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ハヤシライス（切り札の存在は確認できず）
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ハヤシライス（アップで見ても切り札の存在は確認できず）
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切り札のハヤシライスのヒレ肉
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福神漬けなどは皿を別ける。細かいことだけど、こうした気遣いが嬉しい
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コーンスープ
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ガーリックトースト
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夜のメニュー
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深夜も営業
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なんか落ち着く
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職業柄、一般的な食事の時間帯に飯を喰うことが困難なことが多い。多くの店が閉店し選択肢が狭まれるのだ。しかし、こればかりは嘆いても仕方がない。むしろ狭められるからこその出会いもある。六本木にある「キッチン れん」。この店との出会いも数年前の夜中だった。以来、その味を気に入っており、「足繁く」とは大袈裟だがチョコチョコ利用している店だ。
すでに終電は終わった時間。そんな遅い時間に行っても、優しい光が空腹のボクを迎えてくれる。店に入ると可愛いインテリアの店内。なんていうかホッと落ち着く。読書でもしていたくなる居心地の良さだ。「さて何を食うかな？」夜と昼とでメニューが変わるらしく（昼はいった事がない）、メニューブックはない。壁にかかれたメニューから選ぶ。「フライ系は夜だから控えるか？」「肉は喰いたいな」と、数あるメニューからオーダーしたのは、コーンスープにガーリックトースト、そしてハヤシライスだ。
まず到着したのは、コーンスープ。早速一口、「濃厚だぁ」。牛乳のクリーミーさがあり、濃厚な味わい。これで¥600は気持ちよく払いたくなる。そして次にきたガーリックトーストを手に取ると「あっつっ！」。熱々だ。パンの上にはガーリックの利いたチーズが。そのチーズ、パンをちぎって乗らないと本当に残念な気持ちになる。それほどウマい。
そしてラストはハヤシライス。待ってましたとクチに運ぶ。「うん、ウマい」。少量でもしっかりとハヤシライスの味がクチの中に広がる。コクが良い。そしてシャキシャキ感を程よく残したタマネギは、サイズが本当に丁度いいため、クチの中で食感の良いアクセントになる。ご飯と絡んだ時、「本場のハヤシライスとはこういうものかも」と思える味わいだ。
一口、また一口と、スプーンが止まらない。いや、止められない。そうして食べ進めていくうちに、とんでもない奴が出くわした。「ヒレ肉」だ。こいつがウマい。「なぜ、見えるように盛りつけなかった？隠すとは粋な真似を」と思うほどだ。（隠す意図はないと思うが）こいつの存在がお得感を飛躍的に増加させる。クチの中で肉の持つ旨味が脳天をノックしてくる。と同時に、大きな問題にぶつかる。「この肉は2枚。一枚の内、半分は喰ってしまったから残り1,5枚。どう食べる？」という問題だ。
始めからその存在に気が付いていれば、攻め方は変わっていた。突如現れたラスボス級の存在に困惑を隠せない。「今、残り半分を喰うか？」「残しておくか？」「もう一枚は最後にいく？」「いっそのこと残りの1.5枚を一口で…」。攻め方は無限だ。しかし無難なボクは、そのタイミングで半分を喰い、最後に近い段階で１枚を一口で食べた。「これがベストかは分らない、でもベターではある」妙な納得の仕方で食事の幕をおろしたのだ。
明け方近くまで営業している洋食店は珍しいのではないだろうか。むろん、ラーメンなど遅く迄頑張っている店は多い。しかしこの店はボクにとっての切り札的な存在。夜中に胃袋が「ウマいもんを喰わせろ」と暴れ出した時、この店は最高に頼りになる。ここで食事するとホッとするんだ。