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今回の山形行でいきたかったお寿司屋さん。圧倒的なコストパフォーマンスを誇るらしい。口開けの時間に予約していたので、この日の初めての客に。琴平荘でのラーメンの大盛りが効いているのがいささか心配だった。パイナップルの酵素で消化をブーストしていたのだが、満腹感がまだまだ。 握る親父さんの目の前の席に着席。親父さんは予約した名前で呼んでくれるので、一気に距離感が縮まる。お酒は杉勇の特純から。杉勇は東京ではあまり馴染みのない山形の地酒だけど、近所の之吟で扱っているので何度か飲んだことがあった。450円でいいのかなあ、と思うくらいにしっかりと旨い。お通しはもずく。日本海だと石川県の細もずくが特徴的でよく知られているけど、これはそれよりもう少し太く、そして力強い歯応え。沖縄のモズクとも違ってとてもいい。 一品目はズワイガニ。なんと全然知らなかったのだが、山形県では10月からズワイガニの漁が解禁される(だいたい11月が一般的)。卵をもつ雌ガニ、いわゆるセコガニも年明け1月末くらいまでと、漁獲制限がかなり緩い。漁獲高だけで見ると石川、鳥取と比べてかなり落ちるのだが、それでも上位をキープしているので近いうちにこの「時間差」が武器になる時が来るのではないかと思う。 二品目は冬の代名詞でもあるハタハタの塩焼き。ハタハタというとブリコという卵がまず頭に浮かぶのだが、オスメスのセットでこの日は白子も食べることができた。これは貴重な体験。ここで酒を上喜元に。で、お任せでお寿司をお願いした。 3000円くらいの握りなんだけど、今振り返っても握られた10貫はそんな値段の代物じゃないでしょ、というのが感想。この後にお酒を2杯追加しているので合計で8000円くらいにはなってるのだが、同じものを東京で食べたら、と想像すると怖くなるくらいに安い。米も序盤はササニシキ、後段の酢はつや姫と二段階に分けている。そして置いた瞬間に寿司が沈む。手の中で作られた空間が重力によって沈む。口に運ぶ前に惚れ惚れしながら眺めてしまった。 webで感想を書いたブログでこの店に惚れてしまっているポストがあるが、わかるわーと共感してしまった。惜しむらくは昼間のラーメンの影響で膨らんだ腹。東京から飛行機に乗れば1時間もかからないので、また是非行ってみたい。
2019/10訪問
1回
晴れの日に
2018/07訪問
1回
シャコを食べたいと思っていたけど、シーズンが終わっていた。お酒と魚が美味しいお店を探すとこのお店がいい感じだったので、行ってみた。カウンターのみ。ビール小をいただいてメニューと睨めっこ。旨そうなものは並ぶが決めきれずに、刺身盛り合わせ。瀬戸内の魚にこだわらずに、いいものを仕入れるという姿勢で、この日のキンメは伊豆の天竜のキンメ。盛り合わせはカスタムしてくれそうな感じ。何にも言わなかったのだが内容はハモ梅肉、ハモ炙り、キンメ、キンメ炙り、イサキ、イサキ炙りのキス昆布〆。どれもレベル高く、そしてキンメ美味しかった。 日本酒にこだわりがあるお店だけど、銘柄は少なく厳選されている感じ。最初に宝剣。店主は山口の東洋美人の蔵元の人と飲む仲で、話をするとどんどんと話がでてくる。その東洋美人、そして風の森、津島屋などを飲んだ。 次のつまみはイサキの白子。これがとても濃厚で美味い。サイズは小さいものの、味だけでいえばフグの白子に匹敵するんじゃないかと。そしてチイチイイカの酢味噌、イサキの焼き物、どちらも美味しく酒が進んだ。 ほどほどにお腹が一杯になったのでお店自家製のカラスミを。いろいろと福山や広島のことを教えてもらいつつ、美味しい肴と酒をいただき、大満足で帰路に。
2017/06訪問
1回
創業大正3年の名居酒屋