ちろりちょこさんのマイ★ベストレストラン 2014

ちろりちょこ、うろちょろり

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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私が社会人となった年から贔屓にさせて頂いていた、北新地の喜川有尾が2014年10月をもって閉店となりました。本当に個人的な思い入れですが、これまでの感謝の意味も込めて2014年マイベストの1位とさせて頂きます。ちなみに、11月からは大阪天満宮で「なにわ料理 有」として新装開店しましたので、また伺ってはレビューしたいと思っております。2014年1月に伺った、多古安のてっちりは衝撃的でした。美味しんぼにあった通り、天然の河豚は煮詰めてもパサつかず、これまでのてっちりは何だったのかという圧倒的な旨み!えらいもんを知ってしまいました…。仕事で横浜に滞在した際に気に入ったのが、角平のつけ天そばと丸和のとんかつ。どちらかと言えばで、角平をマイベストにピックアップしました。夏の間しばらく食欲が落ちていましたが、その反動なのか秋に入ってラーメンが増え、ハマったのがまぜそば。マルショウの台湾まぜそばがきっかけでしたが、縁(えにし)の汁なし坦々麺はその斜め上を行くヤバ過ぎる危険or脱法な代物で、もっかドハマり中です。ちなみに、先日「地鶏つぷ肉ラーメン」なるドロドロ鶏スープも頂きましたが、これがまた旨い!そんな洗練されたラーメンの対極にあるのが、和歌山〇平の中華そば。これはこれで、私の琴線に触れる一杯です。2014年のレビューを振り返ると、いろいろと美味しいものを頂けたなぁという思いと、つまらないものを食べて一食損をしたなぁという思いと…。これが、毎年繰り返されていくのでしょうね^^ 繰り返していくためには…、今更ながらですが、健康って大事ですね!

マイ★ベストレストラン

1位

喜川 有尾 (大江橋、北新地、東梅田 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2014/10訪問 2014/10/27

喜川有尾の「四季」

(2014年10月)

10月4日、18時過ぎに伺いました。
頂いたのは、戻り鰹と鯖きずしの刺身、松茸土瓶蒸し、鰊と茄子の煮物。
酒は、「宗玄 隧道蔵(石川)」を燗で。
大きな切り身の戻り鰹は、頬張る感じになります。
脂がノリノリで、融けていくうちにしっかりとした旨みに鉄もほのかに感じ、
これまで食べてきた鰹の刺身のなかで一番美味しかった♪
あまりのインパクトにきずしが霞みがちでしたが、きずしで燗酒も素晴らしかったです。
土瓶蒸しは、奈良産の松茸がたっぷりに、海老、鱧、三つ葉など。
猪口につゆを注ぎ、すだちを軽く搾って…
薄口の出汁に、松茸の香りがふわっ。
松茸自体も、風味良し、食感良しの上物でした。
やっぱり、有尾の土瓶蒸しが一番馴染むわぁ。
今年も無事、秋を愛でることができました。
残りの酒を、鰊と茄子の煮物で。
蕎麦屋のアテにもありそうな一品ですが、仕事のレベルが違います。
「宗玄 隧道蔵」の燗も旨みがある、ご機嫌な日本酒でした。

10月25日で今の店舗は閉じ、大阪天満宮のほうに移転するとのこと。
30年通った店なので、ちょっと寂しい気もします。
けど、大将が変わっても、店が移っても、有尾は有尾。
むしろ、新店舗に移転して、更なる飛躍を期待したい!


(2014年5月)

5月7日、19時過ぎに伺いました。
家内と、帰省していた娘と。
娘はこのたび、晴れて有尾デビューとなりました。
私の父も此方にはちょこちょこ通っていましたから、親子3代です。
もちろん、家内とも結婚前から何度か一緒に来ていますよ。

突き出しを頂いて、やっぱり違うなぁ~と再確認。
なんてことのない2品なのですが、極上の出汁がキリっとさりげなく…
「これくらいの仕事はしてまっせ」と、暗に語っているようでもあります。
刺身盛り合わせは、手前からたこぶつ、麦わらいさき、初がつお、活あわび、甘手かれい、針いか。
有尾の刺身に、紫蘇と山芋枕が戻っていました♪
酒は、デフォの鄙願(ひがん)を冷酒で。
落ち着くわぁ~、いっそひとりのほうが…。
でも、3人のほうがいろいろ食べられるという点では良いかな。
お初の娘のために、生湯葉の山葵あんかけ、鴨ねぎ焼き、和風コロッケといった定番を。
ビールに戻って、目板かれいの唐揚げ。
骨やひれもシャクシャクと粉末化していきます。
その後、まろやか絹こし豆腐、さえずりのはりはり、穴子の白焼きを、特別純米あたごのまつで。
まろやか絹こし豆腐は、なんか前に頂いた時の感動がないな…と思ったら、前回のは木綿豆腐でした。
穴子の白焼きは、噛み応えのある野趣溢れるもの。
娘は、鴨ねぎ焼きとさえずりに感動していました。
でもね…、夏の鱧焼き霜か、秋の土瓶蒸しの時にはひとりで伺うことにしよう。
本を読みながらアテで酒を飲むひとり客は、珍しいにしても…


(2012年9月)

9月29日、18時半頃伺いました。
先ずは、刺身盛り合わせ(かんぱち、たい、かつお、さば、はりいか)。
酒は、山形正宗の秋あがり(ひやおろし)。
鯛が、目立って旨かった。
山形正宗は、フレッシュなキレのなかに旨み。

続いて、さえずりのはりはり。
さえずりだけは、今も昔も変わらない…
お汁たっぷり、水菜たっぷりのミニはりはりをイメージしていたのですが、
つゆに少しトロミをつけた上品な椀でした。

泉州の渡りがに。
被せた甲羅は飾りで、身はほぐしてくれています。
身の甘み、みその軽い感じのコクともに美味。
燗酒にしようかと迷うが、鍋島のハーベストムーンひやおろしで。

最後に、土瓶蒸し。
これに合わせての冷や酒チョイスでした。
海老を省いて、その分松茸をはずんでくれています。
味覚で、秋の到来を実感しました。


(2012年5月)

5月12日(土)、19時半に伺いました。
取り敢えずのビールを飲みながら品書きの巻き物を一覧。
ここ数年? 品書きから椀物が消えたのが寂しい。
たぶんリクエストすれば、つくってくれるのでしょうが。

刺身盛り合わせに、穴子の焼き霜を追加。
それに、太白アスパラガス、桜海老のかき揚げをお願いしました。
刺身に合わせて、天野酒を…
刺身が供せられるタイミングで店長が来られ、
「刺身にどうしてもと言う方には、この天野酒を出させて頂いてます」と。
それは、天野酒特別純米無濾過を数年寝かしたものでした。
「この酒は刺身には合わない」とおっしゃっていたのを忘れた訳ではないし、
イメージしてみても確かに合わない。
けど、確かめたくて…

刺身盛りは、蛸、鰯、針烏賊、かんぱち、鰹に、穴子焼き霜たっぷり。
穴子は伝助でないのですが…と言われたけど、むしろ旨味が濃いかも♪
結局、一年通して穴子か鱧の焼き霜を頂いているなぁ~
しっかし、刺身と天野酒は確かに合わないわ^^;
むしろ、白アスパラガスのほうが合っているくらい。

そのあと、桜海老のかき揚げでビールの残りを頂き、
冷や奴、筍と蕗の煮もので天野酒をもう一杯。
この冷や奴が、凄かった!

木綿豆腐にして、まろやかとろりとした食感。
そして、豆腐の味の濃いこと (ノ。' ▽')ノ*.オオォォ☆
市内のとある豆腐屋さんにあれこれと注文をして完成に至った特注品なのだそう。
出汁醤油と薬味に加えて塩が出されたのですが、塩のチョイ付けがベスト♪
いいもん頂きました^^
これからは、必食ですね。


(2011年12月)

年末の挨拶に来て下さったおふたりをお連れして、有尾へ。
3人なので、テーブル席です。
そして3人なので、いろいろ食べられる♪

取り敢えず、刺身盛り合わせ。
くえ、しまあじ、いか、もどりがつお、あなご焼き霜(多めで)、ひらめ昆布〆。
種々取り揃えた、バランスの良い盛りです。
あなごの焼き霜、美味です。

定番を幾つか。
生湯葉の山葵あんかけ、鴨葱焼き、茄子のふかひれあんかけ…
CPが良く、このお店の出汁が分かるあんかけは、
初訪の方、数人でシェアできる方々に(一人だとお腹は膨れる)お勧めの椀。
ただ、昔よりも塩分濃いめになった気がするのだけど?

途中で届いたのが、この日一番楽しみにしていた、せこがに。
身を取り出して、外子、内子、みそとともに甲羅に盛って供されます。
根気のいる丁寧な仕事に感謝です。
外子は、かに酢につけましたが、あとはそのまま頂きました。
内子とみそ、なんてまあ美味しいこと♪
そして、燗酒になんて合うこと!

他に、たら白子、ビフカツなど(あと、忘れました)を一通り頂いたあと、
料理メインから酒メインに。

焼き銀杏とともに、天野酒特別純米無濾過を。
本当に旨味のある酒です。
この頃には店のほうも一段落して、店長がまわってきて下さいました。
そして、古伝生酛、生酛一八〇一を試飲させてもらうことに。
古伝生酛は旨味濃厚ながら、甘すぎかな?
生酛一八〇一は微発泡の暴れん坊で、かなり気に入りました^^
なんか、鯖寿司食べてますね?
憶えてなかったりする…

この日の会計は、ひとり1万2千円弱でした。
かなり呑みましたから^^;


(2011年10月)

10月22日(土)、19時頃に伺いました。
この日もひとりでふらり。
店内は6~7割の入りで、カウンターの右奥に通されました。
盛況で、なによりです。

取り敢えず、付き出しでビールを飲みながら巻物をしばし眺めます。
眺めているだけで楽しい♪

最近マイブームのあわびの刺身と、戻り鰹の刺し身を
冷酒(鄙願)で頂きました。
脂の乗った戻り鰹に生姜醤油が合っていました。

熱燗に移り、たら白子ポン酢、とり貝(だっけ?)焼き、
奈良産巨大焼き椎茸おろしポン酢。
今季初の、たら白子と熱燗の相性の良いこと!
椎茸は案外、天野酒特別純米無濾過に合うかもしれない…

二十年以上通っている店なので、味に関しては信頼しています。
安心して、美味しいもんで酒を飲むことに終始しました。

(2011年8月)

8月6日(土)、淀川の花火大会の日。
ひとり、有尾に行きました。

社会人になった年から、時には年に数回、或いは数年ぶりにと通っているお店です。
初めて伺った時は、丁度バブルの真っ只中。
早い時間は予約必須で、同伴出勤の客たちの喧噪と煙草の煙のなか、
見事な仕事ぶりの品々をアテに酒を飲む楽しみを知りました。
初めて、オトナの楽しみを享受した実感がありましたね。
シロナガスクジラの尾の身の刺身や、はりはり鍋など、
今となっては願っても叶わない、絶品のくじら料理を経験することができたのも、この店です。
(翌年、商業捕鯨が禁止になりました)

長い巻物になった品書き。
椀物、刺身、焼き物、煮物、揚げ物、酢の物、珍味、ご飯、デザートから
好きなように注文できるのが、この店の大きな楽しみです。
このスタイルに慣れて、自由奔放な頼み方を繰り返すうちに、
献立の決まった会席料理には物足らなさを感じるようになってしまいました。

ところで、このお店。
3~4人で行って、あれこれ頼んでシェアすれば、意外に安くで済みます。
客に負担を強いる、無理な仕入れはしないようなのです。
例えば、土瓶蒸しも国産が高値だと、輸入物を使っていました。
新地でも、ちょっと贅沢をすれば食べられる店という位置付けを頑なに守っているように思えます。
ですから、何度も通っていると腹具合と酔い具合で会計の見当が付くようになります。
爆弾踏んで、ゲッ!!なんてことはなかったです。
特に、生湯葉の山葵あんかけ、季節の野菜炊き合わせ、れんこんまんじゅう、
新じゃが揚げサラダ、和風コロッケ、茄子のふかひれあんかけ…といった定番は、
きちんとした仕事ぶりや出汁の具合いが味わえるうえに、財布の負担を軽くできます。
よって、女性連れの時など、重宝します^^

でもって、8月6日夜はというと…
土曜日のうえに花火大会も重なり、新地の閑散としていること!
たぶん有尾も空いているだろうなぁ…
予想に違わず、客の入りは半分にも満たないくらいでした。

カウンター左手に通されました。
ここは店長の立ち位置に近く、司令塔である店長の様々な指示や若手への教育を聞くことができ、
余裕があればお話もできる席です。

取り敢えず、付き出しでビールを飲みながら巻物をしばし眺めます。
眺めているだけで楽しい♪
一人なので、多少高く付いても気になる品だけをピックアップして頼まなくてはなりません。

取り敢えず、刺身盛り合わせを。
「量は、控えめでお願いします。鱧を入れて、湯引きを焼き霜にしてもらえます?」
無理がきくのです。
品書きには湯引きしかないのですが、焼き霜に変更してもらいました。
烏賊の刺身と雲丹が品書きに載っていれば、「雲丹を烏賊巻きにして」などと我儘を言ったりします。
できることなら、大抵のことは聞き入れて下さいます。

刺身は、鱧の焼き霜、かつお、鯛薄造り、剣先いか、たこでした(写真、ピンボケで不投稿)。
韓国産の鱧の焼き霜は、炙られた皮の下の脂の旨みが十分に出ていて美味しいですぅ
夏は、これが食べたくて伺っている感じもします。
昨年も、一昨年も…
刺身に合わせたのは、この店のデフォの冷酒、鄙願(ひがん、新潟県)です。
スッキリ系ですが、刺身の合間に飲むとスパっと後口を切ってくれる強さがあります。

食べながらも品書きと睨めっこして、天然うなぎ(島根県、東郷湖産)の白焼きを、
店長から目板鰈の唐揚げを是非と勧められて、それもお願いしました。

天然鰻の白焼きも、一人用に控えめにしてもらえました。
山葵をちょい載せして、醤油につけてパクリ…
ところが、パクリだけではほぐれない鰻でした。
噛みます、きゅっと歯応えがあります。
その食感は、焼き河豚に近いかな。
で、皮のほうから脂がじんわり…
美味い~!
鰻屋の鰻とは、全然違います。
御飯には合わないだろうけど、酒のアテとしては見事にイケます。
この味、以前どこかで味わった記憶がある…
でも、思い出せない。

目板鰈の唐揚げは、温存していたビールで頂きました。
完璧です。パリッパリです。
刺身と鰻で冷酒の後の一品としても、完璧でした。
ホクホクの身も美味しいのですが、頭から尻尾の骨が美味しすぎて…
店長に感想を聞かれて、そのまま答えると、
「皆、そう言うんです。かわいそうな奴です…」とのことでした。

ここで止めるはずだったんですが、目板に格闘中に帰って行ったお客さんが
「鱧白子煮凝りが大変美味しかった」と言うのを聞いてしまいました。
そう言えば、一時品書きに載っていたカレーも消えているなぁ~

カレーはなくなったのか尋ねると、「注文があれば、その都度つくっています」とのこと。
ほんじゃぁ、鱧白子煮凝りに、酒をショットで。
その後、カレーを少しだけお願い出来ますか?
(心の中で、金久右衛門を諦めました。)

酒は、天野酒特別純米無濾過。
これが、凄い酒だった!
旨みの濃いこと、このうえない。
米の甘みに、乳酸菌のような軽い酸味。
飲んだ後、口をぺちゃぺちゃして、旨みを確認したくなる…
鱧白子煮凝りは美味しかったんですが、この酒とは合わず。
熱燗で頂く品でしたね。

ミニサイズのカレー角煮ごはんは、ご愛敬…のはずが、味噌汁と漬物まで並びました。
あんかけでトロミのついた和風味にして、ピリッとスパイスが効いたカレーでした。
小さくカットされた柔らかい角煮がたっぷり入っていました。
まあまあかな~

この日の会計は、一万円で足を出してしまいました。
まあ、メイン級が多かったので仕方ないか…
外に出ると、ド~ン、ド~ンと花火の音が響いておりました。
電車が混む前にと、早々に家路につきました。

(追記)
 
翌日、この日撮った写真の整理をしていた折りのこと。
昨年9月1日にやはり一人で有尾に行った時の写真を見て、ガーン Σ(゜д゜lll)
そこには、天然鰻の画像が(しかも、量控えめ)!!!

  • 戻り鰹、鯖きずし(2014,10)
  • 宗玄 隧道蔵(2014,10)
  • 松茸の土瓶蒸し(2014,10)

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2位

夕凪橋 多古安 (朝潮橋 / ふぐ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2014/01訪問 2014/04/05

極め付き!「ほんまもんのてっちり」を知ってしまった…

「なんで市街地から離れた此処に店を?」
同行者の何気ない一言に「昔は、近所にお茶屋が三、四軒ありましてな…」と女将が語り出す。
「昭和の初めに開業した頃は、天保山で船をおりた船乗りが芸妓を連れてこの店に来てくれてはったんですわ。」
その頃はまだ、ふぐを食することに抵抗が残る時代で、「何を食べたん?」と聞かれて
「たこを食べてただけやで」と客が言えるように、多古安という店名にしたのだそう。
その頃創業のふぐの店で「ふぐ何某」と名乗る店はなかったらしい。
その後も、江戸時代にふぐにあたった人の話、沖ツ海という絶頂期にあった力士が自分で調理したふぐで中毒死した話、
下関条約と伊藤博文とふぐの話など、心地よい大阪弁でとうとうと話してくださいました。
「そういう経緯で下関の春帆楼が一番に免許を取得したんですわ。
下関でふぐがようけ獲れるという訳ではありませんねんで」と、釘を刺すことを忘れていない…

1月24日(金)の20時に予約して、伺いました。
隣りとは障子一枚で話し声が聞こえるのですが、幸いお隣りは既に食べ終えていたよう。
早々に帰られ、我々の個室は静かな雰囲気に包まれました。

この日のふぐは、東シナ海で獲れた6.5㎏の天然もの。
ふぐ料理は、初めから際立っていました。
突き出しは、河豚皮湯引きのポン酢和えに、うずら卵を落としたもの。
すぐに燗酒を頼み、酒が出てから頂くことに。
皮湯引きのゼラチンは硬くコリコリしたものではなく、柔らかい。
ポン酢は醤油も柑橘もしっかり濃いめながら、尖っていない。
そして、そのポン酢をたっぷり和えた皮湯引きは、それだけで頂くと相当に濃い味。
ところが、そこにうずら卵を溶くと程良い塩梅となるから見事。
なんともまろやかで、絶妙な味わいでした…

次は、てっさ。
ひと目見て、尋常のてっさではないと察します。
頂いてみると、熟成の極致。
養殖ふぐでも寝かせてこそてっさだと思っていましたが、これはその比ではない。
柔らかく分厚い身がトロリと舌を舐め返し、濃厚な旨みが拡がります。
予想だにしない食感と旨みに、「これが本当にふぐか?」と違和感さえ抱くほど。
今はまだ、もう少し薄くて半透明の白身で噛みしめて味わえるようなてっさのほうが、
期待通りの味なぶんだけ好きかも知れない。
でも、二度、三度と重ねたら普通のてっさが食べられなくなりそうで怖い…

三品目は、河豚白子の塩焼き。
でかいっ!
写真では手前にあるスプーンが大きめに写っていますが、
すだちやはじかみと比べて頂ければ大きさが分かるでしょう。
熱々がトロッと溶けて、それを酒で洗い流して…の繰り返し。
ひたすら濃厚にクリーミー。
味は単調なので多過ぎるくらいですが、
これ程デカい天然ものの白子を堪能できる希少体験はそうそうない。

四品目は、河豚の唐揚げ。
これもまた、嬉しくなるような大きさのものが2つ。
ビールとともに頂きました。
唐揚げは1.5㎏位のものが美味しいのだそうで、福岡の業者が下拵えをしたものを仕入れているのだそう。
下味に醤油に生姜、軽く唐辛子などを効かせた鶏の唐揚げなんかでもお馴染みの味。
驚きはないものの間違いなく美味しくて、幸せな沈黙がしばし。

五品目は、てっちりの用意が整う間に煮凝り。
舌を改める意図でもあるのか、敢えて冷ための甘め。

そして、六品目のてっちり!
先ずは、女将の説明に聞き入る。
薄く濁った鍋汁には、予めミキサーにかけた白子が溶かし込んである?!
「今日のは、(具に)白子を加えるので余計に美味しくなりますでぇ。」
表面に浮いた白い泡は(灰汁ではなく)白子から出る旨み成分なので、
取り除いてはいけないと注意を受ける。
てっちりの味を薄めるような野菜は入れないのも、こだわり。
そういや、白菜が見当たらない。
ふぐの他の具は、豆腐、水菜、しめじ、えのき茸、湯葉。
どんなてっちりになるんだ?

究極のてっちりになっていきました。
煮立ったら、先ずは上身をしゃぶしゃぶ。
てっさで味わった濃厚な旨味が、また少し違う食感と味わいで。
次に、熱の通った豆腐や野菜。
頃合いを見計らって、あら身が丁度良い加減だと女将。
このあら身には参りました。
これこそがほんまもんのてっちりかぁ~と、感嘆する他ない。
結構長く熱せられていて養殖のてっちりだったらパサパサで味が抜けそうなものなのに、
天然ものはと言うとプリッと弾力のある身が感動的な旨さ ♪♪♪

時間が経つにつれて鍋汁はじわじわと旨みが濃くなっていき、
椀のポン酢にその旨みが自然と浸みていき…
そうして鍋はぐんぐんとまろやかな旨味を増していく。
ポン酢が濃くなくてはならない必然性に納得。
そして、女将がようやく白子を取り分ててくれました。
あ~、白子の旨みを吸ったポン酢で頂く白子は美味しいレベルでは語れない ♪♪

「もうひとつ、変わった食べ方がありますんや」と、女将。
「ポン酢に白子を溶いて(具を)食べますねん。」
ダメ押しもいいところで、こうなるともう豆腐が普通の豆腐でなくなる。
残っていた上身も野菜もきのこも、何もかも…

七品目は、天然ふぐの身と骨と白子のエキスをたっぷり含んだ雑炊。
既に美味が確約されているのも同然とばかりにハードルは上がるのですが…
そんなハードルは軽くひと跨ぎな、破顔必至の旨さでした。

ひれ酒や、うぐいす(口の周囲)のゼラチンも絶品だったなぁ。
生涯に一度くらいはと仲間を誘って伺ったものの、また行きたくなってしまったなぁ…
それから2~3週間くらい経った頃だったか、バイト先で午前の仕事を終えて昼寝をした時のこと。
てっちりを目の前にしながら女将の前口上がなかなか終わらずお預けを食うという、
なんともじれったい夢を見ました。


(伝票)

ビール   600円×4
お酒    600円×2
ひれ酒   1500円×1
唐揚    4000円×3
白子焼   5000円×3
ふぐコース 20000円×3
鍋白子   2000円×3

サービス料、税金込みの合計 106155円(3人)

  • 多古安(昭和4年創業)
  • 皮湯引き
  • 皮湯引き

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3位

担担麺専門店 DAN DAN NOODLES. ENISHI (岩屋、灘、王子公園 / 担々麺、汁なし担々麺)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ~¥999

2015/06訪問 2015/07/31

早くもまた食べたくなっている…、ヤバ過ぎる汁なし坦々麺 ♪

(2015年6月)

並ぶハードル以前に、このまま通い続けると幻覚や禁断症状が出そうな不安すら感じて、
しばらく遠ざかっていたものの、また手を出してしまった…
6月18日、18時半に外待ち8名の後ろに並びます。
5か月のブランクの間に、ホールの店員さんが変わり、券売機が設置されていました。
「その他のメニュー」から、限定の魚介中華そば、ミニ汁なし坦々麺濃厚をチョイス。
20分以上待って、ようやくカウンター席に。

先ずは、魚介中華そば。
雑味なく、魚介の旨みは濃厚に♪
鶏でも魚介でも、この店は旨み成分を抽出するのが本当に上手だわ。
それに、シャキシャキとした玉ねぎが口直しとして絶妙。
麺は素麺ほどの極細麺で、麺自体の食感は頼りない。
けれど、極細のうえに表面が粗いため、筆のようにスープを吸いあげる。
これは、煮干し中華そばも頂いてみないといかんな…

続いて、ミニサイズの汁なし坦々麺濃厚。
なぜ濃厚にしたかと言えば、麻辣のミニはなかったから。
量はそんなにミニじゃなく、通常の7割くらいはありました^^;
あ~、やっぱり旨いなぁ♪♪
途中で、魚介中華そばのスープで口直しというアイデアは、案外不発。
どちらも、かなり塩辛いので…
それはそうと、あちこちで汁なし系を頂いてみた挙句、此処のは全てが抜きんでているとの印象。
そのなかでも、私の選ぶMVPはと言うと、麺!
結局、汁なし系は先ずは麺が旨いのが前提で、あとは具やタレでなんぼ稼げるかという、
そういう食べ物だとの結論に至りました。


(2015年1月)

2014年12月23日、昼だけの変則オープンなのを狙って、15時半に訪問。
うげぇ~、それでも外待ちが数名。
「地鶏つぷ肉ラーメン」なる限定ラーメンを頂きました。
ドロドロスープの、なんと鶏の旨みの濃いこと!
そして、柔らかめの全粒粉麺に絡みまくること!
啜り具合いも、ズズッではなくジュルジュルという感じ。
つぶ肉の意味は、不明…

2015年1月11日、汁なし坦々麺濃厚を、麻辣の一歩手前のシビカラで頂きました。
店主さんのブログを見ていたら、濃厚が一番人気だと書いてあったので…。
酢はどちらかと言えば苦手なほうなので、私には濃厚のほうが合うのでは?
しかし、実際に食べ比べみると、麻辣のほうが複雑にして深い味わいとの印象でした。
私的には、汁なし坦々麺は麻辣をベストに認定。


(2014年12月)

12月9日(火)13時半、初訪。
昼はラーメンがメイン、夜はまぜそばがメインでの営業。
なら、まずは昼に「鶏濃厚ラーメン」を頂いてみるか…
なんて、この店のことを知らな過ぎました。
開店前から行列ができ、鶏濃厚ラーメンは開店早々に売り切れとなる代物なのだそう。
私が伺った時には外待ちもなく、すぐに入店できましたが、
既に「煮干し中華そば」と「汁なし坦々麺香醇」しか残っていませんでした。
もともと、まぜそばでBMしていた店なので、汁なし坦々麺香醇(800円)を頂くことに。

品待ちの客もいなくて、6分程で辛さ4、しびれ3の香醇が到着。
丼の底から混ぜて平打ち麺をズズッと啜ったら…、激しく咳込みました。
三年熟成の香酢に、唐辛子、山椒ですから^^;
しかし、そのインパクトのある味と食感は、もう一口目から私のハートを鷲づかみ。
麻辣の効いた濃い味に、本来は苦手な酢の酸味にもコクがあり、麺がしっかりとした食感で旨い♪
たっぷりの肉そぼろ、玉ねぎ、カシューナッツが憎いほどに旨みと変化をもたらしている。
途中でニンニクを投入して混ぜると、更に旨みが増してしまったりして♪
これはヤバい…、ヤバ過ぎますよ!
帰宅して、家内と息子に「凄いまぜそばを知ってしまった」と興奮気味に報告。


12月11日(木)18時52分、興味津々の家内、息子とともに再訪。
先待ち6人(店内3人、外3人)の後ろに並んだのですが、回転が良いのかタイミングが良かったのか、
席に着くまでの待ち時間は10分程でした。
私と息子は、辛さ6、しびれ5の汁なし坦々麺麻辣(900円)+にんにく、
家内は、本来辛さ3、しびれ3の汁なし坦々麺濃厚(850円)をいずれも2の「控えめ」でオーダー。
ちなみに、この日の木曜夜限定ラーメンは、特濃煮干し中華そばと白醤油ラーメンでした。
19時10分、各自の元に汁なし坦々麺が到着。
二人にズズッと啜らないようにと忠告し、あとは「麻辣」ワールドへとダイブしました。

水の味が変わり後頭部に汗が滲み出る、私の許容限度ギリギリのシビカラ。
濃い元タレに香酢や胡麻ペーストが加わりごちゃ混ぜになった、激旨タレ。
グイッとコシの強い平打ち太麺の食感。
甘くて旨みのある肉そぼろ、カシューナッツ、生玉ねぎ、チンゲン菜…。
それらが織りなす刺激、旨み、食感、変化の、まあ凄いこと!
その賑わいとカオスぶりは、シルクロードに賑わう交易都市のよう。

残ったタレに〆ご飯(100円)を投入して頂いたら、もうお腹パンパン。
ずらっと並んで待っている方たちがいたので、そそくさと席をたちました。
駐車場までの間に、家内は「メッチャ美味しいのに塩辛すぎるわ」との感想。
それは、確かに…。
無言で食べ終えた息子は我々より塩分に強く、もう完全にハマっていました。
マルショウやたんろんのまぜそばが、もはやお子様に思えるとのことで…^^;


12月18日(木)17時47分、3回目。
暗い店の前に、先待ちのお客が一人。
2番目の到着でしたが、18時のオープン時には13名の行列になっていました。
カウンターの奥から2番目に座り、汁なし坦々麺麻辣(900円)とライス小(100円)、にんにくをオーダー。
タレが塩辛いので、初めからライスを挟みつつ頂くことにしてみたんです。
ちなみに、この日の木曜夜限定ラーメンは、特濃煮干し中華そば、にんにくカレーラーメン。
開店前から並ぶ方達はリピーターが多いようで、大半がこのどちらかをチョイスしてはりました。
私は新参者なので、まだまだ…^^
18時12分、「麻辣」が到着。
一週間我慢したワールドに再び、ダイブ…
なにせ私には限度ギリギリの麻辣で、ズズッと啜れないので食べるのに時間が掛かります。
ゆっくりと堪能したいので、尚更。
残ったタレと肉そぼろを水を飲みつつ食べ終えた時には、15分が経過していました。
たは~、満足♪
その間に、この日の一番客は写真をバチバチ撮りながら、にんにくカレーラーメンと汁なし坦々麺麻辣をほぼ完食!
麻辣をズズッと啜っておられたのには、驚愕。
たぶん、食べログのレビュアーさんじゃないかな?
店を出る時には、待ちが13名(内4名、外9名)になっていました。

  • 魚介中華そば(2015,6)
  • ミニ汁なし坦々麺濃厚(2015,6)
  • 汁なし坦々麺濃厚(2015,1)

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4位

角平 (平沼橋、高島町、戸部 / そば、天ぷら、丼)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2014/06訪問 2014/07/28

昭和な賑わいのなかで「つけ天そば」♪ 横浜でハマった…

6月27日(金)の11時頃、パシフィコ横浜で仕事仲間と昼食の算段。
前日に野毛のコンビニで購入した地元グルメ雑誌を広げて「此処に行こうかと思うんやけど」と言うと、
彼は即座に「行きましょう!」と立ち上がった。
「仕事そっちのけかい!」と返す私も、既に歩き出していたりして…

角平に着いたのは、11時40分頃だったと思います。
黒く煤けた換気口からは、ごま油の匂いが外まで漂っていました。
横浜駅からなので南側が玄関とは知らず、北側の勝手口から入店。
そのため、こじんまりとした店かと思っていたら、中はテーブル席と小上がりで結構広い…
いやいや、その奥には更に広い座敷の間があったのですよ。
そして、もう満席までわずかという盛況ぶり。
我々は、4人掛けの小上がりに通してもらいました。

大勢の客で賑わう店内は、皆のポジティブな気分が作り上げるのか、
心地よい空気感が満ちているように感じました。
かつ、昭和レトロな雰囲気♪
厨房の中はフル回転で、客の間を忙しく行き交う店員さんもきびきび。
「ええ感じやわ~、此処…。」
いったん頼んだつけ天そばを、ミックスつけ天大盛りに変更。
相棒は、つけ天のまま大盛りに変更し、ビールを追加しました。
よろしい、付き合おうじゃないか。

ビールで乾杯していると、7~8分でミックスつけ天大盛りが到着。
先ずは、蕎麦だけで。
つけ汁は見た目より塩辛いので、ちょい浸けでズズッと…。
細いのにピシッと締まった、実に食感の良い蕎麦です。
こういう蕎麦も好きなんだよなぁ♪
浅草の尾張屋とか、札幌の大番とか…
落語でやるように手繰って啜れる長さもあります。
つけ汁の中に、プラスチック消しゴムをカッターナイフで薄く四角く切った?
いたずらのような異物が浮かんでいましたが、食べてみるとどうやら蒲鉾らしい。
もともとは柚子の皮が浮かんでいたのだそうで、これぞ形骸化と言った感じ。

かき揚げは、小海老と小柱(他のレビュアーさんによると、烏賊も?)。
普通のつけ天が海老天をつけ汁に突っ込む形で供されているのを見て、
つけ汁にダイブさせました。
汁を吸ったかき揚げで飲むビールが、また旨い。
つけ汁も胡麻油を吸って角が取れ、蕎麦の滑りが良くなる。
その馴染んだつけ汁で食べる蕎麦は、また少し違った味わいで♪
その後、海老天&蕎麦も美味い、美味いで、大盛りを苦も無く完食。
赤い湯桶で置かれた、白くとろみのある蕎麦湯で〆ました。
そういや、角平(かどへい)も湯桶読みですね^^

帰りは、玄関から。
外待ちが数組並んでいました。
大衆蕎麦屋ながら、「雰囲気を持っている」お店でした♪

  • ミックスつけ天大盛り
  • 大盛そば
  • かけ揚げ&海老天

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5位

Matasaburo (長居 / 焼肉、ステーキ、ホルモン)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2014/04訪問 2014/07/14

なんと味わい深い赤身…、熟成肉って凄いな!

4月25日の夜、仕事仲間3人で伺いました。
多古安にて河豚も食したいつもの面子で、その折に次は此方に伺おうと決まっていたのです。
20時半で予約していましたが、先に着いていた一人と共に10分程待たされました。
玄関を入った辺りには冷蔵庫が並び、熟成を待つ肉塊がズラッ~
干からびかけて変色し、ミイラ化というワードが頭をよぎります…
やがて席に通されましたが、残る一人から遅れると連絡があったので先に二人で始めました。

生センマイ、特選タンのユッケ風を頼み、ビールで乾杯♪
冷たく締めた新鮮な生センマイ、トロッと柔らかい黄身の絡まったタンユッケからして旨いこと!
こりゃ、何を食べても旨い店だろうと確信しました。
一息ついたところで、残る一人がやってきました。
3人でメニューを見ながら相談し、熟成肉と焼肉を味わうコースをチョイスしたのですが…
テンションが舞い上がっていた私は、独断で特選塩タン、熟成肉のフィレステーキ(150g)を追加オーダー。
そんなに食べられるか?と言う声を無視して…

「熟成肉と焼肉を味わうコース」(2名様より)は、

・熟成肉に合う前菜
・熟成肉の厚切りステーキ(お二人様で170g+付け合わせの野菜)
・本日おすすめの焼肉(正肉5種盛)
・梅だし茶漬け または ごはんとスープ
・パティシェ高見のデザート

わざわざ熟成肉を頂きに長居まで来たのに、85gじゃ少なすぎるやろと思ったんです。
その熟成肉は、焼いてはアルミでくるんで常温に戻しを繰り返し、なかなか時間が掛かります。
合い間を縫って、特選塩タンを頂きました。
これも、これだけのために来る値打ちがあるって思えるくらい美味しかったなぁ♪
塩タンを食べ終えたと思ったら、ジュレ添えのローストビーフのような皿がもやし&キムチと共に…
げっ、肉の前菜に肉ですかぁ。
スモーキーで美味しいんですけど、量的にちょっとヤバいかも?
ウルトラマンで言えば、青→赤信号点滅に。

熟成肉は、3度目の焼きを終えて奥に引っ込み、計30分強を掛けて赤い皿に盛られて到着しました。
どうして、赤い皿なのだろう?
普通に白い皿のほうが映えるように思うのだけど…
このようなクールな思いは肉に飽きかけている兆候だったと、後になって思います。
飢えていたら、きっと気にならなかったでしょう。

それでも、熟成肉はとんでもなく旨かったんです!
この深い味わいの赤身はなにごと?!
噛めば独特な風味を伴って濃厚な旨みが押し寄せ、なんとも柔らかい。
少し入った脂も軽やかで、むしろ旨みを増してくれる感じ♪
赤ワインとの相性も、素晴らしい♪
というか、赤ワインでなんとか食べ切ることができました。

が、そこまででした…
前菜も残して、打ち止めです。
ウルトラマンで言えば、ゼットンにやられて瀕死状態。
焼肉(正肉5種盛)は、赤ワインを舐める私を前に、残る二人が平らげてくれました。
とても美味しかったのだそうです。
パティシェ高見のデザートもキャンセルして、コーヒーを頂きました。

1ヶ月前のミート矢澤で薄々自覚していたけど、やっぱりか…
年齢を思い知る悲しい一夜となってしまいましたが、
頂けたものに関しては全てが美味しいお店でした。
生センマイ、タンユッケ、特選塩タンは、レベルが高い(一次的変化)という表現になるのに対して、
熟成肉は別次元(二次的変化)と言えるものでした。
ポケモンでそれぞれに相応するのは、「レベルアップ」と「進化」かな?

  • これが、熟成肉!
  • 生センマイ
  • 特撰タンのユッケ風

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6位

懐石料理 三木 (三宮(神戸市営)、神戸三宮(阪急)、元町(JR) / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2014/12訪問 2014/12/25

ほっこりゆるく?懐石料理♪

私の経験によると、懐石料理とは敷居が高く、床の間のある個室で、
研ぎ澄まされて枯れた感じの料理がちょびっとずつ芸術的に供されるというイメージ。
確かな舌と食についての素養を持っていない私は、頂いていて申し訳ないような気が。
その割りに、しんどいだけで物足らなかったりもするのです。
接待の席ばかりだったので、尚更そう思うのかも知れません。
帰りに、解放されてつい食べてしまうラーメンの旨いこと^^;

そんな私だったので、食事会の店が懐石料理との連絡を受けた時には多少落胆したのですが…
伺ってみると、ゆったりした間に8席だけのカウンター(奥に、個室が一間)。
カウンターの内側には、料理の準備にきびきびと動く店員さん。
きちんとしているだけでなく、目が行き届き、温もりを感じる接客が実に好ましい。
邪魔にならぬように控えめながら、客のやりとりは聞いていてくれて、時には笑顔で反応してくれたりもする。
居心地良くて、ほっこり和むわ~。

この日のお料理は、

・胡麻豆腐の胡麻ペースト掛け
・聖護院かぶらの、かぶら汁
・刺身盛り(まぐろ、しまあじ、帆立貝柱)
・八寸
・牡蠣土手鍋
・白子と百合根入りの茶碗蒸し
・ご飯もの(地鶏の親子丼)
・フルーツのゼリー寄せ
・羊羹とお抹茶

ビールで乾杯して胡麻豆腐を頂いたあと、かぶら汁と刺身、八寸は熱燗で。
早めのかぶら汁で冷えた体がじんわりと温まり、ありがたい。
まぐろと言われた刺身は、ほぼ大トロ。
格別に旨いしまあじは、天然に違いない。
八寸に「師走」の小片を添えるのは風流ではないかも知れないけど、分かり易い。
銀杏黄葉に晩秋~初冬を想うけど、あ、そう言えばもう12月なんだな…と。
日本酒が進みます♪

牡蠣土手鍋は、日本酒がなくなったので、佐藤の白をお湯割りで。
そのあと、白子と百合根入りの茶碗蒸し。
食材だけでなく、温かいものが多い構成からも季節が感じられます。
結局、驚くようなものはなかったのですが、素材を活かした実直な料理には好印象♪
懐石料理というより、美味しい酒のアテが次々に出て来るような感じですね^^

〆のご飯ものは、地鶏の親子丼、牡蠣とじ丼、蟹おこわ、野菜天丼、稲庭うどんから、
デザートは、フルーツのゼリー寄せ、プリンからのチョイスです。
これも、今までの懐石料理にはなかったなぁ。
地鶏たっぷりで、少し甘めの優しいお味の親子丼も美味しかったです。
辛党の私ですが、ついつい興が乗ってフルーツのゼリー寄せやら、羊羹まで平らげてしまいました。

これで、8千円ですとぉ?
とっても気持ちの良い雰囲気で、美味しいものを頂きつつ、結構酒も飲みましたけど??
こういうお店こそ、真の高CPと言っても過言ではないでしょう!

  • 胡麻豆腐の胡麻ペースト掛け(2014,12)
  • 聖護院かぶらのかぶら汁(2014,12)
  • 刺身(まぐろ、しまあじ、帆立貝柱)(2014,12)

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7位

○平 中華そば専門店 (八幡前 / ラーメン、寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.7
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ~¥999 -

2014/12訪問 2015/01/11

しみじみ美味しい、○平の中華そば

(2014年12月)

12月29日、23時。
15時に丸田屋で遅い昼食(特製中華そば&ライス)を食したというのに、
やはり此方の中華そばが恋しくなり、
家内の実家からこっそり抜け出して自転車で店に向かう…
寒い…、寒いよぉ、手がメッチャ痛いし。
けれど、店内は雰囲気も相俟って温かい♪
先客は、カウンターに3人。
テーブル席に座って、中華そばをオーダー。
茹で卵を食べながら待っていると、間もなく家族3名が入店。
更には、店の前が騒がしくなったかと思うと、自転車で8名が来襲。
テーブルを譲って、カウンター席に移りました。
そのあとに、女性の一人客も。
深夜にもかかわらず、店内は前回を優に超える記録的な盛況ぶりとなりました。
こんなことは滅多とないだろうけど、地元での根強い人気が窺えます。
ファンとしては嬉しいような、あまり有名になって欲しくないような、複雑な心境…。
やがて届いた中華そばは、相変わらずしみじみと美味しい。
スープが、ありそうでない旨さ♪
席を譲ったというだけで、店のおばちゃんが茹で卵代をおまけしてくれました^^


(2014年9月)

9月14日(日)、19時過ぎに伺いました。
久しぶりのわくわく感からか、煤けていたはずの外観が妙にクリアに見えたりして?
外観の先入観を覆す、びっくり自動ドアは健在でした。
店内は、私がこれまで訪問したなかでは異例と言えるほどの盛況ぶり。
3連休の中日だから?
それとも、隠れた名店が漸く広く認知され始めたとでも?

写真を撮りたいが為に、チャーシュー麺(800円)をオーダー。
この店でチャーシュー麺は、あまり勧められませんけど…
なれずしを食べながら待つこと3~4分、木の盆で中華そばが運ばれてきました。
スープをひと口味わって、「あ~っ、これ!」
油膜の張ったスープが、しっかり熱くてやっぱり美味しい♪
醤油のキレとコクを感じるなかに、じんわりと動物系の旨みが重畳してなんとも妙。
和歌山ラーメンにしてはしっかりめの中細ストレート麺も、啜り心地が良い。
噛むと、軽くもっちりした感じ…。
洗練された今風ラーメンも敵わない、古き良き中華そば♪♪
シンプルだからこそ琴線に触れる、しみじみとした郷愁の味。
ただ美味しいだけでなく、心が温まる一杯です。


(2010年10月)
 
昼間に店の前を通ると廃業した店の跡のようにも見えますが、
日が暮れる頃になると店内に灯りがともります。
店舗の外観からは予想だにしない自動ドアが、初めての来訪者を待ち受けていたりします。
和歌山の中華そば屋らしさを踏まえたレトロな感じの店内は、簡素にして清潔。
入口から見て、手前にテーブル席4卓、正面のカウンターに5席、カウンター左手に奥に向かって4席です。
卓上には、整然と鯖寿司、巻き寿司、茹で卵が置かれています。

巻き寿司を食べながら店の雰囲気に馴染んでいると、木の盆に載せて中華そばが運ばれてきます。
油膜の張った熱いスープ、ストレート細麺、赤身のパサパサチャーシュー、メンマ、千代巻き。
スープは、ゴクンと飲むとまろやかな醤油の風味を感じ、口に含んで味わいを確かめるうちに、
豚骨と鶏がらの旨みが前面に出ます。
このスープが○平を支える一番の特徴でしょう。
ここの中華そば、好きです。
しみじみとした安らぎを覚えます。
「○平に行って中華を食べて帰る」という行為全体が、癒しになっているようにも思えます。
帰り道、ほのぼのした気分になれるのです。  

  • 中華そば (2014,12)
  • 中華そば (2014,12)
  • 店の外観(2014,9)

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8位

極楽うどん TKU (玉造(JR)、玉造(大阪メトロ)、森ノ宮 / うどん、カレーうどん、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2014/11訪問 2014/12/10

MKつけ麺! イベリコ豚だったけど、旨~い♪

11月29日(土)の18時半、極楽うどんTKUさんに伺いました。
玉造が私にとっては未踏の地だったために、長年の懸案ながら訪問に二の足を踏んでいたお店です。
行ってみれば、なんてことない。
JR大阪駅から環状線の外回りに乗り(後方の車両)、座れたので寝ていたら玉造に着きました。
iPhoneの地図を見ながら歩いて行くと、徒歩2分で到着。
高度情報化社会の利便性は、我々から迷う楽しみも奪い去ってしまったか…

並ぶのも覚悟のうえで行ったのですが、店内は半分強くらいの入り。
カウンターに座って即、MKつけ麺をオーダー。
中盛り無料サービスの貼り紙がありましたが、デフォの普通盛りで400g、中盛りは500g!
500gを食べ切る自信はなかったので、無難に普通盛りを。
「お時間頂いて宜しいでしょうか?」とはまた、ご丁寧に^^
オーダーを通すために店員さんが奥に引っ込んだ直後に、目の前の貼り紙に気付いてガ~ン ∑(゚□゚;)
マンガリッツァ豚欠品中 → イベリコ豚ベジョータですとぉ?!
ハンガリーの国宝豚とやら、食してみたかったのにぃ。
しんちゃんも浮かぬ顔で冷や汗たらりの、緊急事態なのであります。
まあ、そうは言ってもイベリコ豚でしょ?
なかでも、ベジョータと言えば最上級のスーパーサイヤ人レベルじゃないか…
そう呟いて、落ち着きを取り戻すことに専念しました。

十数分で、MKつけ麺が到着。
見ただけで、わっ♪と顔がほころび、テンションも再び急上昇。
乳白色がかって艶やかに輝く、活き活きとした太麺。
たっぷりのつけ汁には、豚バラ肉がわんさか。
温泉卵まで付いてきましたよっと♪
麺は箸で持ち上げると重みがあり、ぐいっと弾力を感じます。
つけ汁に浸けて啜ると、少しビヨンとしながら滑らかに入ってきます。
しなやかにして、どっしりとしたコシ!
その食感が快いうえに、噛むと小麦の風味がしっかりあって美味しい♪
鴨汁風の甘辛つけ汁とイベリコ豚ベジョータの豚バラ肉の相性がまた、素晴らしい♪
脂身が実に美味しく、つけ汁と見事にマッチしているのです。
うどん抜きで、酒のアテとしても十分成立しているレベル!
暫くは、もう夢中で食べ続けました。
けど、もうひとつやっておかねばならないことがある…
熱々だったつけ汁が冷めてきた頃に、温玉を投入。
残った麺を全部入れ、どろんどろんのぐちゃぐちゃにして、汁を飲みながら麺を啜りました。
そりゃ、冷めかけと言えども旨いに決まってまんがな♪
清きものを汚すような、背徳的な快感も感じてしまいました。

うどんメニューはあきれる程に豊富で、丼ものやセットメニューもあります。
食べたいもの、食べたい量を食欲の趣くままにオーダー可能な、自由度が高い店です。
隣りに座った若い女性は、鶏天カレーうどんの中盛りを。
なんちゅうボリューム! 唐揚げもデカッ!
彼女はペロッと食べ切っていましたが、ハンパない量には注意が必要なようです。

  • MKつけ麺(麺)
  • MKつけ麺(つけ汁)
  • MKつけ麺
  • (説明なし)

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9位

お好み焼 千草 (天満、扇町、天神橋筋六丁目 / お好み焼き、焼きそば、鉄板焼き)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2015/06訪問 2015/07/10

ひとりで 焼けるもん!

(2015年6月)

久々の訪問は、6月13日の19時前。
外待ちの先客が2組で、10分強待ちました。
オーダーは、もちろんアベックモダンと瓶ビール大。
もう、これしか頼む気がしない。
生地と具材をよく混ぜ、その半分を鉄板の上に拡げて焼きそばを…
手際が悪かったのか、そこへショートカットになった「神」店員さんがやって来て^^
ちゃちゃっとモダン焼きを整形して、「4分毎に返して下さいね」と。
その言いつけを守るべくスマホで時間をチェックしていたのですが、
そろそろひっくり返す時間かなと思う頃になると店員さんが来てくるっと返す。
テーブルの間を蝶のように舞いながらも、返すタイミングにジャストで現れるところが「神」。
もう、ちびりそうに怖いレベル?
結局、仕上げまで「神」店員さんのお世話になりました^^;
作ってもらったアベックモダンは、見た目も良いし実に旨い♪♪
「ひとりで焼けるもん」もいいけれど、所詮プロには敵いませんな。


(2014年3月)

3月29日(土)、18時に伺いました。
前に、外待ち3組。
これくらいなら、意外に待ちません。
案の定、10分程で店内へ。
この日も、アベックモダンと瓶ビール大をオーダー。

先ずは、生地と具材をよくよく混ぜます。
18時15~17分、生地メインに半分を鉄板に拡げ、その上に焼きそばを乗せ、残りの生地と具材で覆う。
18時20分、一回目の返し。
18時24分、二回目の返し。
18時27分、三回目の返し。
18時30分、四回目の返し。
1分待って店員さんを呼び、火を弱くしてもらいます。
そのうえで、ソース、マヨネーズ、辛子を塗り、青のり、鰹節で仕上げました。
前回との違いは、(1)底になる部分を生地メインにしたこと、
(2)四回目の返しのあと店員さんがマヨネーズを持って来るまで待たず、先ず火を弱めてもらったこと。
これでダメなら、次回は一回目の返しを早くしようと考えていたのですが…

見た目はやや不格好ながら、頂いてみたら美味しくて、それが嬉しくて!
固い薄皮の層もないし、マヨネーズも匙山盛り1杯でちょうど良い加減。
こ、これを自分で作ったというのか?!
小保方さんが言うコツって、こういう事なのか?
それにしても、千草のアベック焼はホンマに旨いわ♪♪


(2013年11月)

リベンジを果たすべく、再訪。
アベックモダンと、瓶ビール大をオーダー。
前回の経験を活かすべく、生地を小さめに拡げて焼きそばを乗せる。
その上を残りの生地と具でもって封をして、3~4分毎にひっくり返す。
これでどうや?!と思ったのですが、お好み焼きの底に固い薄皮の層が形成されていました。
どこが悪かったのだろう?
味は良かったのですが、その固い薄皮がうっとおしくて悔しい…


(2013年10月)

アベック・モダンを注文し、初めて自分で焼いてみました。
けど、焼きそばが多いからと思い、生地を大きく拡げ過ぎました。
ひっくり返すことができず、大きいテコをもう一つお願いする破目に。
挙句、かけ過ぎたマヨネーズ(匙で山盛り2杯)が融けて鉄板に流れ出す…
恥ずかしいので、融け出たマヨネーズ油の上にお好み焼きを移動させて隠したりして。
マヨネーズの油を吸ったお好み焼きも悪くはなかったけど、
本来の味とちょっと違う物へ。


(2013年5月)

店名を冠する千草焼を頂きました。
自分で焼く気満々で行ったのですが、千草焼だけは店員が焼き上げるそうで…
仕上げにケシの実をパラパラ。
分厚い豚肉は魅力的なのですが、お好み焼きとしては「う~ん、どうでしょ?」
普通のが美味しいので、こないに凝らいでも…と思いました。


(2013年3月)

牡蠣入り豚玉をモダン焼にして、頂きました。
予め、「自分で焼けません」と告げて。
ベテラン店員さんが回ってきては、ひっくり返してくれました。
見事に3~4分毎で、まだと思った時?はそのままスルーして…
これも美味しかったのだけど、初訪時のアベックモダンの感動には至らず。
周りの客のほとんどが自分で焼いているのを見て、私もやってみたくなりました。


(2013年2月)

JR天満駅から商店街に入り、北上。
ずっと右を見ながら餃子の王将天四店を通り過ぎたら、
靴屋の向こうの狭い路地で右折。
そこに、千草があります。
有名なお好み焼き屋とは露知らず、
この店の前を何度素通りしてきたことでしょう…

2月23日(土)の18時半に伺いました。
マイレビュアー「ちょぱ兄」さんの情報によると、美味いモダン焼きはそばに味がついているらしい。
そして、その情報にレスしてマイレビュアー「kazuchi」さんが教えてくれたのが、このお店だったんです。

店内は間口から想像するよりもずっとキャパがあり、一人でも四人席の「何処でもどうぞ。」
けれども、テーブルはほぼ埋まっており、うまい具合に店を出る客と入る客のバランスが保たれていました。
いい感じに年季の入った庶民的な風情のなか、テキパキと動く店員さんと大人な客たち。
それらが一体となって醸し出している雰囲気に、そこはかとなく「らしさ」を感じます。

注文を取りに来たのは、まだ若い兄ちゃん。
店名を冠した千草焼(豚特上ロース)のモダン焼を頼んだところ、
千草焼だけはモダン焼に出来ないとのこと。
それじゃ…と、千草焼の次にメニューに載っていたアベックをモダン焼でお願いしました。
勿論、ビール大瓶も(アサヒスーパードライ)。

数分後、軽く焼かれたそばの皿と、お好み焼きの生地&具材の入ったボウルが置かれました。
お好み焼き屋さんの店先でよく見掛ける、そのまんまのやつ…
(*゜Д゜)))ぇっ?!
ひょっとして此処って、自分で焼くんですかぁ?
テンパってしまって、写真を撮るのもぶっとびました^^;
取り敢えず、よく混ぜ混ぜして…
鉄板に油をひいて、お好み焼きの生地を乗せます。
けど、そばはどうすればいいのだろう??

その辺り、大丈夫です。
いかにもベテランな店員さんが巡回しながら見守ってくれているんです。
おろおろしていると、「そばは硬焼きが好きなら生地の下に、そうでなければ生地の間に。どうします?」と。
「普通で」と答えると、生地を巧みに割ってそばを忍び込ませて上から生地を乗せて整えて…
見事に整形してくれました。
しばらく見守った後にひっくり返し、「あとは3分毎に3回ひっくり返してください。」
颯爽と現れて手際良く助けてくれた姉さん、恰好良過ぎです♪
その後もひっくり返す頃になるとまわってきてくれ、焼きあがるとマヨネーズ、辛子持参で現れる…
そのタイミングの良さが、私には神業に思えました。
モダン焼きはソースが多いほうが美味しいからとソースもたっぷりと塗ってくれ、
私はと言うと、ただ鉄板に落ちたソースが勢い良く爆ぜるのを見守るのみ。
結局、自分でやったのはお好みの生地&具材を掻き混ぜて鉄板に乗せた、
1回だけひっくり返した、青のりと鰹節を振り掛けた、の3工程だけでした^^;

そうして出来上がったモダン焼きは、幼い頃に慣れ親しんだ味がしました♪
私にとっては、この味のするお好み焼きが美味しいお好み焼きです。
でも、何が入るとこの味になるのかは分かりません。
それに、どういう味かと聞かれても、
「姫路の祖母宅に行った時に近所のお姉さんがよく連れて行ってくれた、
その時のお好み焼きの味」としか答えようがない味なのですけど…

予め、薄めにソースを絡めてあるそばも、いい感じ。
辺縁のカリカリに焼けたところなんか、ビールによく合って^^
+200円で、ボリュームもアップするし~♪
いや、それにしてもボリュームがあるなぁ?
そう思いながら食べ進めるうちに、漸くアベックの意味するところに思い当たり…
これって、2人前?

  • (2015,6)アベック焼の生地、具
  • (2015,6)アベックモダン、焼き始め
  • (2015,6)これぞ!な、アベックモダン。旨い♪

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10位

とんかつ七兵衛 三宮店 (神戸三宮(阪急)、三宮(神戸市営)、旧居留地・大丸前 / とんかつ、かつ丼)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2014/03訪問 2014/03/26

厚切り「三元豚」かつ丼!

3月21日(金・祝)14時半、息子と共に。
乙女塚の赤ちゃん(外待ち7~8人)、もっこす工場店(まだ14時前なのに終了)にふられてしまい、
どうしたものかと思案していたら息子が「久々に三宮のかつ丼屋に行きたい」と言い出した。
旨いかつ丼を探し求めてあちこち食べ歩いているところなので、異論なく即決。
三宮センタープラザの、車ごとエレベーターで昇る駐車場に車を止めて、西館B1ではなく此方へ。
息子にとっての三宮のかつ丼屋は、吉兵衛ではなく七兵衛なのです。

そして、久々だし飢えてるしで厚切りとんかつのかつ丼にしようと決めて店の前の券売機に臨んだのですが…
「厚切り」の文字が見当たらない?
確か、かつ丼に+250円くらい追加すると厚切りに出来たはずなのに。
諦めきれず窓口から店員さんに「厚切りとんかつは?」と聞いてみたら、
「日替わり定食」を押して下さいと言われました。

日替わり定食2枚、みそ汁2枚の券を購入して店内へ。
以前は、カウンターに座る客の背中と壁の間をかき分けながら席へと進まなくてはならなかったのに、
何処からどう捻り出したのか客の背中の後ろに若干のスペースができていた!
席に座ると目の前に、厚切り「三元豚」かつ丼(数量限定、800円)の貼り紙が。
日替わり定食の券を差し出して厚切り…とオーダーすると、玉子とじかデミグラスソースかと聞かれる。
私は玉子とじ!
いつもソースかつ丼を選んできた息子はデミを選ぶだろうと思っていたら、あろうことか息子も玉子とじをチョイス。
デミも美味しそうやん?とさり気なく誘導するも、息子の決意は覆らず。
(写真を撮って、一口食べたかった。この食べログレビューのためにも…)

丼が出てくるまでの間、若い店員ふたりはへらへら軽口叩いているし、コップを洗う店員は仕事が雑だし、
ちょっと不安になる…
が、出てきた厚切り「三元豚」かつ丼は見るからに旨そうで、事実、旨かった♪♪

玉子はデフォルトでダブルです。
生っぽくもなく、いい具合に熱が入ってふわとろに仕上がってました。
出汁はしっかり濃いめながら甘すぎることはなく、親子丼には強すぎますが、かつ丼にはよく合ってます。
厚切りかつには、尚のこと相性が良いと思いました。
出汁を吸った玉ねぎもいい感じで絡んできます。
ちょこっと沢庵の繊切りが添えられています。
分厚いかつはロース肉で、左手が脂身、右に行くにしたがって赤身です。
出汁を含んだかつは食べ応えがあり、それだけでも旨いと思わせます。
そこに玉子とじとご飯をかき込むと、また旨い。
質、量ともに満足!
かつての厚切りかつ丼より、ずっとレベルアップしていました。

この店ではかつ丼を匙で食べることになりますが、箸を希望することもできます。
かつ丼も、出汁(多め、少なめ)、玉子(固め、柔らかめ)、玉ねぎ(多め、抜き)
漬物(多め、抜き)など、アレンジが可能です。
次回は、デミグラスソースの厚切り「三元豚」かつ丼を!!

  • 厚切り「三元豚」かつ丼(800円)
  • 厚切り「三元豚」かつ丼(息子の分)
  • 厚切り「三元豚」かつ丼の貼り紙

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