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5回目の訪問。 Principio(プリンチピオ)は麻布十番のイタリア料理店だ。店内は狭めで気楽な雰囲気だが、料理は素晴らしい。7品のコースで、主菜は3種類の肉から選ぶというシステムだ(主菜に魚介類は無い)。 突き出しのオリーブは何気ないが美味しい。 ゴールドラッシュ(トウモロコシの一種)のフロマージュ ブラン。微かな甘みと滑らかな食感。キャビアが塩気を添えている。 イタリア料理では珍しい鮃のカルパッチョ。粉末状にした青トマトと合わせるという意表を突く調理法だが、この食感の組み合わせが成功している。 次もイタリア料理では珍しい甘鯛の鱗焼き。鱗のパリパリとした食感が素晴らしい。スープも深い味わい。冬瓜やフィノッキオ(ウイキョウ)との組み合わせも効果的。 パスタが二品。先ずは冷製のタリオリーニ。アオリイカの弾力と雲丹の滑らかさとの組み合わせ。唐辛子の辛みやレモンの酸味が複雑な味わいを生み出している。 タリアテッレは合わせたラグーが深い味わい。 主菜は3種類から短角牛を選択した。柔らかさよりも適度な噛みごたえを重視している。付け合わせの万願寺唐辛子もいい感じ。 ドルチェは2種類からマンゴーを選択した。果肉と滑らかなムースの組み合わせが口の中でとろける。 料理は素材の組み合わせや食感がよく考えられている。自然体の接客にも好印象を抱く。 Principio(プリンチピオ)は麻布十番の気楽なイタリア料理店だ。コロナ ウィルス禍の営業時間短縮要請に応じて、普段に比べてコースの皿数を若干減らして営業している。ワインはお任せにした。 突き出しの何気無いオリーブが美味しい。 鰆の炭火焼きは、ギリギリまでレアにした攻めた火入れだ。 蝦夷鮑と八色しいたけのインパデッラ(フライパン焼き)は、鮑に弾力感が有り、ソースの微かな苦味も良い。しいたけの食感が、少し鮑に似ている。トリュフも良く香っている。 白魚とサルディーニャ産からすみのタリオリーニは、パスタの茹で加減が良く、粉末状にしたからすみと和えた食感が良い。 蝦夷鹿ロースの炭火焼きも、ギリギリまでレアの火入れ。付け合わせの野菜は、シンプルながら上質だ。 ピスタチオとクリームのドルチェは、上品な甘さ。 愛想が良く自然体の接客にも好印象を抱く。 店内は狭めで気楽な雰囲気だが、料理は素晴らしい。7品のコースで、主菜は3種類の肉から選ぶというシステムだ(主菜に魚介類は無い)。 突き出しの空豆のムースは、食感が滑らか。 その後アンティパストとして、『栄螺(さざえ)のインサラータ、バジル風味のクスクス』と『穴子のフリット、胡瓜とオクラのサルサヴェルデ』が続く。この両者とも、素材の組み合わせの妙や食感に唸った。メニューを見ただけでは相性が想像付かない素材を上手く組み合わせるのは、シェフの才能だろう。さざえの蒸し方や穴子の揚げ方など、一つ一つの技量も高い。 続いてパスタが2種類供されるが、茹で方やソースとの相性も抜群だ。茴香(ういきょう)の微かな苦味が味にアクセントを添える。 主菜に選んだ羊は、肉質も焼き方も最良だ。 ドルチェも複数の選択肢が有り、僕の選んだ品は、ピスタチオのジェラートが滑らかで、クリーム ブリュレの焦げ目の付け方も完璧だ。 値段も高くない。この値段でこれだけの満足感を得られるのに驚く。
2023/08訪問
3回
XL Neo Bistro & Wine Barは銀座の気軽なワイン バー。バーと銘打っているが、下戸でも歓迎とのこと(連れが下戸なので事前に確認しておいた)。カウンターとテーブルが有り、我々はカウンターに座った。 料理はアラカルトと数種類のコースの両方が有り、我々はアラカルトを選んだ。ワインはフランスだけでなく、新世界のものも充実している。ボトルも数多くあるが、グラスの選択肢も多い。 パテ アンクルートは凝縮された旨み。パイと肉との間に挟まれた煮凝りも効果的。 海の幸のスープ ド ポアソンは、ムール貝や甲殻類やズッキーニなど。具の存在感が強く、スープは少な目だが、サフランの味付けが良い。 鴨は上質で、様々な野菜が味に彩りを添えている。 クレープはオレンジのソースが爽やかな酸味。 ワインは新世界主体でグラスで選んでもらったが、満足した。 料理は、奇を衒うことのない王道を行くもの。接客は丁寧。ワイン主体の楽しみ方も、料理主体の楽しみ方も、どちらも可能。銀座という立地を鑑みると、料金は割安に感じる。
2023/06訪問
1回
店名のΑμάρανθος(アマラントス)は、ギリシャ語でヒユ科ヒユ属の植物で一年華の花で、「しぼまない、色あせることのない」という意味だそうだ。10席のカウンターを調理二人、接客二人で回している。コース一種類のみ。 カナッペは少量ながら印象的。和牛ほほ肉という意外な素材は適度にサシが入っている。トウモロコシから作ったポレンタは、微かに甘い。キャビアの適度な塩気。 蕪のコンソメは、品種を変えて一年中供しているそうだ。シンプルながら滋味に満ちた味わい。 スズキとスナップエンドウ。トマトのジュレが微かな酸味を加えている。 甘みを抑えたブリオッシュのようなパンは個性的 。 野菜の一皿は丁寧に仕事が施されており、優しい味わい。 濃密玉子 シャンピニオン コンソメは、 中に卵が隠れており、全体を崩すと、とろけるような食感になる。 クロムツは、皮の焦げ目の付け方が適切で、ソースも美味しい。 花悠仔豚のロティは、部位が3種類。脂の部分をカリッと焼いている。少し中華料理を思わせる味わい。 デセールはとても良かった。 高知県産ミルクは、喜界島の塩を隠し味とし、更にオリーブ オイルで変化を付けている。味の要素のバランスが絶妙。 レモンのメレンゲの中には濃厚なショコラ。全体を崩して、混然とした味わいに。 各皿とも何気無い感じながら、高い技量で丁寧に調理している。
2023/05訪問
1回
Archan(アーチャン)は恵比寿のイタリア料理店だ。古民家を現代的に改装したような内装。オープン キッチンで石造りのカウンターが洒落ている。店名はオーナーの渾名から取ったそうだ。コースとアラカルトが有り、アラカルトを選択した。 四種類の前菜は中々のもの。帆立貝のカルパッチョは肉厚で新鮮。甘海老のジュレ仕立ては上品な味。 パンに添えられた生クリームがとても美味しい。僕は普段は余りパンを食べないが、この日は生クリームの美味しさ故にかなりパンを食べた。 焼いた鰆は堅実な味。添えた野菜も良い。 ミートソースのパスタは適度に腰があり、肉もたっぷり入っており、食べ応えがある。 鴨ローストは、素材も焼き加減も良く、ソースも美味しい。 ワインはお任せにしたが、グラス毎に選択肢が幾つか有るのが良い。 雰囲気が洒落ていて、手頃な値段ながら美味しい料理を楽しめる。
2022/03訪問
1回
2回目の訪問。 Convivioは北参道のイタリア料理店だ。大通りから少し奥まった住宅街の集合住宅(マンション)の1階を店舗に改装している。小さな店舗だが、空間には余裕があり、客席の間隔は十分に有る。 突き出しは、鰆の燻製やチーズのチップスなど、様々な盛り合わせ。 鰹のマリネと蛍烏賊は、爽やかな味。 続くは定番というバーガー。バンズに挟む具材は、その時々で変わるそうだ。この日のサーモンは上品な味にタルタルを組み合わせ、ハンバーガーを換骨奪胎している。 カルボナーラは、少しネットリした食感と胡椒の相性が抜群。 平目は焼き加減が良く、揚げた桜海老が食感に変化を与えている。 牛肉は素材も焼き方も良く、下に敷き詰めたジャガイモのピューレも丁寧に濾してある。 締めの感覚で供されたラザーニャは、唐辛子で辛く仕上げてある。下世話だが癖になりそうな美味しさ。 クリームのドルチェは、ネットリとした食感。 食後の飲み物は、コーヒーやエスプレッソや紅茶は無く、何と緑茶だが、これが中々美味しかった。卵を模した容器に入れたお茶菓子も、手抜きの無い美味しさ。 接客は丁寧で、挨拶に来たシェフも好青年。 Convivioは北参道のイタリア料理店だ。大通りから少し奥まった住宅街の集合住宅(マンション)の1階を店舗に改装している。小さな店舗だが、空間には余裕があり、客席の間隔は十分に有る。 コースの一皿目は、さつま芋を閉じ込めた最中。微かな甘さ。 続く前菜は、オリーブ、ホウズキ、チップスなど様々な品の盛り合わせ。 低温で調理したサーモンはかなり良かった。微かに火を通しながらも生に近く、絶妙の火加減だ。添えたハーブも良く合っている。 続くは定番というバーガー。バンズに挟む具材は、その時々で変わるそうだ。この日の帆立貝は、肉厚で少し焦げ目を付けた焼き方も見事。 カルボナーラは、少しネットリした食感と黒胡椒の相性が抜群。 魚のスジアラは、ブイヤベース風のソースがとても美味しかった。 牛肉は素材も焼き方も良く、下に敷き詰めたジャガイモのピューレも丁寧に濾してある。 締めの感覚で供されたラザーニャは、唐辛子で辛く仕上げてある。下世話だが癖になりそうな美味しさ。 ドルチェは冷製の柿。柔らかな食感と上品な甘味。イタリア料理としては、かなり攻めたドルチェだ。 食後の飲み物は、コーヒーやエスプレッソや紅茶は無く、何と佐賀県の嬉野の緑茶だが、これがかなり美味しかった。卵を模した容器に入れたお茶菓子も、手抜きの無い美味しさ。 接客は丁寧で、挨拶に来たシェフも好青年。 中々良い店だと思う。
2024/05訪問
2回
Restaurant L’allium(レストラン ラリューム)は、白金のフランス料理店だ。 地下に在るが、天井が高いので閉塞感は無い。オープン キッチン式のカウンターに加え、テーブル5卓と半個室が有り、満席だった。明るい茶色の木の壁と、黒い床の内装は高級感がある。コースは完全なお任せではなく、魚と肉は幾つかの選択肢から選べる。 アミューズ ブーシュの一つ目は、レバーのグジュール。濃厚ながら滑らかな食感で、掴みは上々。 アミューズ ブーシュの二つ目は、焼いた秋刀魚。中に茄子が詰めてあり、秋刀魚の少しパリッとした食感と茄子の柔らかい食感の対比が良い。 スミイカのソテーは、香味野菜との優しい組み合わせ。 定番らしいフォアグラのプランシャ(鉄板焼き)は、イチジクのソースで少し甘味を付けている。濃厚ながらも上質。 鹿児島産のスジアラという魚は、関東では余り聞かないが、クエみたいな感じだ。焼き方もアサリのクリーム ソースも良い。 シャラン産鴨のローストも、的確な火入れ。 シャインマスカットとライムのソルベは上品な甘さ。 確かな腕を持ったシェフが、日本の素材を上手く使いながら、フランス料理として纏めている。
2021/10訪問
1回
iciは恵比寿駅から歩ける距離に在る。カウンターとテーブル一卓の店内は、カジュアルながら上品だ。 アミューズ ブーシュは、炒めた玉葱をパイで挟んだものだが、玉葱は濃い茶色になるまで炒めており、手が掛かっている。 鴨のロースト、フォアグラ、ビーツ、黒イチジクのサラダ仕立ては、優しい味わい。 パイ包み料理は、中身の素材を替えつつ一年中提供しているようだ。この日は鱧と帆立という意外な素材をパテ状にして使っていたが、これがとても美味しい。サクッとした感触のパイをキチンと作れるのは、シェフの技量が高いからだろう。 豚のローストには万願寺唐辛子を合わせているが、この意外な組み合わせが効果的だ。 セップ茸のリゾットは、ソースがスプマンテ状になっており、香り高い。 お手軽な値段の割には、かなり良い料理を味わえる。
2020/08訪問
1回
San Ciro(サン チーロ)は広尾の気軽なイタリア料理店だ。カウンターとテーブル一卓の小さな店をシェフ一人で切り盛りしている。アラカルトで頼んだ。 定番だという前菜の盛り合わせ。真ん中にあるのは、意外にもサヨリのマリネ。サヨリの骨から作ったパルパリした煎餅が美味しい。豚の血から作ったブーダン ノワールは濃厚な味。 少し焦がして焼いたホワイト アスパラガス。卵を合わせる店が多いが、ここでは代わりにパプリカのソースを合わせている。爽やかな味。ベーコンがアクセントを付けている。 空豆を詰めたラヴィオリは、とても美味しかった。トマトとペコリーノ チーズのソースは丁寧な仕事振り。 ホロホロ鳥に菊芋を詰めたローストは、素材も焼き加減も良い。これにはグリーン アスパラガスが添えられている。 遅い時間にバーみたいな使い方もできそう。値段は手頃。
2022/04訪問
1回
ab restaurantは四谷の表通りから少し奥まった所に在る。集合住宅(マンション)の一階を店舗に改装し、室内4席に加えてテラスも有るが、シェフとソムリエ兼給仕の二人で店を回しているので、予約は一日に3組までしか受け付けていないそうだ。3種類のコースの内、中間のコースを選択した。 アミューズ ブーシュは、じゅんさいという意外な素材。コリアンダーなどを加えて若干辛みを付けて夏に相応しい味に仕上げている。 続く皿は、この店の定番らしい小肌。鮨みたいに軽く酢で締めた小肌をテリーヌにし、豚の脂で巻いている。難しい素材の組み合わせだが、上手く纏めた爽やかな味だ。 ガスパチョは、西瓜を多めにし、若干トマトを加えている。中に入っているのは上質な帆立貝。この皿も爽やか。 続く皿は数種類の茹でた新鮮な野菜をマリネにし、軽く胡椒を振っている。 ソテーした鱸は米を合わせている。この米はリゾットというより、和食のお茶漬けを洋風に再構築した面白い味だ。 牛肉のハラミは若干固かったが、焼き加減は中々良い。 デセールのクリームは上品な味。 料理は和食の素材を多用しながら、和食とも伝統的なフランス料理とも異なる興味深い味になっている。給仕の説明は丁寧で、好感を抱く。
2021/07訪問
1回
Requinquer(ルカンケ)は気軽なビストロという雰囲気だ。コースが何種類か有るが、皿数の少ないコースを選び、ワインはペアリングにした。 趣向を凝らしたアミューズ ブーシュが二皿出てくる。一皿は、沢山の小石の中に豚のリエットが隠れており、もう一皿は沢山の葉っぱの中にチップスが隠れているというものだ。出だしから楽しい演出だ。 続くフォアグラは、チーズケーキのような生地にフォアグラを練り込んでいる。フォアグラだけだと食感が重くなりがちだが、他の生地に練り込むことによって食感を軽くしている。 「スモーク」と題された皿は、給仕がクロッシュを外すと、煙が流れ、燻製香が立ち込める。中に有るのは、キャビアを載せたスモーク サーモン。味だけでなく香りも楽しめる。 鱈の白子はパイ包み仕立てだ。テーブル上で給仕がパイを切り、その場でトリュフを削って掛ける。白子のネットリとした食感とパイのサクサクした食感の対比が面白い。 牝牡蠣は趣向を凝らした調理法で供する。大振りの牡蠣をフリットにし、その上に揚げた海藻を乗せている。その横にはビーツなどを練り込んだ冷たいパウダーが添えられている。複数の構成要素の食感や温度の対比を楽しめる。 鱸のポワレは、サフランや野菜を上に載せた状態でテーブルに運ばれて、最後のに給仕がスープドポワソンを掛けて完成させる。スープドポワソンは魚介類を煮詰めた出汁のようなもので、コクが有る。 小鴨は焼き加減が良く、添えてある豆などのカスレも上質だ。 デセールやミニャルディーズも中々良い。 ルカンケは気軽な雰囲気だが 、プレゼンテーションが練られており、また、給仕が最後に一手間掛けて完成させる皿も多い。各皿とも素材が良く、素材の食感の対比も上手く設計されている。 中々良い店だと思う。