shinn679さんが投稿したNARISAWA(東京/青山一丁目)の口コミ詳細

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NARISAWA青山一丁目、外苑前、乃木坂/イノベーティブ

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2021/03 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

世界を相手にしているレストランの格

ツレの誕生日祝いでやってきました。
ミシュラン東京2021の2つ星でアジアのベストレストラン50の常連、無く子も黙るNARISAWAです。
以前からこちらの名前は知ってましたが、当店はどうやらフレンチと言うよりは、かなりイノベーティブな内容であり、現在猛烈にフレンチしかもどクラッシックにハマっている私には、いまいちモチベーションが上がらなく、更にとてもお高いレストランなので今まで足が向きませんでした。
しかし本日の主役はあくまでもツレであり、世の女性はただ美味いだけでは満足してくれません。
雰囲気とかお店の格とかサービスとか。
しかもツレは癖の強い重たいフレンチやジビエは好きでは無いし(笑)
また食べ歩きのオールラウンダー(雑食)を自称する私にとって、当店はいつかは登ってみたい山であり、今回満を持して挑戦してみる事に。

■店内の様子
場所は青山一丁目駅からすぐそばで、ホンダ本社の裏手。
青山通り沿いの大きなビルの吹き抜けを抜けて行くようなちょっと変わったアクセス。
日曜日の開店12時の15分前に到着してしまい、流石に早過ぎだろうと、外観をパシャパシャ撮影していたら、中から店員さんが出てきて入れてくれ、一番乗り(笑)
やっぱり時間ピッタシじゃないと絶対入れないお店よりも全然印象いいよね。
レセプションに入ってコートと荷物を預けます。このやりとりの段階でなんかスタッフのホスピタリティと雰囲気の良さを肌でビシビシ感じます。
聞くとこちらに移店して10年との事で、完全に出来上がっているチームワークでしょうか。
『アピシウス』なんかの重々しい雰囲気とは真逆です(笑)
そして大きな扉が開いていよいよメインダイニングへ。
店内の内装は、白と茶色を基調とした古い洋館ののような感じで、意外に質素と言うか冷たい雰囲気。
でもテカテカに光り人が歩くとなんとも言えないきしみ音のする床材がなんとも今時珍しく、聞くとカリンの木のフローリングで、これはアラフィフのオヤジにはジワジワ来ます。
後で聞いた話では内装もすべて成澤シェフの拘りとの事。
サービス陣は、全員パンツスーツに上はワイシャツネクタイ、その上からセーターを着て薄いグレーのエプロンでバシっと統一。
堅苦しさが無く今ドキの躍動感溢れるイケイケのモダンフレンチのスタッフのようです。
そして人数はかなりそろってますね。
サービス陣だけで外国人2人を含めて7人くらい。
更に私の席からはガラスの扉で仕切られた厨房が見えるのですが、成澤シェフの他若手6人くらいいて、財津一郎にクリソツな成澤シェフが鬼の形相で厨房を仕切っているのが、遠くからでも伝わります(笑)
店内にBGMはありません。
テーブルは11卓?で、本日は満席で各テーブルは年齢層はいろいろあれど全てカップルであり、流石に1人は厳しそうです。ちなみに本日の誕生日祝いは私達を含めて4組おりました(笑)

■本日の感想
一言、素晴らしい!
イノベーティブと言うジャンルにイマイチ萌えない私でしたが、当店はどのメニューもストレートに美味く、予想を裏切る満足感。完全に圧倒されました。
次回の大事な日にも是非とも再訪したいと思うほど。

訪問前にホームページを見ると当店のコンセプトは、
『イノベーティブ里山キュイジーヌ(革新的 里山料理)』
とか書いてあっていろいろ説明しているのですがなんともピンと来ませんでした。
しかし食べ進むうち、なんとなくその世界観に引き込まれていきます。
今回はフレンチでは無いので、私の胃袋の守備範囲を拡げて臨みましたが、そんな事関係無く各お皿が流石の存在感と言うか、独創的でとにかく美味い。
最近流行りのイノベーティブとは全く異なり、完全に『ナリサワ』と言う完成されたジャンル、世界観だなぁだと最後はねじ伏せられました。
私もそれなりに和食、フレンチを食べて来ましたが、当店の料理の重心はフレンチよりも和食よりだと思うのですが、かと言って8年前に行った移店前の『龍吟』の世界とも違う。
アプローチはあくまでもフレンチ。
そもそも成澤シェフはバリバリのフレンチ出身であり、口コミ読むと昔はもっとフレンチよりの内容だったとの事。
またコロナ前は外国人比率がかなり高たったお店だけあり、漆器を多用するなど和を意識した演出が多いです。
その見た目の美しさ、演出に全て意味がありちゃんと味にリンクしている風に感じました。
この辺の拘りは、『レフェルヴェソンス』よりも本格的かも。
とにかく初体験の世界観であり、私には斬新、新鮮、そして素晴らしい満足感でした。
当然本日の主役であるツレも大満足。
素晴らしい誕生日祝いとなり、又来たいと思います。

■本日のランチコース(33000円税込)の内容は以下の通り

⓪引盃
美しい漆器が登場し日本酒もしくは緑茶で料理のスタートの儀式との事。

❶森のパン
飲み物を決めると間髪入れずにワゴンで何やら広葉樹の葉っぱで包まれた巨大な何かが運ばれて来ます。
目の前の石窯で白神山地で採取された森の天然酵母のパンを約15分で焼き上げると。
シグネチャーのパンらしく、スタートからその演出にいきなりテンションマックス(笑)
そして食べると猛烈に美味い。パン音痴の私でも感動する旨さで人生で1番美味い。モチモチの食感に柚、栗の木の粉などの風味がふんわり効いていて、これはたまりません。
更に苔を模したバターがオリーブオイルやら何やらが効いていてこれも強烈。
ゴング早々ノックアウトです(笑)

❷稚鮎
要は揚げた稚鮎ですが、そもそも鮎そのもの味、特に内臓の苦味の旨さのレベルが凄い。
更に干し椎茸、昆布、一年間塩漬けした桜を利かせた日本酒の煎り酒ソースがこれまた秀逸です。

❸アオリイカ、キャビア
半生に火入れされネットリとしたアオリイカ。キャビアの塩気、スダチの酸味、アオリイカの甘味のお見事なハーモニー。
見た目は地味ですが、無言になる旨さ。

❹アンキモ、ウド
当然生臭さなんかは一切無く、桜のチップで燻製したアンキモにウドの酢漬け、柑橘のソースを効かせていて、ただのアンキモではなくこれも素晴らしい。

❺トラフグ
アラレをつけて揚げたトラフグとリゾット、カブの葉っぱなど。
これはトラフグの身の旨さが際立つ力技メニュー。そこにリゾットが加わり白飯好きの日本人にはたまらない組み合わせです。

❻毛鞠
本日、1番感動したメニュー。
赤い漆塗りの腕が登場し、蓋を開けると猛烈に美しいビジュアル。
全て根菜の天然の色で表現した毛鞠の美しさ、グラデーションが半端ないです。
この美しさに私はマジで泣きそうになりました(笑)
ちなみにツレも絶叫(笑)
そして食べるとホタテと白姫エビのしんじょうの濃厚な旨味、そして3年間熟成させた昆布出汁、マグロ節、カツオ節を合わせたお出汁のインパクトが強烈です。見て食べて感動した一皿。

❼五穀豊穣
これも感動した一皿。
燻製をかけたサワラのお皿に2種類のソースを螺旋状に垂らしてあり、そこに穀物をつけてあります。このビジュアルも素晴らしいのですが、そのソース、穀物、サワラ、更に2種類の大根おろしを一緒に食べると感動的な旨さ。

❽クエ
淡白なクエにあんまり萌えない私ですが、このクエは感動。
中心はレアに焼き上げたクエでなんとも言えない旨さ。又粉山椒の痺れもいい。

❾赤座エビ
レアに火入れされたプリップリの赤座エビの甘味は当然の旨さであり、これは素材の味の力技。
チキンブイヨンのスープは、フレンチを感じさせる濃厚さ。

➓蝦夷仔鹿
事前に大中小を選択。大食いな私は当然大を、ツレは中をオーダー。
一見普通のロースト。散々蝦夷鹿を食べて来た私ですが、この蝦夷鹿の味がこれまた絶品。
特に手を加えた旨さと言うよりは個体そのものの旨さか?
鹿の味をしっかり感じさせつつも、飽きない旨味の塊。
またソースは鹿のジュと赤ワインのソースで、付け合わせの素揚げした菊芋が異様に美味い。

11. バニーニ
事前に誕生日プレートをお願いしたところ、バニラのケーキが誕生日仕様の特別メニューのようです。
このバニラのケーキ、ありそうで無かった私には初体験のケーキで激うまです。
このケーキ実は、テイクアウトで一万円て販売しており、ラッキーでした(笑)

12. イチゴ、ニオイコブシ
コブシのタネの中身と牛乳を煮出して作ったアイスクリームが正に自然を感じる旨さ。
無農薬のイチゴの葛餅、葛湯もジワジワ来ます。

13.スフレ
アマゾンカカオ味のスフレ。
アイスクリームは甘すぎず絶妙です。

14.カフェ、
八女茶の最中

以上を食べ終えて、ちょっとゆっくりして3時。
最後に成澤シェフが挨拶に来られます。あまりのオーラに緊張していつものようなトークはできませんでした(笑)

改めて料理は人を感動させる事ができると実感したコース内容であり、フレンチ、和食と言うジャンルに拘らず純粋に美味いものを体験したい方にはオススメだと思います。
ちなみにお店のシンボルマークであるハチは、環境指標の生き物であり、ナリサワもレストラン界のそうでありたいと言う願いだそうです。
世界を相手に高みを目指すレストランであり戦い続けて来た感が、ひしひしと伝わる素晴らしいレストランでした。

2021/03/15 更新

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