ゆうじ88さんの行った(口コミ)お店一覧

ゆうじ88が訪問したレストラン、と名付けて頂きました

メッセージを送る

行ったお店

「香川県」で検索しました。

これらの口コミは、訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。詳しくはこちら

120 件を表示 71

レストラン 香松

沖松島、松島二丁目、今橋/フレンチ、洋食

3.56

56

¥10,000~¥14,999

¥3,000~¥3,999

定休日
水曜日

昼の点数:4.6

あぁ!人生とはなんと素敵な出逢いを創造してくれるのだろう! 私が無知なのは自身も認めるところではあるが、私はこの高松の地で、今まで沢山の美味しい仔羊の肉を食べてきたつもりでいたが、この素敵なレストランで「こんなにも美味しい仔羊料理がまだあったのか…」という驚きと感動に包まれることになったのだ。 「レストラン 香松」さんだ。 正直申し上げると、私は随分と不誠実な人間で、一度予約をさせて頂いたにも関わらず、前夜の痛飲が祟り 食事どころではなくなってしまった為に その予約を日延べにしてもらうという、お店に対して大変失礼な所業をしたのに、当時電話対応をして下さったマダムの優しさに甘えてしまったのだ。 来店し、席に着いた私に わざわざご挨拶にお越し頂いたマダム(後程知ったのだが、コチラのシェフの奥様だそうだ)は、とても美しい女性で、その立ち居振舞い、声の質から 以前はどこかのエアラインのキャビンアテンダントでもしていたのかな…? と、下衆な想像が持ち上がる程の美女だ。 そんな美しい女性から声が掛かると、そんなシーンに慣れないオジサンは緊張してしまったが、なんとか会話を経てオーダーを聞いて頂いた。 その会話が私を先記した素晴らしい料理へと導いてくれたのだ。 メイン料理で大好きな鴨のコンフィにするか、仔羊にするかを迷っている旨を伝えたところ、マダムのお勧めが仔羊だったのだ。 その会話が無かったら、バカな私は 実はこの日もまたしても先日同様、職場の仲良しが催してくれた送別会で痛飲してしまい、フレンチレストランでワインを飲まずに食べるなんていうことになってしまったが故の、楽しくも無い食事になってしまっていただろう。 前ふりが長くなったのは、それだけ この料理との奇跡的な出逢いを演出してくれたマダムに感謝したいからだ。 マダムだけでなく、コチラのお店は皆さん全員がハートフルな接客をしてくれて、途中で供されたバケットの美味しさに「もしかして自家製ですか?」と尋ねたところ、そのバケットをお願いしているブーランジェリーをわざわざショップカードを持ってきて紹介して下さり、「お一人でやっているお店なので、朝早くに行かないと、お昼には何も無くなってしまう程の人気店なので…」とまでご教授下さった。 料理も美味しい。 海老とヤリイカのマリネから始まり、スープ、ポワソンも。 そして この日のメイン料理がサーヴされた。 「仔羊のロティ」。 最初、この肉の部位とソースを説明して頂き、ガロニのドフィノアやラタトゥイユもご一緒に、と。 肉の部位は喉に近い部分だという。 (後程教えて頂いたこの仔羊の部位は「コリエ・ダニョー」という名前の部位だそうだ) 私も自宅で愛用しているラギオールのナイフの鋭さをもってして、カリッという食感を痛めないようにカットして口に運ぶ。 最初は「おぉっ?」という驚きが。 後程 よく咀嚼する度に「えぇっ?」に変わり、 喉を抜け、鼻腔に残った風味が「ん~っ……」という なんとも言えない気持ちにさせてくれた。 こんな思いをするのは久しぶりだ。 というより、いつ以来のことだろう……。 あぁ! 思い出した! 石垣島のリゾートホテルの中華料理店で提供された海老料理! あれを頂いた時に感じる事が出来たのに匹敵する出逢いになった。 私も間もなく還暦を迎える。 しかし まだまだ世界には私などが知らない美味が沢山あるのだろう。 そんな感動をすることができた料理を提供してくれたマダムとシェフには本当に感謝しかない。 食後にわざわざ私のテーブルに、まだ仕込み途中の肉を見せる為に持ってきてくださり、煮込み料理に使用することが多い部位なんです、とも教えて頂けた。 最後は帰り際に厨房から出てきてくださり、ご挨拶まで頂いた。 シェフは これまた随分な「イケメン」で、なるほど、この手腕のイケメンシェフにして美人のマダムかぁ…。 これは参った! 私など到底 憧れようがなんだろうが無理だな(笑) しかし私が高松を離れるのは あと数日後だ。 もっと早くコチラを知れば、もう一度この料理を……と思ってしまうのは未練だよなぁ……。 最後は1階の玄関口まで降りて見送ってくれたマダム。 ありがとうございました。 素晴らしい人達、素晴らしい料理、素敵なレストランとの出逢いにお礼申し上げます。

2024/05訪問

1回

アイスビストロ ヒライ

瓦町、今橋、片原町(高松)/ジェラート・アイスクリーム、ソフトクリーム、カフェ

3.51

117

~¥999

~¥999

定休日
-

昼の点数:4.5

高松での出張期間中に出逢った様々なお店と美味しい料理。 うどんのお店は24軒、それを含めて80数軒のいろんなお店と巡り会えた。 そんな今回の私が 強く印象に残ったお店として五指を掲げるなら、間違いなくコチラも推すだろう。 「アイスビストロ ヒライ」さん。 私の拙いレビューをフォローして頂いた、おそらくこの高松にご在住と思われる人が教えてくれたお店だ。 様々な冷製のデザートを製造・販売し、それを店内で楽しむこともできる。 そんなお店で私を虜にしたのが「ソフトクリーム」だ。 元来、デザートとしてアイスクリームやソフトクリームが一番好きな私だが、このような美味しい冷菓には今まで出逢ったことがなかったからだ。 翌日に高松を離れる私。 最後にもう一度…は、私はもはや中毒患者のようなものだ。 この日も 先ずはいつものようにお気に入りのお店でランチを頂いた後の再訪となった。 そして いつものようにテーブル席に腰掛ける。 メニューは見るまでもない。 「ミルクソフトクリーム」1択だ。 すぐ横で このソフトクリームの注文を受けてから焼き上げるコーンの甘い香りがした…。 やがて提供されたミルクソフトクリーム。 「あぁ、これが最後か……」という思いが僅かに私をセンチメンタルな気分にさせる。 スプーンですくい、口に運ぶ。 これだ!  この食感こそが、このミルクソフトクリームの最大の魅力だ。 そしてこの味わいともお別れだ……。 とても美味しい筈のソフトクリームが、何故かこの日は微かな苦味を覚えたのは私のせいだろう。 ご馳走様でした。 いつかまた高松を訪れる機会があれば、必ず伺わせて頂きます。 素晴らしい思い出になりました。 ありがとうございます。 あの衝撃的な出逢いから約1週間。 早くも私はコチラの虜になってしまったようだ……。 「アイスビストロ ヒライ」さん。 私のソフトクリームの概念を変えてしまった罪なお店だ。 (このまま このソフトクリーム中毒になってしまったらどうしよう……) そんなバカな考えを妄想してしまう程の存在になってしまった。 再び伺ったのは、うどん2食の後、ラーメンを連食するという暴挙に出た私が、もはや自分で自分を制御出来ない状態になってしまったからこそなのか……。 還暦を間近に控えた初老のオジサンの行動とは思えないことをしていた。 この日訪れた時間は、今まさにランチタイムのピークと思える12時を少し過ぎた頃だった。 さすがにこの時間帯にデザート、スイーツを楽しんでいる人は少数派の皆さんだろう。 まさに そんな時間帯を私は狙ったのだ。 先記したが、さすがに私もオジサンが連続してソフトクリームを短期間のうちに食べに来てる…と思われるのには抵抗があった。 あぁ、こんな時 妻が一緒なら、堂々と食後のスイーツを楽しみに来れるのになぁ……。 そんな事を思いながらも間髪いれずにスタッフの女性に「これを……」とキャラメルソフトクリームを指差した。 今回、キャラメルのフレーバーがある方を選択したのは、やはり「コチラも…」と試してみたかったからだ。 前回頂いたミルクソフトクリームは、私のハートをかなり激しく揺さぶられる程 美味しいことは承知している。 同じマシンから作り出されるソフトクリームの違いを確かめたかったのだ。 やがて運ばれてきたキャラメルソフトクリーム。 ワクワクしながらそれをすくったスプーンを口に運ぶ……。 ん----んっ! 美味しいっ! アイスクリームやソフトクリームが大好きな私にはたまらない! 幼い頃、母と近所のスーパーに買い物に出かけた途中、素敵な洋菓子のお店があり、その店頭でソフトクリームを当時1つ70円で販売していた。 当時私は 親からお小遣いを1日10円という「日払い」でもらっていたので、そのお店のソフトクリームを食べるには一週間分のお小遣いを貯めなければいけない。 しかし母の機嫌が良い時など、買い物帰りに「食べたいよね」と、そのソフトクリームを買ってもらった記憶が未だに鮮やかに残っている……。 私がソフトクリームやアイスクリームが好きなのは、そんな経験がベースになっているのだと思う。 今回のキャラメルソフトクリーム。 衝撃、というものは前回与えられてもらえたので さほどでもなかったが、それでもかなりのレベルで美味しいと言える物だと思った。 それでも私はやはり、コチラに訪れたらミルクのソフトクリームを推すだろう。 私がこの地を離れるのは あと二週間後。 もう一度…… せめてもう一度、というのは私の未練だろうか……。 この衝撃的な出逢いは どう表現したら良いのだろうか……。 先日、素敵なレストランをご紹介賜った方の、これまでの訪問先を拝読させて頂いた時に、コチラが目に止まったのだ。 デザート(スイーツ)の中で、私が最も好きなのが「アイスクリーム」であり「ソフトクリーム」だ。 そのソフトクリームを、最新(?)の設備(機械)で提供してくれる、と記してある。 かなり美味しそうだな…。 よし。 その方がご紹介してくれたレストランでランチを頂き、デザートとしてコチラのソフトクリームを頂くとしよう。 この日はまさに春爛漫の様相で、日中など半袖シャツでも良いのでは、と思える程の陽気だった。 ランチを頂いた後のデザートとしては、ソフトクリームは最高だ。 お店にたどり着く。 パッと見は まるで和菓子のお店のようにも見うけられたが、掛かる暖簾のデザインが、コチラが洋菓子を扱っているお店であることを教えてくれている。 その暖簾を潜り抜け、扉を開く。 様々なスイーツが並ぶショーケースの出迎えをうけ、 私の目指す店内のイートインコーナーは その左奥にあった。 テーブルは複数あれど、基本的には「二人掛け」の小さなもの。 その隅の一角に座り、メニューに目を落とす。 様々なスイーツやドリンクもあるが、迷うことなく私の選択は勿論「ミルクソフトクリーム」だ。 カップ、もしくはコーンが選べるようで、せっかくだから注文を受けてから焼かれるコーンでお願いする。 店内は女性同士、もしくはカップルばかりで、私のような難しい顔をした初老のオジサン1人での利用は かなりのアウェイ感がある。 が、元来ふてぶてしい私だ。 ひたすら美味しいソフトクリームの為なら どんな視線にも耐えてみせよう。 やがて運ばれてきたソフトクリーム。 手渡されたコーンはバイオーダーで焼かれただけに、手に取ると「えっ? まだこんなにも熱い…」と感じる程の熱を持っている。 添えられた小さなスプーンでミルクソフトクリームを口に運ぶ。 えっ…………  何コレ?………… このソフトクリームの質感は いったい……。 あまりの衝撃に言葉が浮かばない。 ただ ただ驚き、この美味しさを どう表現したら良いのかわからない。 この美味しさは、私のような稚拙な言葉でしか書き表すことができない者の表現よりも、とにかく食べてみて それを体感することが一番なによりだ。 ありがとう「サヌキノオトコ」さん。 貴方のレビューを拝読しなければ、こんな思いにしてくれる出逢いはなかっただろう。 高松での勤務期間中には、絶対に再訪させて頂くつもりだ。 そして 出来ることなら名古屋にも出店してくれないかなぁ…。

2024/05訪問

3回

ふみや お好み焼き 本店

お好み焼き 百名店 2023 選出店

食べログ お好み焼き 百名店 2023 選出店

ふみや お好み焼き 本店

瓦町、片原町(高松)、今橋/お好み焼き

3.51

191

-

~¥999

定休日
火曜日、水曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.4

今回の高松での出張期間中で最大の驚きと喜びを感じさせて頂いたお店がコチラ「ふみや」さんだ。 コチラで提供される料理を「お好み焼き」の一言で片付けてしまって良いのだろうか? 私は「このお店の料理はお好み焼きという領域には収まらない "ふみや" というまた1つ別の料理なのだ」と言いたいのだ。 それほどコチラの料理は他では見られない独創性に溢れていた。 コチラを知ったきっかけだが、たまたま別のお店で食事をした帰り道、お店の前に出来ている長い行列に出会った。 それまでコチラの事を全く存じ上げなかった私。 図々しくも行列に加わっていた人に話しかけてみた。 その紳士曰く、とても美味しくて、こうして待つだけの価値がある、との言葉を頂いた。 お礼申し上げ、その場を去り、ホテルに戻り調べてみたところ、相当個性的なお店である事もわかった。 これは行くしかないだろう! と、訪問となった。 朝早くに並ばないと かなりの時間待つことになりそうだと思い、お店には開店30分前に着いた。 が、この日は小雨模様だったからか、まだ誰もおらず、私が一番最初の客のようだ。 しばらくすると次の客が来だし、開店時間には約10名強の人達が並んでいた。 先頭だった私から、コの字型のカウンターの向かって左奥の席に案内されたが、2席空けて座ってくださいと言われる。 後にわかった事だが、そのスペースはテイクアウトの客の為、商品や代金の受け渡しの場所になるようだ。 今回、先頭の私から注文を聞かれたので、予め予習しておいた「きも焼き」と、せっかくだがら「海老焼きそば」も注文した。 お店の方針だから残念ではあるが、アルコール飲料の提供は無い。 配られたお水で我慢だ。 お店の方針、と言えば まだまだユニークな内容があり、コチラでは料理を頂く際に箸は提供されない。 焼きそばでさえフォークで頂くのだ。 かちゃぐり(コテのような物)1本で料理を無心に頂く。 慣れない人には大変な作業だ。 料理に使用するのはソースのみ。 マヨネーズなどは貰えない。 ソースの入っているポットから、自分好みの量のソースを刷毛で塗るのだ。 ちょっと多めにつけておかないと、厚みのある部分では物足りなくなりそうだ。 そしてそして! コチラの最大の魅力であり、不思議であり、驚きなのが「きも焼き」の作り方だ。 最初にレードルですくい、鉄板に広げる生地だが、驚く程「シャビシャビ」だ。 鉄板の隅には塊のラードが山のように乗せられており、それが熱に溶かされ流れ出す。 そこへ先程の生地を流し込む。 店主が鷲掴みにしたキャベツの千切りを載せたかと思ったら、更にその上に これまた店主が鷲掴みにした「鶏モツ」を豪快に載せた。 かなり大きなサイズのボウルに入っている鶏モツは、部位ごとに別れてはいないので、店主が掴んだ時にどんな部位が入れられるのかが決まる、というアバウトさだ。 更に先程のシャビシャビシャビの生地が再度かけられたと思いきや、ある程度固まってきた物は巨大な店主のかちゃぐりでひっくり返され、それを鉄板の隅に移動したと思ったら、次の生地が溶けたラードの上に流し込まれ…。 次々と焼かれる作業は、まさに熟練の技だ。 その間にも店内にはひっきりなしに電話が鳴る。 どれだけ鳴っても電話に出ない時もあれば、出た時にはテイクアウトの注文が入り、店主も「○○時までは出来ないよ、と言っておいて!」と。 私は自席からの眺めに見とれてしまい、その技を存分に楽しむ事ができた。 そして焼き上げられた「きも焼き」。 ポットを手に取り、悔いの残らないようソースを塗る。 そうして隣の客にポットを渡し、かちゃぐりを真ん中から入れた。 ソースが鉄板に溢れ、その香りにうっとりとする。 上手に1口サイズに切り分ける事ができた物を口に運ぶ。 サクッ、ではない。  ザクッとした、と表現するのが相応しい食感もまた独特だ。 アバウトに入れられた鶏モツは、切り分ける度に違う味わい、食感があり、これまた楽しい。 あぁ…… これは本当に「お好み焼き」なのか?…… 私には全く異質な料理に思えてならなかった。 そしてとても美味しい。 高松での最高の思い出になり得る料理であった。 もっと早く… もっと早くコチラを知ったら、私はあと何度通った事だろう。 そして心に刻んだのは「再び ふみや さんに……」 だった。

2024/05訪問

1回

麺屋 浜堂 高松中央卸売市場店

昭和町/ラーメン

3.48

92

-

~¥999

定休日
水曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.4

出張期間中の高松。この日は休日だ。 午後からは雨の予報。 お天気はどんよりとしていて、どこかに出かける気分にもなれない。 また朝から営業しているうどんのお店にでも行こうかな…と考えていた。 高松にいる間は どうしても「うどん寄り」の食生活にシフトしてしまう。 それはそれで決してイヤではないのだが、無類の麺料理好きな私とはいえ、実は一番好きな麺料理はラーメンだ。 そう言えば高松では あまりラーメンを食べたことがない…。 そこで出逢ったのがコチラ「麺屋 浜堂 高松中央卸売市場店」さんだ。 幸いなことに、卸売市場近くのお店ながら、日曜日も朝から営業しているようだ。 ヨシッ! 今日はコチラで朝食としよう! 投宿しているホテルから自転車で約10分程の距離にお店はあるようだ。 軽い運動かわりに丁度良い。 「うみまち商店街」という、いろんなお店が集まっている施設の一角にコチラはあった。 やはり市場近くの日曜日とあって、他のお店はほとんど営業していなかった。 お店の中も客がいる気配がない。 それでも扉を開けると「いらっしゃいませ!」と元気な声が出迎えてくれた。 先ずは券売機でチケットを買う。 私が選んだのは一番シンプルな「煮干そば」だ。 時刻はまだ8時。ヘビーな物は避けたい時間帯だ。 L字型のカウンターのみの店内でテーブル席は無い。 その真ん中あたりに案内され、腰をおろした。 厨房内には香川県の名産品「伊吹いりこ」の段ボール箱が大量にストックされている。 この「伊吹いりこ」を使用した「煮干そば」が食べたかったのだ。 やがて着丼となったラーメン。 おぉ! 美しくも澄みきったスープだ! キラキラと表面に輝くのは鶏油か?…… あまりの美味しそうなビジュアルに、思わず香りを利き、そしてスープから先に口に運ぶ。 うーん! 旨い! 旨いぃ! いつも私が料理の一番のポイントに掲げる「バランス」。 そのバランスが素晴らしいのだ! 伊吹いりこの風味、鶏油のコク…… それらが渾然一体となり、何かが出過ぎている訳でもなく、何かが足りない訳でもない。 まさしく味、色、香りの全てに 非の打ち所の無い仕上がりだと思った。 そんな絶品のスープには、ストレートな細麺をあわせてある。 この組み合わせがまたもや抜群だ。 繊細、かつ上品な仕上がりのスープには、この麺がベストだろう。 太麺では麺の味が勝ってしまい、ちぢれ麺ではスープが絡み過ぎてしまう。 このデリケートなスープには「これしかない!」という、いわばマリアージュのようなものだ。 その主演俳優を引き立てる名脇役が「油揚げ」だ。 最初は「何?」と思ったが、どうしてどうして、とても面白い存在だ。 私に言わせれば、うどんで言うところの きつねうどんとタヌキうどんの「いいとこ取り」のような存在に思えた。 きつねうどんの油揚げように、出汁を吸った旨さと、タヌキうどんのように、スープに油のコクを加えたような別の旨味…。 これはコチラのような上品なスープだからこそのアイデアだと思った。 麺を啜り、同時にスープをたっぷり含んだ油揚げを合わせると、なんとも言えない美味しさだ。 あまりの美味しさに、気がつけば丼を高々と抱え上げ、スープを全て飲み干していた……。 久しぶりに「とても美味しい!」と言えるラーメンに出逢えた。 いや…… ちょっと大袈裟かもしれないが、コチラのお店のラーメンは 私が理想とするラーメンを具現化した物かもしれない。 毎日でも食べ飽きないような味わい。 昨今の原材料高騰のあおりを受けてでも この価格。 素晴らしい! 高松は決して うどんだけではない! と、大きな声で言いたくなる程だっだ。

2024/03訪問

1回

手打うどん 風月

うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

食べログ うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

手打うどん 風月

高松築港、片原町(高松)、高松/うどん、天ぷら

3.73

447

-

¥1,000~¥1,999

定休日
日曜日、祝日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.4

そう思っていた。 いろんなお店を巡り、いろんな美味しいうどんにも出逢えた。 しかし私の中では コチラほどの美味しいうどんには とうとう出逢えなかった。 もとい! コチラが一番美味しいと思っていたのだ。 それを覆すお店はなかった、ということだ。 「手打ちうどん 風月」さん。 私が勤務していた一番最寄りのお店でもあるコチラで頂いた「かしわ天ぷら」。 それに合わせた麺とつゆ。 それら三位一体が織り成す味わいは、「うどん県」を自認する香川県での中でも頭1つ抜けた存在だというのが、この出張期間中に24軒のうどん店を巡った私の出した結論だ。 翌日は朝早くからの電車に乗る私。 最後の日は一番思い入れのあるお店で……と決めていた。 そのランチはコチラで頂くうどんにしたかった。 約半年程前に、妻との結婚記念日の旅行先に選んで、同じように高松を離れ神戸に向かう船旅の前に頂いた「かしわ天うどん」。 その時の美味しさを忘れる筈がない。 しかし 贔屓目に見ていた訳ではなく、本当にコチラを凌駕するお店、味わいに とうとう出逢えなかっただけのことだ。 朝のお店の開店時間よりも15分程前に到着した。 狭い路地に面しているが、人は…… いました。 お店の扉の前に、若い女性の観光客と思われる2人が。 小雨模様の空を見上げながら、ギリギリ軒下で待つことになる。 やがてその人数は徐々に増え、開店時間には約10名が並んでいた。 席はカウンターの奥側から詰めて座るシステムで、お品書きは そこに貼り出された物と、ちょうどこの日のように「きまぐれうどん」のような内容もあるようで、私は「かしわ天ぷら」も含まれたこのメニューをお願いした。 先に記載させて頂くが、私の印象としてクイックサービス、安価な商品を求めるならセルフのお店で。 より美味しいうどんを食べたいなら、時間をかけてもコチラのような一杯一杯を丁寧に仕上げてくれるお店を利用するべきだ、との結論に達した。 その「時間をかけてでも食べたい美味しいうどん」が着丼した。 先ずはしばし見惚れてしまった。 その艶やかな麺の美しさといったらどうだ! このピカピカに輝いている麺につゆをぶっかける事が悪魔的な所業に思える程だ。 そのつゆを よく馴染ませてから麺を啜る。 天ぷらの纏った油分がつゆに染みて、つゆが天ぷらに染みて…。 もう えも言われない旨さだ。 更にかしわ天ぷらに箸を伸ばす。 様々なお店で様々な天ぷらを頂いたが、コチラのかしわ天ぷらより美味しいお店にはとうとう出逢えなかった。 微かに香る胡麻の風味。 揚げたての天ぷらは程よいサイズなれど、ひとくちで頬張ると火傷しそうになるのは注意が必要だ。 あぁ、これ程美味しい讃岐うどんに出逢ってしまった私。 明日からの地元の生活で、果たして讃岐うどんを食べて美味しいと思えるのだろうか……。 そんな心配をしなければならない程、「うどん県・香川県」のうどんは全て良かった。 その集大成として選んだ「風月」さん。 ありがとうございました。 また1つ、素晴らしい思い出が増えました……。 結婚記念日に四国・高松に来た旅も、この日は昼過ぎから神戸までの移動日。 午前中に市内の名勝「栗林公園」を散策し、フェリーに乗船する前の最後の昼食に妻と共にコチラに伺った。 妻は今回の旅で未だに本場の讃岐うどんを一度も食べていない。 最初で最後の讃岐うどんのお店にはコチラにした。 セルフのお店とは違い、お店の人が最後まで調理してくれる物を頂くお店だ。 妻には「きちんとした」とまでは言わないが、そのように丁寧に作ってもらえるお店の物を食べてみて欲しかった。 開店時間の5分前にお店に着いたが、行列はしていない。 ちょっと以外に思ったが、なんとお店の好意で早めに店内に入れてもらえた人達が既に6名いらっしゃった。 私達が席につくと、ほぼ満席に近い。ラッキーだった。 メニューを拝見する。 諸兄のレビューによると とり天が人気のようだが、私は最初は純粋にうどんと出汁だけを味わいたいので、妻は「ざるうどん」を、私は「ぶっかけうどん」を選び、別皿で「とり天」を注文した。 やはり人気のとり天を試してみたかったから、妻とシェアすることにしたのだ。 やはり丁寧に仕事をするが故に 提供される迄にはある程度の時間は必要なようで、二人分ずつを作っては提供しているので少々待つことにはなる。 急いでいる時、時間があまり無い時には覚悟した方が良いかもしれない。 ようやく私達のうどんが提供された。 その艶々とした美しさはどうだ! まさに うどんが「輝いて」いる。 箸を伸ばすことすら躊躇いそうだ。 私は先に提供された その美しい麺に「つゆをぶっかける」という悪魔的な所業に出て、しかも それを混ぜ合わせる、という 私に内在しているかもしれないサディスティックな一面を、喜びを引き出されてしまった。 先ずはひと手繰り。 啜る。 感動しかない…… 言葉にならない。 高松に来て、最初の早朝から営業しているお店が とても美味しくて、その後に伺った駅近くのセルフうどんのお店に 本物の讃岐うどんとは… を教えられた気がしていた。 しかし それさえも凌駕する、この美味しさはどうだ! 讃岐うどんとは どれだけ奥が深いのだ。 もしかしたら コチラよりも更に美味しいお店が……。 もう 讃岐うどんにK.O.されてしまった。 ちなみにコチラはとり天も揚げたてで美味しい。 なるほど諸兄が「とり天うどん」を支持するのも納得だ。 高松で讃岐うどんを「満喫した」とは まだまだ言えないだろうが、素晴らしい思い出になった。 ありがとう。ご馳走様でした。 いつかまた……。

2024/05訪問

2回

中華 本田

中国料理 WEST 百名店 2023 選出店

食べログ 中国料理 WEST 百名店 2023 選出店

中華 本田

片原町(高松)、高松築港、高松/中華料理

3.54

23

¥10,000~¥14,999

-

定休日
月曜日、日曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

夜の点数:4.4

結婚記念日での旅行。今年は四国・高松を中心に各地を巡ることにした。 その初日。 最初に訪れた小豆島は生憎のお天気だったが、美味しい料理を頂いて気を取り直そう。 初日のディナーはコチラ「中華 本田」さんだ。 なにせ高松は半世紀ぶりになる。 瀬戸大橋はおろか、宇高連絡船で渡るしかない時代に一度母に手を引かれて訪れた記憶があるだけだ。 美味しいお店など知る由もない。 では 何故コチラを選んだのか、と問われれば、諸兄のレビューの写真を見てのこと。もうひとつは比較的安価だと思える内容だと感じたからだ。 しかし結婚記念日そのものは翌日だ。 コチラで派手な料理を楽しむのも良いが、まったく知らないお店だ。 今回は8,000円のコースでお任せするとしよう。 宿泊したホテルから徒歩数分の場所にある、ということは承知していたが、いざgoogle mapを頼りに歩を進めても 一向にお店の場所が解らない。 妻と二人で近辺を探すも解らない。 困ったなぁ… 確かにこの辺りなんだけど…… と、困惑していた時、ビルの壁があり、その裏側を覗くとその奥にちょっと解り辛い表札のような物がある。 もしや… と思い近づいてみたら「中華 本田」の文字が! これは解らないよぉ!道路側には看板も何も無いし! しかし ようやく見つけることが出来た事に妻共々安堵しお店の扉を開けた。 店内はコンクリート打ちっ放しの壁といい、中華料理店というよりもカフェのような洒落た雰囲気。 厨房にはシェフひとり、ホールもマダムひとりの さほど広くないスペースだ。 料理は既にお願いしてあったので、最初はドリンクを。 いつもと違い、今日は車を運転することがないので 妻もビールを飲みたいと。 グラスに注ぐと「この薄張りのグラスがいいよね」と。 グラスを合わせることなく乾杯だ。 最初の料理が運ばれてきた。 数種類の茸をふんだんに使用した、辛味も酸味も抑えられた酸辣湯からだ。 寒い冬の路地を歩いて来た客にとって、最初に優しい味わいのスープを提供されれば、身も心も暖まる。 しかもふんだんに使用された茸によって前菜としての要素も満たされる。 次に よだれ鶏が。 これがとても美味しいのだ! ナッティーな香ばしさを供えたソースは きっと良い醤を使用しているからこそ出せる味なのだろう。 辛過ぎず、深いコクを湛えている。 しっとりとした鶏肉の加減も申し分ない。 これはいい! 最近食べたよだれ鶏では一番だ! 最初の二品で この先の料理に期待が高まる。 次なる料理は帆立貝柱と銀杏、里芋の炒め物。 優しい塩味の炒め物だが、その前の一仕事が効いている。 里芋は小ぶりながらねっとりとした味わいで、他の食材との良いパイプ役になっている。 予め火を入れたものを使用したので銀杏や帆立貝柱に纏わりなんともいえない食感になった。 牛肉と四川唐辛子炒めが運ばれてきた。 独特な形をした四川唐辛子は素揚げにすることで辛味を抑えられ、そのまま食べることができる。 一度煮た牛肉は柔らかで、再度四川唐辛子と茸を一緒に炒めた、お酒が進む味わいだ。 そのお酒。 最近 その良さがようやく解りかけてきた紹興酒。 始めは甕だしの三年熟成の物を選んで飲んだが、料理のクオリティの高さに合わせ、おかわりは15年熟成の物に切り替えた。 フカヒレと白菜のスープ。 独特の深いコクのあるフカヒレのスープに 白菜を笹掻いて合わせたもの。 とろみのついた濃厚な味わいの美味しいフカヒレスープに笹掻いた白菜の食感がアクセントになっている。 春巻は海老をふんだんに使用したもの。 プリプリとした海老の歯ごたえと サクサクした皮がとても美味しいハーモニーを奏でている。 酢豚は中国の黒酢を使用したもの。 独特な香りと酸味のある中国の黒酢を纏った濃厚な味の酢豚は、一緒に添えてある包(パオ)に挟んでも楽しめる。 料理の最後を飾るのは、〆の食事だ。 この時は麺か飯かを選ばせてくれる。 無類の麺好きな私。躊躇うことなく麺をお願いした。 提供されたのは あおさ海苔だけのシンプルな汁そば。 あっさりした白醤油のスープ、麺は尋ねなかったがお店の自家製麺かもしれない。 最後の食事にはピッタリの、もう少し大きなサイズの丼で頂きたくなる程美味しい麺料理だ。 デザートもついていた。 杏仁豆腐と餡を詰めた揚げ饅頭だ。 これまた自家製? と思わせる、丁寧な味わいだ。 大満足だ。 これ程の価格でこれ程のクオリティの料理。 ちなみに12,000円の内容を聞いてみたが、そちらにすれば良かった、と軽く後悔した程だ。 結婚記念日旅行の初日のディナーで こんな素敵なお店に出逢うことができた。 お世話になったシェフ、マダムにお礼を伝え、お店を後にした。 また高松に来ることがあれば是非とも再訪したい、高松に行く予定のある人にもお勧めしたい、そんなお店だった。 しかし、シェフ。 もう少しお店の場所を解りやすくした方が良いんじゃないですか?(笑)

2023/12訪問

1回

クリッパークラブ

坂出/喫茶店、カフェ

3.14

8

-

-

定休日
-サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.3

朝から美味しいうどんの連食だ。 この日のもう1つのお目当て「東山魁夷せとうち美術館」に向かうタクシーに乗る前に、ちょっと美味しいコーヒーが飲みたくなった。 坂出駅からはさほど遠くない場所には、コジャレた雰囲気のカフェが他にもあったのだが、私はそんな場合でも手前味噌だが「鼻が効く」のだ。 食べログの、先に訪れた諸兄の写真だけを材料にして 未だ一度も訪れた事の無いコチラに伺おうと……。 まだまだ雨は降り止まない。 坂出駅の北口のロータリーまで徒歩で戻る途中にコチラはあった。 一見しただけならコチラがコーヒーを楽しむお店だとは解らない。 目に付くような看板があるわけでもなく、近づいてよく見ると、1台の年期の入ったロースターと、その周りには乱雑に置かれたコーヒーの缶やグッズが…。 私の今までの経験からすると、この感じは「当たり」「ハズレ」の差が大きい。 少しギャンブルめいてきたが、ここは自分の勘を頼りに扉を開いた…。 店内も昭和の雰囲気がいまだに残っているようで、そしてお世辞にもオシャレとは言えない。 ただ、カウンターや椅子、ランプ型の照明などが、なんとも言えない歴史を感じさせる。 いきなり女性(後程登場するマスターの奥様?)が、「ランチとかは無いけどいい?」と声をかけてきた。 無論ですよ。美味しいコーヒーだけが目当てなのだ。 コーヒーのメニュー以外にもフードや別のドリンクのメニューはあるのだが、なんとなく注文しづらい。 それに不思議なことに、その他のメニューには金額の表記があるのだが、コーヒーのメニューにはそれが無い。 そう思っていたら、先程の女性に 「コーヒーの好みは? どんな感じがいいの?」と。 「はい。私達夫婦は共に酸味の強いコーヒーは苦手でして…」 「はい。じゃあブラジルね」 と、こんな感じで注文を、半ば「決めてもらった」ような感覚になった。 コーヒーは奥様が点てくださった。 ネルドリップと言えるのだろうか。 手にしているのは片手の雪平鍋だ。 「大丈夫かなぁ……」 先程「ギャンブルめいた…」としたが、これがもしもブラック・ジャックだったら、最初に渡されたカードは「7」と「8」。計「15」を渡された気分だ。 ひょっとしたら これは「負け」ちゃったかも……。 やがて運ばれてきたコーヒー。 良い香りだ。 しかし使用しているカップには華がない。 真っ白な、いわゆる「どこにでもあるような」物だ。 さっそく口をつけてみる。 (ブラック・ジャックなら「ヒット」の気分だ!) そして…… ……旨い!!  旨いじゃないか! (ブラック・ジャックなら「15」から「6」を引いた気分だ!) その良い香りと共に深いコクがある。 勿論、私達のリクエストである酸味は極力抑えられている。 ちょっとした驚きだ。 総合的に期待値は下がりつつあったので、これは嬉しい逆転劇だ。 改めてメニューのホワイトボードに目を向けると、コチラの店内で楽しむコーヒーは 全てストレートコーヒーで、オリジナルブレンドは豆の販売のみ、としてある。 しかもブラジルだけはローストの加減がライトローストとハイローストの2種類がある。 (ちなみに今回頂いたのはハイローストの方だった) 最近、コーヒーはブレンドばかり飲んでいて、久しくストレートコーヒーを味わっていなかったが、昔は好んでストレートコーヒーを飲んでいた頃があった事を、この味と香りが思い出させてくれた。 そもそも美味しいストレートコーヒーを提供してくれるお店そのものが少なくなってしまった事も、私が徐々にブレンドに寄っていく要因でもあったが…。 更に驚いたことに、最初のコーヒーを飲み干していた私達に、ようやく登場したマスターが 「これはサービスだから、良かったら飲んでみて…」と、もう一杯のコーヒーを持ってきてくれたのだ。 遠慮ということを知らない私は お礼の言葉と感謝を伝え、頂く事に。 そして これまた とても美味しいコーヒーだった! その後、マスターのコーヒー談義を聞かせてもらったが、博識というか拘りというか、乱暴な言葉で表現するなら「コーヒーバカ」とでも言いたくなる程、ここでは書ききれない知識を拝聴させて頂いた。 伝票には「ハイロースト  2   800」としてあったので、私は一杯が800円かと思っていたが、一杯400円が2杯で800円、ということだったらしく、それでは これだけ楽しくお話を聞かせて頂いたあげく、もう一杯のコーヒーまで…とあっては あまりにも申し訳ない。 会計時には正規の料金800円と共に、私達の気持ちとしてポチ袋に感謝を込めてお渡しした。 マスターは「いやいや、こんなつもりで……」と最初は遠慮していたが、最後には笑顔で受け取ってもらった。 私達もそれで満足だ。 これ程の美味しいコーヒーを、ご好意とはいえ4杯も頂き、たくさんの勉強になる知識を与えてくださったのだ。 これで支払いが800円だけとは、私が嫌だったのだ。 マスター、ご馳走さま。 そして楽しくお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。 なかなか機会には恵まれないかもしれないけど、ご縁がありましたら またお会いしたいです。 それまでは奥様共々お元気で。

2024/03訪問

1回

釜あげうどん 長田 in 香の香

うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

食べログ うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

釜あげうどん 長田 in 香の香

金蔵寺/うどん

3.96

2849

-

~¥999

定休日
水曜日、木曜日

昼の点数:4.3

妻が私の出張先の高松に来ている間に 1日の仕事の休日があった。 ハードな勤務状況ゆえに、ちょっとゆっくり身体を休めたいとは思ったが、せっかく遠方より来てくれた妻の為に、以前から行ってみたかった「善通寺」と「東山魁夷せとうち美術館」を巡ることにした。 またしても雨だ。 ついてない。妻が滞在中の高松地方は雨ばかり。 唯一の晴れ間は この翌日という予報だ。 その善通寺に参拝する前に、まずは1駅手前の「金蔵寺駅」で下車しよう。 「美味しいって評判のうどん屋さんがあるんだよ」 それがコチラ「釜あげうどん 長田in香の香」さんだ。 金蔵寺駅に到着した私達。 傘をさしながらお店へと徒歩で向かう。 時間にして約10分程の距離だ。 やがて大きな看板が見えてきた。 駐車場はかなりの大きさだが、車はあまり停まってはいない。 やはり雨が影響しているのかな……。 しかし私達がお店の、まだシャッターが半開き状態の入り口まで進むと、おのおの自家用車の車内で待っていた人達が続々と集まってきた。 結局 私達は一番に店内へと進むことになる。 初めてゆえに勝手がわからないから、出来れば誰かの後にしたかったが 成り行きだ。 とりあえず予備知識として得ていた「釜あげうどん 特大」を1つお願いし、番号札をもらい、席へと着いた。 一番奥のテーブルに腰を降ろすと、そのすぐ近くにポットと 重ねて置いてある湯呑みがある。 妻がその湯呑みを取り上げ、ポットの中の物を注ぐ。 その時はじめて「異変」に気が付いた。 なんと、そのポットの中身は「冷たいつけ汁」だったのだ。 そして その積み上げられた湯呑みから離れた左側にお茶を注ぐ給湯器があった。 コチラでは湯呑みもつけ汁も同じ器を使用するようだ。 これは解らなかった。 あまり… というより初めての経験だ。 妻はお店の人に謝ってつけ汁の入った器を返却した。 しかし妻を擁護する訳ではないが、この方法は もう少し解りやすい表示をするべきだろう。 私達のような県外からの観光客は まず戸惑うはずだ。 一番最初の客だからか、茹でたてを提供するがゆえに多少の時間がかかったが、特大から使用する桶に入れられた釜あげうどんが 番号を呼ばれながら運ばれてきた。 待ちきれずにつけ汁を早々にスタンバイしていた私達は さっそく箸を伸ばす。 麺が長い! 箸で持ち上げるが あまりにも長いので、持ち上げきれないままつけ汁に。 すると今度は その長い麺をつけ汁に入れると 器からつけ汁があふれそうになる。 私の頭の中はパニック状態だ。 ようやく落ち着いて ふた箸目を手繰る。 その美味しさに 改めて感激する。 麺もつけ汁も文句無しに美味しい。 讃岐に来てから「釜あげうどん」は初めて食べたが、コチラのように もはや専門店並みに出卓するお店の釜あげうどんは他店とは一線を画すのだろう。 妻も大満足のようだ。 朝早くから起きて、わざわざ伺って良かったね。 とても満たされた気持ちで善通寺に参拝できそうだ。 ごちそうさまでした。

2024/03訪問

1回

骨付鳥 一鶴 高松店

瓦町、片原町(高松)、高松築港/鳥料理、居酒屋、郷土料理

3.66

1218

¥2,000~¥2,999

¥2,000~¥2,999

定休日
火曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

夜の点数:4.3

テイクアウトの点数:4.2

高松のラストナイトだ。 2ヶ月半に及んだ出張もこの日で終わる。 その「トリ」を飾るのは もちろんコチラ「一鶴」さんだ。 私が大好きな「骨付鳥」の元祖であり、数ある鶏肉料理では一番好きなのがコチラの骨付鳥だからだ。 元々は同県の丸亀市に本店を構えるコチラだが、その美味しさと人気ぶりは広く知れわたり、いつしか同じような料理を真似て提供するお店が増え続け、今や立派な香川県を代表する名物料理としての地位を確立するに至っている。 今回の出張期間中に、丸亀の本店には伺ったし、コチラもテイクアウトで利用したこともあった。 しかし、というか やはり高松の、香川県のラストナイトだ。 コチラ以外には考えられなかった。 早い時間帯は全て予約で埋まっていることは事前に承知していたので、その方々が帰った後の時間帯を狙って訪問した。 それでも「席はお取り出来ますが、今から1時間後になりますが それでもよろしければ…」と。 さすがに絶大な人気店だけのことはある。 私も快く承諾した。 さて、それから指定された時間に再訪すると、なるほど確かにチラホラと空席があるが、それでもたいへんな混雑ぶりだ。 私は迷うことなく注文しようとしたが、先にお店のスタッフの人から「申し訳ありませんが、本日は「おや」は売り切れになりました…」とのアナウンスが。 やれやれ、高松に来てからというもの「おやどり」の美味しさに目覚めてしまった私。 残念だがいつもの「ひな」を、ビールと一緒にお願いした。 やがて運ばれて来た「ひな」。 いつもながらニンニクの香りを纏った骨付きの肉が食欲をそそる。 「ひな」なら遠慮はいらない。 そのまま掴み取り、大きな口を開けて頬張る。 焼きたての熱々の肉と戦いながら、頃合いをみてビールを流し込む……。 あぁ……   このスパイラルが永遠に続けばいいのに……。 ビールも一杯では足りない。勿論追加だ。 合間に挟むざく切りのキャベツが また良い口直しになっているのも ビールが進む大切な要因だ。 あっという間に食べ終わってしまった。 これで高松に思い残すことは無い。 ありがとう「一鶴」さん。 ありがとう高松。 いつかまた……  いつか、また……。 私は鶏肉が大好きだ。 焼き鳥をはじめ、唐揚げ、鍋料理…。 「チキンのトマト煮込み」は、休日の私が食事を用意する時の家族の人気メニューだった。 そんな様々な鶏肉料理の中でも、私が知る限りのNo.1 と思えるのがコチラ「一鶴」さんの「骨付鳥」だ。 それまでは北海道・小樽の「なると屋」の「半身揚げ」が一番と思っていた。 今でも それは「一鶴」さんと双璧をなす程だと思っているが、私の最近のジャッジではアタマ1つ… いや、ハナ差で「一鶴」さんに傾倒している。 コチラの「骨付鳥」の魅力は 何と言ってもアルコールとの相性の良さだろう。 おそらくは何にでも合うが、私が一番と思っているのはやはりビールだ。 他にも このインパクト大の強烈な味わいには、酎ハイやハイボールのような炭酸入りの物が良い。 この日は仕事が終わった後、我が愛する中日ドラゴンズの試合が 高松に居ながらにしてテレビ中継されるとあって、コチラの「ひな」をテイクアウトして ホテルのテレビ観戦を楽しもうと考えたのだ。 デパートの物産展などで購入する機会以外でテイクアウトするのは初めてなので、出来立てを急ぎ持ち帰った。 ホテルの部屋に戻り、渡された包みを覗き込むと、本体とは別に 小さな袋に入れられたキャベツも同封されてあった。 これは嬉しいサービスだ。 少しでもお店で食べている感覚になれる。 さっそく… と焦る心を落ち着かせ、先ずはビールをグラスに注いでおかないと…。 さぁ!準備万端だ! 食べるぞぉーっ! 私は「ひな」の時にはナイフ・フォークは使わない。 「骨付鳥」の魅力は、その豪快さにもあるからだ。 かなり前のアニメ番組のように、骨付きの肉を丸かじりで食べるのは、狩猟で得た獲物を食む、という人間の持っていた野生味が呼び戻されるからかもしれない。 手にしてかぶりつく。 旨いッ!  ビールが追いかける。再びかぶりつく…。 無限スパイラルの幕開けだ。 野球観戦もそこそこに、この美味しさにどっぷりと ハマッてしまう。 その野球の試合も終始優勢な展開に益々酒量も上がってしまった。 やっぱりコチラの「骨付鳥」は最高の鶏肉料理だ。 まだまだ高松に滞在しなくてはならないので、再訪は近いうちにもさせて頂きます。

2024/05訪問

2回

海鮮うまいもんや 浜海道 鍛冶屋町店

片原町(高松)、瓦町、高松築港/海鮮、寿司、居酒屋

3.42

100

¥3,000~¥3,999

-

定休日
-

夜の点数:4.2

高松での勤務が この日をもって最後の日。 明日は荷造りに当てて、明後日の朝早くの電車に乗って帰ることになっている。 多忙を極めた2ヶ月半の、様々な出逢い、思い出を振り返りながら、今夜はゆっくりと飲み明かしたい、と思い、選んだのがコチラだった。 瀬戸内海で、鳴門海峡で、美味しい魚が捕れる恵まれた土地・高松。 旬を迎えた鰆に始まり、いろんな美味しい魚とも出逢えた。 その集大成として、魚料理が美味しいと評判のコチラを選んだのだ。 まだまだ夕陽も高い位置に残っている時間に伺った。 なのに店内は早くも活気に溢れ、賑やかだ。 予約をしておいて良かった…と思いながらカウンターの隅に腰を下ろした。 メニューは驚く程 魚の種類があるようで、その他の料理と併せても 何を注文しようかと悩んでしまう。 その中からでも躊躇することなく選んだのが、この日のイチオシ「お刺身一皿300円均一祭り」の魚達だ。 全て均一料金だからといって、盛り付けられる量に差がある訳ではない。 トロでさえ300円なのだ。 その中から私が好きなネタ四種類を選んで注文した。 先ずはビールだ。 最初、ちょくちょく見かけるようになった「赤星」。 なかなかシブぃのを置いている。 お通しの冷凍の枝豆をつまみながら しばらくして提供された刺身達。 これだけの質・量でトータル1,200円は、もはや利益率を無視してのサービスだろう。 これだけの魚を揃えたら、次なるは当然日本酒だ。 地元をはじめ、四国圏内の酒蔵を揃えている。 酒器も私好みの「かたくち」を使用しているのもいい。 天ぷらもアラカルトで、好きなネタを選べ、好きなだけ注文できるのが また良い。 たっぷりの大根おろしと天つゆを添えて頂く。 これもまた上手に揚げられた新鮮なネタが、文句無しに美味しい。 日本酒もおかわりだ。 刺身の美味しさ、お値打ちさに惹かれ、再度トロやイカを肴に追加だ。 美味しい肴と酒を堪能した後は、最後の〆として「魚のアラの吸い物」をお願いした。 この「吸い物」というのが良い。 止め椀として提供されることが多い味噌汁とは違い、吸い物仕立ての方があっさりする。 しかしコチラの吸い物。 しっかりと魚のアラが入っており、それを口にすると更に日本酒が恋しくなる。 これでは〆にならないではないか! と、自分にツッコミを入れながら……。 店内の賑やかさが私の僅かなセンチメンタルな気分を吹き飛ばしてくれたような夜だった。 ありがとう高松。 ご馳走様でした。

2024/05訪問

1回

酒亭うり

丸亀/居酒屋、日本料理

3.30

19

¥6,000~¥7,999

-

定休日
月曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

夜の点数:4.2

私は自分の事を この日こそ「恥ずかしい…」と思ったことはなかった……。 いい歳を重ねながら、未だに人の心遣いがわかっていないようだ。 高松での出張も もうすぐ終わろうとしている休日のある日。 最後の思い出にしようと訪れた讃岐うどんの名店で舌鼓を打ち、丸亀に移動した後は観光名所を巡り、カフェのマダムと楽しく語らい、懐かしい雰囲気の居酒屋さんにも伺えた。 そんな1日の最後を締めくくるべく、予約をさせて頂いたコチラ「酒亭 うり」さん。 真っ白い暖簾が掛かる佇まいは私好みだ。 華美な装飾で飾られたお店より、和食の割烹や寿司店は このような佇まいの方が良いと思えるのだ。 誰かの教えに「和食の懐石(会席)料理の真髄は、侘びさびを理解しないと その本当の良さはわからない」と言われた事がある。 この佇まいが「侘びさび」を備えているとは思えないが、こうしたシンプルな佇まいの奥には、どんなことが待っているのだろう…と期待値も上がろうというものだ。 扉を開けて中へと進むと、既にけっこうな人数の先客が。 従業員の皆さんの教育も 揃って行き届いていて、こうしたお店では私も自然と背筋が伸びる。 「お飲み物から伺います」と言われ、最初から刺身をお願いするつもりだった私は「お勧めして頂ける地元の純米の酒をぬる燗で…」と所望した。 そうして勧めて頂いたのが「おいでまい」だ。 日本酒とは本当に楽しい酒で、様々なお燗の温度の違いで、1つの酒が実にいろんな表情を見せてくれる。 この日も新鮮な地物、旬の物を揃えた刺身の味を、ぬる燗の地酒でゆっくりと楽しみたく思ったのだ。 さて、最初にお通しからだ。 提供された三種盛りは どれも手をかけた素晴らしい味わい。 これだけで最初の日本酒を空けてしまいそうだ。 やがてお待ちかねの刺身の盛り合わせは期待通りの素晴らしさ。 特に白身には店主の拘りを感じることができた。 次なる料理は これも初夏に想いを馳せる「鮑と蓴菜の冷製茶碗蒸し」。 私の大好きな食材でもあり、まさに初夏の陽気を思わせる1日にふさわしい1品だ。 冷ややかな蓴菜のツルンとした食感は官能的であり、鮑の旨味を加えた、季節の走りの味覚を堪能できた。 と、ここまでは良かったのだ……。 お店は人気店らしく、次から次に新規の客が来店して、その人達のオーダーが店内にひっきりなしに響いている。 私は茶碗蒸しの次の料理を楽しみに待っていたが、なかなか提供されない(と、勝手に思い込んでいた)。 あまりの忙しさに てっきり私の料理は忘れてしまったのかな…という思いが頭に浮かんでしまい、スタッフの女性に 「あのぉ、もし○○○をまだ作っていないのであればキャンセルしても…」 という言葉を口にしてしまった。 女性スタッフが店主に その事を伝えると、店主の一瞬の残念そうな表情が伺えたが、仕方ないと理解して頂いた。 私としては店主は大層忙しく振舞っており、予約のお客を捌くのが大変だろう、と気を使ったつもりだったが、会計を済ませた帰り際に 先程の女性から 「申し訳ございませんでしたね。店主はお客様がゆっくりと召し上がっていらっしゃるのを見て、あえて料理もゆっくりと合わせていたようで…。どうかご容赦くださいませ」と。 ………なんという事だ。 気を使っていたのは店主の方だったのだ。 自分を擁護する訳ではないが、ボタンの掛け違いとでも言うか、私は私なりに、店主は店主なりに、お互いが気を使い過ぎてしまったのだろうか……。 結局、私はこの素晴らしいお店で せっかくの料理は先の2品だけで終わってしまった。 招く側の人達の心遣いがわからない愚か者にきっとバチが当たったのだ。 店主、お店の皆様。 大変申し訳ございませんでした。 この場を借りて改めてお詫び致します。

2024/05訪問

1回

レストランミケイラ

高松、高松築港/イタリアン、ヨーロッパ料理、ダイニングバー

3.42

103

¥3,000~¥3,999

¥1,000~¥1,999

定休日
-サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

夜の点数:4.2

5月の晴れた日、早めに仕事を切り上げて向かったのがコチラのお店。 高松は港町である。 大小様々な船が行き交う港は整備され、交通の利便性の良さも手伝って散歩をしたりする人達もたくさんいる、市民からも愛されているスポットだ。 その一角にコチラはある。 テラス席も備えたコチラのお店は、今まさに夕暮れ時が迫ろうとしている時間帯に利用すると、素敵なビュースポットが広がる。 開店間もない時間に伺えば、料理の進行に合わせるかのような素晴らしいロケーションが同時に味わえるのだ。 もうすぐ高松を離れる私。 柄にもなく 少しセンチメンタルな気分だったのかもしれない。 コチラのテラス席からの眺めを、高松を、目に焼き付けながら食事がしたかったのだ。 夕陽が美しく映える時間の予約、イコールそれは開店時間に伺った。 海辺には様々な人達が、思い思いの時間を楽しんでいる。 もうすぐ、もしくは この日結婚式を挙げたのか、幸せそうなカップルが 二人ではしゃぎながら写真を撮っている姿もあった。 そんな眺めを私も楽しむべく、先ずはメニューを決め、場所柄シーフードを注文し、ついでにグラスの白もお願いした。 キレ味良いソアーヴェはアペリティフに最適だ。 そのグラスに夕陽が重なる。 しばし見とれてしまう。 その後は何を飲もうかな…。 んっ? 私の好きなワインがあるじゃないか! それもボトルでの販売価格としては格安だ。 メートルに「このワイン、飲みきれなかったら持ち帰ってもいいですか?」と尋ねたところ「構いません。大丈夫です」と。 「オノロ・ヴェラ」 映画の祭典「アカデミー賞」のガラディナーのシェフを担当するウルフギャングバック氏。 その席上で振る舞われるワインは、氏が知名度が全く無いと言って良いほどの銘柄のワインをどこからともなく発掘、提供し、その無名のワインのパフォーマンスに招待者の誰もが驚かされる…という。 オノロ・ヴェラも その銘柄の1つで、個性的なエチケットも手伝って一気に知名度が高まったワインだ。 それがワインショップでの販売価格並みで提供されているなら飲まない手は無いだろう。 今日選んだ料理との相性でいうと勿論ベストチョイスとは言えないが、私の嗜好と合わさり この価格の前では問答無用だ。 最初のオニオングラタンスープが運ばれてきた。 私が大好きな料理の1つだ。 スープというよりも むしろ前菜というイメージで楽しめるのが魅力だ。 だからと言って コチラのオニオングラタンスープはその中に入れるバケットが多過ぎて、それが水分をほとんど吸収してしまっていた。 まぁそれもいいだろう。 私はオードブル感覚で注文したのだから。 次に魚料理が。 サワラだ。 グリルしたサワラを囲む 色とりどりの野菜達、緩めのブール・ブランを引き立てるかのようなポワヴル・ルージュが食欲をそそる。 それにしても この辺りの人達は余程サワラが大好きなのか、それとも旬だからなのか 和洋中問わず、いろんなお店で提供されるイメージがある。 私もサワラは大好きだから異論は無いが…。 やがてこの日のメイン料理として注文した「ペスカトーレ」も。 イタリア料理店でコース料理を注文すると、パスタ料理はセコンドで提供されることが多く、先程の魚料理や肉料理は その後になるが、今回は あえて逆の順番にしてみた。 コチラのペスカトーレは それがメイン料理としてふさわしい程の存在感があると思えたからだ。 注文する段階でメートルから「ボリュームがありますけど大丈夫ですか?」と尋ねられた程だ。 そうして運ばれてきたペスカトーレには確かに圧倒されそうになった。 そのボリュームといい、ルックスといい、メイン料理にふさわしい。 パスタもリングイネを使用しており、食べ応えもあり2人でシェアしても良いほどだ。 使用されているシーフードも良い物で、大きな海老が大好きな私としてはそれがとても嬉しかった。 いつの間にか夕陽も沈み、街の灯りが点り始めた。 卓上にはランプが届けられ、一層ムードが高まる。 ワインもまだ4分の1ほど残っている。 持ち帰るには中途半端だなぁ…。 そこでデザートにショコラテリーヌを見つけた。 うん、これをお願いしよう。 ビターなチョコレートとガルナッチャとの相性が悪い訳ではないはずだ……。 ちょっと飲み過ぎたかな。 火照る頬に海からの風が心地好い。 離れがたいと思う心を仕舞い込み、テーブルチェックをお願いした。 高松……。 もう少しでお別れだ。 今日は良い思い出が残せた。 そうだな、あと少し頑張ろう。

2024/04訪問

1回

らぁ麺すずむし

瓦町、片原町(高松)、栗林公園北口/ラーメン

3.54

165

~¥999

~¥999

定休日
火曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.2

出張先の職場の仲間に紹介されたうどんのお店。 朝9時30分の開店時間に伺い、釜あげとぶっかけ、2種類のうどんを楽しんで、自転車を駐輪した琴電瓦町駅に戻ってきた。 しかし愚か者の私は そこから暴挙に出る。 琴電瓦町駅から程近い場所に、行列ができるラーメンのお店があるらしい。 以前から そのビジュアルからとても美味しそうだと思っていたそのお店に、ほんの1時間前にうどん2杯を食べたばかりにも関わらず、このまま雪崩れ込んでラーメンまで連食してしまおう! と、年齢的にも無茶を承知でお店に向かってしまったのだ。 お昼の営業10分程前にお店に着いたが、お店の前には誰もいない。 入り口近くまで行くと、そこにはウェイティングボードがあり、最初の人の名前が記入されていた。 なるほど、土日祝はコチラに名前を記入しておけば、時間前までに戻ってきたら その順番通りに案内してもらえるようだ。 私も早速記入したが、もうすぐ開店する時間だったので、そのまま入り口横に置かれた椅子に腰掛け、待つことにした。 やがて開店時間になり、店の中へと進む。 その頃には私の後ろには6名が並んでいた。 一番最初に名前を記入していた人は、名前を呼ばれた段階で返答が無く、順番を飛ばされてしまったようだ。 カウンターの一番奥に腰掛け、注文を聞かれる。 お店の勧めで初来店の私は「煮干しそば」をお願いした。 醤油や塩も魅力的だったが、先ずは一番スタンダードなメニューから…は私のポリシーでもある。 しかし せっかくだ。 ワンタンをトッピングしてみよう。 それには興味が湧いたから。 意外と時間がかかるのは、それだけ丁寧に作っているからだろうか。 ようやく、という言い方は失礼だが、そう感じてしまったのは私がせっかちだからかもしれない。 そのラーメン。 やはり丁寧な作りだ、というのが見てとれる。 その美味しそうなビジュアルから 先程までうどんを2杯も食べていたことを忘れさせてしまう。 澄みきったスープに盛り付けられた細いストレート麺、低温調理された豚肩ロース… 見た目の美しさに引き込まれるように箸を伸ばす。 麺を啜る。 やや固めに上げられた、麺のコシが活かされている茹で加減だ。 そのストレート麺が纏ったスープは、言う程煮干しは感じられないが、かえってそれが全体のバランスを良くしている。 私も自宅で使用する機会が増えている低温調理器はとても重宝し、コチラでも肩ロースの旨味を逃がさず、固くせず、とても美味しく仕上がっている。 トッピングでお願いしたワンタンも熱々で、中身のしっかりと詰まった、ひとくちで口中に運ぶと上顎が火傷しそうになった。 うん。なるほど。これは行列ができる訳だ。 全体的なクオリティがとてもハイレベルな仕上がりになっている。 今回の煮干しそばも美味しかったので、次回は醤油や塩も試してみよう。 ご馳走様でした。

2024/04訪問

1回

ざいごうどん 本家 わら家

うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

食べログ うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

ざいごうどん 本家 わら家

琴電屋島、古高松、屋島/うどん

3.72

772

~¥999

¥1,000~¥1,999

定休日
-サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.2

休日のこの日。 今日は何をしようか……。 そうだ、屋島に行こうかな… となった。 出張先の職場で一番頼りにしている、私と年齢の近い女性社員に「○○さんのお薦めのうどん屋さん」を聞いてみたところ、名前があがった3つのお店のうちの1つが この屋島にあるという。 そこに行ってみよう。 雨がそぼ降るなか、電車を乗り継ぎ「琴電屋島駅」に到着した。 そこから徒歩でも無理ではなさそうだが、この日は土日祝だけ運行するシャトルバスがある。 駅前にあるバス停から乗車して「四国村入口」まで行けば、その近くにお店があるようだ。 雨も降っていることだし、それに乗って行くことに。 バスはすぐに到着した。 満開のツツジに迎えられ辺りを見回すが、沿道ぞいには うどん屋さんらしき看板も建物もなさそうだった。 仕方なく四国村に向かって歩くと、あぁ、この藁葺き屋根がそうなのか、と気付いた。 お店の入り口まで来てみると、その横にお店と四国村の生い立ちが紹介されており、創業者の優しさに心を打たれた。 そして入り口から伸びるスタンションポールの長さが お店の人気を物語っているようだ。 やがて開店時間となり、中へと進む。 その先にあるキャッシャーで注文をして、先に会計を済ませてから席へと案内される。 この日 私が選んだ物は、○○さんお勧めの「釜あげ」と、「天ぷらも美味しいんですよ」との言葉を思い出し、冷たいうどんも試してみたかったので「えび天ぶっかけ」も。 古民家を改築した店内はかなり広く、席数には余裕がある。 案内された そんな風情の残る席の窓越しには青もみじが望め、紅葉の最盛期には一服の画のようだろう。 先に届けられたのは、大きな徳利に入れられた出汁と刻みネギ、おろし生姜だ。 それを自分で器に注ぎ入れるのだが、これが少々テクニックを要する。 詳しくは写真を参照して欲しいが 熱々の出汁ゆえに小さなお子さん等に任せるのは危険と思える程だ。 注意深く注ぎ入れ、薬味を入れて待っていると、先に「釜あげ」が。 麺を手繰り、出汁につけて啜る。 おぉ! 美味しい! 麺はもちろん、つゆが美味しいのだ。 名古屋に生まれ育った私。 こうしたつゆは個人的には少々濃いめが好みだが、コチラは「味が濃い」のではなく「出汁が濃い」のだ。 それが良い。 喉越しの良い麺を胃袋に落とし込んだ後でもイリコの風味が鼻腔をくすぐっている。 ネギと生姜だけを加えた出汁が余計にそれを引き立たせる。 しばらく「釜あげ」を楽しんでいると、もう1つの「えび天ぶっかけ」も運ばれてきた。 なかなか見事なサイズの海老が2本。 そのうちの1本を、先程まで食べていた「釜あげ」のつゆに入れて食べてみる。 サックリと揚がったえび天は、当然のように このつゆに合う。 先程までネギと生姜だけを加えていたつゆに、更に天ぷらのコクを加えられたことによって味変した釜あげのつゆは もう1段ステップアップした美味しさになった。 ぶっかけには残りのえび天と大葉の天ぷらに、別添えの大根おろしを乗せたところへ「つゆは全部入れて」というお店のアドバイスに従い投入。 先ずは麺を啜る。 うーん!これも美味しい! どちらもとても美味しいので、優劣がつけられない。 次にコチラに来店したら、私はどちらにするかを決められず、結局この日のように2種類注文してしまうに違いないだろう。 あえて魅力を精査するなら、つゆが美味しい「釜あげ」、麺が美味しく頂ける「ぶっかけ」か。 海老や野菜、何でも美味しいと思える天ぷらはマストかもしれない。 一月程前に妻と一緒に訪れた、同じ香川県の金蔵寺駅の近くにある「釜あげうどん」の名店で、その美味しさに感激したが、あくまでも私個人の嗜好だが今回訪れたコチラの釜あげうどんの方が美味しいと思った。 もうすぐ任期終了して高松を離れる私。 さぬきうどんの奥深さに触れ、驚き、感激し、喜んだ。 同時に 私は帰ってから、地元にあるうどんのお店で満足することができるだろうか……。 最近、こんなことを感じている。 ご馳走様でした。ありがとうございます。

2024/04訪問

1回

麺処 綿谷 高松店

うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

食べログ うどん KAGAWA 百名店 2024 選出店

麺処 綿谷 高松店

瓦町、栗林、片原町(高松)/うどん、そば

3.65

502

-

~¥999

定休日
日曜日、祝日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.2

高松に出張中の私。 ようやく任期の4分の1を迎えようとしている。 が、しかし。 「うどん県・香川」にいながらにして まだまだ美味しいうどん屋さんには数軒しか行っていない。 今日は休日。 美味しいうどん屋さんに行くぜぃ! …なんて、意気込みだけは「いっちょまえ」だが、行動が伴っていない。 結局、自転車で行ける あまり遠くないお店を選んだ。 本来ならレンタカーでも利用して 遠くにある美味しいうどん屋巡りでもしたい… と、思ってはいるのだが……(恥) それでも私、コチラのお店を選んだ事を決して恥てはいない! なぜならコチラのお店。 おそらく高松辺りに在住の諸兄と思われる方々のレビューを拝読させて頂けば「観光客が人気を押し上げている店ではなく、香川県民が本当に美味しいと思う店を忖度無しで選んだ際、第1位に選ばれたうどん店」がコチラなのだそうだ! それが本当なら なんと素晴らしい! うどんを知り尽くしている、と言っても過言ではない香川県民が認めるのだ。 そのお店を期待せずに、他のどこを期待しろと言うのだ! 俄然 私は燃えてきた! よし! さっそく自転車で出動だ! 私が投宿しているホテルから自転車で5分程で到着。 既に開店前から5~6名が待っている。 商店街の邪魔にならないよう、注意して自転車を停め、列へと加わる。(それが開店3分前のこと) 時間になり、お店の人が高い場所にあるところに暖簾の竿をかけ、「お待たせしましたぁ。順番にどうぞぉ」の声に、待ちかねた人達が行儀良く進んで行く。 私もトレイと箸、給湯器のお茶を注いでから進んでいく。 最初に揚げ物が並んでいる場所があるが、その辺りで先に注文を聞いてもらい、その後好みで揚げ物や卵を取り、会計へと進む。 私は「かけうどん(小)」と「ぶっかけうどん(ひや・小)」をそれぞれ注文したが、それが後程大変な事になってしまうのだ……。 とにかく(小)といえども その量が凄いのだ! 諸兄のレビューを思い出しても「量が多い…」旨を記載されていた人は多数いたが、実際のうどんを目の当たりにすると、いかに自分が(うどん2杯なら…)と なめてかかっていた事を思い知らされた。 さぁ、どうする……。 食べ残しは失礼極まりないし、私のポリシーにも反する行為だ。 頭の中で今、戦いのゴングが鳴った気がした……。 先ずは「かけうどん」からだ。 さぬきうどんの美味しいお店に総じて言えるのは、かけうどんの出汁がとても上品にまとまっている事だ。 いりこ、アゴ… お店によって様々なれど、私がかけうどんを頂いてきたお店は どこも皆 上品な味わいの出汁を提供してくれる。 コチラもご多分に漏れず、とても美味しい出汁のうどんだ。 麺は手打ちなのだろう。 私は まだまだ他店との比較が出来る程、うどんを食べ込んではいないが、コチラのうどんは とても太く、コシのあるタイプに思えた。 ぶっかけうどんもしかり。 私はやはり うどんだけを比べると、この ぶっかけうどんの方が好きだ。 そして 勿論同じ麺だが、温かい出汁に浸ったうどんと 冷たい水で引き締めた そのままのうどんでは食感が違うのは当然だ。   とても美味しい。素晴らしいうどんだ。 そんな意味でも 今回も私は「ぶっかけうどん」に軍配を上げ……たくても、手を上げるのも大変と思った程、お腹はパンパンだ。 いつもいつも(タヌキみたいなお腹に…)って 気にしてはいるのになぁ。 学習能力も年齢と共に衰えていくんだね……。

2024/03訪問

1回

レストラン フィオーレ

高松築港、高松、片原町(高松)/フレンチ

3.41

77

¥10,000~¥14,999

¥4,000~¥4,999

定休日
月曜日

夜の点数:4.2

結婚記念日で四国・高松に来た。 私達夫婦にとって一番大切な日だ。 ディナーはコチラのレストランを早くからお願いした。 H.P.で拝見した料理の内容、素晴らしいロケーションは私達の記念日を過ごすのに最適と思ったからだ。 事実、スタッフの皆さんはホテルマンとしての姿勢、知識、技術も素晴らしく、なるほど この地を代表するホテルだ。 この日の私は妙に気合いが入っていた(恥) ワインは持ち込みの物を楽しみたかったが、故に前日のうちからお店に預け、予めの抜栓時間まで指定させて頂いた。 そのワインはスペインの気鋭の醸造家・ピーター シサック氏の手による「プシー PSI 2018年」。 スペインのトップキュヴェ「ピングス」を手掛ける作り手によるワインだ。 これをいつ飲もうかと思案していたが、とうとうこの日に開けることにした。 氏のワインは まだまだこのプシーよりも素晴らしい物があるのだが、私にはピングスはあまりにも もったいないと思う。 自分たちの身の丈に合う物で、最上の物を楽しむのが良いのだ。 ホストテイスティングでは 予め早めに抜栓してもらったにもかかわらず、まだまだ十分に開ききっていない印象を受けるも ワインをデキャンタする程ではない。 ゆっくりと楽しめば、時間がたつにつれ大きな花を咲かせてくれることだろう。 それもまた愉しからずや、だ。 料理のサーヴが始まった。 アミューズは生ハムと胡桃のケークサレ。 ほんのりとした生ハムの塩気、ナッティな胡桃と相まったひとくちで食べられるカットだ。 本鮪のミキュイとみかん、春菊のジェノベーゼソース。 これが美味しかった! 近海で上がった本鮪のレア感に愛媛みかんの優しい酸味と甘味がベストマッチするうえに、ジェノベーゼソースに見立てた香川県産の春菊のほのかな苦味が相まって…。 素晴らしいテロワールだと思った。 鴨肉のローストと洋梨のバルサミコクリームソース。 ほどよくローストされた鴨胸肉をピンチョススタイルで。 洋梨の柔らかな甘味のジュースが絡み、クリームによって角の取れたバルサミコ酢のソースが味に膨らみを与えている。 蕪のブルーテ フォアグラ添え。 ここまでの料理の印象は とても柔らかな優しい味わいの料理だったが、シェフのお人柄だろうか、このスープもしかり。 添えてあるフォアグラもムース状になっているので そこを直接 口にしても、軽く混ぜ合わせても どちらでも楽しめる。 瀬戸内産鯛と海老、帆立貝のブイヤベース仕立て。 鯛は明石の物か。引き締まった身がとても美味しい。 魚介類の出汁も申し分なく 冬のこの時期に嬉しい料理だ。 グラニテはハイビスカスか。残念だが失念した。 オリーブ牛フィレ肉のポワレ ユリ根のピュ-レ トリュフ風味。 香川県がブランド牛として育てている、きめ細やかな肉質の柔らかさが美味しい牛肉だ。 これもまた優しい味わいのユリ根のピュ-レがソースとして添えてあり、香しいトリュフが華を添えている。 本当にシェフの料理はどれもが優しさに溢れた物になっている。 まだ蕾が膨らみかけていた状態だったワインも 時を経て花開いていた。 料理とのマリアージュも申し分ない。 次に アヴァンデセールかフロマージュのアソートかを選べるようなので、私はこの素晴らしいワインをもう少し楽しみたいのでフロマージュ、妻はアヴァンデセールを。 その妻が選んだものはモンブランクリームだ。 「うん。滑らかで美味しい。」と嬉しそう。 私のは量的に寂しく思ったが、アヴァンデセールの代わりなら仕方ないだろう。 そしてグランデセールが。 メインは私の選んだ苺のミルフィーユよりも 妻が選んだフルーツのフランベの方だろう。 今回は洋梨だそうだ。 先ずはうやむやしくフランベワゴンが登場する。 美しく磨かれた銅製のフライパンにバターとシュガーを入れ、キャラメルを作る。 立ち昇るバターの香りとキャラメルの香りが鼻腔をくすぐる。 その中に皮を剥いた洋梨を入れ、ソテーする。 ほどよく火が通ったところで最初のセレモニーが。 コニャック(ラムかも…)を銅製のフライパンに注ぐと、炎が一気に舞い上がる。 その爆発力にゲストが圧倒されるのだ。 そしてしばらく加熱するとメインのセレモニーに。 コアントローを銅製の柄の長い柄杓に入れて、その柄杓ごと火にかける。 加熱され、火がついたコアントローをゆっくりと、そして高い位置から注ぎ落とす。 加熱されたアルコールの青い炎が揺れ落ちる……。 美しい……。 その美しさにゲストは暫し魅了されるのだ。 最後にお皿に盛り付けられた洋梨にヴァニラアイスを添えたら完成だ。 クラシカルな手法で仕上げ、手間もかかるので今ではあまり見られなくなったデザートだが、この演出は照明を落としたディナーだからこそ映えるのだ。 私の苺のミルフィーユも 味そのものなら負けていない。 ピスタチオのグラスにはクリスマスを意識できるプレートが添えられてあった。 最後のコーヒーとプティフールを頂きながら、満ち足りた今日この1日になったことを夫婦共に嬉しく思った。 皆さん、わがまま言いましたね。申し分ございませんでした。 レストランやバーの皆さんに感謝の言葉を伝え、お店を後にした。

2023/12訪問

1回

骨付鳥 一鶴 丸亀本店

丸亀/鳥料理、釜飯、居酒屋

3.68

1074

¥1,000~¥1,999

¥1,000~¥1,999

定休日
火曜日サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.2

結婚記念日旅行で四国・高松に来た。 ここを起点に小豆島や金刀比羅宮などを巡る旅だ。 その「こんぴらさん」を参拝した後は ここ丸亀に移動して昼食を取ることに。 いや、むしろ わざわざ丸亀まで脚を運びたかったのだ。 この「一鶴 丸亀本店」さんに来たかった。 私の大好きな鶏料理がコチラの骨付き鶏。 それも「ひなどり」は最高だ! 香川県では食べ物は讃岐うどんが有名だが、そのうどんに負けず劣らずなのが「骨付き鶏」。 県内の至る所で骨付き鶏のお店の看板を目にするが、その骨付き鶏の元祖・本家がコチラ「一鶴」さんなのだ。 この骨付き鶏が大好きな人にとっては コチラの本店が「聖地」と言っても過言ではないのかもしれない。 コチラの骨付き鶏の美味しさはあっという間に県民達を虜にし、同じような料理を真似て提供するお店が増えていったのだろう。 お店の二大看板料理が「おやどり」と「ひなどり」。 どちらも魅力があり、好みは別れるところだが、私達夫婦は「ひなどり」に軍配を上げている。 ニンニクの効いた、香ばしく焼き目付いたの骨付き鶏を そのまま手に取りかぶりつく。 大量の油で手はベトベトになるが気にしない。 美味しさの前には無言で食べ進み、ビールを流し込むというスパイラルが無限に続く。 食事として骨付き鶏を食べる人は、一緒におにぎりも注文し、そのおにぎりに骨付き鶏の大量の油を浸して頬張るのだそうだが、私達はビール1択。 やはりこの骨付き鶏にはビール以外考えられないと思う。 それほどのマリアージュだ。 私の心の中では北海道は小樽の「なると屋」さんの「半身揚げ」と双璧をなすコチラの「骨付き鶏」。 この2つに勝る鶏料理を私は知らない。 まさに香川県が、四国が誇る素晴らしい料理だ。

2023/12訪問

1回

BAR 足袋

瓦町、片原町(高松)、今橋/バー、ダイニングバー、カフェ

3.56

94

¥3,000~¥3,999

-

定休日
-

夜の点数:4.1

高松での出張期間中に、私としたことが この界隈のバーをあまり利用していない事に気が付いた。 せっかくだ。 以前から機会があれば行きたいと思っていたお店に伺ってみよう。 それがコチラ「BAR  足袋」さんだ。 実は私としてはこの日がリベンジとなり、以前伺った時は満席で利用することが叶わなかった事があった。 故に今回は是非とも…の思いもあったのだ。 私が何よりも気に入っているのは、コチラのアプローチだ。 まるで茶室の "にじり" のような、頭を低くしてくぐり抜けないといけない この入り口は、まさに茶席に招かれたような気分になれるからだ。 この"にじり"を抜けると、打ち水をした石畳が……。 まさに茶の湯の精神に通じる演出ではないか。 このような招かれ方をしてくれるお店には、私も自然と背筋が伸びるというものだ。 扉を開き、店内へと進む。 この日は前回訪問した時とはうってかわって カウンターには手前あたりに1組の男女がいるだけで、その客も まるで私と入れ替わるようにお店を後にしていった。 店主が私に そのカウンターの真ん中あたりに腰掛けるよう手招いてくれた。 バックバーには多種多様なボトルが並べられ、私など見たこともない物も多数あった。 なんとなくこの日はパスティスが飲みたい気分だった。 最初にデミタスサイズのカップに注がれたスープを頂きながら、店主に「何かお勧めのパスティスを…」と所望した。 そこで提供された物が掲載した写真の最初のパスティスだ。 それを水割りで頂くことにした。 独特のスターアニス(八角)の風味は抑えられたタイプのアブサンだ。 これも見たこともない銘柄だ。 1人での来店客である私に 店主は気を遣ってくださり、カウンター越しにいろんな話の相手になって頂いた。 その巧みな話術、卓越した知識に敬意を表しながら、もう一度 違うアブサンを…とリクエストして提供されたのが、ラベルにギロチン台が描かれた おどろおどろしい物。 こんなユニークなエチケットを採用するのもアブサンならではだ、と思った。 ちょっとかわった世界観を持ち合わせた人が造る酒を、それを受け入れ、好む人達が飲む……。 ゴッホ、ピカソ、モネ、ロートレック、ヘミングウェイ…… 19世紀末には こうした芸術家達をも虜にした狂気の酒「アブサン」に、私も店主の導きによって引き込まれ…… そんな夜だった。

2024/05訪問

1回

さか枝うどん 南新町店

瓦町、片原町(高松)、今橋/うどん

3.57

265

-

~¥999

定休日
-サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

昼の点数:4.1

前回 伺って「釜かけうどん」を頂き、その時とても好印象が残ったコチラのお店に再訪した。 「さか枝うどん 南新町店」さんだ。 この日も休日とあって、高松の出張期間中は 休日の朝は「うどん率」が高いのだが、遠くにあるお店に出向くのも良いが、やはり近くにあって 安くて美味しいお店が一番だ。 そんな意味でも 私のお気に入りは高松駅前にある「めり○んうどん」さんか コチラを選んでいる。 春爛漫のこの日。 温かいうどんもいいが、基本的に私は冷たいうどんの方が好きなので、今回は「ざるうどん」を選んでみた。 諸兄諸氏のご意見は様々あろうが、私は讃岐うどんは そのコシが命であり、それを味わう為には このような冷たい「ざるうどん」「ぶっかけうどん」が一番美味しい食べ方だと思っているからだ。 そんな訳で、前回美味しいと思った「釜かけうどん」は、今回はスルーしたのだ。 果たしてそのお味は… といえば、やはり名店として名高い本店の味そのままを提供してくれた、期待通りの内容だった。 強いコシのある麺の美しさはどうだ! 艶々と輝いても見える。 朝ということもあり、天ぷらは避けたが、少しの天かすと刻みネギ、おろし生姜だけを加えたシンプルなつけ汁で頂く。 私が「うどんの命」としたコシの強さも本店同様だ。 香川県民は羨ましいな…… 朝からこんなにも美味しいうどんでパワーチャージが出来るのだから。 以前 伺った「さか枝うどん」さんの支店がコチラだ。 その時は「かけうどん」と「ぶっかけうどん」を それぞれ頂き、同じお店の、同じ麺なのに これ程の違いがあるのか… と感じたのが正直なところだった。 そして、その経験を踏まえたうえで、再度 支店であるコチラに伺ったのは、確か本店には無かった「釜かけうどん」なるメニューがあるからだ。 釜あげうどんのように、茹で上がったはかりの麺を そのまま丼に移し、そこへ かけうどんの出汁を投入するという、私が今まで食べたことのない工程のうどんを提供してくれるようなのだ。 もとより私は讃岐うどんなら 冷たい「ぶっかけ」、もしくは「釜あげ」が好きだった。 冷たいなら冷たい、温かいなら温かいなりに感じられる それぞれの「コシ」が好きなのだ。 「かけうどん」は通常なら、一度冷水でシメた物を再度加熱する(温め直す)為、私に言わせれば「コシが抜けてしまった」状態になってしまう。 しかし この工程で提供されれば、その「一度冷水でシメる」ことを省けるのだ。 手間も省け、まさに「一石二鳥」ではないか。 こんな事に 何故もっと早く気が付かなかったのだろう。 さっそく朝イチから朝食として頂きに行こう! 本店のように早朝からの営業で、アーケードの繁華街の一角にあるので、行列でもできてるのかな…と覚悟していたが、席数があるからなのか意外にも空いていた。 お店の人に注文を聞いてもらい「釜かけ」の「中」を、とお願いすると、 「ちょっと待ってもらうけど…。5分くらい。」と。 急いでいる訳じゃない。 茹でたてが食べられるのであれば むしろ歓迎だ。 そして待つこと5分。 出来上がった「釜かけ」を運んできてもらった。 「スプーン2杯まで」との制約が書かれた刻みネギと天かすを入れて食してみる。 なるほど! やはりイメージ通りの味わいだ。 茹でたてのコシを残したままの温かい麺に、アゴの効いた出汁が美味しい! 持ってきた「マイ七味唐辛子」をふりかければ、更に引き締まった味わいに大満足だ。 なるほど。 美味しい「かけうどん」が食べたければ こうすればいいのか! ちょっと「目から鱗が落ちる」ような体験だった。 ありがとうございます。ご馳走様でした。

2024/04訪問

2回

高松三越

片原町(高松)、高松築港、高松/その他

3.04

9

-

-

定休日
-サイトの性質上、店舗情報の正確性は保証されません

テイクアウトの点数:4.1

3月最後の休日。 三越高松店での企画による「たん熊 北店」の予約制の弁当を購入した。 それを持って栗林公園に花見に行くつもりだったからだ。 例年なら もうとうに桜の花は「今が盛り」と咲き誇っている時期なのだが、今年は開花が遅い。 「桜の開花はまだまだ……」の情報を承知しながらも、企画物の弁当の販売だ。 受け取りの日時は変えられない。 半ば「仕方なく」出かけることにした。 夕方の、まだ陽が高いうちに栗林公園に到着した。 その前に三越で弁当の受け取りと共に、パック包装の刺身と、地元の「金陵」の特別純米酒も併せて購入。 準備万端だ。 どこか 桜が咲いている場所は……と探したが、一部の早咲きの品種があるものの、ソメイヨシノの開花状況は やはりまだまだだ。 それでも まだ三分咲きのソメイヨシノの近くのベンチに腰をおろし、お一人様の花見の開宴だ。 「たん熊 北店」の弁当の包みを紐解く。 こちらは春爛漫の内容だ。 どうして こう「京都の老舗弁当」は、心踊らされるのだろう。 桜麩、菜の花、筍の炊き込みご飯……。 自分が日本人である事の喜びを感じることができる。 走りの、盛りの、名残りの……。 春、夏、秋、冬だけでなく、それ以上を五感に訴えてくれる魅力がある。 どれから箸をつけようか……。 和食の作法に反する「迷い箸」をしてしまいそうだ。 パック包装の刺身もイサキを選んだのは旬を感じたかったからだ。 これに「椀物」でもあれば、まるでちょっとした懐石料理だ。 特別純米酒の「金陵」と相まって、いつしかお一人様の酒宴であることさえ忘れてしまった……。 陽も暮れて、栗林公園はこの時期の特別なライトアップが催された。 そのイベントの1つ、和船に乗船して南湖を巡ることにした。 ほろ酔い気分でもあり、乗船には注意した。 一艘が六名、ということで小さな船だが、その昔の大名が優雅に月を愛でながら遊んだのだろう。 急ぐ必要など何も無い。ゆっくりと船は進んでいく。 風も無い、静かな水面は鏡面となり、美しくライトアップされた風景を鏡のように映し出してくれた。 多忙な高松での毎日に、心の安らぎを頂くことができた。

2024/03訪問

1回

ページの先頭へ