5回
2018/06 訪問
Knockin' On Heaven's Door Once More!
2018年6月、お昼時に3名にて再訪。
他の方のご情報によると諸事情あって7月現在、ランチ営業はお休みされているとのこと…
兎にも角にもランチ営業休止前に滑り込みセーフ。しかもこの日はオーナーさん自らがその腕をふるっていらっしゃいました。
通常ランチ1350円+メイン600円+デザート280円のフルコース仕様にてオーダー。
例のごとくパスタ3種、メイン2種、デザート3種を全種類発注。それぞれポーションを3等分にしていただき、シェアいたしました。
・前菜4種盛り合わせ
マグロの生ハム りんごのコンポート
マグロのコンフィ 紫玉ねぎのマリネ
豆アジのカルパッチョ
パネッレ
マグロの生ハムはややウェット系。魚介ならではの食感が面白き一品でした。
カルパッチョには当店お馴染みのスペルト小麦が添えられています。レモンとオレガノが効いたソースの清涼感が◎
お皿に散りばめられたマルベリーを、各品と一緒にいただいても美味。
・自家製パン盛り合わせ
埼玉県産小麦「ハナマンテン」を使用。以前に比べて良い意味で小麦らしい風味が増した印象。
・パスタ
プティトマト アーモンド 冷製スパゲティーニ
桜エビ インゲン トマトソース カサレッチェ
ひよこ豆 カラスミ タリアテッレ
どのお品もその独創的な食材の組み合わせに驚きの連続。中でもタリアテッレのひよこ豆×真鱈カラスミコンビのジューシーな味わいは特筆物でした。カサレッチェのふんだんなナッツ使いにも感嘆。
・メイン
メカジキの香草パン粉焼き
入間豚のグリル
安定の火入れ具合と、シンプルながら奥深い調味。入間豚のジューシーさも際立っていました。
・デザート
レモンのケーキ
ピスタチオのティラミス
ブラッドオレンジとローズマリーのジェラート
3品とも初体験。いずれも絶品なれど、ピスタチオのティラミスが殊更脱帽だったかな。ただでさえ濃厚なティラミスにピスタチオが加味され(それでいて嫌な濃厚さではなし)、もはや異次元の美味しさでした。
・食後のコーヒー&アーモンドのメレンゲ菓子
さて、結論を申し上げますと、つくづくオーナーさんのお料理は別次元であると再認識。前回料理長さんの腕前もオーナーさんに遜色なしと書いておきながら恐縮ですが、これはもう正直に述べざるを得ないレベルであったように思われます。(無論料理長さんも相当達者であったことは言わずもがなです)
なんといっても各食材の掛け合わせの妙による爆発力。改めてオーナーさんのオリジナリティは、他の方にはなかなか真似できないものなのだということをまざまざ実感されられた次第であります。
一刻も早いランチ営業の再開を願います。心のドアー開きっぱなしでお待ちしておりますよ。
2018/07/08 更新
2018/04 訪問
Knockin' On Heaven's Door!
2018年4月再訪。
新店舗「イルピノリーノ(パン屋)」さんのオープンに伴って、グリーリアさんのスタッフ配置も変更。当初サブシェフであった御仁が、現在は料理長を務めていらっしゃいます。(オーナーさんは新店舗を担当)
前回同様、この日もディナーでの利用。2名でアラカルトにて。
・前菜盛り合わせ
シチリア産アンチョビバター
パネッレ
本カマスのフリット
カポナータ
マグロのコンフィ 赤たまねぎのマリネ
真蛸のテリーヌ
長崎県産カンパチのカルパッチョ
真鯖の燻製 クスクス 胡瓜 キウイのサラダ仕立て
どのお品も安定の出来栄え。というかオーナーさんがノータッチになったであろうにもかかわらず、変わらない美味しさであることに驚愕です。
特に秀逸だったのが揚げ物コンビのパネッレ&カマスのフリット。パネッレはひよこ豆の粉を練って揚げたシチリア島の郷土料理とのこと。香ばしい豆々しさがたまりません。フリットもサックリとした衣がグッド。カマスの淡白さ、かつ内から滲み出す旨味との相性も抜群でした。どちらも油が軽く、サッパリといただけるのも素晴らしきかな。
・パンテスカ風サラダ
茹でたじゃがいもをメインに赤たまねぎ、ドライトマト、オリーブ、ケッパーなどを混ぜ合わせたサラダ。酸味の効いた味付けで、飾り気のない調味ながらも奥深い味わい。
・自家製パン盛り合わせ
イルピノリーノさんの開店に伴って、同店で焼き上げられたパンを使われるようになったそうな。また、同店は埼玉県産の小麦にこだわられているんですって。細かい変化を語る舌は持ち合わせておりませんが、相変わらず美味なことは確かであります。
・埼玉県産入間豚のソテー マルサラワインのソース
こちらも埼玉県産の豚肉を使用。脂身多めの部位で、脂の官能的な旨味を楽しめます。
マルサラワインはシチリア島で生産される酒精強化(酒精を添加してアルコール度数を高めた)ワイン。ソースに加えることで深いコクと甘味を追加してくれるそうな。さもありなん、(ワインベースでシンプルでありつつも)実に奥行きのあるソースでございました。
・広島県産牡蠣 フレッシュトマト アーモンド タリオリーニ
アーモンドの芳しさ、トマトのアクセント、香草パン粉の香り、全てが混然一体となった一皿。今回はパスタの茹で具合もグッド!小ぶりながら牡蠣の味もしっかりで良きかな良きかな。
・イタリア産チーズの盛り合わせ
リコッタにブラックペッパー(ホール)入りのペコリーノ、サフラン入りのペコリーノの3種だったかしら。言うまでもなくワインにドンピシャ。合間に付け合わせのレーズンも頬張ればもう桃源郷。
ドリンクはメッシーナ(シチリア産瓶ビール)からの自家製リモンチェッロのソーダ割り。さらにモンテプルチアーノとサンジョヴェーゼをグラスで所望。
同行者もほぼ同量のアルコールを摂取して、お会計は一人当たり6000円強。驚愕の費用対効果⤴︎は健在です。(というか費用対効果を抜きにしたってお味もピカイチ)
重ねて何が恐ろしいかって、上述のように調理スタッフが変わられても、普遍的な美味しさを保たれていることよ。
スタッフが2人体制に変更されても、サービスの質の高さにも揺るぎなし。何か一点ぐらい課題を挙げた方がレビューの信憑性も上がる気がするんですけどね。まあ貶すところがないんだから仕方ない。
裸足のままでゆく 何も見えなくなる
振り返ることなく 天国のドア叩く
私の心のドアーも開かれっぱなしです。
2018/05/21 更新
2017/12 訪問
You take me higher !
俺祈ってら
たいがいな欲望 持ち続けたまま
滑るんだ ニアミスするんだ
遠くまで 連れていきたいのに
そんな冒頭が匂わせるように、散々渇望しておきながらなかなか叶わなかったグリーリアさんへの再訪。東武動物公園ってやっぱり遠いしさ。
それでもようやくようやくの実現であります。といっても1ヶ月ぶりぐらいのことですけども。
いや、グリーリアさんを一度味わってしまったら1ヶ月は長いんですぜ、旦那。
そして何と今回はディナータイムの訪問。
ランチのレベルの高さはヴェッキオさん時代から何度も味合わっていますからね。
よし、グリーリアさんの夜の実力をとくと見せていただこうか。
ということで平日夜に2名での訪店。早めの時間帯にお邪魔したにもかかわらず、店内は既にほぼ満員。
空いていた席も予約済みだそうで、我々の後のお客さんは皆お断りをくらっていらっしゃいました。ほんとまだ開店2ヶ月ですっかり人気店のご様子。
何はともあれまずはアルコールチョイス。メッシーナ(シチリア産ビール)をお願いしました。
そういえばメッシーナって初体験かも。軽めの口当たりで苦味も控えめ。一杯目にはちょうど良さそうな味わいでございました。
しかし前回はまさかの運転手という苦汁を味わった故、今日は心置きなくアルコールを味わいますよ!
実際その後はグラスワインやら自家製リモンチェッロのソーダ割りなどをたしなみまして、何ともい〜い心地だあああああ。
その自家製のリモンチェッロ、勿論ストレートで飲むのも鉄板なれど、ソーダ割りもお勧め。ソーダで割ってもレモンの皮の苦味が程良く感じられてとても美味であります。
さて、お待たせいたしました。以下がお料理の詳細になります。(アラカルトでの注文。ご相談すればコースの利用も可)
・前菜盛り合わせ
鯖の燻製 クスクスのサラダ
マグロのコンフィ 赤玉ねぎの赤ワイン煮
大分県産 平目のカルパッチョ
アランチーニ(お米のコロッケ)
ヤリイカとオレンジのマリネ
カポナータ
マダコとプンタレッラのサラダ
やはりどのお料理も抜群の美味しさ。
アランチーニやプンタレッラのサラダは相変わらず秀逸な出来栄えですし、鯖の燻製やマグロのコンフィも実に丁寧な調理がなされています。
ヴェッキオさんも通じておそらく初体験のお味だったのがヤリイカのマリネとカポナータ。
イカとオレンジって合うんですね。フレッシュなオレンジがイカの味わいを引き立ていてグッドです。
カポナータは前菜で一番気に入ったお品でした。素揚げされている?ナスがメインの具で、トマトの味は敢えての抑え目。さらにレーズン、松の実が一緒に煮込まれている模様。
私がイメージしていた既存のカポナータとは明らかに異なっており、その旨味の爆発ぶりもまた特筆物でありました。
・自家製パン盛り合わせ
アラカルトでも提供してくださるんですね。コペルト代と合わせて300円で食せるなんてつくづくありがたい。
いや、ほんとこれだけサービス過多なのにサービス料非加算なところには、感服通り越していつも心配してますよ。とにかくどのパンも相変わらずボーノ!
・ネロ シチリアーノ豚のサルシッチャ
自家製のサルシッチャはプリプリとした外皮が特徴的でした。お肉のお味がしっかりなのに脂の口溶けもよし。
口内に広がる程良いスパイスの香りも◯
レモンを絞ればさらに爽やかな味わいに。
付け合わせのグリル野菜の火入れ具合も申し分ありません。
・シンプルなトマトソース スパゲッティ
こちらのパスタはグリーリア(ヴェッキオ)さんには珍しく、乾麺を使用。
品名の通りシンプルな調味でありながら、トマトの濃厚さが存分に感じられて物足りなさは皆無。それでいて後味はあっさりなんだから不思議です。確かにこのソースは乾麺の方が合っているのかもしれません。
・ズワイガニ ピスタチオのソース マルタリアーティ
まだ2回しか試していないものの、個人的にはこのお品が当店のスペシャリテ。あまりの満足感・幸福感をもたらしてくれるので、メインに持って来ることにいたしました。
本日も常軌を逸したソースの旨味は健在。(味の詳細については前レビューをご参照あれ)
ただパスタの茹で具合が若干柔らかめだったことには??
柔らかめな分、パスタが水分を多めにまとってしまい、ソースとの絡みがやや芳しくなかった気がいたしました。
・ドルチェ2種盛り
カンノーリ
オレンジピールのクロスタータ
カンノーリは前回と同じく美味。また、クロスタータはヴェッキオさんの時分からの大好物。オレンジピールの酸味と甘味がサクサク気味のタルト生地と相まり、もはやたまらぬの最上級活用!
以上で締めまして、正味2時間半強のワンダフルディナーでございました。
お腹いっぱいいただいて、ドリンクも2人で7杯頼んだかなあ。なのにお会計は1人当たり5000円強。安すぎ!
流石にランチの世紀末的お値打ち感程ではないものの、それでも相当な安さだと思われます。
ちなみに途中で気付いたのですが、この日のオーナーさんはサービス専門。厨房にはもう一人のシェフの方のみが立たれていました。にしても早々と独り立ちされたものです。
無論ベースはオーナーさん主導で拵えているんでしょうけども、各調理に淀みもなく、どれも十分な美味しさだったことに正直驚きをおぼえました。
されど上記にあるように、パスタの茹で具合及びソースの絡み具合が△だった件はいくばくかの課題でしょうか。プラス各お品の提供までのインターバルが少し長めだったことも。
あ、それとまだ開店当初ということもあるのか、ヴェッキオさんに比べると夜のメニューの数は少なめ。この辺も今後に期待ですね。
でもでもそんじょそこらのお店とは比べ物にならないレベルなのは言うまでもありません。
本当に美味しかったです!誇張なしに!
いつだって私をさらなる高みに連れていってくれるグリーリアさん。来年もよろしくっ
2017/12/31 更新
2017/11 訪問
埼玉的最高峰(褒め言葉)
埼玉は大袋にて眩い光を放ち続ける至高のイタリアン「ヴェッキオ コンヴェンティーノ」さん。なんと、この度東武動物公園駅前に2号店を出されたとの情報をキャッチしました。
これは行かないわけには参りますまいっと意気込み、ランチ時に車を走らせます。
東武動物公園とか終電乗り越して強制下車させられる時ぐらいしか来んなあ、などと考えている間に到着。
駅前ロータリー周辺は見事に更地。また思い切ったところに出店されたものです。
件のお店はロータリーを挟んですぐの駅前通りにありました。店名は「ラ グリーリア」さん。
ナチュラルな木目調の外観と同系色の瓦庇が何とも素敵。店頭に飾られたオリーブの木やオープンウィンドウも良い味出してます。暖かい時期には窓を開けてお食事ができるのかな。
ちなみに駅前の立地故か駐車場はなし。すぐ近くにコインパーキングがありますので、お車でお越しの場合はそちらを利用すると良さそうです。
店内はカフェっぽくて可愛らしいヴェッキオさんよりも、もう少し落ち着いた雰囲気。白い壁とウッディなテーブル&カウンターが調和していて柔らかな印象。
されど一つだけ難点を挙げますと、上述のオープンウィンドウ際に着席した同行者曰く「すきま風が寒い」
ブランケットも用意されてはいたものの、今後寒さの厳しくなる折には何らかの工夫が必要かもしれません。
話変わってスタッフは3名。オーナーシェフ含め、2人のシェフに給仕専門の女性。
現在ヴェッキオさんは新しいシェフに任せられているため、オーナーさん自らが腕を振るってくださいます。
そんなオーナーさんの神がかった腕前は、当方が以前ヴェッキオさんのページに挙げた駄文からも片鱗を感じていただけるかと思います。
さて、肝心のそのお料理。なんでもラ グリーリアさんではシチリア系に特化したお料理を提供しているとのことです。
シチリア料理…ケッパーにドライトマト?後はカポナータが伝統料理だとか?
うん、正直あんまり馴染みがありません。
まあこのお店なら絶品に決まってるさ。色眼鏡は抜きにして、まずは味わってみることといたしましょう。
ランチの基本メニューは1350円。
前菜4種盛り合わせにパスタ、自家製パンに食後のドリンク&焼き菓子という構成になります。
これにプラス料金でセコンドピアット(+600円)やドルチェ(+250円)を付けることも可能。
ということは全て付けても2150円。ヴェッキオさんのランチフルコースの2300円より前菜の数が少し減るとはいえ、同レベルの正に壊滅的お安さ。
相変わらずこれで採算が取れるのか、こちらが心配になってしまうほどです。
お料理は事前に全て細かく内訳を説明してくださいます。ヴェッキオさんと同様の手打ちパスタも、見本表をもとにその形状を予め教えてくださるのがありがたい。
そんなこんなで、この日は3名でメイン2種類(肉・魚)とデザートを追加してのオーダーです。
車だからさ、アルコールは禁止なんです。死にたいよ。
まずは前菜4種盛り合わせ。
・天然ぶりのカルパッチョ
・プンタレッラとシチリア産カラスミのサラダ
・タコとじゃが芋のサラダ
・お米のコロッケ
どれも非の付けどころのないお味。
初体験かつ印象に残ったのが、プンタレッラなるお野菜。イタリアでは割とメジャーなものらしいです。
特徴的な苦味に、例えるならセロリを硬くしたような食感?この風変わりなお野菜にフレッシュ目なカラスミが良く合っています。
お米のコロッケの中からはモッツアレラチーズが溢れ出します。下にはトマトソースが敷かれており、トマトとモッツアレラの黄金コンビがコロッケの味を引き立てるう。
ブリに添えられたスペルト小麦も酸味が効いていて安定の美味しさ。
続いて自家製パンが3種。
どのパンもそんじょそこらの専門店を優に超えるほどの味わい。バジルが散らされたフォカッチャのような(でもフォカッチャではない)パンが特に美味でした。
パスタは以下3点から選択。
・鰯 ウイキョウのソース タリアテッレ
・アーモンドのソース トラパニ風 ブシャーテ
・ズワイガニとピスタチオのソース マルタリアーティ
多人数で1種ずつパスタを選択するのであれば、それぞれのお品を小盛りにして各人に順番に供してくださいます。
これもヴェッキオさんと同じサービスですね。当たり前のごとく、全品お願いしました。
タリアテッレ。
ウイキョウの独特の甘さをともなう香りが印象的なソース。脇を固める松の実の小気味良い噛み心地と香草パン粉の香しさ、両者もその味に深みを与えています。
果実状の物体はおそらくレーズンでしょうか。甘味にさらに幅が出ており、非常に興味深い素材使いでありました。
ブシャーテ。
太めの長麺をグルグルと巻いたような形状。
トラパニ(トラーパニ)はシチリア島西部の都市。トラパニ風といえば、同お品のようにアーモンドを主としたペーストをよく使用するそうです。
お味も想像通りのザッツ アーモンド!でとんでもない濃厚さ。
しっかり目食感のブシャーテとの相性ピッタンコカンカンです。
マルタリアーティ。
なんぞこれ?なんぞこれ!?ってぐらいの衝撃。
マルタリアーティとは、薄く伸ばした生地を不揃いの形に乱切りしたパスタ。
粗めのピスタチオとズワイガニが混ぜ込まれたこれまた濃厚なチーズソースに、ビーツが練り込まれたマルタリアーティ。
見た目も鮮やかですし、何よりソースの旨味の度合いが常軌を逸しています。
濃厚にも関わらず、しつこい旨味ではありません。食材由来の旨味を最大限に引き出しながら、過度には感じさせない。また、それに伴って塩味も最小限。
そんな絶妙なバランスをこの価格帯で成されているのだからつくづく脱帽。(無駄に味付けの濃い高級店にも見習って欲しいものです)
セコンドピアットです。
・メカジキの香草パン粉グリル
・短角牛のグリル
2種類のお料理を1つのお皿にまとめて、各人にサーブしてくださいました。
どちらもあっさり目な素材にシンプルな調味ながら、火入れ具合の妙に調理人の実力がうかがえます。
ただマルタリアーティのインパクトがあまりにも強すぎて、対比的にセコンドピアットがやや淡白に感じられてしまったやも。無論単体だと十二分に美味しいのですけどね。
いっそマルタリアーティと提供の順番が反対だったら…いや、絵空事です。ですがそれぐらいに衝撃的な一皿でした。
フィナーレのドルチェ。
・カンノーリ
・アーモンドのプリン
・レモンのミントのグラニテ
実に美しい盛り合わせです。
とりわけ美味であったのがペストリー菓子の一種のカンノーリ。小麦粉ベースの生地を丸めて揚げた物で、さながら揚げ春巻きのようなパリパリ食感。
中心の空洞部分にはリコッタチーズとオレンジのジャム、それとチョコレート?が挟み込まれていました。
グラニテは爽やかな苦味が良いアクセントになりますし、アーモンドのプリンの杏仁豆腐(杏仁とアーモンドの香りって似てますものね)を思わせる風味もおもしろきかな。
食後のコーヒー&付属の自家製ビスコッティも、本店と変わらず丁寧な出来栄え。
いやあ、大満足。正味1時間半強の至福タイムでございました。
1時間半強といっても、店内はほぼ満員なのにお料理の待ち時間はほとんどなし。
しかも提供の度にお料理の詳しい説明付き。どれだけ手際が良いのかというね…
流石にオープン当初ということもあり、多少スタッフ間の連携の不慣れさはあったのかもしれませんが、全くもって不満を抱くようなものではなし。かえって色々とお気遣いいただいて恐縮してしまうほどでした。
今回恐れながら4.9と評点させていただいたわけですけども、それはさらなる飛躍が確実に期待できるから。そういう意味では限りなく5.0に近い4.9であります。
最後に余談。
駅前ロータリー周辺が更地という東武動物公園駅。しかし実は当店が出店された駅前通りの一角には、他にも興味をそそられる多国籍なお店がちらほらと。
この場所からぜひ東武動物公園を、ひいては埼玉県を盛り上げていって欲しいものですね。
安心な皆さんもラ グリーリアさんまで旅に出ようぜ。
思いっきり食べたり飲んだりしようぜ。
2017/12/16 更新
気が付けば随分とご無沙汰してしまいました。系列のヴェッキオさんには何度かお邪魔していたものの、やっぱり当店オーナーシェフのY氏のお料理も恋しく懐かしく。
(ヴェッキオ コンヴェンティーノの当方の投稿はこちらから:https://tabelog.com/saitama/A1102/A110203/11038566/dtlrvwlst/B89588124/)
一時お休みされていたランチ営業もすっかり再開されているとのことで、ホッと胸を撫で下ろしている今日この頃。久々の再会を祝してちょっぴり豪勢な宴を楽しんでしまおうではありませんか。
ちなみにランチコースのお値段については1350円→1800円へ。その他、メイン追加600円→900円・デザート追加280円→400円と全体的にお値段の改定がございました。
だからといって単に値上げされたわけではなく、その分地産地消推進のため、地元宮代町産のお野菜や果物を中心に使用されるというこだわりズム。よって全体的にグレードアップされた食材と、よりオリジナリティ溢れるシチュエーションのお料理がいただける次第であります。(そういえば前菜盛り合わせも品数が増えていました。
コースの構成自体は特に大きな変更はなし。折角なのでフルコース仕立てで頂戴しませう。5名での訪店のため、パスタもメインも全種類を程々のサイズ感で盛っていただきました。こういった最大限に融通を利かせてくださる点をはじめ、相変わらず素晴らしきホスピタリティに万感の謝意を。
@Antipasto Misto
・宮代野菜とフルーツを使った前菜盛り合わせ
タコと宮代産青パパイヤのマリネ
鯖のソットオーリオ 宮代産キウイ添え
宮代産紫キャベツ ゴルゴンゾーラソースがけ
スペルト小麦とメカジキのサラダ
オキアジと宮代産柿のカルパッチョ
@自家製パン盛り合わせ
@Primipiatti
・宮代野菜 黒トリュフのリボリータ
・富山産アオリイカ 柚子 ラグーソース タリオリーニ
・牡蠣 白菜 クリームソース タリアテッレ
@Secondopiatto
・山口産 天然真鯛のアクア ディ マーレ
・埼玉県産三元豚 アーモンドのロースト
・牧草牛のタリアータ(+300円)
@Dolce
・柚子のチョコケーキ
・チョコ×マスカルポーネのカンノーリ
・宮代産ローズヒップのジェラート
@Caffeé e petit four
・コーヒー(ホット)
・焼き菓子(チョコレートサラミ・紫芋のビスコッティ)
@alcohol
・メッシーナ 小瓶 660円
・カンティーナ エウロパ グリッロ グラス白 540円
・イゾラ ピノネロ グラス赤 600円
さて、今さら各品々の詳細を長ったらしく語るのも野暮ってものですし、上述の通り、グレードアップされた食材の数々と、毎度お馴染み組み合わせの妙味オブ妙味に終始感心しきりの2時間強であったとだけ。
忙しく飛び回るY氏をはじめ、奥様、スタッフの皆様におかれましては、ほんと真面目に無理だけはしないでネ。
いつまでもこのままでいい
それは嘘 間違ってる
重なる夢 重ねる嘘
重なる愛 重なるリズム
今も昔も未来もマイベストシチリア料理店(そもそもそんなにシチリア料理に造詣が深くなくて恐縮です)として君臨し続けるのは永久の必定。
にもかかわらず、常に変化を恐れないあなたと、重なる多重奏が如き美味しさに
僕らいつも考えて忘れて(いつだって行きたいと思いつつ)
どこまでもゆける