惚れてしまった舟勝 : 舟勝

約１年半後
愛しの<舟勝>さんに 再訪です

都内のお店の サービスの優れた店では
痒いところまで 手を伸ばしてくれる
ようなお店もありますが…

<舟勝>さんでは
細かいことを気にしないで下さい
決して悪口ではありません
それも含めて【舟勝さんの味】なんです

今回も予約の電話を入れます
日にちと人数と
カウンター希望の旨を伝えます

私 「前回は¥4000で凄く美味しかったので
今回は¥6000でやってもらえますか？」
大将「そんなのもったいないよー ガッハッハ」

こちらから言い出して 却下されたのは初です

大将が電話を切ろうとします…慌てて
私 「開店時間は17時半ですよね」
大将「そうだよー」
私 「では17時半に伺います」
大将「はーい」

初回の電話予約の時も 今回も
大将はスタート時間を聞いてきません
そんなお店は他にありません

ちなみに 携帯の番号も聞かれません
注) たまたまかも知れないので 要確認を

某お店で たまたま
太田和彦氏の日本百名居酒屋の本を見つけると
<舟勝>さんの記事と 厨房に後ろ姿で立っている
大将の40代の頃の写真がありました
さすが漁師！ 体がゴリッゴリ！

記事を読んで 謎が1つ解けました
以前大将が奥様のことを
「かっか」と呼んでいました
「おっかあ」「かかあ」など
独自の呼び方だと思ったていたら「閣下」でした

お店に到着し 入店します
大将は お迎え中で 間もなく帰宅とのことで
閣下のワンオペです

生ビールと 連れは烏龍茶をお願いします
烏龍茶が到着 ビジュアルは
氷入りのグラスの横に
2リットルのペットボトルがドン

この日も 生ビールを飲みながら
用意されていた
前菜盛り合わせ＋ながらみ でスタート

生ビールを おかわりしようと
閣下に声をかけます(閣下は耳が少し…です)

私 「スイマセーン」
閣下「………」
私 「スイマセーン」
閣下「………」
大将が帰ってくるまで 生のおかわりは我慢です

大将が帰宅し生ビールをもらいます
もう一人の連れが 麦焼酎ロックをオーダー
グラスに並々と 他の店なら3杯分です

[お刺身盛り合わせ] 地魚中心
これで3人前の量です 相変わらずのCP

私 「お刺身美味しいですね」
大将「うちで１番美味しいのは
生ビールだよー ガッハッハ」

[ヒラメの天ぷら]が フワッフワの絶品
私 「天ぷらフワッフワですね」
大将「うちの天ぷらは
柔軟剤入りだからさー ガッハッハ」

千葉県の郷土料理の[なめろう]です
お酢に浸されて 氷が浮いています 美しい
「[なめろう]は 食べたことがある」と思いますが
<舟勝>さんの[なめろう]を 是非食べて下さい
絶品です

[金目のカマ煮]も旨い
出てくる物は 全部美味しいです
[〆のおにぎり]も です
更には[お茶]までも です

最初に大将に
「私だけ〆のご飯は少なめで」
とお願いしましたが完全に忘れています

この日の日本酒は 大将に選んで頂きました
[飛露喜] [鳳凰美田] [豊盃] [山本]
どれも 美味しい

ふと気付くと 30歳前後の女性が
カウンター内で 洗い物をしています

私 「娘さんですか？」
大将「お客さんですよー」

<舟勝>さんに居ると
細かいことは どうでもよく思えてきます

大将は食材 、調理法、日本酒etc
なんでも知識が豊富ですが
それを ひけちらかすことなく
あーしろ！こーしろ！言いません

「マリアージュ」を楽しんで と
コテコテの和の大将の口から
「マリアージュ 」の単語が出るとは…

未だに勉強熱心で
銀座まで足を運んだりしています

<舟勝>さんでは
地魚と大将との会話を楽しんで下さい

千葉県海鮮居酒屋¥4000部門選手権 があったら
私は【優勝】だと思っています
全部美味しく頂きました
ご馳走さま

<舟勝>さんを見ると ジャンルが
割烹、小料理、居酒屋となっていますが
【漁師が営む 漁師めし屋】
それが<舟勝>さんです

所見で私は<舟勝>さんに 惚れてまいました
大好きなお店です

以前、太田和彦氏の日本百名居酒屋
にも選ばれました

山を登り 民家しかない場所へ
そして民家に到着
そこが<舟勝>さんです

目立つ看板もありません
ナビのない時代に
来店していた 諸先輩方は
どうやって ここまで辿り着いたの？
という場所です

入店
明るく にこやかに 大将が出迎えてくれます
退店する時には この大将に惚れてまう
ことなど まだ知るはずもないです

内観は 昭和のお寿司屋さん風です
カウンター5席程
座敷が3組程入れるようです

大将と奥さんの2オペなので
訪問当日も店内半分の入りでも 電話で
「今から入れますか？」
「ゴメン 今日は満席なんだよー」
と断ってしまいます

大将に聞くと
「うちは2人でやってるからさー」
「2人で食っていければ それでいいからさー」

なので事前予約をオススメします

こんな大将は…
最寄り駅の御宿駅や 近場の宿まで
自ら送迎してくれます

都内の洋食店で 腕を磨き
結婚を期に 当場所に来たのだそうです

【漁師が営む】の通り 現役の漁師です
漁に出る日は 午前0時半出発だそうで
寝ないで行くのでしょうか？
タフ過ぎです

客層は 観光客と地元の漁師仲間のようですね

メニューは…ありません…多分…
1年半後に 再訪することになりますが
まだ見たことがないです

予約の電話で メニューは[おまかせ] ¥4000のみ
＋¥3000で伊勢エビ付き
＋¥6000でアワビ付き

[おまかせ]＋伊勢エビ付きで お願いしました
前菜盛り合わせ
お刺身盛り合わせ
伊勢エビのお造り
伊勢エビの殻を磨り潰して
濾して仕事を加えた伊勢エビのお椀
ヒラメの天ぷら
酢なめろう
カツオの漬け丼etc

全部美味しいです

料理の詳しいレビュー&写真は
2回目訪問のレビューに 書きますね

大将が 全国から選りすぐった日本酒も
たくさんあります

カウンターの脇に 中が見える冷蔵庫があり
日本酒を自分で選び それを出して
1合の徳利に注ぎ 奥様に申告するシステムです

私 「凄い高いのを選んじゃったら？」
大将「そんなの置いてないから 大丈夫だよー」

大将はいつも笑顔です

ウィスキーの話しになり
私の中の ウィスキーNo.1は
【バランタイン30年】です

そんな会話があって しばらくすると
目の前に ショットグラスが置かれ
そこにウィスキーが注がれ
ボトルを見ると…
まさかの【バランタイン30年】

私 「なぜこんな高価なウィスキーがあるの？」
大将「俺の晩酌用…それサービス」

晩酌用？ サービス？ 大将スゴッ！

大将「これがもう1本の晩酌用」
私 「ボウモアの18年じゃないですか！」

大将スゲェー！

特にクセが強い と言われている アイラモルト
しかも12年じゃなくて 18年

大将恐れ入りました

10年以上は飲む機会がなかった
【バランタイン30年】
美味しく頂きました ありがとうございます

店を出る時には 大将に惚れていました
ご馳走さま