『メディアで何かを取り上げることについて』sama7030さんの日記

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sama7030 (20代前半・女性・海外) 認証済

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さてと、珉亭に頂いたコメントから、メディア論、いやいや、あたしの単なる思い込みを書いてみたくなりました。

「メディアで何かを取り上げることについて」

頂いたコメント主旨は「とあるお店で映像及び印刷などの媒体で紹介された事による影響ってあるのですか?と質問したら殆ど効果は無いって仰ってました」

単にメディアに出るだけで影響があるとは限らないのですね。

それは何故か。メディアを利用する人達の大半が情報を自ら取捨選択、吟味をしないタイプであり、その人達が求めるメディアには「権威付け」が必要なのだと思うのです。

その権威付けは食通でも何でもない有名人、例えばとんねるずやさま〜ずが番組で紹介したり、アド街や王様のブランチなんかで取り上げたりで十分なのです、いやむしろこの種の方が良いかもしれません。
紙媒体で言えば古い例えですがHanakoみたいな類でしょうか。

そしてそれらが太鼓判を押せばその情報を常々利用している人々が「体験に来る」のです。
彼らには「誰かが、何かが、良いと言っている」という後ろ盾にできる情報、権威付けがあることが重要なのです。

それは何故か。

同行した人に「これホントに美味い?」と言われても後ろ盾を出せばいいのです。
「××が良いと言ってるんだから」と言い返すのです。
ですがもし後ろ盾にならない情報を基にしていた場合、言い返す情報を持ってないのだから困ったことになるのです。
もし、連れに「××って何?知らない?」と言われてしまうと一気に窮地に立つ。連れに権威が通じないのだから使えるのは自分の言葉だけになる。
がしかし、それは自分には出来ない。どこが良くて、何が美味くて、それは何故なのか、抽象的表現でもいいから説明する経験、知識を自分で得ていないのですから。
なので単なるメディアに出たというだけでなく、殆どの一般大衆に通じる権威付けのあるメディアである事が必要なのです。
「へぇ!あれに出てたんだ!」「あの人が行った店ね!」

とはいえ同じ権威ある(!?)メディアでも文藝春秋が「本誌で連載してる食通作家の●●がよく行く店」では一般大衆が知らん可能性があるので難しいのではないかということもあります。
分かり易く言えば「誰それ?」では駄目。
同じく朝日新聞の生活欄や日曜版の特集、Newsweekでも駄目なのです。大衆が求める権威はメディア自体が持つ権威とは違う種類なのですね。

さて、話を戻しまして、珉亭さんみたいなとこはメディアで取り上げられなければ他の街からわざわざ来るような店ではありません。
このサイトの記事を読めば分かりますが、古い記事は何度も通っている、昔から行ってる、昔通っていた系の記事が多い。しかしある分水嶺から誰かから聞いた、某かの情報をメディアで得た「来てみた系の人」の記事が大半を占めるようになっているのに気づくはずです。

功罪取り混ぜて、このサイトやとんねるず、さま〜ずのお陰で人が来ているのです。

なのに、一度来ると再訪する可能性は低い。何故なら今話題の情報を確認し体験してしまったのでもう十分なのです。彼らは美味いもの、良い物を求めてきたのではなく、情報を体験しに来たのですから。ここにもメディアに出ても効果が無いという一因があるのかもしれません

僕はそれを否定することはしません。だって、彼らも情報にのっかって楽しい体験を少なからずしたのですからそれでいいのです。

しかし情報の波にのっかって「評判の店」に来た方達の大概は貶さない。それどころか褒める。特にSNS情報で動く人にその傾向は強いと思う。

でも、みなさん、それが本当に自分の気持ちですか?
あの人が、メディアがいいって言ってるんだからいいはず、と思ってませんか?
ホントは大したこと無かったけど自分だけ違う意見を言ったらおかしいと思われるとか考えてませんか?

情報は単なる道具なのですよ。それをどう使うか、そういうことではないでしょうか。

首相が言ってるからといって全てが正しいことだとは限らんのですよ、あはは。
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