『誇らしげに言う人』トントンマンさんの日記

トントンマンの“B級”の目線

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料理の世界では、各ジャンルで色んな専門用語が使われます。
面白いのは、食べロガーの中には、それらの用語をさりげなく使用することで、さも自分がその道のツウであることを誇示したいと思われる人がいることです。

特に日本料理やアジア・エスニック系の料理に顕著なのですが、例えば、タイ料理の料理名や原材料名(当然タイ語)を何の説明もなしにしれっと使うことで、その人は、「俺は料理に通じている」、「俺は偉いんだぞ」と思わせたいのでしょうね。
まさに自己顕示欲の表れであるわけですが、傍から見ていると、ともすれば哀れな思いで見られることもままあることを本人は気づかないんですね。

こういう性向の人は営業の仕事をしている人に良く見られるというのが私の観察です。
と言うのも、営業マンというのは、客から「大したものだ」と思わせる(ある意味客の尊敬を集める)ことが商談を上手く進めるコツだと信じている人がかなりの数いるんですね。
もちろんそれが行き過ぎると「自慢しやがって」になるので、ほどほどに下手に出て客にも優越感を与えつつ、さりげなく自分の凄さ(実は凄くもなんともないのですが・・)をアピールするということでしょうか。

一例を挙げると、営業で顧客A⇒顧客Bの順に回った人が顧客Aからある業界のかなり貴重な情報を得たとしましょう。
それを顧客Bの前で、あたかも自分がキャッチした情報であるがごとく披露するんですよね。
それにより、(情報通の人なんだなと)顧客Bの気持ちを引き付け、商談を進める上でのプラス材料にするというわけです。

冒頭記した食べロガーの心理もまさにこれですよね(誰に対して誇示したいのかはよく分かりませんが(苦笑))。

記憶に残っているもので面白かったのは、あのカレーを入れるアラジンの魔法のランプみたいな容器が「グレイビーボート」という名称であることを知っている人はそれほど多くないと思われるのですが、しれっと何の説明も無しにグレイビーボートという単語を使って見せる人がいたこと。
また、ガパオライスに入っているバジルがホーリーバジルであってスイートバジルではないことを知っていることを誇示したくてたまらないと思われる人もいました。
いずれもひとり優越感に浸ってしまっているので、一部の人からは見透かされて嘲笑されていることを微塵も感じないのでしょうね。または社交辞令でおだてられているだけなのにそれ気づかず勘違いしてしまっているのかもしれません。

こういう人に限って、料理の味についてピントはずれのことを書いたり、傲慢でひとりよがりなお店の評価をする割には自意識が強く、自分が気に入った店を人から批判されたり、あるいは食べログ本部から下書き戻しにされたりすると頭に血が上って興奮し、逆ギレしたりするんですよね。
その結果、例えば食べログ本部からの制裁などを受けてみじめな気持ちを味わったりすることもひょっとしたらあるのかもしれません。
だとしたら自業自得なのですけどね。

以前にもこの日記に書いたことがあるのですが、金沢文庫から海の公園方面に歩いたところに真言宗御室派の薬王寺というお寺があって、その門前の掲示板には、毎月いろいろな格言が掲げられています。
その中に次のようなものがありました。
『肩をいからせていばるのは弱いから。他人の陰口や悪口をいうのは自分に力がないから。』

いずれにしても、威張る、自慢する、虚勢を張る、悪口を言う・・・これらは全て弱いことの裏返し。
何事にも謙虚かつ冷静に対処し、そういう弱い人間にはなりたくないものですね。
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