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「玉子丼」
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winter556
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店舗情報（詳細）
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店舗基本情報
| 店名 |
閉店
松尾食堂（まつおしょくどう）
|
|---|---|
| ジャンル | 牛丼、親子丼、かつ丼 |
| 住所 | |
| 交通手段 |
JR久留米駅、西鉄久留米駅から西鉄バスで「本町」停留所下車、徒歩2～3分 久留米駅から905m |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算（口コミ集計） |
|
| 支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席・設備
| 席数 |
32席 （テーブル4名掛け6卓､小上り4名掛け2卓） |
|---|---|
| 個室 |
無 |
| 貸切 |
不可 |
| 禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
| 駐車場 |
無 近くに有料パーキングがあります。 |
| 空間・設備 | 落ち着いた空間、座敷あり |
特徴・関連情報
| 利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
|---|---|
| ロケーション | 一軒家レストラン |
| サービス | テイクアウト |
| お子様連れ |
子供可 小学生以上可 |
| ドレスコード | なし |
| オープン日 |
1931年8月15日 |
| お店のPR | |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
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古めかしく渋い内外観が現代人を惹き付けてやまない「松尾食堂」。
昭和6年創業。昭和20年8月に戦災で焼失。同年12月に再建し、以来、今日に至るという。現存するメニューの多くは昭和30年代に開発したものらしい。
所在地は、本町バス停近く、みずほ銀行裏。
そう書くと、個人的には、「次は、本町、第一勧銀前。本町、第一勧銀前です。」という少年時代に繰り返し聞いた西鉄バスの車内放送の音声とその車窓から見た第一勧業銀行の外観が頭の中にたちまち甦る。もっとも、この食堂については、バス停から近いとはいうものの、バス通りに面してはいないため、当時は知る由もなかった。
このたびお邪魔したのは13時すぎ。店内は予想よりも盛況。席はわりとよく回転していて、なかなか活気がある。
お店の方は、てきぱきと丁寧を両立したお姐様と、物静かな青年とが、接客担当。客席からは見えない奥の厨房に調理を担当される方がいらっしゃるのだろう。
「玉子丼」（900円）をいただいた。
蓋つきの丼で出された。小皿にはたくあん。
玉子たっぷり。黄身の色が橙色に近い濃いめの色なのがそそられる。玉子が何個使われたのかはわからないが、層は厚い。かなりの分量だろう。
白身と黄身とは完全には混ぜ合わさず、ある程度まだら模様を呈するよう狙われているのだろう。また、よく加熱されたところからほぼ生のところまで様々な熟し具合の部位を並存させているのも意図的だろう。変化する味わいや、さまざまな口触りが楽しめる。
ネギが加えられていてアクセントになっている。
つゆは多め。ごはんがつゆをたっぷりと纏っている。ごはんは、べたつかず、ふやけ過ぎず、つゆ多めのどんぶりめしに適した程よいもの。
味付けは、甘め。砂糖が効いている。甘いを旨いとする戦後の日本人の甘味に対する強い憧憬に応えようという心意気が生んだ味付けなのかもしれないなどと想像が膨らむ。
甘みのほかに、正体はよくわからないがダシの旨みらしき味わいもしっかり。たっぷりの玉子の濃い味と一緒になって、甘美な心地にさせるどんぶりめしとなっている。
甘みのインパクトが大きいため最初は気づきにくいが、後半になると塩気もけっこう強めであることに気づく。
総じて、現代の感覚ではけっこう野暮ったいのだが、こういう味わいを至高とする時代が確立させた味だろうかと妄想しながらいただくと、まんざらでもない。結局、満足。
歴史に思いを馳せたくなるような味と内外の佇まいとの両者の魅力に触れることができた。