、美味しいわけです。
それが茶碗蒸しやソースにすることでさらに一体感が出て、ほんと美味しい。

*海老芋の含め煮

まずは軍手を手渡され、はめて待つようにとの指示。
落ち葉焚きの様相を呈した鉢が運ばれてきましたっ!
ほうじ茶を敷き詰めた中に海老芋が入っていて、それを自分で探して皿に取ります。
素直に楽しい♪
この店は、これを楽しいと思うかどうかで好みが分かれるかも知れません。
私は大好きですがっ!

海老芋は低温で長期熟成した後、出汁に入れて含め煮みたいにしたもの。
海老芋とは思えない甘みがあります
シンプルだけど手間が掛かっていて、旨い。

*ブリしゃぶ

ブリをサクごと4時間ほどヅケ醤油に浸けて、その後そのまましゃぶしゃぶにし、切ってポン酢を掛けて出されます。
脂が乗っているっ!
でも、すこーしだけ魚くささがあったかな。
まあ、そんなには気にならないレベルでしたが。

*しめ鯖の手巻き鮨

ご飯が良い感じ♪

*鰆の中華餡掛け

鰆は脂が乗っています♪
少し酢の利いた餡が、鰆の脂を和らげてくれて良い感じ。
ただ、青魚を使った料理が3つ続いたのが流れ的には少し微妙?
美味しいので問題は無いのですが。

*畑の様子

二人分が盛って出されます。
で、よく見ると、人参のバットと白ビーツのボール!!
すると、箸帯のMはマリーンズのロゴのM
えーーー、びっくり!!!
前回、そんな話は全くしていないと思うのにっ!
なんでも、前回マリーンズのバックを持っていたからとか。、
凄すぎる。
箸置きのMは、マリーンズのロゴを真似て従業員の方が一生懸命書いたそう。
確かにそうなってます。
こういうお持てなしをして頂けるとは夢にも思ってませんでした。
むちゃくちゃ感激。(号泣)
箸帯については、そんなこととは夢にも思わず、かみさんと「なんだろーねー。このMは?」と話していたのです。
長谷川さんはその会話を聞いてどうしようと思ったそう。鈍感でスイマセン・・。(恥)

あ、話が逸れましたが、サラダも変わらず美味しかったです。
美味しい野菜をそのまま使うのではなく、生だったりマリネしていたり素材事に合った調理をしていて、すっごく手間が掛かってます。

*鴨の葛叩き椀

鴨は厚切りで、火の通り具合がとても良い。
薄く葛をまぶしてあって、鴨のエキスが逃げないようにしています。
鴨の脂がたっぷりと浮いて、体がとても温まります
汁は薄味で好み。

*鮭の親子丼

鮭の炊き込みご飯に、たっぷりのイクラを掛けて頂きます。
イクラはボールなんですって。
もう嬉しすぎっ♪
もちろん、超美味かったです。
処理が良いのか、臭みがなくって旨味が素晴らしいイクラ。
あー幸せ。

*苔

表の苔を持って来てくれましたー。(嘘)
クリームチーズに竹炭で色を付け、色々なお茶で風味を付けた和風ティラミスだとか。

ということで、感激と笑いっぱなしの楽しい宴。
隣の方とも楽しく会話をしたりして、幸せ感がハンパない

料理については、相当レベルが高いし手も込んでいて非常に美味しいものですが、都内最高峰では無いかも知れません。
でも、とにかく食べていて楽しいし幸せ感が一杯なのですよ。
料理自体にも驚きと楽しさがあるし、お持てなしはあり得ない程の心配り。
それらが相まって、まさに都内でも屈指の名店になってると思います。
実際、次回の予約もお願いして帰ったし。

「美味しかったと言って帰った客はまた来るとは限らないが、楽しかったと言って帰った客はリピートしてくれる」という料理界の格言を地で行ってます。
もちろん、その楽しさというのはお持てなしや長谷川さんとの会話だけではなく、工夫を凝らした美味しい料理も含めて。

ということで、今回も大満足でしたー。
最初席についた時、「寒いので温まって帰って下さい。」と言われました。
それは料理を食べて体が温まることかと思いましたが、それ以上に温まったのは気持ちでしたよ♪
ほんと幸せ♪

ということで?メリークリスマスです♪


【2012年9月訪問】

マイレビュアーの皆様、こぞって高評価の此方。
コメント入れたら、絶対行くべし!行かなきゃ一生後悔!ロッテが勝つより幸せだよー♪とまで言われ(たような気がする)、素直なワタシとしては早速予約の電話を入れました。
しかーし、流石は人気店。土曜の予約はずっと埋まっているということで、あえなく撃沈・・・。(号泣)
がっ、泣いていたら、ここが常連の美しい女神様が、救いの手をさしのべてくれましたー♪

まだ残暑が厳しい夕方。
神保町駅傍の路地を入ったところに、ちょっとモダンな感じがする黒塀のお店が佇んでおりました。
1階と2階があって、和食の醍醐味カウンターに。
すでに女神さまと、お酒の神様こと幹事長さんが。
うわー、神様そろいぶみっ!
で、その間に入れてくれ、宴はスタート。

*穴子と茄子の餡掛け

まずは温かい物を入れて、お腹を落ち着かそうという配慮。
で、穴子は味がすっごく豊か。そして、柔らかい。
茄子の甘さと柔らかさも穴子とすごく合っていて、そこを出汁の餡がふんわりとまとめる。
あられが食感の良いアクセント。
出汁が素材の味を邪魔せずに丁度良くよく引き立てる感じで綺麗にまとまり、のっけから心をわしづかみにされる美味しさーー!!

*ジャガイモと花オクラの揚げ物

ジャガイモは糖度が高いインカのめざめ。
それを氷温で熟成させ、さらに糖度を上げてます。
すっごく甘くて、ねっとり♪
サツマイモを超える甘さで、さらに繊維質がさつまいもより少ない分、とっても舌に馴染む甘さとネットリ感。
あまネットリの幸せって、ありますよね♪
ねっとりついでに?ねばねば感のある花オクラを添えるのも心憎い。

*新サンマのジェンガ仕立て

新サンマの刺身を下味をつけた肝で和えた品。
ジェンガってどういう調理法?と聞いたら、店主の長谷川さんが、「早く撮影しないと崩れますよ」と。
と思っているうちに、積み上げた秋刀魚が崩れた!
ジェンガって、そのことなのね(笑)

サンマの身の香り、肝の苦みと甘みが混然一体。
秋刀魚の肝って、大好きなんですよねー♪
すっごく幸せ。
箸休め的に敷かれたご飯がまた旨し。
やや固めに炊かれ、秋刀魚の旨味を下支え。
イタリアンパセリを少し混ぜ込んで、舌をリフレッシュさせてくれます。

*イチジクの和風ベシャメルソース掛け

おおっ、まめぞうさんの実物がっ!この日一番のかんどー!!!(そんな事はありません)

今が旬のイチジク、胡麻豆腐や赤こんにゃく、鴨ロースなどの上に、白味噌、トウモロコシと豆乳で作ったソースを掛けた品。
ベシャメルソースの和風版。
横には、米粉で作ったパンが添えられています。
このソースが甘くてうまー♪
イチジクの甘さにソースの甘さとコクが非常に良く合っています。
とろとろの胡麻豆腐、ニュッと蒟蒻、キュッと鴨ロース。
小さくカットされた梨が、ソースの濃厚さに清涼感を与えて、すっごく良い働きをしているなーと思っていたら、お酒(日本酒)に漬けているのですと。
米粉のパン(通称:もちもちパン)も甘みがあってモチモチ♪ソースを付けて食べるとなお旨し♪
なお、もちもちパンの由来は、もちもちしているからではなく、スタッフの望月さんが作ったからだそうです。(爆)

バランスのとれた満足度がとても高い料理。

*野菜サラダ

ご主人のお姉さんがやっている農園で採れた野菜を使ったサラダ。
チップスが、かお-♪
それから、私の名前も-。(写真はヒミツ)
ホント楽しいお店。
で、そのサラダですがとっても沢山の種類が。
3種のビーツに、ルッコラ・人参の葉・芥子菜などの葉物、おくら、ジャガイモ その他色々。
牛蒡はきちんと炊いているし、トマトも甘酸っぱく味を付けていて、味の変化も楽しめます
色とりどりの宝箱♪

*鮎のワタのパテ

合間にと言うことで出された、塩がしっかり利いた、うるかのようなパテ。
お酒のお供に、最適っすな。
個人的には、白いご飯と合わせたら最高な気がっ!

*鱧と松茸のお椀

山口から来た国産の松茸。香り高し。
鱧は、淡路から。大振りでふわっと仕上がっています。
鱧・鰹節・少しの鴨で取った出汁は、薄味ながらもコクがあってとても好み。
料理の最後を飾るに相応しい味。

*鶏そぼろご飯

軟骨が入って、コリコリッとした食感。
炊き加減も良くって、しみじみ美味しいー
ぴよちゃんが炊き加減を見てくれてるそうです(嘘)

*白桃・マンゴーのコンポート

ラム酒のジュレで甘みと香りをつけ、黒蜜の寒天や栗の麩が脇を固める布陣。
手が込んでます。
暑い夏の日に、体に染みわたる涼やかさ
最後までとっても満足でしたーーー。

あ、お酒も料理に合わせて色々頂きました。
日本酒は、おちょこにちょっとだけで楽しめるので、いいっすなー。
辛口ながらお米の味が濃厚な酒、すっきり上品な酒、どれも美味しかったです。
お任せだったのですが、しっかりとした料理には米の味が濃厚な酒を、出汁を楽しむような料理には上品なお酒を出してくれていた気が。

ということで、和をベースに工夫を凝らした皿が続き、驚きと楽しさ・美味しさに満ちてました
皆さんが絶賛するのも納得。
すっごく良いです。ここ。

絶妙な気配りと楽しい話術、美味しい料理で、店内は終始なごやかムード。
幸せな空気感に包まれながら、とっても楽しい時間を過ごした次第です。

この素晴らしさをかみさんにも体験させたいので、帰り際に次の予約も当然入れさせて頂きました♪

最高の一夜。
マリーンズは負けてましたが、それを何とも思わないくらい楽しく幸せな夜。(ちょっと強がり込み)
ご馳走さまでしたーー!!

救いの手を差しのべてくれた美しい女神さまと、この直前にも行かれてるのに私のためにお付き合い頂いたお酒の神様に、本当に感謝します。

  • 本ししゃものから揚げ
  • 畑の様子
  • 生蛸 甘エビ 雲丹の出汁醤油掛け

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3位

ウシマル (松尾 / イタリアン)

3回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 ¥20,000~¥29,999

2020/02訪問 2020/03/07

千葉の豊かな食材をふんだんに使ったスローなイタリアン

久し振りにウシマル!
千葉の食材にこだわり、打矢シェフが自ら野山で摘んだり、地元の生産者から直接仕入れる地産地消(千葉なので千産千消)のイタリアン。
千葉では数少ない、遠方(都内とか)からそのお店のために来る価値があるレストラン。
九十九里浜に近い場所で、都内からだと2時間以上掛かる。
我が家からもかなり遠いのですが、好きなので7〜8回行ってます。

コースは昼・夜共に6000円か10000円(税サ別)。

10000円のコースにし、この日の内容は以下。

*夷隅産タケノコ シラスウナギ風味のバーニャカウダ
*モクズガニ サツマイモ(あやひめ) 唐墨
*鴨川産 タカアシガニのボイル 蟹味噌をつけて
*オレンジ白菜 イノシシのモルタデッラ
*天然スッポン(冬眠中) 天然椎茸 炭火焼き
*春子と青海苔のパイ包み焼き 
*小鴨のポルペッティ スッポンのスープ 芽キャベツ
*コハダのカルパッチョ 水芥子
*北寄貝とロマネスコ つぼみ菜 プンタレッラ
*スミイカ タルティーボ 烏賊の肝ソース
*平目 エンガワ 平目の肝 オリーブオイルと平目出汁とふきのとうのソース 柚子胡椒
*自家菜園のサラダ 大豆のソース
*田鴫(タシギ) 小綬鶏(コジュケイ) 山鳥 炭火焼き トリュフ
*セロリのシャーベット
*穴熊のアマトリチャーナ
*ミルクとヨーグルトのジェラート
*小菓子 カフェ

いやー、すごかった。
千葉の豊かさを改めて感じさせてくれる。
どれも素材を生かした素直な調理で、味付けは強くなく素材の持つ力強さが存分に味わえる。
その素材は、シラスウナギやタカアシガニ(西伊豆のイメージですが千葉でも獲れるんですね)、天然の椎茸、モクズガニ、穴熊や珍しい各種野鳥など、なかなか頂けないようなものも多数。
野菜もふんだんに使われ、その多くが自家菜園で採れたものであり、味が濃いのにも驚かされる。

天然の椎茸の滋味深さやスッポンのスープの旨み、タカアシガニのコク、タコノコの甘みなど、その美味しさにしみじみとするし、食べていて楽しい。
メインの炭火焼きの火入れだけは、もう少しライブ感ある仕上がりでも良いと思うのだけれど、コジュケイとか山鳥とかさらには田鴫とか、山の恵みを出してくれるのがとても嬉しい。コジュケイは意外に美味しかった。その頭も、ベキャスみたいで美味しい。

飲み物も豊富で、アルコールのペアリングはフル8800円で上記の皿数分を出してくれ、一杯の量もあり、まさに飲み放題な感。ハーフのお値段は知りませんが、それでも十分過ぎるくらいかと。
他にはノンアルのペアリング(5杯 3800円)もあって、ロイヤルブルーティーの茶葉を使ったお茶など美味しくて、これまた楽しめる。
もちろん、一杯単位でも各種揃ってます。
ドリンクに関しては、かなり最強レベルかも。

サービスも感じが良いので、心から楽しい時間を過ごせるお店。
しかも益々パワーアップしてる感があるし。
そして、これだけ色々頂けて10000円という内容にも毎回驚かされる。
遠いけどまた通おうかと思う。
千葉サイコー。

ご馳走様でした!

以下、料理の感想を少し。

*夷隅産タケノコ シラスウナギ風味のバーニャカウダ

タケノコはエグミがなくて、ホクホクで甘い。
都内では一流料理店でもなかなか頂けないレベルの美味しさ。
シラスウナギは鰻の稚魚らしくいわゆるシラスとは違った甘みとコクがあって、筍の甘さに深みを与える。

*モクズガニ サツマイモ(あやひめ) 自家製唐墨

サツマイモが甘くて美味しい。
モクズガニのほっくりとした甘みある蟹身や卵のコク、カラスミの塩気とコクがサツマイモの甘みと良い相性。

*鴨川産 タカアシガニのボイル 蟹味噌をつけて

鴨川で獲れたというタカアシガニは、ボイルしてその足の身に蟹味噌を塗ってる。
美味しくないわけがないという・・・。
タカアシガニ、美味しいものなのですね。

*オレンジ白菜 イノシシのモルタデッラ

自家製の白菜の甘みに驚く。
イノシシのソーセージはまずまずの美味しさ。

*天然スッポン(冬眠中) 天然椎茸 炭火焼き

冬眠中のところを捕まえたというスッポンは、あっさりした味付けながら滋味深い。
そして天然の椎茸の旨みの素晴らしさ。感動級。
天然の椎茸なんて、まずないですし。
つか、他では食べたことない。

*春子と青海苔のパイ包み焼き 

これもとても美味しかった。
春子のあっさりとした旨みに青のりの磯の風味が加わり、パイのバターの風味がコクを与える。
上品ながら旨みに深みが感じられ、とても良い。

*小鴨のポルペッティ スッポンのスープ 芽キャベツ

これも素晴らしかった。
スッポンのスープは、小鴨のコクと相まってとても滋味深い。
半端ない旨みというか。
塩加減も適切で、芽キャベツの甘みとともにこれまた感動級。

*コハダのカルパッチョ 水芥子

これのみ少し塩が強かったけど、小肌は臭みもなくてとても美味しい。

*北寄貝とロマネスコ つぼみ菜 プンタレッラ

軽く火を通した北寄貝は甘い。
ロマネスコやつぼみ菜の野菜と北寄貝の異なる甘みは良いグラデーションだし、プンタレッラの軽い苦みは良いアクセントになってる。

*スミイカ タルティーボ 烏賊の肝ソース

タルティーボ(根菜)はやや苦みがあって、薄く切ったとても甘みのあるスミイカの身と良い対比。
烏賊の肝のソースは上品に仕上がっており、イカの身の甘みにコクを。

*平目 エンガワ 平目の肝 オリーブオイルと平目出汁とふきのとうのソース 柚子胡椒

とても大きな平目。
中をレアで火入れしており、その旨みとふきのとうの軽い苦みとのハーモニーが心地よい。

*自家菜園のサラダ 大豆のソース

温かいサラダ。
これまた野菜に力があり、美味しい。

*田鴫(タシギ) 小綬鶏(コジュケイ) 山鳥 炭火焼き トリュフ

コジュケイが意外に美味しかった。
コクがある。
山鳥はキジのようなあっさりとした風味。
田鴫は、シギらしいアンチョビのような風味がたっぷり。
この値段の中で、こういうジビエを出してくれるのが嬉しいですな。
また、後からコジュケイの頭を出してくれ、前述のように美味しかった。

*セロリのシャーベット

さっぱりと。
あまりセロリ臭さみたいなのは無いです。

*穴熊のアマトリチャーナ

穴熊の脂の甘みにトマトの酸味が加わり、これまた美味しい。

*ミルクとヨーグルトのジェラート

定番。
ミルクの甘みとヨーグルトの酸味でさっぱりと美味しい。
さらに隠れデザートも。

*小菓子 カフェ

以上です。
1年ぶりにウシマルっ!
千葉の食材にこだわり、千葉の豊かさを教えてくれるレストラン。
本サイトでの評価も非常に高い。
クリスマスランチで訪問。
1時間に一本の総武本線に乗り、松尾の駅からタクシーで10分、1000円少々。
なお、帰りは隣駅の成東までタクシーで行き(3000円弱)、特急で帰りましたが、そっちの方が楽ではあります(自由席特急料金は、都内まで行っても1000円以下)。
クリスマスということで、12000円のコース1本。

ツリーもあったり、クリスマスっぽい小物もあったり、良い雰囲気。
天気がすごく良くて、陽が入りぬくぬく♪
のんびりした感じで良いな。

当日の内容は以下になります。

*チーズ盛り合わせ(サービス)
*シラスウナギとハタケシメジと千葉産フカヒレ、鴨出汁のスープ
*サツマイモ(あやひめ)の芯の部分のロースト その皮のペースト 削り生ハム
*アンコウのグラタン(少しクミンとかのスパイス)
*蒸し渡り蟹
*蛤の蒸したものと茹でたロマネスコ
*スミイカのソーセージ その肝のソース
*キャベツのパスタ イノシシのひき肉 柚子胡椒風味
*平目のカルパッチョ 山わさび添え
*自家農園のサラダ
*網取りコガモ・マガモ・夷隅産ジャージー牛イチボの炭火焼き サルサベルデ ベリーのソース
*自家製唐墨のパスタ
*ミカンとセロリのソルベ
*落花生のパンナコッタ 冬いちご
*自家製ミルクアイス イタリア産白トリュフ
*コーヒー(千葉産のサトウキビから作った黒糖)

今回も、千葉の食材がふんだん。
というか多分、千葉以外の食材は白トリュフとカラスミに使うボラの卵くらいかも。
その素材を生かした、シンプルな料理。
調味も抑えており、相変わらずツボ。
精緻な料理というわけではないのですが、シェフが走り回って集めた食材を頂く、まさにご馳走。
自然の滋味を頂く感じ。
唯一無二で、それを求めてミシュランで星が付いてる予約困難店や話題の新店のシェフたちが、都内から食べにも来てます。
あ、クリスマスランチでしたが、料理自体はデザート含めそれらしい感じは全くなくて、いつもの打矢シェフの料理。そういうところも好感。

ワインは、クリスマス特別仕様??。
新しく入ったサービスの方が、「今日は好きにボトルを開けて良い」と鈴木支配人に言われたとかで、全部の皿にワイン(と一部日本酒)を合わせてきた。
なので、10種類以上(私は途中でギブアップしました)。
しかも、シャサーニュ・モンラッシェやシャンボール ミジュニー含めた良酒揃いで書けないくらいお得なお値段。
やりすぎというか、全く採算度外視・・・(完全に赤字ですな)。
まさに圧巻の体験でした。

ということで、相変わらず素晴らしいお店。
帰りは特急の中で爆睡。
ご馳走様でしたー。

以下、料理の感想を少し書きます。

最初のチーズは、夷隅にあるチーズ工房【千】のもの。賞を取ったとかで、超入手困難なチーズらしいです。
クセはそれ程でもないのですが、風味が濃いというかトロリとした旨みが素晴らしい。
鴨出汁のスープは、その滋味に唸る。
優しい味ながら、すごくコクがある。ハタケシメジの美味しさにも悶絶。
サツマイモの芯の部分を使ったローストは、甘いながらもクドサはなくて、生ハムの塩気が甘みを浮かび上がらせる。
アンコウのグラタンは、クミンの香りが少ししてスパイシー。チーズの優しい味がそれを包む。
美味しい。

渡り蟹は、身をむしって甲羅に盛り付け。シンプルに蟹の美味しさが前面。渡り蟹特有の甘みと香りが出ていて、とても美味しい。
渡り蟹って、かなり美味しい蟹だと思うのですが、身を取るのが大変なんですよね。それを丁寧にやってくれてるのが嬉しい。
蛤だけは、毎回思うのですが貝臭さが出ていて、もうひとつ・・。そういう仕様なのかな。
スミイカのソーセージは、品の良い甘みとコクがたまらない。肝のソースもすごく美味しい。
イノシシを射込んだキャベツのパスタは、可愛い形。コクのある焼売っぽい味(喩えが変で申し訳ない・・)。
平目のカルパッチョは、肉厚でその旨味に悶絶。とても美味しかった。
自家農園のサラダは、野菜の味が濃くていつもながら美味しい。優しい大豆のソースもいいな。

メインのお肉は、炭火で焼き上げ。
銚子(だったかな)の塩、ベリーのソース、サルサベルデをお好みで付けて頂きます。
小鴨・真鴨、網取りの鴨2種に悶絶。特に小鴨が美味しかった。
旨みがたっぷり。鉄分を湛えた香りも良い。
ここの網取り鴨は、本当に美味しい。
2か月熟成させたジャージー牛含めるとかなりのポーションで、苦しい・・。
牛は、あっさりした風味です。
千葉の小麦粉を使ったパスタは、素朴な味。自家製の唐墨(ボラの卵自体は千葉産ではないみたい)がたっぷりで、その塩気で頂くシンプルに美味しいパスタ。こういう素朴さも魅力。

落花生のパンナコッタは、まさに落花生の風味がたっぷり。
ミルク(牛乳)までも自家製のアイスは、白トリュフはそれ程香らなかったものの、その優しい甘みが素晴らしい。必食の逸品。
千葉県産のサトウキビから作る黒糖の柔らかな甘さに癒されながら、〆。
幸せ♪

以上です。

【2016年11月訪問】

超久しぶりに訪問。
食べ友さんと電車で行きました。
千葉駅から1時間、東京からだと2時間ほどの総武本線 松尾駅から、タクシーで7~8分(タクシー料金1000円ちょっと)の場所にあります。
なので、すごく遠くはないのですが、電車が1時間に1本しかないのが難点。
到着すると、久しぶりの鈴木マネージャーの笑顔。
ランチのお任せコース(8500円)をお願いし、以下の料理が出ました。

*ダイヤモンドポーク・ジャージー牛の生ハム サツマイモ
*平目ほほ肉・バカマツタケ・栗のカルトッチョ
*カエルのブルゴーニュ風 千葉産トリュフ(イボセイヨウショウロ)の香り 紫しめじ添え
*九十九里産天然うなぎのグリエ 山わさび
*早松茸(大もみだけ)と牛たん
*フォカッチャ
*イカ墨のソーセージ 肝のソース むかごとイカの口添え
*ハマグリの蒸し焼き ロマネスコのソース
*平目のカルパッチョ エンガワ 水芥子
*そばがき なんちゃらやま茸(汗)
*地野菜のサラダ 大豆のソース
*千葉産網取り真鴨 ジャージー牛 のグリエ
*ハーブのソルベ
*地粉のパスタ ジャージー牛のコンソメ
*千葉産チーズ(青かびチーズ・白かびチーズ他)
*ミルクアイス 
*香茸のムース ガトーショコラ

相変わらず、千葉産の食材にこだわる千産千消。
そして、この値段でこの品数。
お腹いっぱい(笑)
網取りの鴨は火入れも良くて美味しい。
千葉で採れたトリュフまで頂けるし、松茸より美味しいという希少なバカマツタケまで
実際、バカマツタケは松茸よりも味が濃くて香りもあり、感動。
鰻のグリエは、皮がやや焼きすぎなものの、香りが良くて美味しい。
平目のカルパッチョは、旨みがたまらん。
地粉のパスタは、合わせるコンソメスープが品良くてとても美味しかった。
ハマグリだけが、やや貝臭さが出ていてイマイチでしたかね。
いずれにせよ、大満足。

また、こちらはワインが素晴らしい。
お任せで頂いたのですが、各料理に合わせて1杯出してくれる。
なので、お酒が飲める食べ友さんは、10杯以上飲んでました。
ワイン自体もとても美味しいし、日本酒も出たりと趣向が楽しい。
10杯以上飲んで、料理とお酒を合わせて13000円ほどの会計(下戸の私は、量少な目で7杯で12000円。)。
顔を覚えて貰っているというのもあるかもですが、素晴らしいCPです。

オーナーの鈴木さんのサービスも変わらず楽しい。

ほんと満足。
ご馳走様でしたー。

【2013年4月ディナー訪問】

お気に入りのお店。
3月のオフ会に続き、4月は連れとディナーで訪問です。(ちょっと古いレビューでスイマセン)
お任せコース7000円。

*落花生のスープ
*イカスミのソーセージ 甲イカのカルパッチョ  細かく包丁を入れた甲イカが柔らかくて美味♪
*コハダのカルパッチョ 肝乗せ  コハダの肝って美味しいんだ!と感心。

*メガイアワビとトコブシのタリアータ
あわびはシンプルにカルパッチョ。
とこぶしは身をすりつぶして、塩水・オリーブオイルを混ぜたソースを掛けてあります。
下には肝のソースも。
とこぶしの方が、香りが高くて野趣溢れる旨さ。
アワビはおっとりとした旨さ。
楽しい食べ比べ。


*春子鯛の鱗焼き 筍
筍は、盛りのせいか前回よりも旨味が濃厚。
1週間ほど前に、湯島の超人気店で頂いた筍より美味い。
うろこ焼きもパリパリで楽し♪

*ホッキ貝のカヴァデリ カヴァデリという、ねじねじ君なショートパスタをホッキ貝に合わせてます。
海の香りが漂ってくる品。

*地場野菜のサラダ
*朝取りフルーツトマトの冷製カッペリーニ

フルーツトマトが素晴らしく甘い♪
感動モノの甘さ。

*本日のお肉
いすみ産ジャージー牛のロース
三元豚仔豚


濃厚なミルクを採るジャージー牛の肉は、赤身の味が濃くて美味しい。
肉の旨味が存分に味わえ、霜降りより好きかも。
脂も適度に付いてます♪
仔豚は皮の風味が良くって、火入れも豚・猪関係をこちらで何度か頂いた中では一番良かった。
ジューシー♪

*セロリのグラニテ
*めかぶのスパゲッティ とろとろが面白いめかぶのパスタ♪

*ウチの牛乳で作ったアイスとヨーグルト  定番。さっぱりとして、最高。

1ヶ月前の訪問とは違った食材が出る一方、同じ食材でもより旬の旨さを感じられるものがあったり、自然の恵みと季節の移ろいを存分に感じる事が出来ました♪
ほんとシェフの努力に感謝です。

一方、今回のワインのテーマは、同じ葡萄品種の産地違いの飲み比べ。

白のソーヴィニヨンブランは、日本(山梨)とフランス(ロワール)。
日本の方が、香りが抑えめで、貝類には合う。
フランスは、青草の香りがするソーヴィニヨンブランらしい味わいで、その香りが野菜に合います。
日本の方も野菜(地場野菜のサラダ)に意外や合うと思ったら、ドレッシングに味噌を使っているから合うのだとか。
なる程!

赤はメルロー。
フランス(ボルド-)とアメリカ(カルフォルニア)。
やはりカルフォルニアの方が、果実味が強い。
一方、ボルドーはグレートビンテージの2005年ということもあってか、オーメドックとはいえしっかりしていて、とても美味しい。
もう2005年も飲み頃に入って来ているのですね。

ここのワイン飲み比べはほんと楽しい。
近年無いくらい飲んだかも(まー、グラス4杯くらいですが・・)

ということで、今回も大満足♪
とっても幸せな時間を過ごしました。

なお今回、Ushimaruで予約を取ってくれる提携ホテルに泊まりましたが、ビジネスホテルなのに広くて寝るには十分な宿でした。
一泊一人5000円。
Ushimaruでのウエルカムドリンク(泡)付きだし、お腹いっぱい♪幸せ気分いっぱい♪のまま即寝られるし、このパターン良かったです。
今度は夏かな。

ご馳走さまでしたー。


【2013年3月ランチ訪問】

食べログ事務局主催のオフ会に行って参りましたーー!!
1月に怪我をしてからは初のオフ会。

場所は大好きなUshimaru♪
まだ怪我が治ったとはとても言えない状態だったのですが、なんとか大丈夫だろうと。
食い意地が、痛みや不自由さに勝りました♪( ♪ じゃないですよね・・)
直前まで返事を待って頂いた幹事の方に感謝です。

当日は、6000円のお任せコース。

内容は以下になります。

*タイラ貝、ホッキ貝ヒモと芝山産朝取りセリ・クレソンのサラダ

貝からスタートというのが春ですなぁ。
串焼きにした貝も添えられて、ホッキのさくさくの食感と上品な旨味がタマラナイです。
セリ・クレソン、さらにはつくしなどもあって、苦みが春を感じさせてくれます
春の海と野の出会い。

*モクズガニのプリン
*モクズガニの冷製タリオーニ


モクズガニは味噌が旨いんですよね。
その味噌を使ったプリンとパスタ。
旬では無いため濃厚さがやや足りないですが、それでもコクがあるっす♪

*ハマグリと銚子産無農薬キャベツのヴァポーレ

ヴォポーレは蒸し煮っすな。
大きな地ハマグリ。よく見掛ける輸入ものとは味が全然違います。
ジューシーで香りが素晴らしい。
春キャベツの甘みとハマグリの出汁、そこへニンニクが香るスープがとてもとても美味しい。

*いすみ産孟宗竹オーブン焼き

またまた春を代表する食材。
千葉は筍の名産地。
やや青さが香る中に甘みが広がる筍。
もう少し甘みが欲しいかな?とも思いましたが、十分美味しい。

*天然ヒラ茸と椎茸

椎茸がとっても旨い。旨味がハンパないのです。
あまりに旨いので、どこ産の椎茸ですか?と聞いたら、天然ものだとか。(後で手元のメニューを見たらそう書いてあった・・。恥)
椎茸って、天然ものがあるんですね!
そして、前述のように普通口にしている栽培ものより断然旨い。
自然の力の素晴らしさを見せつけられた思いです。
そして、それを採ってきてくれるシェフにも脱帽。
まさに馳せて走って食材を集めたご馳走を提供してくれるこの店の真骨頂。

*地場野菜のサラダ

良い箸休め。
蕗など春の野菜やカステルフランコなど珍しい野菜が入ったこれまた食の好奇心を満たしてくれる食材で構成。
素晴らしい。

*セロリのグラニテ

*本日の肉の盛り合わせ
網取り真鴨・ホルスタイン牛タン・山羊ロース・仔猪モモ

もう3月なのに、網取り真鴨がっ!
香りとコクがあって、すっげー旨い。
この5倍くらい食べたかった・・。(貴重なので無理ですが)。
それと牛タンがとても柔らかくて旨かった!
山羊ロースはちょっとクセがあるので、好みが分かれるかも。
仔猪は塊で来て、取り分けてくれます。
この塊での焼きは、前回の豚さんもそうだったけど、ちょっと火を入れすぎ・・。
ああ、それにしても鴨と牛タンの素晴らしさよ・・。
皆意見が一致してました。

*ウチの牛乳で作ったアイス ヨーグルト掛け
こちらの定番。こちらで飼っている牛から採った新鮮なミルクで作るアイスとヨーグルト。
そりゃー、旨いです♪

*苺のオーブン焼き

この辺りは苺の名産地でもあります。
焼いて旨味を増した苺♪

ということで、今回も大満足。
春の食材に冬の名残の食材なども織り交ぜ、素材そのものの美味しさを素直に味合わせてくれる。
天然の椎茸には特に感動しました。

お酒も、ムルソーの垂直飲み(2004年2003年。暑かった2003年の方が甘みが強くてまろやかなコクがある)や同じ畑で作り手違いの
モレ・サンドニなど、とても楽しい企画があり、至福。

ということで、今回も大満足。
やっぱこの店いいなー。
オフ会自体も、色々な要望などを事務局の方に伝えたり、久し振りにあったレビュアーの方々と笑いあったりして、復帰オフ会はとても思い出深いものになりました。
感謝です。

余談
怪我をして、まだ腕の動きに不自由な面があってリハビリ中ですが、この会の翌日に結構な改善が見られました。
それまでは、本当にわずかづつの改善だったのですが。
笑ったりして、筋肉の緊張がやや解けたのかも。
食べログのリハビリ効果にびっくり?です(笑)
本当に感謝っすーー(涙)

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九十九里浜近くの千産千消を掲げるイタリアンレストラン。
前から気になっていたのですが、9月にオフ会でお呼び頂きランチで訪問。
あまりに気に入ったので、11月にディナーで再訪しました。
その2回分まとめてのレビューです。

【2012年9月ランチ訪問】

前述のようにオフ会(うめばら会)で訪問。
お任せコース6000円です。
当日の料理は以下。

*自家菜園 かぼちゃのアイス
*横芝産 山羊チーズと茹で落花生
*作田産 岩ガキと地粉のパイ包み  アカヤマドリダケとヤマドリダケモドキのフリット添え
*銚子産 トマトと自家菜園シークワァーサーの冷製カッペリーニ
*いすみ産 房総地鶏のわら焼き
*山武産 黒胡麻のニョッキ
*九十九里産 海取り天然うなぎの炭火焼き
*地場野菜のサラダ
*お肉 3種の盛り合わせ いすみ産ジャージー仔牛もも 富里産三元豚仔豚もも 千葉県産鹿ロース・フィレ
*フロマージュKOMAGATAのチーズ盛り合わせ
*山椒のグラニテ
*うちの牛乳 アイス ヨーグルト

*コーヒー・紅茶・ハーブティー

という皿数豊富な充実内容。
特に房総地鶏のわら焼きが、ふわふわの白子とかがとても美味しく、肉もコクがあって美味かった。
海取り鰻は力強くてこれも美味し。
鹿も美味かったですが、もうちょっと優しい火入れでも良いかな。
仔牛はその仔牛のお母さんから作ったバターを添えていたり(香りが似ているので味が馴染む?)、すごいコダワリです。

そんなこんなで、千葉の食材にこだわって作った、シンプルだけど素材が生きている料理に感激。
電車の関係もあり、4時間たっぷり楽しみました。

過ごした時間も楽しく、予約を取ってくれた葡萄党幹事長さんや幹事のうめばらももさん、楽しい時間をご一緒して頂いた方々に感謝しつつ、再訪を誓って店を後にしたのでした。


【2012年11月ディナー訪問】

ということで、11月の下旬に連れと訪問。
場所的に夜は空いているかと思いきや7割くらい埋まってました。
ディナーのお任せコースは7000円。
アラカルトや4000円のコースもあるようなのですが、やっぱりここまで来るなら思いっきりお任せするのが良いかと思いますデス。
当日の料理は以下。
(なお、照明の関係で我がヘボカメラではちゃんと写っておらず、見苦しくてスイマセン。)

*ダイアモンドポークの自家製ハム 鹿肉のサラミ
鹿肉のサラミは深い味。香りがとても良い。

*サマツ茸とあおりいかのスライス 肝のソース
シコシコのあおりいかとキノコの食感が絶妙。上品に仕上げたイカの肝のソースが絡んで美味い。

*ホシザメのフカヒレとハナビラニカワ茸入り 鴨のスープ 
優しくも滋味深い味の鴨のスープに、シェフが採ってきた天然の茸と地元のフカヒレ。
心と体に沁みます。

*ヒラタケと新そばのフリット そばがきのソース 蕎麦粉を使ってヒラタケをフリットに
新蕎麦は香りが高し。ヒラタケも天然。大地の香りの競演。

*車海老の冷製カッペリーニ 
車海老やサルエビの味噌を絡めてあるカッペリーニ。
添えてある頭はサクサクで味噌が美味 身はレアレア♪

*アカシタビラメと地粉パイのオーブン焼き 
アンチョビで味付け。ふわふわ♪
美味いよー。

*墨イカのソーセージ トマトジャム添え
イカ墨とイカの身などを詰めたソーセージ 小さいながら旨味がとてもあります。
イカの身の歯応えも良い♪

*フォワグラのポワレ イチジク添え
普通に旨し。

*地場野菜のサラダ
ピーナッツソースだったかな。ほっとする一皿。

*朝取りのキジと網取り真鴨の炭火焼き ササミ・ハツ・レバー・砂肝の串焼き
キジはコクのある身が締まった地鶏みたいな味で、結構旨い。
しかし何と言っても絶品だったのが、地元山武で獲れた鴨。
網取りのために血が流れておらず、レバーのように濃い味
しかもふるふると柔らかい
もー気絶するくらい美味かったです。
内臓の串もかなり美味い。
この鴨はちょっと忘れられない美味。

*夏みかん・柚子など柑橘のシャーベット
さっぱりと♪

*自家製下仁田葱とハマグリのスパゲッティ
量は聞いてくれます。
地蛤ですかね。大きい。
蛤の旨味がパスタに絡んでたまらない♪

*うちのミルクアイス ヨーグルト ミルク
こちらのお店で飼っている牛のミルクを使ったデザートの直球勝負。
前回と一緒ですが、やはり究極の自家製デザートです♪
コクがあってとっても美味い。ママの味♪

*コーヒー・紅茶・ハーブティー

ということで、ディナーは料理13皿。
すごい品数です。
しかも昼よりさらに内容・量ともに充実。
とっても満足・満腹。

で、こちらの店についてまとめると以下になります。

味付けは素材の味をそのまま生かした優しいもの。
海老のミソやイカスミ、鴨の出汁などでコクを出して、塩は控え目。
一方濃い方が好みの方用に、塩(九十九里産)が添えてあったりもします。
また、他にも色々なソースで楽しませる工夫も。

千葉の自然の恵みを、自ら栽培したり山に分け入って採ったり、あるいは現地に赴いて地元の方から調達。
奇をてらうことなくそのまま生かし、素直に素材の持つ滋味を味わわせてくれるお店。

しかも、持ってくる千葉の食材はハンパない種類。
頭が下がる想いです。
前述のように、各料理は素材をそのまま生かしたものです。凝ったものではありません。
火入れにしても完璧とは言えないものもあります。
また、無理に千葉の食材を使わなくても・・というのもほんの一部ですがありました(山葵とか)。
しかしそういった事を超越して、地場の素材の味を心ゆくまで楽しむ食の悦楽という意味で最高のお店かと思ってます。

またワインやサービスも素晴らしい。
グラスワインでお願いしたのですが、それが融通無碍。
時には同じ作り手の違うキュベ(グレード)の比較をさせてくれたり、あまり飲めないと言うと料理によって少しだけ合うワインをサービスしてくれたり、一杯1000円を5杯分でかなりの種類(8~9種?)飲んでました。
しかもシャサーニュモンラッシェなどのグランヴァンも含んでです。
とってもとっても楽しかった。
ワインも自ら買い付けに行ったりしてるようで、お酒まで自分たちで走り回って確認し集める姿勢に感服。

また月2回地元の方によるマジックショーもあって、たまたまその日に当たっていたのですが、これも大変楽しかった。
各お客さんごとにテーブルマジックを披露してくれて、かなり見応えがあり。
食以外でも客を楽しませようとするその姿勢も素敵。

走り回って食材を集めるから、ご馳走。
ご馳走という言葉の由来をこれ程見事に体現しているお店は、他に知りません。
スローフードという意味でも見事。
こういうお店が千葉にあったとは、千葉レビュアーとして誇り以外の何物でもない。
そういうコンセプトを別にしても、食べていて素直に楽しく今自分が千葉で一番好きなお店です。

ということで、こちらを300件の区切りレビューにさせて頂きました。
いつも拙レビューを読んでくれている方々に感謝致します。

  • 田鴫(タシギ) 小綬鶏(コジュケイ) 山鳥 炭火焼き トリュフ
  • モクズガニ サツマイモ(あやひめ) 唐墨
  • 鴨川産 タカアシガニのボイル 蟹味噌をつけて

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4位

京味 (新橋、内幸町、汐留 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2013/07訪問 2013/08/07

季節が食材を迎える

お誘い頂き、行ってきました。
京味ですよ。京味!
昔、美味しんぼを読んでからの憧れ。
あの伝説の料理人、西さんのお店です。

一見さんはお断りだし、予算的にも40000円以上なので、庶民の私が行けるような所ではありません。
顧客も、名士が名を連ねているようだし。
誘ってくれた方には本当に感謝です。
食べログやってて良かった♪

当日は3人で訪問。
カウンターで。
この名声で9人分しか無いカウンターですから、超貴重。

当日の料理は以下。
なお、此方では写真はおろかメモを取ることも御法度。
料理の説明もあまりありません。
記憶だけを頼りに書いてますので、間違いや漏れはご容赦をー。(特に順番はあやふや。また料理名もてきとー。)

*鮑の冷やし汁
*鱧(はも)寿司 鱧の骨を揚げたもの
*根芋(ずいき)の吉野葛煮
*とうもろこしの掻き揚げ
*鱧の卵と浮袋・肝の煮こごり汁
*茄子の田楽をフグの皮で巻いたもの
*鱧の炙り?と落とし(湯引き) 梅肉 醤油
*明石の鯛・あこう(キジハタ) ポン酢 醤油
*一汐した若狭ぐじを使ったお椀
*保津川の鮎とその骨せんべい
*蛸の子 海老芋 粟麩の煮物
*蟹真丈の生姜葛餡掛け
*鮭のハラスご飯
*わらび餅

すっごい品数。
なのに(3歩歩けば忘れる)私の鳥頭でも覚えていられたのは、どの料理も大変印象深かったから。

細かく切った鮑を入れた冷やし汁の出汁とコク。
棒寿司の鱧の柔らかさ。
根芋の吉野葛煮のしゃっきり感と素朴さの中にも漂う滋味。それを引き立てる出汁加減。
とうもろこしの甘いことと言ったら!
鱧の卵・肝のまろやかさと浮き袋の優しい食感。その旨味が溢れる汁!
茄子の甘みとトロトロ感。フグの皮のプリッと感との食感の対比!そして田楽味噌の上品さ。
鱧の骨切りの見事さ。
夏場としては信じられないくらい脂が乗った鯛と上品な旨味のあこう。
まったりとした出汁がとても奥深く、一汐したグジの蕩けるような味に陶然となった、この日の白眉であるお椀。
魯山人が一番だと言った保津川の鮎はとても上品な味。(個人的にはもうちょっと野性味ある方が好きですが・・)。
出汁が浸みた海老芋にうっとりし、蛸の子の美味さに驚いた煮物。
えーと、渡り蟹を使った蟹真丈はふつー(汗)
鮭のハラスご飯は、日本人であることに感謝。
食感が素晴らしいわらび餅にも感激。

ということで、さすが京味という品ばかり。
ちょっと書いたように、全てに陶然となったわけではないですが、全体を通して期待を全く裏切らない素晴らしさ。
ずいき(里芋の茎)などの何気ない品も、驚くほどの滋味。
そして特にお椀は、打ち震えるような感動がありました。

そして、西さんがすごく面白い。
「鯛、夏場なのに脂が乗って美味しいですね」と言ったら、「良いのを選んでいるのだから当たり前や!」と。(汗)
その後、夏場の鯛も産卵後しばらくすると再び脂が乗って旨いものだと教えてくれたり、鮎は綺麗な食べ方を指南してくれたり。
途中、お弟子さんが沢山いるのに、ご自身で洗い物までやってました!
また独立したお弟子さんの中でも、笹田さんと星野さんはとりわけ可愛いようで、毒舌な中にも愛がこもっった言い回しをしてたり。
また、「食材は季節が教えてくれる。」「季節が食材を迎える」というような事を仰っていたのが印象的。

京味、伝説と言われるだけはあります。
こういう店に点数を付けること自体おこがましいですが、満点で。
まあ、庶民の私が40000円超払ってまた行きたいかと言うと、正直背伸びし過ぎの感もあり微妙。
ただ、この夜の料理が生涯記憶に残るであろうことは間違いない。
それぐらい素晴らしい味。

誘って頂いた方に大感謝。そして良い時間をご一緒してくれたもう一人の方にも。

ご馳走さまでしたー。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

レフェルヴェソンス (表参道、乃木坂、広尾 / フレンチ)

5回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥15,000~¥19,999

2017/10訪問 2017/11/21

素材の力と組み合わせの妙と

秋のレフェル。
秋は鳩がメイン。
鳩好きとしては、行くしかない。

通されたのは、円形の半個室の席。
メインダイニングと、かなり隔絶された感じで、プライベート感が高い。

コース1万円のみで、この日の料理は以下になります。

*ハロー〜  秋刀魚、ビーツ/マスカットとすだち
*アップルパイのように #30〜かさご、ラルド、黒トリュフ
*生命力〜 鱧の炭焼きと洋梨、大根、山椒と白味噌、赤ワイン酢の煮詰め
*定点〜  蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*陰と露〜 牛たんと木の子たちの南瓜スープ、発酵乳とはしばみオイル
*紅い空、紫の海〜 鳩を稲藁で炙って、その内臓のソース、生姜のきいた北寄貝、賀茂茄子、紫蘇の花
*スタッカート〜 ぶどうたちとほうじ茶のアイスクリーム、モスカートダスティのジュレ、ベルヴェーヌとブルーチーズのムース、金木犀の花
*お薄 & World peace&小菓子


前回に比べると、味のバランスも良くて、全体的に美味しかったです。
鱧とスープが、特に良かった。
ただ、以前のような研ぎ澄まされた完成度に比べると、美味しさや精緻さよりも遊び心に振った感のある料理となってますかね。

春は豚、夏は鮎と鹿、秋は鱧と鳩、冬は鴨と、季節ごとのメイン食材を固定し、毎年少しずつ調理を変えていく此方の手法自体に、少し難しさがあるのかも。
それはそれで楽しいのですが、鳩なら2年前の方が・・とか、鮎なら去年の方が・・とか、毎年行ってるとどうしても比べてしまう。
レシピを変えるという行為の結果、さらに良くなるとは限らないので。
もちろん十分に美味しくはあるのだけど、感動はあまりなくなってきたというか。
ほんと難しい。

サービスは、いつも担当してくれてたシキさんがボンヌターブルに異動になり、寂しさも。
もちろん、サービス自体は素晴らしいのですが、個人的にはシキさんのサービスが好きだったので。

そんなこんなで、通うの少しお休みすると思います。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*ハロー〜  秋刀魚、ビーツ/マスカットとすだち

秋刀魚は生で、下にビーツのムースと上に生姜の泡。
ビーツの甘さと土臭さに、秋刀魚の旨みが合ってました。
生姜が出過ぎてないのも良いな。

*アップルパイのように #30〜かさご、ラルド、黒トリュフ

アツアツ。
齧ると、黒トリュフの香りがふわん♪
ラルド(豚の背脂)のコクをカサゴが受け止め、まとまりがある味。

*生命力〜 鱧の炭焼きと洋梨、大根、山椒と白味噌、赤ワイン酢の煮詰め

これはとても美味しかった。
鱧は、軽く湯通しした後、皮目に沿って油を流し、パリッとさせる。
その後、炭の上に直接置いて、炭の香りを付ける。
その通りに、皮目がパリッとしつつ、身はほっくりで甘い。
洋梨のねっとりとした甘は、鱧の香ばしさと良い対比。
赤ワインビネガーのコクと酸が、やはり鱧の旨みを引き出す。

網で獲った鱧をイメージして、酢でマリネした大根を周囲に巻いてるのですが、それはあまり合わなかった感が・・。酸をまとった大根の爽やかさと水分が、鱧の香ばしさや甘みを削いでる感じで。
爽やかさを与えるには、赤ワインビネガーのソースと山椒で十分な感じです。
なので、ぐるぐる巻いてる大根を外して鱧を食べ、後に後口をリフレッシュする意味で大根を食べると美味しい。

*定点〜  蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ

寒くなってきて、甘みが乗ってきた蕪。
でも、まだ辛みも残っていて、その複雑みが嬉しい。

*陰と露〜 牛たんと木の子たちの南瓜スープ、発酵乳とはしばみオイル

南瓜のスープの甘み、牛タンのコク、キノコの旨み、発酵乳の爽やかさと甘みと、色々な旨みや甘みが絡み合い、でもバランスが取れてる。
まさに、レフェルの真骨頂。
それを、はしばみオイルの香ばしさが引き締める。
秀逸な皿。

*紅い空、紫の海〜 鳩を稲藁で炙って、その内臓のソース、生姜のきいた北寄貝、賀茂茄子、紫蘇の花

ヴァンデの鳩。
少し燻香が強過ぎて、鳩の香りを損なっていたのは残念。
内臓のソースは思ったより上品で、その分、北寄貝のエキスで作ったソースが補完し、美味しい。
紫蘇の花の爽やかさが、燻製香がやや鼻につくのを抑え、何気にすごく良い働きをしてました。

*スタッカート〜 ぶどうたちとほうじ茶のアイスクリーム、モスカートダスティのジュレ、ベルヴェーヌとブルーチーズのムース、金木犀の花

ほうじ茶のアイスが、香ばしくて良いな。
モスカートダスティという甘口の白ワインのジュレは、ぶどうと合わないはずがなく。
ブルーチーズのムースが、ほうじ茶の健全に対して色気を運び、複雑みがある。
これもバランスが素晴らしくて、美味しい。

*お薄 & World peace&小菓子

以上です。



夏のレフェル。
今回もランチで、食べ友さん達と訪問。
コースは一万円のみ。

当日の内容は以下になります。

*ハロー〜 毛蟹、ピーマン、茴香/かぼすと日本酒
*アップルパイのように #29〜 雲丹、穴子、海苔
*夏〜 鮎をうるかの香りで、枝豆、米酢、芋茎
*定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*マイグレーション〜 とうもろこしの冷たいスープと発酵乳、モーレネグロ
*森のむこうに/狩りの記憶〜 夏鹿のロティとムール貝、茗荷、茄子、大葉、青梅
*木陰の涼〜 メロン、ヨーグルト、朴の葉、カフェ
*お薄 & World peace
*小菓子

今回は、夏のスペシャリテである鮎が目当てだったのですが、さすがに美味しい。
とはいえ、鮎もメインの鹿も、少し気になった点があったかな(後述)。
最近ずっとシェフが不在がちなのが影響してるのかは不明ですが、ここ2回ほどは以前の完璧さがわずかに影を潜めてる気が。
ただ居心地の良さは相変わらずで、料理のレベルはそれでも都内のフレンチでもトップクラスだし、満足度がとても高いことは変わりがない。
今後も通い続けることは必至。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*ハロー〜 毛蟹、ピーマン、茴香/かぼすと日本酒

下に赤ピーマンのムース、シェリーと醤油の層を挟んで、上にウイキョウの泡。
赤ピーマンムースの甘みと毛ガニの甘みが良い相性で、蟹臭さをウイキョウが和らげ、シェリービネガーは蟹の甘みを引き出す。
素直に美味しい。
かぼすと日本酒のソルベも、さっぱりして美味しかった。

*アップルパイのように #29〜 雲丹、穴子、海苔

アツアツ♪
海苔の風味が濃くて、旨みがたっぷり詰まったアップルパイ。

*夏〜 鮎をうるかの香りで、枝豆、米酢、芋茎

最初に、アイスフィルトレーションによる鮎のコンソメ。
雑味が無い綺麗な味で、さすがの美味しさ。
今年の夏は数か所で鮎のコンソメを頂きましたが、別格の美味しさ。

次に料理が出てきます。
鮎は、半身と頭はフライパンで素焼きにし、半身は笹の葉で蒸し焼き。
少しうるかの香りが強くて、鮎の繊細さを損なっていたかな。
ただ、枝豆のソースがそれを和らげる優しさで、合わせて食べると美味しい。
この辺りの計算が、ここのスゴイところ。
笹の葉で蒸した方は、とても柔らくてしっとり。
この火入れは相変わらず見事。
また、揚げ焼きの方は香ばしく、もう少し頭がカリッとしていても良いかな?と思うものの、素直に美味しい。

*定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ

夏場のこの時期だけの青森野辺地産の蕪。
瑞々しさが素晴らしく、夏場にしては甘味が濃くて、でも辛みも適度にあり、そのバランスによる味の立体感・奥深さが素晴らしい(去年の感想をほぼコピペ・・・)。
まさに逸品。

*マイグレーション〜 とうもろこしの冷たいスープと発酵乳、モーレネグロ

モーレネグロというのはメキシコの郷土料理(調味料)で、こちらではカカオにハーブ・トウガラシなど30種類以上を使ってます。
とうもろこしのスープ自体は、割合オーソドックスな味わい。
がっ、これを混ぜると深みが出て、とても美味しい。
とうもろこしの甘さを、少しの辛さが際立たせ、ハーブの香りは奥行きを与え、カカオがキレを与える。素晴らしいな。
あ、サワークリームも付いてましたが、これは無くても・・(汗)。

*森のむこうに/狩りの記憶〜 夏鹿のロティとムール貝、茗荷、茄子、大葉、青梅

夏鹿をロティし、ムール貝のピュレ、大葉を鹿の間と上に。
狩りで森の中に隠れる鹿をイメージしたそう。
あっさりとした鹿肉にコクを出すためのムール貝の旨みがやや強くて、繊細な鹿の風味を少し損なう感。
まあ、これはこの方がコクがあって良いと言う人もいそうなので、本当に好みですが、
鹿は、あえてか、ムンと香るような野性味があります。結構好み。
これを大葉が和らげてくれて良いのですが、大葉の方が少し強くて、鹿の風味を超えてる感。

*木陰の涼〜 メロン、ヨーグルト、朴の葉、カフェ

朴葉のアイスにヨーグルトピュレ、コーヒー味のスポンジ。
上にスライスした夕張メロンをたっぷり。
ヨーグルトやメロンのさっぱりとした甘みが美味しい。
朴葉のアイスは少し香ばしくて、全体の甘さの中で良いアクセントになってました。
またサービスの方が言ってたように、花紫蘇が何気に効いてて、全体に香りに依る立体感ある清涼を出してます。

*お薄 & World peace&小菓子

以上です。

春のレフェル。
ランチは、3種類(10000円1種と7000円2種)あったコースを1種類(10000円)に絞り、より高みを目指す方向。
個人的には、大賛成。
当日の料理は、以下になります。

*アミューズ 鳩、伊勢海老、豆と紫蘇
*アミューズ アップルパイのように #28〜 蛍烏賊、茴香、虎杖
*市井の山居〜 あいなめの乳清ポシェと山菜たち、山椒ラヴィゴット、マッシュルーム&ブラックオリーブ
*定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*温もり〜 新玉葱のスープ、川俣シャモと月山筍、発酵クリームと甘海老のカラメル
*遺産〜 白金豚を薪火で、蕗の薹とブルーチーズ二世古空、あおさのりと春キャベツ
*陽だまりの縁側〜 ”ビワ・マンジェ”と甘酒のムース、抹茶ケック、品川萩の花のアイス
*お薄 & World peace 小菓子

今回も素晴らしかったです。

特に良かったのは、この日から出した新作だという、鳩と豆を使ったアミューズ(通称:鳩が豆鉄砲を食らった的アミューズ)。
レフェル定番の、ジュレやムースに魚介と泡を合わせたものですが、従来の野菜系のムース・ジュレと違い、下が鳩のコンソメジュレ。旨みが濃厚な鳩のジュレに、伊勢海老や豆の甘みが非常に合う。定番のアミューズが、一段レベルが上がった印象。
常に進化を続けるレフェルらしさに感動を覚える。
また、鳩が豆鉄砲というエスプリにも、感動・・・かどうかは控えます。(^-^;

また、コースを絞った結果、ディナー(か7000円のランチコースの前菜)で定番のアップルパイを、ランチ10000円のコースにも出すようになりました。お値段据え置きで、従来より1品増える形。
そのアップルパイは、vol.28。その数字は、お店の歴史を伝える数。
蛍烏賊の肝の旨みがパイの熱で活性化され、茴香(ういきょう)の爽やかさや虎杖(イタドリ)の酸味が、蛍烏賊の魚介の臭いを拭い去り、まったりとした旨みが残る形。
まるで、上質な烏賊の塩辛みたいな味(あれっ?あんまり美味しそうな感じがしないかも??でも、美味しいですよ)。

必ず出る蕪の料理は、冬の名残の甘みを主体に、夏の辛みを余韻に残す春らしい味。
複雑みがあって、5月の蕪も美味しいな。

新玉ねぎのスープも美味しかった。
新玉ねぎの甘みに軍鶏の出汁の旨みが加わったスープは、単独でも美味しい。
それに、発酵クリームの酸味とまろやかさ、さらに甘エビのカラメルの旨みと香りが加わると、複雑玄妙な味となり、さらに素晴らしい。
甘エビのカラメルが加わることで、その甘みや香ばしさが、玉ねぎの甘さに複雑みを与え、その香ばしさで味にグッと締まりが出るんです。こういう工夫が素晴らしいな。
また、軍鶏のしっとり加減にも驚愕。固いイメージがある軍鶏肉ですが、旨みがありつつ柔らかくて、ほんとしっとり。これも素晴らしい。

メインは、レフェルでは初めての豚料理。
しっとりと仕上がった豚は、脂の甘みと身の旨みのバランスが良い。
ふきのとうの苦みやブルーチーズの塩気・旨みが加わることで、それらの要素がより立体的になる。
また、薪火による微かな燻香も、豚の脂身からクドサを除いて甘みだけを残す形。
此方で出る鳩や鹿・鴨などの赤身系に比べると少し印象が弱いですが、それでも美味しいです。

デセールは、ビワを使った料理。
さらに、レモンの酸味、甘酒のムースのコク、抹茶ケックの苦み、品川萩の花のアイスの香りと、複雑さある組み合わせ。
今回は、その組み合わせがいつもよりはツボではなかったですが、美味しいことは美味しい。

ということで、今回も大満足。
美味しかったー。
サービスは、相変わらず心地よい。

あ、ノンアルコールのペアリングを久しぶりに頼みましたが、いまいちツボではなく・・。
初夏の昼間に、温かいドリンクが複数なのと、料理と同じ要素を組み合わせたペアリングなので、少しくどくなりマリアージュの妙をあまり感じられないというか・・。
連れのワインのチョイスは良かったです。

ご馳走様でしたー。


冬のレフェル。
前回訪問時に、こちらの冬のスペシャリテである鴨の話で盛り上がってその場で予約。

いつも通り、おでかけ(1万円)のコース。
内容は、以下になります。

*一献 日本酒と白ワインの温かいカクテル
*厳冬の候〜ぼたんえび、ビーツ、みかん、にごり酒
*雪見〜甘鯛の乳清ポシェ、根セロリ、オリーブオイル
*定点〜蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*寒さとともに〜毛蟹とさつまいものスープ、鱈の白子と猪のキャラメル、塩漬けレモン
*囲炉裏の暖〜天然網取り真鴨を薪で、ソース・アバ、ホタテと焼き海苔のジュ、椎茸、縮みほうれん草
*溶け合う〜熟成栗と山ぶどうのモンブラン、ブルーチーズのメレンゲ、ラムアイスクリーム
*お薄 & World peace
*小菓子

相変わらず、素晴らしいです。
鴨はさすが網取り。
コクがあって、香りも高い。
薪の香りも程よくて、鴨の香りに深みを与える。
なお通常は養殖の鴨のようですが、前述の鴨の話をした際に天然の網取り鴨の話が出たので、用意してくれたとか。
その心遣いが嬉しい。

また、甘鯛のポシェにも驚愕。
甘鯛を一晩乳清に漬けることで、まとった少しの酸味が身の甘みを引き出し、身の水分も軽く抜けてしっとり仕上がる。
すごいです。
食材の力を極限まで引き出す調理への研究心と技術には、唸る他ない。

サービスも、通っていることもありますが、とても心地よく素晴らしい。
今年も通うと思います。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

*一献 

白ワインと日本酒の温かいカクテル。
とても寒い時期だったので、その温かさがとても嬉しい。

*厳冬の候〜ぼたんえび、ビーツ、みかん、にごり酒

ビーツの香りがとても良いことに、まず驚く。
ディルの泡も、存在感がすごくある。
素材の力や香りを生き生きと引き出す技術には、相変わらず驚嘆。
牡丹海老は山葵の風味にし、牡丹海老の甘みを引き出しつつ、ディルの泡の爽やかさやビーツの土臭い甘さとの調和を図る。
甘さをビーツと牡丹海老、その甘さを浮かび上がらせる爽やかさを山葵とディル。異なる甘さと爽やかさを合わせて、味にグラデーションを付けるのがとても良いな。

*雪見〜甘鯛の乳清ポシェ、根セロリ、オリーブオイル

甘鯛はうろこをサクサクに仕上げるのが定番ですが、あえて身の美味しさに焦点を当て、うろこを除いたそう。
乳清に一晩漬けて、その酸味で甘鯛の甘みを引き立て、75℃の乳清で3分間ポシェ(茹でる)し、しっとりと仕上がる。
そのしっとり加減も素晴らしい。
根セロリの軽い苦みが、やはり甘鯛の甘さを浮かび上がらせ、オリーブオイルの爽やかさはその甘さと良い対比。
甘鯛の出汁もソースとなっており、旨みに深みを与える。
かなり感動モノの皿。

*定点〜蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ

定番。
冬の蕪はさすがに甘くて、とても美味しい。
夏の瑞々しさも良いですが、この甘みと旨みにしみじみ。

*寒さとともに〜毛蟹とさつまいものスープ、鱈の白子と猪のキャラメル、塩漬けレモン

鱈の白子はフリットにしており、熱々。
白子の旨みとサツマイモの甘さ、毛ガニの甘み、イノシシのキャラメル(黒糖を加えたイノシシの出汁を煮詰める)の甘さと旨み、色々な甘さと旨みのグラデーション。
さつまいもの甘みが少し出過ぎている感があったものの、さすがの美味しさ。
特に、イノシシのキャラメルをまとった毛ガニの味の深さに感動。

*囲炉裏の暖〜天然網取り真鴨を薪で、ソース・アバ、ホタテと焼き海苔のジュ、椎茸、縮みほうれん草

千葉の天然網取り鴨。
味がとても深くて、コクがある。網取りらしい艶めかしさのある香りにも、うっとり。
薪の香りも、その香りと良いハーモニー。
最初に薪の香ばしさと懐かしさが来て、その後の網取り鴨の艶めかしい香りがぐっと来る。
皮目は、サクサクに仕上られるよう細かい切れ目が入れられ、かつ身まで切らないように、手術用のメスを使っているとか。
すごい発想。ほんとサクサクです。
鴨のアバ(内臓)を使ったソースは重くならず滑らかでコクがあり、さらに帆立と焼きのりのジュが異なる旨みを与えて、味の複雑さに拍車。
超悶絶ものの美味しさ。

*溶け合う〜熟成栗と山ぶどうのモンブラン、ブルーチーズのメレンゲ、ラムアイスクリーム

熟成した栗は、味に深みがある。
シャーベットにした山ぶどうの酸味、メレンゲにしたブルーチーズの塩気が、モンブランの甘さやコックリ感を引き出すとか。
成程、その通り。
ラムのアイスクリームも、さすがの美味しさ。

*お薄 & World peace
*小菓子
*コーヒー

コーヒーを出すようになったのですね。
ケニアの豆を使っているとかで、その酸味が食後には心地よい。

以上です。
【2016年11月訪問】

相変わらず人気のこちら。
オープンテーブルか食べログで2か月先までのネット予約が可能なのですが、休日ランチはなかなか空いてない。
がっ、ある日ふと本サイトを見たら、1か月先の祝日ランチが空いてるっ!
思わずポチッとして訪問。
久しぶりの秋晴れが気持ち良い。
(ただ、逆に光の加減で写真はイマイチでした・・・)

今回もお出かけコース(10000円)をお願いしました。
内容は以下になります。

*覚醒~
 セップ茸、かわはぎ、九条葱
*初秋に~
 鱧の揚げ焼きと乳酸発酵させたコールラビ、ビーツ、山山椒のオイル
*定点~
 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*ゆるやかに~
 冷たい枝豆のスープ、猪のジュレ、伊勢海老、雲丹、レモンバーム
*美しい秋に囲まれて~
 ヴァンデ産の鳩の炙り焼きと浅蜊のジュ、里芋、ポロネギ、トレビスの枯葉、アバのアクセントで
*結婚~
 山羊乳のティラミスとナガノパープル、紫いも、マクヴァンデュジュラ、マリーゴールドの花と葉と
*お薄 & World peace

相変わらず、素晴らしい。
なんといっても、鳩ですよ。
とても香ばしい香りをまとい、さすがの火入れ。
柔らかくてジューシー。
アバ(内臓)を使ったソースにも悶絶。
また、アサリのジュ(出汁)も鳩にすごく合っていて驚き。
それ以外も、アミューズのセップ茸の香りに感動し、鱧の火入れに感嘆し、蕪のジューシーさに目を細め、枝豆のスープのこっくり感に唸り、山羊乳のティラミスの創造性に拍手。
サービスは相変わらずスキのない心地よさだし、幸せな時間を過ごしました。
冬は鴨(国内の網獲り)を出す予定とのことで、その場で予約を入れ帰途に。

ご馳走様でしたー。

以下、料理の詳細です。

最初に、ボジョレーの赤ワインと日本酒のカクテルが、まずは一献ということで出されます。
なんか、ほっと一息つけますな。

*覚醒~
 セップ茸、かわはぎ、九条葱


左の器は、下にセップ茸のピュレ、上に葱の泡。間にカワハギのタルタル。
セップ茸がとても香り高い。葱の香味と良い対比。
カワハギの旨みがその間をつなぎ、そのグラデーションが楽しい。
右の器は、リードという蜂蜜のお酒とリンゴジュースの、液体窒素で凍らせたソルベ。
さっぱり♪

*初秋に~
 鱧の揚げ焼きと乳酸発酵させたコールラビ、ビーツ、山山椒のオイル


鱧は肉厚。
そして、骨切りが上手。
焼き方も、表面カリカリで中はジューシー。
乳酸発酵により酸味を持ったコールラビという蕪みたいなものが、鱧の脂を上手く切ってくれ、最後まで飽かずに食べられる。
山山椒のオイルも、良いアクセントに。
ビーツと鱧の相性は普通な感じかな。

*定点~
 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ


夏限定の野辺地蕪が、まだありましたっ!
相変わらずジューシー。
甘さと少しの苦みがタマラない。

*ゆるやかに~
 冷たい枝豆のスープ、猪のジュレ、伊勢海老、雲丹、レモンバーム


枝豆のスープには少し鰹出汁を入れてるそうで、そのためこっくりとした甘さの中にも軽さが出てる。
その甘みに対し、猪のジュレが旨みを、伊勢海老と雲丹が甘みを層状に重ね、レモンバームの香気が全体を引き締める。
素直に美味しい。
生江シェフは滅多にスープは作らないそうですが、かなりの感動モノ。

ちなみに、シラー・メルロー・カベルネソーヴィニョンがセパージュのシリア産ワインと合わせましたが、意外にもその超スパイシーな風味が、スープの甘みを余韻として長く残し、新鮮なマリアージュでした。

*美しい秋に囲まれて~
 ヴァンデ産の鳩の炙り焼きと浅蜊のジュ、里芋、ポロネギ、トレビスの枯葉、アバのアクセントで


もうね。感涙にむせびましたよ。
エトフェの鳩は火入れが素晴らしく、アサリのジュの旨みと非常にあってる。
鳩は内臓が美味しいのですが、その内臓のソースは軽やかながらコクがあり、これまた鳩の身肉と相性抜群。
枯葉のように茶色に火入れしたトレビス(チコリ)の苦みが、良いアクセント。
言葉が見つからない美味しさ。

*結婚~
 山羊乳のティラミスとナガノパープル、紫いも、マクヴァンデュジュラ、マリーゴールドの花と葉と


 マスカルポーネの代わりに山羊乳のミルクとチーズを使い、上にココアパウダーの変わりに葡萄のパウダー、生の葡萄(ナガノパープル)や紫芋のピュレ、マクヴァンデュジュラというデザートワインのジュレを添え、横に山羊乳ヨーグルトのソルベ。
山羊乳の少し癖があるミルクの味わいと、ブランデーっぽい香りのマクヴァンデュジュラのジュレは、大人味という点で良い相性。
生の葡萄の甘さが、その箸休め。
こういうのも楽しいですな。

*お薄 & World peace 小菓子

定番的ですが、味は少し変えてあったりして、最後まで楽しく頂けました。

以上です。

【2016年8月訪問】

鮎目当てで訪問。
今回もおでかけコース(10000円)。
当日の内容は以下になります。

*白ワインと日本酒のフローズンカクテル
*鱧、南瓜、バジル、すだち
*’16の夏〜 生き生きと焼いた鮎をそのコンソメと、自家製うるかとマッシュルーム、とうもろこし、クレソン、山山椒
*定点〜 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*とある池〜 スッポンと葱の冷たいジュ、アーティーチョーク、蓴菜、枝豆、雲丹、金蓮花
*焚き火の香り〜 蝦夷鹿の鞍下肉を薪で焼いて、帆立貝のムスリーヌ、赤ピーマンの炭化ピュレ、赤紫蘇、空芯菜
*真夏の果実〜  梅と桃、夏のハーブのジュレと軽いショコラブランのムース
*お薄 & World peace
*小菓子


暑い中を~ということで、まずは少量のフローズンカクテル(日本酒の風味が豊か)のサービスで涼を取らせてくれる。

料理は、アミューズからして素晴らしい。
南瓜のピュレの甘味、バジルの泡の香り、梅肉の酸味、鱧の旨み、どれも突出しておらず、非常にバランスが良い。
別容器のスダチと日本酒のソルベが、その感動をさわやかに鎮める。

鮎も名物だけあります。
最初に鮎のコンソメ。雑味がなくて澄んでおり、鮎の旨みを凝縮したような豊かな旨味。
鮎を使った出汁を凍らせて、そのあとに融点付近を保ち、ぽたぽたとしずくが落ちるのを待つ。
浸透圧による融点の差により、最後は氷(水)が残り(氷は捨てます)、その分垂れたしずくは成分が凝縮してるという、アイスフィルトレーションという技法だそうです。
むーん、まさに科学。分子ガストロノミーっすな。

そのあとに、鮎のご本尊登場。
頭は素揚げに、骨付きの身はうるかを塗って焼き、フィレは笹の葉に包んでせいろ蒸し。
肝のソースに、米酢を少し。米酢の使い方がとても良い。前面に出さずに鮎の旨みを引き出す加減。
頭はサクサク。そのままで香ばしく美味しい。
うるかを塗った骨付きの身は、品の良いうるかのコクが良いな。身はほくほく感ありつつ、骨はちゃんとサクサクで、この焼き方も見事で感動。
せいろ蒸しのフィレは、その柔らかさとふっくら・しっとり感が素晴らしい。
また生と抽出液を固めたパウダーとして使ってる山椒が非常に効果的。
鮎の味を邪魔しない程度に品よく、でも存在感あるようにバランスよく添え、そのセンスは見事。
ちなみに鮎は養殖ですが、以前生江シェフが、フレンチは養殖鮎の方が合うと言っていて(多分香りと脂の観点)、その通りかと。

定番の蕪にもびっくり。
時期による蕪の味の変化を楽しんで貰うため、調理法も盛り付けも変えず、必ず出て来る料理。
がっ、今回はいつもより瑞々しさが格段に違いつつ、夏場にしては甘味が濃くて、でも辛みも適度にあり、そのバランスによる味の立体感・奥深さが素晴らしい。
いやっ、これっ、いつもと格段にレベルが違う。
支配人の青島さんに、「調理法変えないと言ってるけど、今回変えてません??」と思わず聞きました。
すると「変えてません。でも実は、7月・8月の2か月だけは、産地が違う蕪を使ってます。」と、ドヤ顔で言われました(^^ゞ
いつもは千葉・東庄産ですが、この時期限定で青森・野辺地産のものを使っているそう。
なんでも、植物が水を活発に吸い上げる夜中に収穫をするそうで、そのため瑞々しいのだとか。
へーーーーー。
生粋の千葉県民な私ですが、蕪は青森に軍配を上げます。


すっぽんの出汁ジュレを使った料理は、その品の良い旨みとアーティチョークのほくほくした甘味がとても合う。
少し似た風味の枝豆のピュレでグラデーションを付けてるのも見事。

蝦夷鹿も相変わらずの神火入れ。
下に敷いた帆立のムースリーヌは旨みが素晴らしく、淡白な夏鹿に旨みを与える。
赤ピーマンを焦がしてピュレにしたものは、その軽い苦みが鹿の旨みに輪郭を与える。
赤紫蘇の軽い酸味と甘みも同様。

デザートは、桃の甘さと梅の酸味で爽やかに。
ただ、これは料理の素晴らしさに比べるとやや普通か。

顔を覚えてもらっている分サービスも心地よく、またワインも今回はとても良かった。
大満足。

ご馳走様でしたー。

【2016年2月訪問】

またもやランチで訪問。
この時期のスペシャリテである鴨が目当てだったのですが、フランスの鶏インフルの影響で、九州の赤牛になってました。
なので、いつものおでかけコース(10000円)ではなくて、7000円のコースにしました。
2種類あるうち、海と大地が出会う場所へというコースを選択、当日の料理は以下になります。

*アミューズ ぼたん海老、雲丹、カリフラワー / みかん、ビール
*とっても寒い日~  鱈の白子のポワレ、マッシュルームと春菊のスープ、加賀蓮根、むかご、かぼす
*定点〜蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*冬の寒さの喜び~ホロホロ鶏を炭火で、大根のソテとそのジュ、シャントレル茸、みる貝、わさび菜
*心も体も温まる~ショコラノワールのモワルーと寺田本家懐古酒のアイスクリーム、バナナ、伊予柑のソース、ピモンデスプレット
*お薄 & World peace


アミューズのカリフラワーのピュレが美味しかったな。
白子のポワレは、ポワレ自体は火が入り過ぎでイマイチ。
マッシュルームのスープは、滋味深い一方で軽さもあり、美味しかった。
定番の蕪は、冬なので甘みが良い。
ホロホロ鶏はさすがの火入れ。塩麹や甘酒を使った軽いけど旨みあるソースが美味。それで煮た大根のソテも美味。
デセールはフォンダンショコラ。切った時、もう少しトロッと流れ出すと嬉しいかも。とはいえ、味自体は甘みと苦みのバランスが良くて美味しい。

全体的に美味しいけど、前回には遠く及ばず。
やはりここのランチは、スペシャリテを凝縮したおでかけコースを頼むべきだと痛感。
とはいえ、そこそこには満足。
いちおう点数はそのままで。

会自体はすごく楽しかった。

ご馳走様でしたー。

*訪問回数が多くレビューが長くなったので、今回のアップに伴い昔のレビューは一部削除しました。

【2015年10月訪問】

リニューアルしたレフェルヴェソンス。
ランチで訪問しました。
行き始めたころと違い、週末のランチは超予約困難になってるんですね。

リニューアルした店内は、以前よりシックで落ち着いた雰囲気。
天井には木を張っていたりして、和を取り入れているとか。
コースのお値段は少し上がって、10000円(おでかけ)と7000円2種類の合計3コース。
おでかけを頼みました。

当日の料理は以下になります。

*極東のテロワール 鮑、黒大根、紫蘇の花 / すだち、お酒
*あたまからしっぽまで 鱧のお出汁 & 鱧のグリエ、南瓜、胡瓜、ヴィネーグルレデュイ、山椒
*定点 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
*カルチャー フォワグラのナチュレルとマスカット、コンブチャ漬けセロリ、麹発酵乳、蜂蜜酒のジュレ、ライムとミント
*美しい農村風景 ヴァンデ産鳩の炙り焼きと内臓のソース、葱のコンソメ、スペルト小麦、花びら茸
*シュクレサレの一解釈 無花果、白味噌とホワイトチョコレートのムース、青柚子、ココナッツミルク
*お薄


アミューズでは紫蘇を効果的に使って、鮑の旨みと黒大根の甘みを上手く引きだしてた。
鱧はその出汁の余韻が、力強さで鱧の素材力を極限まで高めてくれる一方、山椒がくどすぎないよう上手く抑えてくれる。
定番の蕪は気のせいか以前より瑞々しくなっており、溢れる蕪のエキスは素材の力に溢れてる。
フォアグラは食感の滑らかさと脂の軽さは信じがたい程。ちなみにカルチャーは文化の他に培養と言う意味もあり、シェフが育てている発酵食品が効果的に使われています。

そして白眉は鳩!驚愕の美味しさ。
内臓のソースが軽やかながらコクがあって素晴らしい。
そしてまた、葱のコンソメが鳩にとても合ってる。
鴨葱ならぬ鳩葱の相性に感服。
鳩そのものも火入れが的確で、鳩の旨み・香りが完璧に閉じ込められてる。
鳩好きとしては、感涙にむせぶほど。
生涯一番の鳩。
前回鹿で感動しましたが、今回も同様。

デザートにも感動。
イチジクに対し、白味噌のムースを使ってる。
日本料理でも、イチジクの白味噌餡掛けとかありますが、そういう発想。
そして流石に合ってる。
青ゆずもそういう意味で非常に効果的。
そこへホワイトチョコやココナッツミルクパウダーを合わせていて、それらもきちんと調和しているところが非凡。
それらにより、きちんとデザートになってるし。

最後はお茶を点ててくれたのはびっくり。
しかもちゃんとした作法で。
お茶かなり良いものを使ってます。

内装もそうでしたが料理も、より和を意識したものになってました。
その和の要素は、和の素材を効果的にアクセントにしているところが特徴。
一方で和の概念、つまり素材の力を引き出して生かすというところも、より進化してました。

独自の哲学に基づく、日本におけるフレンチの再構築。
フロリレージュの川手シェフも和を意識した方向へとチェンジしましたが、生江シェフが今のところはずっと先を歩いている感じ。
ほんと感動します。

サービスも感じが良くなっていました。

またすぐに伺う機会があるので楽しみ。

ご馳走さまでしたー。

【2012年5月訪問】

マイレビュアーの方々がこぞって行かれて絶賛されているお店。
遅まきながら、連れとランチで伺いましたーー!!
西麻布の裏手に店はあります。
入り口には緑があって、シックなエントランス。

店内からも、緑が見えて良いですね。

ちなみに、店名のレフェルヴェソンスというにはを意味していて、壁や絨毯、料理にまで泡を意識したモノが使われています。
その泡には、活性化する、元気にするという意味があるとか。
こちらでの楽しい時間を過ごして、それが活力に繋がり、世の中が活性化していけばという願いが込められているそう。

こちら、ランチは4800円が2種と、スペシャリテを凝縮したという7500円の1種。
どーせならということで、7500円のコースをお願いしました。


○アミューズ
ホタルイカのムース レモンタイムの泡


ホタルイカのムースの上に、立川産の独活を忍ばせ、さらにレモンタイム(ハーブ)の泡。
横には、-198℃の液体窒素で凍らせた同じくレモンタイムのシャーベット。
レモンタイムが、ホタルイカの臭みを良い具合に消してくれます。
独活の香りも一役。
ただ、それでもホタルイカの臭みがちょっと・・。
スモークとかして旨味をもっと純化させて欲しい気もしましたが、まずまず美味しい一皿。
何より、泡にダイブするイカという見た目が楽しいし♪

○アイナメの低速調理とアサリのピュレ、オリーブオイルのエミュルション、
菜の花 酸味のある葉たち


低速調理って、火を入れては保温庫で休ませるを繰り返すそう。
肉では用いる手法ですが、魚では珍しいですかね。
で、そのアイナメはふるふるのぷりんぷりん
今まで食べた事が無いような食感!
刺身よりみずみずしいアイナメ。
しかも、火を通すことで旨味が活性化されてます。
いやー、びっくり♪
そして、アサリのピュレがさらに旨味を与えます。
オゼイユ オキザリスといった酸味のある葉が良いアクセント。
海の豊穣を喚起させる一皿。
かんどー!

○丸ごと火入れした蕪とイタリアンパセリのエミュルション、
ハモンイベリコ&ブリオッシュ


4時間掛けてローストした蕪を、バターを塗って焼き上げるそう。
切ると湯気と水分がジュワッと溢れる、溢れる・・。
ローストして甘みが出るのかと思っていたのですが、それ程甘みはなくて、蕪のエキスをそのまま頂くような感じ。
ローストしたのに生の蕪よりみずみずしい不思議な蕪
そのままだと甘みは少ないですが、ハモンイベリコと一緒に頂くと、その塩気が蕪の甘みを引き出してくれ美味しい♪

○海と大地と~
フォワグラのナチュラルと昆布のピュレ、
日向夏、マスカルポーネ、ピスタチオ、セルフィーユ


塩のみでマリネしたフォワグラは、柔らかくトロけます。
フォワグラ特有の癖も無くて、フォワグラの旨味だけが純粋に存在するような軽やかさ
びっくりするくらい素材が生きた味。
添えられたソース類も、昆布はいまいちピンと来なかったですが、マスカルポーネの甘みがすごく合っていました。
日向夏の酸味も、後口を爽やかにしてくれイイ感じ。
ピスタチオの香ばしさも良いアクセント。
旨いわー♪
これにも感動。

○春の匂い~
オーストラリア産仔羊ロース肉ロティとそのジュ&トマトのコンフィチュール
ほろ苦いフキノトウとブロッコリーのピュレ、新玉葱、胡椒草


皿の上に春が踊ってます♪
春が旬の仔羊は、とっても柔らかい♪
そしてジューシーです♪
それに、ほろ苦いフキノトウのピュレがとても良く合います。
春の香り♪
仔羊は草の香りがするので、こういう草っぽいソースって良く合いますね。
そこに春の味覚の特徴である苦みを持ってくるセンスが良いです。
で、付け合わせの新玉葱がとっても甘い。とろけるくらいに甘い
ふきのとうの苦みと良い対比。
素晴らしいです。

○春の畑に日が沈む~ 苺とルバーブのコンポテ、
新生姜とフロマージュブランのアイスクリーム、牛乳の泡を焼いて


真ん中のセンベイみたいなのは、牛乳と苺を焼いたモノだそうです。
沈む夕陽をイメージしているとか。
これが素晴らしかったです。
口に入れるとシュッと溶けて、イチゴミルクの味が口中に広がります。
この食感と趣向にもびっくり。
アイスクリームと苺とルバーブは普通に美味しく。

○小菓子

杏のゼリー、チュッパチャプス(通称:パチパチくん)、バラのマカロンなど

詳しくは書きませんが最後の小菓子も、驚きと楽しさ・美味しさに満ちたものでした。

○ハーブティー

マーロウとレモングラスを使ったハーブティー。
初めの一杯はブルーですが、2杯目は薄紅に変わります。
家内はそのマーロウの特性(レモンを入れるとブルーが赤に変わる)を知っていて、2杯目を入れる前からその趣向を言いやがった・・・。
可愛げないなー。
まー、でも、会話の無くなった夫婦の(汗)、話題作りにはなりましたよ♪
最後まで楽しませてくれる店です。

サービスもグランメゾン級で素晴らしいです。
緊張を強いない親しみのある中にも、行き届いた目配りと心配り。
説明も的確だし、レストランで過ごす時間を心から楽しめました。

ということで、料理に色々な驚きが詰まったお店。
それが、見た目のサプライズとかではなくて、食感や味など、食べた時のサプライズに満ちています。
本当に素晴らしい。
個人的に現代フレンチって、見た目のサプライズほどは味にサプライズを感じられないことが往々にあって、人気店の某Aや某Fもそれ程高い評価は付けていないのですが(スイマセン)、ここは本当の意味で料理に驚きと感動がありました。
楽しさもあって、素晴らしいです。
☆満点ですが、それ以上を付けたいくらい。

此方を薦めて下さった、森のコロちゃんさんや葡萄党幹事長さん、えこだねこさん、またレビューしてくださった全ての方々に深く感謝します♪

  • 紅い空、紫の海〜 鳩を稲藁で炙って、その内臓のソース、生姜のきいた北寄貝、賀茂茄子、紫蘇の花
  • 定点〜  蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
  • ハロー〜  秋刀魚、ビーツ/マスカットとすだち

もっと見る

6位

やさい料理 つむぎや (柏 / 日本料理、野菜料理)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 ¥1,000~¥1,999

2013/12訪問 2013/12/30

色々な方の思いを紡いで作った、心が和む上質な野菜料理

【2013年12月訪問】

オフ会で訪問。
いつもと野菜と魚のコース(4350円)です。

*先付け 白菜とキノコのサラダ 豆乳を使ったマヨネーズと人参のドレッシング 
*先付け 胡桃豆腐
*前菜  柿と巨峰の白和え ブロッコリーと薄揚げのお浸し ムカゴ・クワイ・銀杏
*お椀  蕪すり流し椀(みぞれ仕立て) 蓮根餅 しめじ
*お造り 銚子の金目鯛 青森の平目 北海道の真鱈白子
*焼物  サワラの西京焼き 人参 鹿児島の筍
*煮物  聖護院大根と粟麩の柚子味噌掛け
*揚物  茸射込み海老芋饅頭 餡掛け
*食事  玄米ご飯 留椀 香の物 生姜味噌
*甘味  安納芋の冷たいお汁粉 タピオカ リンゴ 白玉

サラダの白菜が甘い♪
胡桃豆腐は、香ばしくて胡桃の味が濃い!(濃すぎて、胡桃独特の苦みまでもですが・・・。汗)
前菜盛り合わせは、お浸しの出汁が相変わらず美味しい。白和えも柿の甘さと葡萄の酸味が良いな。

みぞれに見立てた蕪すり流し椀は、やはり出汁が素晴らしい。蕪の量を控え、甘みが出過ぎないようにしているのがポイント。
一方で蕪の柔らかい味が、少し濃い蓮根餅の風味を和らげる。とても完成度が高いお椀。

お造りは、金目鯛がトロッとした甘さ♪白子も臭み無く、旨味たっぷり。ポン酢の酢加減が控え目なのも良い。
サワラの西京焼きは、もう少し味が薄めでも良いかな。初物の筍が甘くて素晴らしい。人参も甘い。
聖護院大根の柚子味噌掛けは、素朴でほっこり和む味。
海老芋饅頭は、大和芋を加えているため、とても滑らか♪

安納芋のお汁粉は、前回も頂きましたが、貫禄の美味しさ。

という事で、今回も満足。
緩急を付けた、どれも丁寧に作った料理。

何より、貸し切りということもあって、心置きなく仲間と笑い会えたのが嬉しい。
慌ただしい年の瀬の幸せな一時。
幹事&ご一緒してくれた方々に感謝。
ご馳走さまでしたー。

【2013年10月訪問】

またまた訪問。

いつものように、野菜と魚のコース(4350円)。
当日の料理は以下。

*キノコと水菜のサラダ 豆腐のマヨネーズと人参のソース  

豆腐マヨネーズと人参ソースの優しい甘さが、キノコの風味を引き立て秀逸♪

*あけび 柿 赤唐辛子の玄米揚げ

揚げた柿は甘みが引き立ち旨い。赤唐辛子は辛く無くて、旨味有り。あけびは独特の風味。秋の味ですね。

*蕪のリンゴ和え きんぴら むかご 銀杏

蕪の甘みをリンゴの優しい酸味が引き立て、これも秀逸。きんぴらは、その細さが素晴らしい。繊細な食感。

*萩白玉 松茸のお椀 

岩手産、つまり国産の松茸が4350円のコースに!!
この一ヶ月前に、別の店で一本8000円とか言ってましたから、店主頑張り過ぎでしょ♪
当然大きくはないですが、その心意気が嬉しい。
出汁も相変わらず旨し♪
白玉もモチモチで柔らか♪

*お造り 関アジ 蝦夷鮑

当然、旨いです♪

*天然落ち鮎

この季節、脂が乗った身を楽しむため、あえて子持鮎ではなくてオスを仕入れているとか。
その通りに脂が乗って美味しい。
添えられた人参の甘いことと言ったら!

*海老芋と湯葉の冬瓜包み

掛けている餡のお出汁がいいなー。
ほっこりと心温まる品。

*イチジクと落花生豆腐の揚げ出し

イチジクあまーい♪
落花生豆腐は、もちふわで素晴らしい食感。

*食事 玄米ご飯
いつもの♪添えられた味噌が旨い。

*安納芋の冷たいおしるこ
巨峰や焼麩・タピオカが入り、具沢山。とても美味しいお汁粉。
ブランデーを垂らしているとかで、甘さの中に奥行きがある。

そんこんなで、今回も大満足。
最近の中で一番良かったかも。
このコース値段で、高価な天然の鮎や国産松茸を出す姿勢にも頭が下がります。

ご馳走様でしたー。


【2013年4月訪問】

とても好きな野菜料理のお店。
連れと久し振りに夜の訪問。

野菜と魚のコース(4350円)。

*春のサラダ

お、珍しくもサラダ。
コゴミや筍など春の味覚に、マッシュルーム・水菜などを合わせ、苺のソースを掛けています。
コゴミの苦みに苺のソースの甘み・酸味がとても合う。
密かに忍ばせたオレンジの爽やかさが、マッシュルームや筍の土の香りと良い対比。
最初から美味しい♪

*前菜盛り合わせ

ホタルイカの花山葵ジュレ掛け、・ブロッコリーの薄出汁煮、定番のスモーク豆腐・九条葱の出し巻き卵など

ホタルイカがとても美味い。花山椒はそんなに辛く無くて、ホタルイカのワタの旨さを良い具合に引き立ててくれます。
他も、いつもどおり美味しい。
薄出汁が特に秀逸。

*椀

よもぎ豆腐や独活・蕨を椀種にし、鰹節を使わない昆布のみの出汁が吸い地。
昆布の旨味がすごい。これ以上だと昆布くさくなるぎりぎりの濃厚さ。
端正な吸い地が好きなので好みバッチリではないものの、偶にはこういうのも良いです。
遊び心が楽しいお椀。

*お造り

関鯵とウマヅラハギの肝巻き。
関鯵は脂が程良く、さすがに美味い。
そして、肝巻きは超美味い。
旨味がありつつあっさりしたフグを思わせるウマヅラハギに、上品なその肝がとても合う。
親類のカワハギなどでも定番の組み合わせですが、鮮度のせいなのかとても美味しかった。
お代わりしたかったです。

*焼物

本鱒の西京焼き 京都の筍、雪下人参

今が旬の本鱒。西京焼にしてます。上品ながら濃厚な味。お酒がススムクン。
雪下人参は、雪の下で冬越しさせて甘みを増加させた人参。ほんととても甘い♪
筍もホクホク♪

*煮物

蓮根饅頭

土の香りがするほっくりとした蓮根饅頭。ふんわりとして美味しい。

*揚げ物

春だいこん、粟麩、タラの芽など。
田楽味噌を付けて頂きます。
美味しいですが、コースの流れ的にはもっとあっさりでも良かったかも。

*食事

定番の玄米ご飯。美味いです。

*甘味

わらび餅、そら豆のずんだ餡を使った白玉。
そら豆のずんだは、ほんとにそら豆。枝豆より美味いかも。

ということで、今回も素材を吟味した工夫有る料理に大満足。
ほんと食べていて楽しい、お気に入りのお店です。
ご馳走様でしたー♪


【2012年7月訪問】

夏と言えば野菜~!
ということで、旨い夏野菜を頂こうと久々に連れと訪問。

丁度柏祭りの時だったので、街は大層賑わっておりました。
その喧噪を抜けて、この落ち着く空間に。

いつもの野菜と魚のコース(4350円)を注文。

・トマトと帆立のぽん酢ジュレ

枝豆甘い!
トマトも甘く、そこへポン酢ジュレが爽やかに香って、野菜の甘みを引き立てる一品。
肉厚の帆立は軽く炙ってあり、旨味が活性化されています。

・豆腐の味噌漬け 長芋豆腐 モロヘイヤと長エノキのお浸し みょうがとおかひじきの胡麻和え つるむらさきの玉子焼き 食用ほおずき 花オクラの花

色々取りそろえたハ寸。派手さは無いですが、じんわりと舌に染みこむような品々。

・とうもろこし豆腐 じゅんさい

お椀の出汁は、昆布と鮪節で取っているそう。
なる程、力強いです。
とうもろこし豆腐はとうもろこしの甘みが生きているし、添えられたじゅんさいは大振りで質が高い。

・太刀魚の焼き霜 水茄子の刺身

太刀魚、脂が乗ってとても旨かったです。
焼き霜にすることで脂が身に馴染んで、旨さが引き立つんですよね。
水茄子も生の茄子なのに甘みがあって旨い。

・マナガツオの西京焼き

綺麗に焼かれた真魚鰹。ほっくりと♪

・夏野菜の冷たい炊き合わせ

おくら・真魚鰹の子・茄子・ズッキーニ
茄子旨いっすなー。
そして、出汁がとっても美味!
さっぱりしつつ、野菜の旨さが存分に味わえる一皿。

・南瓜饅頭の餡掛け

南瓜の甘みが生きてます。
餡も、その風味に負けないようしっかりめの味でバランスを取っているのが印象的。

・玄米ご飯

いつもの玄米ご飯。
もちもち♪

・青じそのシャーベット わらび餅

青じそのシャーベットでさっぱりしつつ、定番のわらび餅でまったり♪

ということで、今回も満足。
柏の和食では、少し前にいったなかきも良いですが、個人的にはこちらの方が食べていてワクワク感があるので好きだな。まあ、ちょっと系統が違いますが。

ご馳走さまでしたーー!!


【2012年3月訪問】

再訪レビューです。
連れと夜に訪問。
魚と野菜のコース(4350円)をお願いしました。

・帆立と水菜の煮浸し

貝の出汁がすごく良く出ていて、非常に美味しい。
具が水菜というのも、出汁の旨味を邪魔せずにその食感と甘みが良い相性です。

・前菜盛り合わせ  九条葱の卵焼き・蛍烏賊の黄身酢掛け・小松菜のお浸し・金柑とリンゴのきんとん・豆腐の味噌漬け

黄身酢がとても美味しい。酢が柔らかで、黄身のコクがとてもあります。黄身酢って、あまり好きではないのですが、これはとても美味しい。黄身酢の新しい世界を見た気がしました(大げさか!)。でも、ミシュラン三つ星で出された黄身酢より個人的には美味しかった。
お浸しの出汁も秀逸。

・若竹椀

福岡の筍は、えぐみも無く甘い。
お出汁がやはり美味しい。

・お造り

釣り物の鯵。
旬ではないですが良い物が入ったので♪と。
肉厚で脂が乗っていました。

・焼き物 甘鯛の若狭焼き

一汐したぐじ。これも脂が乗った上品な風味。
添えられた焼きニンジンがとっても甘くて感動。

・蓮根とごぼう・穴子の蒸し物

餡がとても美味しい。
穴子もふっくら。
こういうの好き。

・揚げ物 ふきのとうと胡麻豆腐の湯葉包み揚げ タラの芽

胡麻豆腐がとろとろ♪
ふきのとうの苦みが春ですねー♪

・食事 玄米ご飯

相変わらず、もちもちで美味しい玄米ご飯。
添えられた切り干し大根も良い感じ。

・甘味 わらび餅

本蕨粉で作った気がするわらび餅。
抹茶の蜜に浸します。
素朴な美味しさ。

ということで、今回も大満足♪
やはりここ好きです。

御馳走様でしたーーー。

余談
ランチは、3月半ばからお休み中でした。
ランチ営業無しだとお店的には厳しいが、料理を研究する時間がなかなか取れないし、要望のある料理教室もやりたいからだとか。
さらなる高みを目指す姿勢は素晴らしいです。
ランチは、4月以降になったら全く違う形にして再開する予定だそう。(現在どうかは、申し訳ありませんが不明です。汗。ブログで告知するそうですが、まだみたいです・・)
なお夜は、普通に営業されてますよー♪

【2011年10月訪問】

穏香へ言った帰り、風情ある外観が目を引いたお店。
近づいてみると、つむぎや とあります。
おおー、つむぎやと言えば、ま☆しゅさんのレビューや雑誌で知った、野菜が美味しい店として、かねてより行きたいと思っていた店じゃないですか!
なんでも、自然に近い農法で作った地元の野菜を直接仕入れ、厳選したオーガニックの調味料を使用して作った野菜料理を頂けるとか。

という事で後日の昼、早速訪問しました。

中はこざっぱりとしていて、カウンターが数席とテーブルが4卓くらいの小さな店。

ランチは以下の2種類です。

*つむぎやごはん(1350円) デザートを付けると+200円
*ミニコース (2600円)

つむぎやごはんを、デザート付きで注文。
なお、料理名はときとーです(汗)。

*いちじくの揚げ出し

揚げることで、いちじくの優しい甘さが濃密になり、出汁つゆの塩味と旨味がその甘みと絡んで、ほっくりとなごむ一皿。
つゆが、塩加減良くてまろやかで、出汁も良く香り、丁寧に調理されていることが分かります。

*人参と蕪の和え物・安納芋・ちんげん菜の信田煮・ジャンボ落花生の塩ゆで

人参が甘くて香りが良い!蕪がとても甘い!
それと驚いたのは、信田煮の出汁。上品で薄味、しかしキレがあってとても美味しい出汁。飲み干しちゃいました!

*大豆の唐揚げ?・九条葱の出し巻き卵・秋刀魚の有馬煮と高野豆腐

大豆の唐揚げは、大豆で作った大豆肉を使ったもの。
巻き湯葉っぽい感じでしょうか。
料理の見た目は鶏の唐揚げみたいで、実際かなり似た味というか、そっくり。
黙って出されたら、勘違いしそう。
でも、それよりあっさりしていて上品で、しかしタンパク質の旨味が味わえて、とても美味しい。
なお、添えてあるタルタルソースは、豆乳から作っているそうです。
他の出し巻き卵や有馬煮なども、素材を生かした非常に上品な味に仕上がっています。
どれも美味しい。

*滑子と野菜の味噌汁・玄米ご飯・昆布の佃煮

味噌汁旨いわ-。味噌にコクがあって、野菜の旨味も良く出ているし。
玄米ご飯は、もちもち♪

*ゆずのシャーベット

味は普通ですが、食感が凄く良い。
口当たりが柔らかくて、口に入れた瞬間に溶けるようなシャーベット。


うわー、ここ、美味しいです。
手間暇掛かる方法でちゃんと作った素材・調味料を厳選して、丁寧に調理すると、こんなに雑味が少ない上品で深みのある料理になるものなんですね。
優しくもキレのある料理。
柏で、この値段で、こういう質の良い料理が頂けるとはちょっとびっくり。
しかも器が素晴らしいし、お店の方も感じが良いです。

かなり感激したので、日を開けずに夜も行きました!
レビューが長くなるので(爆)、割愛しますが・・(汗)。
夜のお値段は、魚と野菜のコースが4350円、野菜のコースが3700円。それと一品料理。
味は、お酒に合わせるためか昼より僅かに味付けが濃い気がしました。
でも、やはりかなり良かったです。お酒も美味しかったし。

野菜中心である意味地味だし(爆)、力強くグイグイくるタイプの味が好みの方にはオススメ出来ませんが、優しくも繊細で滋味深い感じの味が好きな方には、とてもオススメできます!

なおHPによると、お店の由来は以下のようです。

----------------------------------------------------------------------------------------
つむぎやとは漢字ですと“紡ぎや”と書きます。
糸を紡ぐように、お客様や生産者の夢や思いを紡いでいく・・・そんなお店になりたいと思っております。
オーガニック野菜、国産大豆、国産の原料を使用した調味料。
野菜の美味しさを伝えたい。
安全なものを、本物を作っている人たちを支える。
ゆっくり大切に作られたものを、ゆっくり丁寧に料理して、ゆっくり丁寧に味わう。
そんな時間と場所を作りたい。
私達はそんな思いでつむぎやを開店いたしました。
---------------------------------------------------------------------------------------------

実際に頂いて、その思いはきちん伝わってきました。
隠れた名店だと思います。


あ、お陰様で私のレビューも200件になりました。
つむぎやさんの思いには到底及ばないものの、お店と食べ手の方を少しでも結びつける事ができたらな と思いながら。
まあ実際は、ヘタレレビュアーなので更新も少なく、駄文を書き散らしているだけですが(汗)。

それでも、訪問してくれたり、参考になったと票を入れてくれたり、コメントを下さる方がいることが大変励みになって、何とか今まで続いてこれました。
本当に感謝しています。
ありがとうございます。
300件は無理っぽいなーと思ったりしている昨今ですが(笑)、もうしばらくお付き合い頂けたら幸いです♪

  • 胡桃豆腐
  • 前菜 葡萄と柿の白和えなど
  • 蕪すり流し椀(みぞれ仕立て) 蓮根餅

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7位

料亭旅館 いちい亭 (箱根その他 / 料理旅館、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2016/07訪問 2016/08/16

至高の隠れ家料亭旅館

【2016年7月訪問】

偶には温泉~、ということでまたまた此方を訪問。
温泉旅館はゆっくり過ごすために行くタイプなので、落ち着けるお気に入り旅館に再訪することが多くなります。
部屋もいつもと一緒の洋室。
相変わらず、無駄に広い。(笑)
シャガールの絵とかが掛かっている高級感も変わらず。

早くも夏バテなのか、少し体調不良気味だったので、風呂に入っちゃーベッドで寝る、食べる・・で過ごしました。
情緒あるお風呂に、寛げる部屋。
いいっす。
ちなみに宿泊料は、少しお得なプランを一休で予約し、一人35000円程(休前日)。

当日の夕食は以下。

*食前酒 あんず酒
*先付  白すいき 胡麻酢和え 丁字茄子
*前菜  新丸十塩蒸し 鬼灯やまもも 蛇籠蓮根とサーモン 茗荷すし 葱合鴨巻 もぎ茄子田楽 朝顔長芋
*お椀  鱧葛打ち 叩きおくら 梅肉 へぎ柚子
*向付  ほうぼう 中とろ みる貝
*焼肴  すずき照焼 はじかみ
*合肴  黒毛和牛塩焼 米茄子 茗荷 糸辛子
*冷し鉢 才巻海老 小芋 椎茸 万願寺 隠元豆 振り柚子
*強肴  きす梅紫蘇揚げ 獅子唐
*食事  釜炊きご飯 香の物
*留椀  赤出汁
*水物  小玉西瓜 ストロベリートマト

夏場ということもあり、最初は酢を使った酸味のあるものが多かった。
さっぱりとして良いな。
お椀の吸い地は、これも夏だからか昆布より鰹出汁を前面に出してキレのある方向に振ってます。
この辺りの加減はやはり上手い。
向付(刺身)は、ほうぼうがなかなか美味しかった。
焼き物のずずきは、焼き具合が旅館としては秀逸で、すずき自体も脂が程よく乗っていて良かった。
冷し鉢は、海老で出汁を取った品の良い旨みあるジュレを上から掛けてあり、やはり秀逸。
きす梅紫蘇揚げは、揚げ物の油分を梅紫蘇の風味が和らげ、なかなか。
何より、旅館で火傷しそうなくらい熱々の揚げ物が頂けることが素晴らしい。
食事は、きっぱりと白ご飯。この炊き方がややや固めで粒が立っており、実に美味しい。
季節の具を入れた炊き込みご飯も良いものですが、ちゃんと炊いた美味しい白飯の美味しさもやはり格別。

今回は、全体的にシンプルな感じの料理。
でも、旅館としてはという枕詞は付くものの、非常に丁寧に作ってます。
ただ、都内の日本料理店が、素材の値上がりでどんどん値上げしてる中、こういう温泉旅館は値上げしにくいので、素材的に以前より厳しくなってる感も。
なので都内の一流日本料理店には及ばないものの、そこそこちゃんとした日本料理店のレベルは十分ある。
ましてや温泉旅館としては、あまり無いレベル。
これが部屋で寛ぎながら頂ける幸せ。

朝食は、前回とほぼ同じ。
干物は金目鯛だったりして、やはり贅沢。
玉子焼きがふわふわでなかなかでした。
茶碗蒸しも玉地が滑らかで美味しい。
温野菜を供してくれる優しさも嬉しい。
この前日に頂いた、レ セゾンの最高の朝食も良いですが、これはこれでとても幸せ感ある朝ごはん。

癒されて帰途に。

ご馳走様でしたー。


【2014年9月訪問】

久し振りに温泉♪
料理が素晴らしい此方へまたまた訪問。
部屋は今回も洋室。
ベッドにごろんと横になれるのが良いですな。

夕食の献立は以下になります。

【重陽の懐石】

*食前酒 マンゴ酒炭酸割り
*先付  黒湯葉豆腐 生雲丹 割醤油
*前菜  貝柱満月焼 茗荷すし 紫ずきん山椒煮 海老つや煮 銀杏銀杏 衣かつぎ すすき隠元
*吸物  土瓶蒸し 鱧 松茸
*向付  鮪 赤貝 くろむつ
*焼物  かます塩焼き
*煮物  小芋 ずいき 姫おくら
*合肴  黒毛和牛フィレ肉 にんにく醤油
*揚物  いちじく 蟹ほぐし身 煎り出汁
*食事  釜炊きご飯 香の物 赤出汁
*水物  白いおしるこ キウイ ブルーベリー

相変わらず此方は出汁が美味しい。
土瓶蒸しの出汁はまったりとした風味で、奥深い。これ程の出汁は都内の店でも秀逸レベル。
煮物も、あっさりしつつ芋の旨味を良い感じに引き出しており美味しい。
お造りも旅館としては素晴らしい出来。赤貝は貝からちゃんと剥いていると思います。
カマスの質や焼き加減も文句無し。器の黄瀬戸が良かったな。
最後のご飯がしっかり美味しいのも嬉しい。
前菜だけは今回ももうひとつでしたが・・。
全体として前回の方が印象深かったものの、それでも相変わらず料亭旅館の名に恥じない料理。
ちなみに厨房は3人でやっているそうですが、料理長が休みの時(月に数回)は旅館も休むそうです。
そこまで徹底している旅館はさすがに稀有かと。
料亭旅館を名乗る矜持だそう。

朝ご飯は前回と似た献立で、やはり素晴らしい。
干物が金目鯛で、朝から贅沢。

今回は部屋係の若い方がとても感じが良く、滞在自体も心地良かった。

また行きたいと思います。

ご馳走さまでしたー。


【2013年5月訪問】

温泉旅館へ行くのは割と好きで、年数回行ってます。(もっと行きたいけど、お財布が・・。泣。)
ただ、リピートしている宿というのは結構少なく、ましてや5回以上訪問している旅館は3軒のみ。
福島は磐梯熱海温泉の熱海荘、伊豆修善寺のあさば (ともにレビュー済み)、そしてここ、箱根のいちい亭。
それくらい好きな良い宿。
ただ、何回か替わった最後の料理長の味があまり好みでは無く、ここ5年くらい行っておりませんでした。
しかーし、マイレビュアーのforever friendsさんよると今の料理長はさらに違う方のよう。
しかもとても美味しいと。
なので、しばらく振りに再訪しようと思っていたのです。

話は変わり、私事で恐縮ですが冬に怪我をしました。
まだリハビリ中ではあるもののやっと遠出も可能になって、一泊のプチ湯治を計画。
そうしたらタイミング良く、こちらの宿からDMがっ。
お得意様限定で、伊勢エビ・あわび・ハーフワイン・高級日本酒の中からお好きなものを一品サービスという内容。
限定という言葉に弱い私は、即予約。

で、前振り長くてスイマセンが(汗)、本題です。

こちらの宿は、全6室。
名門大箱根カントリークラブのすぐ隣にあって、ときおり「ファー!!」という声が聞こえる(爆)以外はとても静か。
ゴルフ場は冬期閉鎖されるので、冬場はもっと。
オーナーが儲けを度外視して作ったとしか思えない高級感ある落ち着いた宿です。

今回泊まったのは、1部屋だけある洋室。(平日・休日料金で33000円)
無駄に広くて(笑)、ソファーがいくつも。キッチンや暖炉まであります。
床は大理石。
壁にはシャガールの絵も。
部屋専用の風呂は部屋の外にあるものの、露天ジャグシーや石造りの内風呂、サウナと充実。
トイレも、近づくと自動で蓋が開くカッチョイイタイプ。(あ、それはどうでも良いですかね)

なお、公用の浴場は大小二つあって貸し切りで使用する形。
温泉は姥子から引いた単純温泉。
浴槽に古代檜を使った贅沢なお風呂です。
ただ、貸し切り利用のみということで、場合によっては結構待つ事があるのがやや難点。
6部屋しか無いといっても、利用したい時間は重なるもの。
貸し切りで気兼ね無く入れるのは良いのですが、他人と一緒でも良いからとにかく温泉三昧したい方はやや不便を感じるかも。
まあ、露天風呂付きの部屋もあるので、そういう部屋にしても良いのでしょうが。

で、肝心の料理。
5月、早苗月の夕食です。

*食前酒

いちごとベリーの炭酸割

*先付け

よもぎ豆腐

胡麻豆腐によもぎを混ぜ、上に雲丹。
もうちょっと滑らかでも良いかな?とは思うものの、蓬の風味がかなりふんわりと香り、胡麻豆腐の甘みと雲丹の甘みがとても相性良し。
かなり美味しい。

*前菜

ちまき寿司、鯛白子酒盗和へ 油目煎餅 木の葉生姜 菖蒲茄子 一寸豆塩蒸し 河海老

今回の素晴らしい料理の中で、唯一普通に感じられたのが前菜。
旅館なのでしょうがない面はありますが、ちょっと作り置き感あり。
鯛白子酒盗和へと菖蒲茄子が、お酒が進む味でまあ美味しかった。

*煮物椀

おこぜ(虎魚) 丸吸い仕立て

丸吸い仕立てというのは、おこぜをまるまる使ったという意味で、出汁をおこぜの骨から取っているとか。
このお椀は、ものすごく感動しましたっ!
出汁は控え目な中にもとても深い滋味があり、かなり大きなおこぜの身が入っているのに魚くささは微塵も無し。
塩加減が薄味で、好みにどんぴしゃっ!
さらに、茗荷や木の芽が品良く香って、でも香りすぎずバランス良く、とてつもなく完成度が高いお椀。
日本料理の華と言われるお椀ですが、都内の高評価日本料理店でも、ココまで素晴らしいお椀はあまり無い気が。

*向附

飛魚・赤貝・中トロ


赤貝が香り高くてとくに美味かった。
剥いたものを仕入れるのでは無く、ちゃんとその場で貝から剥いていると思います。
他ももちろん美味い。
ツマの胡瓜がツバメを象っているのが面白い。
と同時に、神宮では衝撃的な負け方含む2連敗だったなーと、ちょっとブルーに・・(あ、またどーでも良い話をスイマセン。)

*焼肴

鱒木の芽焼き


鱒はもうちょっと脂が乗っていると嬉しいですが、木の芽がとても爽やかで香り高く、美味しく頂けました。
ちなみに、酢蓮根は5月ということで矢羽根を象っているそう。
手が込んでますなぁ。
なお、温かい料理は皿もきちんと温めてあります。
旅館でここまで手を掛けるとは、素晴らしい。

*サービス

鮑のバター焼き


前述のお得意様サービスは、お酒でも伊勢エビでも無く、あわびを選択。ちなみに連れと一緒の選択。
鮑、サービスだからと期待してなかったのですが、とても大きい。
そしてとても柔らかい♪
胡椒が利いたスパイシーさにお酒も進みます。
そして、大きな肝が感動的に美味かった♪
幸せ♪

*変わり鉢

黒毛和牛塩焼き


焼き加減が良くて、とても柔らか♪
ジューシーで、良いお肉っす。
サシの加減も程良く、旨味があるお肉。
塩加減も出過ぎず、良い塩梅。
添え物の衣かつぎも、ただ茹でただけでは無く、出汁で炊いてきちんと味を含ませてあります。
ほんと旅館とは思えないくらい手間を掛けてる。
焼いたズッキーニも美味い。

*焚合わせ

鏃もろこし 的穴子 陣笠椎茸 錣万願寺


ヤングコーンを鏃(やじり)に、椎茸を陣笠に、四角く切った万願寺唐辛子を錣(しころ。兜に付いている直垂みたいなやつだとか)に、丸く巻いた穴子を的に見立てた、端午の節句にちなんだ焚合わせ。
見た目も楽しい。
そして穴子!
脂が乗って柔らかく、トロけるような美味♪

*含肴

稚鮎薄衣揚げ 蓼の葉


稚鮎は、今までピンピン跳ねてた活けのものを使っているそう。
鮎は活けだととても美味いのですが、旅館でそこまでやることにびっくり!
ハラワタの苦みがタマラナイ。

*食事

釜で炊いた白米。
甘みがあるお米で、米の粒が立っており、とても美味しいご飯。
日本人であることを感謝したくなります。

*デザート

ほうじ茶プリン


このほうじ茶プリンも、とても美味しい。
やや甘めにしたプリンは、ほうじ茶が香ることでその甘みが抑えられ、非常にバランスが良い。
ほうじ茶の香りを出しすぎていないことも良い。
真面目な話、スイーツ専門店で販売できるレベル。(他のお客さんからもよく言われるそう)
最後まで感動。

ということで、大変素晴らしい夕食。
都内の有名和食店にも引けを取らないレベル。
京都で修行されたそうですが、旅館でここまでとは恐れ入ります。
いやー、すごい。
連れと、「すごいぞ、濱中料理長っ!」と何度も言い合いました(笑)

そして、朝食。

派手なものはありませんが、しみじみ美味しいものが並びます。
熱々な茄子の揚げだし、ふっくらとした目鯛の幽庵焼き、ふわふわな卵焼き、とても滑らかで具が梅干しのみの潔い茶碗蒸し、薄味の出汁が美味いお浸しなど。
野菜が温野菜というのが、良かったな。
そして、またまた白ご飯の美味しさに感動。
お漬け物も凝っており、美味しい。

ということで、料亭旅館の名に恥じない素晴らしさ。
ここの料理長5人ほど経験してるのですが(一時期結構頻繁に替わった)、今の濱中さんはダントツで素晴らしい。
久し振りに行って良かったと、心から思いましたよ。
部屋数少ないので混んだら嫌だなと、レビューしないでおこうかと思った程。(でもしちゃった。どうせゴミレビュアーだし。笑)。
FFさんに大感謝ですー♪

ご馳走さまでしたー。


  • 前菜  新丸十塩蒸し 鬼灯やまもも 蛇籠蓮根とサーモン 茗荷すし 葱合鴨巻 もぎ茄子田楽 朝顔長芋
  • 合肴  黒毛和牛塩焼 米茄子 茗荷 糸辛子
  • 冷し鉢 才巻海老 小芋 椎茸 万願寺 隠元豆 振り柚子

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8位

mal D'amour (東京ビッグサイト、青海、国際展示場 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2013/08訪問 2013/09/16

空と海の間で頂くリュクスなフレンチ

お友達の紹介で泊まらせて貰った、完全会員制ホテルベイコート倶楽部。

ホテルには、和食&鉄板焼き中華イタリアン、そしてこちらのフレンチと揃っているのですが、イタリアンを除き一般の人は入れません。
どこも食べログ的に評価高いのですが、フレンチ好きとしてはやはりこちらへ。
こちらの料理長は、トゥールダルジャンのパリ本店で副料理長、それからニューオータニ内の東京店へ派遣され、36歳で総料理長を務めた方です。
すっごく期待出来そう。

レストランは24Fにあり、羽田方向を望む東京湾の景色が素晴らしい。
入ってすぐの、個室を囲むように作った巨大なワインカーヴが圧巻。

メニューは、13000円~28000円まで5コースほど。
内容的に魅力的だった、17000円のコースにしました。(下から2番目ですが・・・。汗)

ちなみに食前酒は、ルイ・ロデレールのクリスタルがグラスであったので(3900円)、ここぞとばかりに注文!
(ただし、予算の関係で連れのみ。私はノンアルコールのカクテル・・)
うーむ、クリスタルを出すとはさすがベイコート。

当日の内容は以下。

*ヴィーガン ピスタチオ・オレガノなどを使ったパイ・醤(ひしお)を使ったムースに水茄子
*アミューズ  グリーンピースのスープ パテ・ド・カンパーニュ パプリカマヨネーズ スモークサーモン ハーブのクリームソース
*冷前菜 ブルターニュ産オマール海老 フランス産キャビア サラダとアグリューム
*温前菜 フランス産フォアグラのポワレ マンゴーのデクリネゾン マニゲットとミント風味
*スープ ミネストローネスープ ピストゥとガレットクルスティヤント
*魚料理 のどぐろのポワレ トマトのヴァリエーション
*パッションフルーツのグラニテ
*肉料理 シャラン産鴨胸肉の備長炭焼き ソースムータルドアシデュレ
*セレクションチーズ
*アバンデセール ピスタチオとフランボワーズのチョコレートプリン タンデル添え
*グランデセール 梨のスープとコンポート ポワールソルベとデラウェア
*カフェとショコラ

特に素晴らしかったのは、オマール海老。
旬のブルターニュ産オマール海老は、軽い火の入れ方がとても秀逸で、プリプリの食感で海老の味も濃厚。
下に敷いた柑橘類のジュレとソースは、柑橘の酸味を上手く抑えてあり、爽やかな香りと仄かな甘みだけを生かした味。
そのためオマール海老の風味を損なうこと無く、その爽やかな香りで海老の甘みを引き出してます。
さらにはキャビアの塩気が良いアクセント。

それと鴨も大変美味しかった。
さすがはトゥールダルジャンで料理長を務めただけはあります。
火入れが凄く良くって、それ程はレアっぽくないのに旨味濃厚でジューシー
ジュ(肉汁)を使ったソースも旨味が凝縮されており、鴨の旨味と非常に合ってる。

フォアグラのポワレに添えたマンゴーは、火を通したもの・生・ピュレ(ソース)の3種類で構成したデクリネゾン(ある食材を様々な方法で調理し、一つの皿に盛る事)。
マニゲット(スパイスの一種)とミントの風味が効いてます。
ヴァンデ産のフォアグラのポワレは、そとカリ♪なかトロ♪できちんと美味しく、ミントの爽やかさとマンゴーの風味が合ってました。
マンゴーをフォワグラに合わせた場合、その酸味がやや勝って意外に合わない事がありますが、火を入れることとハーブなどを合わせる事で酸味を和らげ、フォアグラの甘みを引き立てバランスを取っているのがさすが。

スープのミネストローネは何か(ベーコン??)の出汁が効いていて、しみじみとした美味さ。
添えられたバジル(ピストゥー)のピュレを混ぜると、スープの旨味に爽やかな香りも加わり楽しかった。

デザートも美味しい。
グランデセールは、スープ・コンポート・ソルベ・ムースと色々な形で供する梨のデクリネゾン。
さっぱりしがちなソルベは風味濃厚な洋梨、コンポートは歯触りが良くて甘み爽やかな和梨など、調理法に適した梨を選んでいるため、全体のバランスが良かった。

全体的に、素材の旨味を生かしつつ、ハーブや野菜・果物などを使いその旨味をさらに昇華させた、フレンチの真骨頂とも言える料理
一見オーソドックスな感もある何気ない料理ですが、どれも一工夫あって食べると唸る。
また、一つの素材を色々な調理法で供し、その味のバリエーションやメイン食材との相性を楽しめるのも良かった。
さすがです。

今回は夏ということでか南仏テイストが良い感じに入った料理で、シェフはそちら方面出身かと思ったらパリだとか。
その多彩な引き出しに驚くとともに、フレンチがさらに美味しい秋・冬はどんな色彩が?とまた訪れたいと心から思いました(でも会員じゃないので行けません・・。)

それとワインもとても良かった。
冒頭のクリスタル以外ではボルドーのシャトー・ルシア 2007 が、完熟感があってかなり美味しかったです。

サービスも言わずもがな。グラン・メゾンのような安心感あるサービス。

暮れゆく夏の海を眺めながら、夏香る極上の料理とワインをゆっくりと頂く幸せ。
電車で帰る必要も無いし。(笑)
素晴らしい時間でした。

友達に大感謝。

ご馳走さまでしたー。

  • オマール
  • フォワグラ
  • のどぐろのポワレ

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9位

新ばし 星野 (内幸町、虎ノ門、新橋 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2014/06訪問 2014/08/17

ただ真摯に食材と向き合う円熟の若手料理人

【2014年6月訪問】

7ヶ月振りに再訪。
年内は予約で一杯という超人気店。

当日の料理は以下になります。

*じゅんさいと鮑の酢の物
*宍道湖産天然うなぎの牛蒡巻き
*ほうれん草と岩茸の胡麻和え
*おこぜの天ぷら
*お造り こち くちこ
*牡丹鱧のお椀
*鮎の塩焼き
*炊き合わせ
*鱧と胡瓜の酢の物
*食事 白米 松阪牛のしぐれ煮 ちりめんじゃこ 赤出汁
*水菓子 生のライチ


良質の素材を使い、きちっと丁寧に仕上げた味はさすが。
例えば、お造りのコチは繊維が少なく旨味が強い尾側の部分だけを使うそう。
高級魚のコチなのに、贅沢な使い方です。
確かに素晴らしい味。

また、おこぜの天ぷらは活けのものを使うため、身がふんわり仕上がってます。
〆ると硬直して身が固くなってしまいますからね。
旨味もあって美味しかった。
この日の一番。

鮎は、ふっくら焼いたものとカリカリに焼いたものと2種を食べ比べるなど楽しい。
静岡は藁科川の鮎だそうで、旨味と香りがとても良い。
ふっくら焼は身の甘さ、カリカリ焼は鮎の香りが立ちます。

お椀の鱧の骨切りもさすがですが、最高レベルまではいかないかも。
ふんわり感が若干足りない。
また、出汁が少し弱いような。
切れはあって素晴らしいレベルではあるのですが、数日前に某店で頂いたものの方が断然好みだったので・・。

ほうれん草の胡麻和えは素晴らしい。
土が着く軸の部分を丁寧に掃除したもの。
何気ない品ですが手間が掛かっており、なる程香りと甘みがとても高く澄んだ味。

ご飯も変わらず、甘みのあるお米で美味しかったですね。
松阪牛の時雨煮・ちりめんじゃこといった定番となっているご飯のお供と頂けば、得も言われぬ幸せ。

ただ、今回若干残念に感じた点も。

例えば、コチのお造り。
一緒にくちこが添えられており、その強い塩気が、後に食べようが先に食べようが、せっかく贅沢に使ったコチの風味をかき消してしまう感がありました。
また、鮎の塩焼きの蓼酢や鱧と胡瓜の酢の物などの酢が、若干強めなのがやや気に掛かりました。
お椀についても前述のとおり。
やはり京味とは差を感じてしまいます。
まあ値段が倍くらい違いますが・・。

とはいえ、今回も満足。
ただ、二人でお酒1合と烏龍茶2杯で約5万円。
庶民にはなかなか厳しいお値段です。
また、前述のように年内は予約が埋まっており、来年の予約は少し先から受け付けるのだとか。
その時にわざわざ電話して再訪するかちょっと微妙・・。

ご馳走さまでしたー。

【2013年11月訪問】

京味で10余年修行し、30歳そこそこで独立するや大人気となった店。
半年前に予約を入れ、連れと伺いました。

新橋駅から徒歩5~6分の路地を入ったところ。
カウンター7席のみで、席の後ろがすぐ引き戸という小さい店。
ただ、席間は狭くなく、居心地は良い。

こちらはお任せコース18900円一本。
当日の料理は以下です。

*このわたの飯蒸し
*兵庫 香住の香箱蟹(2杯分)
*岩手産の白子つけ焼き
*湯葉と京水菜のお浸し
*富田林産 海老芋の唐揚げ
*淡路産 鯛のお造り
*すっぽんのお椀 
*笹がれいの一夜干し焼き セロリ
*かぶら蒸し 一夜干し甘鯛 銀杏 百合根
*山形無農薬米のご飯 松坂牛のしぐれ煮 ちりめんじゃこ山椒 白菜の漬け物 赤出汁
*わらび餅

素晴らしく美味しかった。

澄んだこのわたの旨味が、やや固めに炊かれたご飯の甘みと官能的に絡み合う飯蒸し。

ちょうど解禁になった香箱蟹は、ブランドの香住産だけはある濃厚な風味。
内子・外子・蟹肉をしっかり味わえるのが嬉しい。柔らかな酢が蟹の旨味を昇華させる。

白子のツケ焼は、焼き具合・味付け加減ともに申し分無し。
その結果、上手く引き出された旨味がねっとり舌に広がる。たまらないです♪

湯葉と京水菜のお浸しは、さっぱりと上品な出汁が素晴らしい。
濃厚なものが続いた後に、こういうちょっと引いた品が出てくるのがニクイ。
その引き具合にしても、何とも手練れ。

そして、白眉は海老芋の唐揚げ。
とてもクリーミーで、繊維がまったく感じられない。海老芋とは思えない程。
裏ごししてクリームを合わせた様な感じですが、そのままだとか。
富田林産海老芋の特徴だそうです。
かなり感動。

鯛のお造りは、熟成はやや浅めですが旨味が素晴らしい。お醤油も良いモノを選んでいると思います。

すっぽんのお椀は、すっぽんの出汁が濃厚。コラーゲンたっぷりでトロトロ♪
その力強さにただ圧倒されながら、感動のため息が湯気と混じり合う。

笹がれいの一夜干しは、ほろっと溶ける口溶け。素材の旨味を引き出す塩の当て方が絶妙。

かぶら蒸しの肌理の細かさにも陶然。百合根や銀杏の質の高さにも唸る。

最後のご飯の炊き方もばっちり。やや固めで、甘みあります。
少し濃いめに味付けた松坂牛のしぐれ煮がとても合っていて、これまた泣かせる。

わらび餅の食感も良かった。

派手なところはありませんが、良い素材を選び、その旨さを絶妙に引き出したもの。
ただ真摯に食材と向かい合い、技術と心血を注いだ料理。

店主はまだ30歳そこそこのようですが、円熟を感じました。
どこまで伸びるのかとても楽しみ。
そして、その穏やかな接客もいぶし銀の料理に合っていて、心地良かった。
大満足。
当然、次の予約(やっぱり半年先・・・)を入れて帰途に。

ご馳走様でしたー。

  • じゅんさいと鮑の酢の物
  • 宍道湖産天然うなぎの牛蒡巻き
  • ほうれん草と岩茸の胡麻和え

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10位

ル・クープル (柏 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2013/06訪問 2013/08/03

幸せな空気感に包まれているフレンチ

【2013年6月訪問】

あまりレビューを書いていませんが、ちょこちょこ行ってます。

今回はプリフィクスの4800円コースから、本来一皿のメインをプラス料金で二皿にして貰いました。

*アミューズ

マグロの燻製 ビーツのソース

マグロは脂が乗っていて、トロける。
スモークの感じも良し♪

*カニとトマトとモッツァレラチーズのお菓子仕立て

トマトを湯剥きして少し味を付け、中に蟹(渡り蟹?)とモッツァレラの角切りの和えもの、下にアボガド。
さらにユルいコンソメジュレを合わせてます。
蟹の甘みとトマトの甘みがとても良く合っていて、それにモッツァレラとアボガドののコク、コンソメジュレの旨味が混然一体。
コンソメジュレが特に良い仕事してます!
見た目はシンプルだけど、しみじみ美味い。

*ガスパチョ

濃厚過ぎず、適度に甘みと酸味があり、爽やかで美味しい。
こちらは、こういう何気ない皿がしみじみ美味しい。

*マトウダイ?のフリット 飯塚さんのトマトソース

マトウ鯛(ちょっと自信なし)をふっくらとフリットにし、柏のトマト作り名人という飯塚さんのトマトでシンプルに作ったソースで頂きます。
アスパラソバージュとたっぷりと乗せ、帆立のフリットも付け合わせに。
このトマトソースがとても美味しい。
シンプルだけど、旨味・甘みに溢れ、魚ととても合っていました。
フリットの衣がもう少し柔らかければ、完璧。

*骨付き仔羊のグリエ 塩麹と共に

仔羊は、焼き加減がとても良い。
塩を抑えて作ったという自家製の塩麹が添えられており、思った程合う感じでは無かったものの(汗)、そこそこは相性良くて楽しさがあります。

*ルバーブのコンポート 濃厚ミルクアイス添え

*小菓子 生チョコ メレンゲ

特別な事は無いけれど、素材を吟味し、口に入れると素直に美味しい。
ほっとする味。
今回は前菜~魚までトマト尽くしの感もあったのですが(あえて狙ったのかも)、それぞれ特徴があっても楽しく美味かった。
都内からわざわざという程では無いですが、千葉のフレンチで最上位クラスだとは思います。(個人的には千葉フレンチで一番)
雰囲気も家庭的で、通っているせいもあるでしょうが、とても居心地良し。
点数少し甘いかなー と思うのですが、毎回温かな気分で帰れて、理屈抜きで好きな店。
そういう店が在る事の幸せ感。

ご馳走さまでしたー。


【2012年6月訪問】

えーと、ここ、多分一番行っているレストランかと。
こちらが開店した1999年から年7回前後くらいのペースで。
ほとんどディナーですかね。
何が好きって、お客さんが皆幸せな顔をしているところ。
ここって多分、柏でハレの日を過ごすのに、一番適した店なんですよ。
美味しくて、サービスも雰囲気も良い。

夜は、多い日は半分くらいが何らかの記念日だったりするようです。
記念日サービスがあるので、わかるのですが。
もー、あっちでもこっちでも、ローソクやら記念写真がっ。
で、個人的には、その幸せ感のある空気が何となく好き。
幸せのお裾分けを貰っているようで。
あ、その幸せ感に負けないよう、こちらに行く時は必ず連れと行ってます。(笑)

今まで書かなかったのは、長年懇意にさせて貰っている分、レビューとか評価とか今更逆に失礼かも?という気持ちがあったので。
でも、周りの店を書いてここを書かないのもなんだし、柏のオフ会で此方を選んだので、書く良い機会かなと。

こちら、夜は3コース。
4800円、6000円、9800円。9800円のコースは、事前予約が必要です。
4800円のコースは、アミューズ・前菜・スープ・メイン・デザート・ドリンクで、前菜・メインは数種から選べます。
6000円のコースは、アミューズ・前菜・魚・お口直し・肉・デザート・ドリンク。内容は決まっていますが、1.5ヶ月くらいで変わります。
9800円のコースもお任せですが、要望を色々聞いてくれ、好みでカスタマイズしてくれマス。

で、そのオフ会の時のメニューです。
6000円のコース。

・アミューズ 銚子産金目鯛のカダイフ ベアルネーズソース
・前菜     兵庫の牡蠣・スモークサーモン・帆立・渡り蟹・毛蟹のジュレ仕立て
・魚      甘鯛のエカイエ(松笠仕立て) マテ貝のバターソース
・グラニテ   ブラッドオレンジ(お酒が飲める人には、マール酒とアッサム)
・肉      北海道産仔羊のグリルとハンバーグ タップナードを添えて
・デザート   ブラックチェリーのジュレ仕立て バニラアイス添え
・小菓子・ドリンク

えーと、この日の各料理の細かいコメントは他の方も書いているので割愛し、こちらの総体的な話を。
料理ですが、基本的にはオーセンティック。
ただ、ひじきソースとか、最近では塩麹ソースとか、色々面白い工夫があって飽きない。
しかも、そういうのがちゃんとサマになってる。
都内の評判店にスタッフを連れて食べに行って、料理に反映させたり、もう還暦ですが熱心なシェフです。
火入れも上手で、特に魚料理は素材も含めレベルが高いです。
あと、スモーク料理も得意。
反面肉料理は、土地柄を考慮してか、素材が豚とか牛とか無難な場合も多く、魚料理に比べると大人しい気も。
まー、美味しいデスけどね。

それと、ある程度リピートして客の味の好みが分かると、それに合わせて味付けを調整したりしているそうです。
それもあって、やっぱりココの味は好きだし、しみじみ美味しいなと思います。
なので、ミシュランの☆付き店に行った直後にこちらに伺って、こっちの方が旨いじゃん!とマジで思ったことも。(笑)

色々好みはあるでしょうが、千葉のフレンチでトップクラスの味なのは間違いがないです。

サービスは、満席だと多少ばたばたする場合もありますが、基本的には温かみのある接客。

そんなこんなで、私的にはとても大事な店です。
いや、私以外にも、地元の人にとって、大切な幸せの日を過ごす思い出の詰まった、宝物のような店。
シェフも、それを願ってあえて都内では無く、柏に店を開いたのだそう。
柏在住のレビュアーさんほど高得点を付けていることからも、この店がいかに地元で愛されているかが分かります。
行くのが土曜と言うこともあるのですが、いつも満席だし。

これからも、通い続けると思います♪
今回のオフ会でも、大切な友人達と楽しい幸せな時間を過ごせたことに感謝♪

ご馳走さまでしたー。

  • アミューズのマグロの燻製
  • トマトのお菓子仕立て。見た目はシンプルだけどかなり美味しい。
  • 連れが頼んだ海の幸のテリーヌ

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